観劇予報

OSK日本歌劇団が放つ、新たな古代ロマン! 真・桃太郎伝説『鬼ノ城〜蒼煉の乱〜』

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2017年、創立95周年を迎えて、ますます意気上がるOSK日本歌劇団。トップスター高世麻央、二番手スター桐生麻耶、娘役スター折原有佐、以下充実の精鋭メンバーで送る壮大な古代ロマン 真・桃太郎伝説『鬼ノ城〜蒼煉の乱〜』が、銀座の博品館劇場で上演中だ(26日まで)。

真・桃太郎伝説『鬼ノ城〜蒼煉の乱〜』は、誰もが耳にしたことがあるだろう桃太郎伝説を足掛かりに、作・演出・振付のはやみ甲が、史実と言っても諸説ある、古代の物語であることを逆手に取り、想像の翼を縦横に伸ばしてスペクタクルに、かつドラマチックに展開されるストーリー運びが、大きな魅力を持った作品だ。

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【STORY】
日本史上、最初の統一政権である大和朝廷が誕生したばかりの頃。先王の第七皇子である、イサセリ皇子(高世麻央)は、武に優れ、知に優れ、更に並々ならぬ剣の使い手であったが、側室の皇子である為、正室の皇子で弟の崇神天皇(愛瀬光)が帝となった世で、将軍職も失い、失意の中、心を鎮めるために山中に身を寄せ武芸に励むうちに、心清き者にしか与えられない不思議な力を身に着けていた。そんな日々の中で、イサセリ皇子は人並み外れた嗅覚の持ち主タケル(虹架路万)、予知能力を持つユン(翼和希)、鳥に意識を移す「真転心の術」の使い手マオリ(千咲えみ)と出会い、いつしか心許せる仲になっていた。

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ある日、イサセリ皇子は帝を「鬼」が襲う悪夢にうなされるが、時を同じくして山中に「鬼」が出たとユンが騒ぎ出す。自分の霊力、更にユンの予知能力を信じるイサセリ皇子は、ただならぬ凶事の予感に、朝廷へと向かうことにする。
その頃、吉備の国では百済から船に乗り渡ってきた温羅(ウラ・桐生麻耶)が、異国から流れ着いた自分を温かく迎え入れてくれた吉備の民に感謝し、百済の優れた製鉄技術=タタラの技を民に広め、強力な武器となるタタラの剣を朝廷に献上することによって、吉備の国を栄えさせ民に恩を返そうと励んでいた。そんな温羅の誠実な人柄に心を寄せた村長の娘・阿曽姫(折原有佐)は温羅と夫婦となり、共に支え合い思い合う2人の間には、新たな命が誕生しようとしていて、吉備の国にはおだやかな時間が流れていた。
 
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だが、そんな吉備の国の平和を知る由もないイサセリ皇子が、朝廷に参じて耳にしたのは、吉備の国から鬼のような温羅という男が、残虐非道な行為で人々を虐げている、助けてくれという嘆願書が届いたという話だった。タタラの技術で発展を遂げた吉備の国は、今や大和朝廷に匹敵するほどの大国となりつつあるだけでなく、膨大なタタラの剣を秘匿し、謀反の疑いがあると、朝廷の右大臣・望月上道(悠浦あやと)は帝に進言するが、朝廷への謀反となれば一族郎党が斬首となる大罪。安易に断罪することはできないという帝に対し、イサセリ皇子は、タケル、ユン、マオリと共にことの真相を確かめる為吉備の国へと向かい、上道もまた朝廷の使者を差し向ける。

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ユンが見た「鬼」が吉備の国にいるのか、上道の言う通り謀反を起こそうとしているのか、温羅とは一体何者なのか。疑心を抱えたままイサセリ皇子の一行は旅を続けるが、そこで目にしたものは、片腕を切り取られ無残に殺された朝廷の使者の姿だった。慄然となるイサセリ皇子だったが、仲間の死に打ちのめされながらも朝廷に急を知らせに戻った生き残りの使者・青霧(天輝レオ)から、タケルが嗅ぎ取ったある匂いから、イサセリ皇子の疑念は更に膨らみ、まずはとにかく温羅に直接会ってみなければ、と必死で温羅を探し求める。
だが、朝廷にはすでに使者の切り落とされた腕が送りつけられており、事の無残さに憤った帝は、吉備の国への侵攻を決定し、出兵を指示する。「鬼」とは誰か?それは本当に温羅のことなのか?風雲急を告げる争いの流れの中で、イサセリ皇子が見たものとは……。

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作品に接してまず驚くのが、「桃から生まれた桃太郎」でよく知られる日本昔ばなしの桃太郎の鬼退治の物語とは、まるで無縁のように広がり、展開し、転がって行くドラマが、最後の最後にはきちんとその出発点に、しかも思いもしなかった形で収斂される見事さだ。
大和朝廷の黎明期は元々1つの事柄にも諸説があるものが多いし、かの有名な「日本書紀」も煎じ詰めれば勝者の記録だから、時の権力者の都合の良いように歪曲されていると推察できる事柄も散見されている。これは謂わば、どうにでも解釈し、自由にフィクションを織り交ぜることが可能な時代であるとも言え、結果的にOSK日本歌劇団は、大変な鉱脈を掘り当てたな、と思える新たな魅力に満ちた作品が生み出されることになった。

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まず、はやみ甲の描く脚本に怒涛のような勢いがあって、次はどうなる?そして次は?と、幕きからラストシーンまでのドラマ展開が、観る者を惹きつける力が絶大で、観客をひと時も飽きさせない。更に、神の声を聞く、霊力が備わるといった神話の世界が無理なく組み込める時代背景が、女性だけの歌劇団であるOSK日本歌劇団そのものが持っているファンタジー色との親和性によって、本来なら違和感を覚えても不思議ではない、タケル、ユン、マオリのかなり現代的な衣装をも、ドラマの中に取り込んでしまう強みがあった。
このある種のカオスとも言える世界観が、「鬼」とは人の心にある、憎しみや怒り邪気と言った負の想念の化身であり、取り分け愛する者を失った時の激しい慟哭は、誰の心をも鬼に変える。人は等しく誰しもがある日、鬼と化す狂気を秘めているからこそ、穏やかに笑い合える、大切な人と思い思われながら生きられる日常は、何にも代えがたく尊いものだという、普遍的なメッセージを、ストーレートに現代に伝える力となった。あくまでもエンターテイメントの中で、こうした真摯なテーマが伝わるドラマほど胸をうつものはなく、そういう意味でも非常に優れた作品となっていた。

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特に、やはり今回は、高世麻央と桐生麻耶という、95周年を迎えるOSK日本歌劇団の看板スターががっぷり四つに組んだ芝居作品であることの厚みが、作品を更に高みへと引き上げる力になっている。
イサセリ皇子の高世は、その出自故に決して帝王とはなれない屈折を抱え、隠遁状態にあるという役どころの出発点から、ほぼ終幕まで笑顔を見せない。それでいて、高貴な身分の皇子であることが素直に納得できる在り様は、やはりトップスターたる高世ならではの華やかな存在感のなせる業。マオリが真っ直ぐにイサセリ皇子を思うことも、そのマオリを思いながら、相手がイサセリ皇子では引き下がる以外にないと諦観しているタケルの言動にも説得力を与える、役柄の在り様がさすがの一言だった。そんなイサセリ皇子がある瞬間「鬼」となり、話題となったポスターの特殊なメイクアップが、ライブでは再現できないはずでありながら、観る者に確かな変化を実感させるのが圧巻。この激変があるからこそ、最後に見せる笑顔に、なんとも温かい思いを抱ける主役ぶりだった。
 
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一方温羅の桐生麻耶は、穏やかで温かい笑顔が印象的な登場をするだけに、後に修羅となる怨念があまりにも切ない役柄を、十二分に体現している。実は百済の王国の第二王子であったが、身分の低い母と共に国を追われた…という設定が、イサセリ皇子の境遇と重なるのが作劇の重要なポイントで、誰が英雄となり、誰が「鬼」と呼ばれるか、両者にはまさに紙一重の違いしかないという、作品の根幹を成すテーマを支える存在でもあり、これは現時点のOSK日本歌劇団において、高世と桐生という2人のスターのタッグがあってこそ実現したドラマ作りともなっている。つまり見事にあてがきが為されていて、その意味でもOSK日本歌劇団の大きな節目の年に相応しいオリジナル作品と言えるものだった。

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そんな2人を軸に、舞台を創り出す陣容がまた逸材揃いで、作品を更に豊かなものにしている。温羅の妻・阿曽姫の折原有佐は、明るく快活で芯の通った女性像をしっかりと演じつつ、確かな可憐さも残すのが素晴らしい。台詞発声も適度に高過ぎず、実に心地よいトーンで、温羅が得たただ一つのかけがえのない拠り所に相応しい存在足り得ていた。大変残念なことに4月での退団をすでに発表していて、これが最後の東京公演となったが、地に足が着いていながら愛らしいという、歌劇の世界になくてはならない逸材だっだだけに、退団が心から惜しまれる。
 
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望月上道の悠浦あやとは、OSK日本歌劇団の次世代を担うと目される男役スターの1人だが、持ち前の華やかなスター性だけでなく、主演経験などで得た深い演技力が、今回の色悪の魅力とも言うべき役をも手中に納める力になった。真っ白な王子様役が何よりのニンだと思わせてきた人が、役幅を見事に広げていて頼もしい。
 
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イサセリ皇子をまっすぐに恋するマオリの千咲えみは、これまでもどんなに端で踊っていても、そのとびきりの愛らしさで目を引いて来た人だけに、ヒロイン格と言っていい今回のキャスティングがまず喜ばしい。高世とはかなり学年差があると思うが、イサセリ皇子が守るべき者にすんなりと見えたのは大収穫。これを契機にますます伸びていって欲しい。

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そのマオリを愛するタケルの虹架路万は、ドラマを動かす重要なポイントとなる役柄の、これぞ男役の気障に決めた動きの中にある真摯さを巧みに表している。客席での芝居も堂に入ったもので、イサセリ皇子の仲間である3人のコントラストを秀でた明るさで表現したユンの翼和希と共に、作品の癒しとなる部分をもきちんと担っている。

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また朝廷側では、崇神天皇の愛瀬光が、イサセリ皇子を兄と慕いながら、政を執り行う上で上道に頼らざるを得ない苦悩が見て取れる、確かな芝居が目を引く。上に立つ者の孤独が、愛瀬の優しく柔らかな持ち味によって、より照射される効果があった。皇后・御間城姫命の城月れいは、どこかに怜悧さのあるこの人の美貌が役の複雑さに打ってつけ。実に奥の深い芝居で、観終わって非常に考えさせられるものを残したのは天晴れだった。
他に、朱我流の実花もも、青霧の天輝レオ、弥彦の壱弥ゆう、三奈人の湊侑希、吉備の女の羽那舞と、印象に残らない出演者がいないというのも、この作品の見事な一面で、いずれもが与えられた役割を確実に果たし、これは大きな経験になったことだろう。

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何より、高世以下、ダンス、殺陣、歌、と、誰1人として実力に穴がないのが、OSK日本歌劇団の力強さで、14名の出演者が壮大な古代の物語を全力で創出していて、歌劇のファンばかりでなく、ミュージカル、2.5次元、ファンタジーなど、様々なジャンルを愛する人達にも、是非足を運んで欲しい見応えある舞台となっている。

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【囲みインタビュー】

初日を控えた2月22日、通し舞台稽古が行われ、主演の高世麻央が囲み取材に応えて公演への抱負を語った。

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──大阪公演を経て東京公演がはじまりますが、大阪公演で感じたこと、そして東京公演に向けての抱負をお聞かせ下さい。
今回、私自身もすごく久しぶりのお芝居作品ですので、皆様が「真・桃太郎伝説」と聞かれて、桃太郎とイコールにならないところ、私たち演じている側も「あぁ、こういう風につながるのか」というものがありまして、大阪公演では私たちの想像している以上にお客様にお楽しみいただけて、感動したというお話も嬉しいことにいただけました。特にイサセリチームは賑やかにワイワイやっておりますが、すごく色々なものが凝縮された作品だと思います。真・桃太郎伝説ですがただの桃太郎伝説でもないですし、桃太郎さんが鬼退治に行きますというだけの話でもないです。スケール感も大きいので、それが劇場が変わってもどれだけ出せるかが課題でもあります。また大阪のお客様と東京のお客様では反応も違うと思いますので、はやみ先生をはじめとして、いい意味で慣れている公演ではあるのですが、やはりまた初心に戻って、銀座博品館劇場の空間でどれだけお客様にお楽しみいただけるか、全力で務めたいと思っています。

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──イサセリ役は愛する人を守る為に変身するような場面など、ドキドキするようなものでしたが、演じる上で何を大切にしていらっしゃいますか?
イサセリの皇子は、第一皇子にはなれない身分で、屈折しているところから始まります。(冒頭の)夢の中の一場面にもあるように、幼い頃から母からも「笑ったり感情を出してはいけません」と制限をされて、感情を封じ込めてきたものが、将軍の任を解かれることによって大切な三人の仲間に出会い、一つの物事を三人の仲間と共に解決していくことで変化していきます。マオリとの関係も前半は仲間だと思っていますが、後半では失った時にすごく大事なものだと気付かされますので、自分の中では前半の部分と、鬼になった後からのイサセリとしての成長過程が「桃太郎」のお話につながっていくので、大事な仲間たち、大事な恋人を得てこれから色々なことに向かって行くんだろうなという余韻に繋がればいいなと思いながら演じさせていただいております。鬼の所も効果で声色は変化しますが扮装は同じなので、ポスターの姿に瞬間で変われたらいいなと思うのですが、自分の中では手であったりとか、鬼になった部分を内面から表せたらと思っておりますので、同じ扮装でも違うというのを感じていただけたらと、熱演することに尽きますね。温羅とも違う出会い方をしていたら本当に良き友になれただろうなと思います。そういうことを想像したら余計感動して泣けてきますし、大阪公演よりも更にそういった意味でも新しい感情も出て来ていると思いますので、東京公演ではそういうところを新鮮に感じとっていただけたらいいなと思いながら演じさせていただいております。

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──大阪公演も大好評の公演でしたが、高世さんは出番も大変多く、パワーが必要ですね。
そうですね。(真実を)暴いていくところなどは自分でもまばたきするのを忘れる位で、それ程やりがいのあるお役をいただきました。イサセリとしてその時に起こるスケールの大きい物に立ち向かっていこうと思っています。私だけでなく全員がなのですが、これだけのことを経験させていただけるのは本当に幸せです。 
──また観たいというお客様も多いのでは。
OSK日本歌劇団としては、最近博品館劇場で何度か公演させていただいているのですが、 私は、外部公演では出演させていただいたことがあるものの、OSKの公演として出演するのは初めてです。お客様にも見やすい劇場だなと思います。歌劇をご覧になったことのない方、大阪公演でもOSKを初めてご覧になる方も多くて、男性のお客様も多くいらして下さって楽しかったと言って頂いているので、今回の東京公演は4日間しかないのですが、何かそういうきっかけとなる公演、劇場でご覧になって体感して頂ける公演に出来たらいいなと思います。本当に私たちも心を込めて役としてどう生きられるかということに奮闘していますので、その勇士を観に来ていただけたらと思います。
──久しぶりのラブシーンもありますね。
そうですね。可愛らしくもある、自分自身もその前と感情が違うんですね。愛しい人を前にして歌うのも大好きですし、とても歌劇らしい場面で、本当に色々なことが凝縮されているので、ひとりでも多くの方にご覧いただきたいです。

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──今年はOSK日本歌劇団95周年ですが。
今までも色々なことをさせて頂き、今年の創立95周年があると思っております。95周年だからこういうことをするというよりは、95周年だからこそ何が出来るかというのを考えながら、この『鬼ノ城』がOSKの大きな作品としては、今年最初のものと言っても過言ではない作品なので、新たな試みもしています。作・演出・振付のはやみ先生も「今までのOSKを残しつつ、新たなことにもトライする」というところを目指していて、このポスターのメイクもすごく斬新で、お客様からどういう反応があるかな?というのがすごく大きかったのですが、みなさんが期待を持って観に来て下さって、新しいことへのチャレンジもさせて頂いています。それが5年後の100周年へと繋がるような95周年にしていきたいです。今回は14名の作品なので全員が全力を尽くして、「これぞOSKの芝居だ!」というものをお見せしたいという思いでやっておりますが、更に今年は大人数が揃っての松竹座と新橋演舞場で公演が控えていますので、応援して頂いているすべての皆様への感謝の気持ちを持って、お客様に楽しんでいただけるよう、少しでもお返しができるよう、頑張ってまいりたいと思います。

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──最後に、東京公演に向けてのメッセージを。
気軽に観に来ていただけたらいいなと思います。ストーリーを「こういうものですよ」と口で説明するような作品ではないので、博品館劇場にお越しいただいて、この空間で桃太郎の世界を堪能していただくことが今後の第一歩に繋がるような気がします。楽しみに待っていて下さった皆様には、期待を裏切らないような舞台にしたいなと思いますし、誰もが共感できるものがある作品だと思いますので、歌劇ってどんなものなの?と思われておられる方にも、新しい桃太郎伝説を感じに来て頂けたら。殺陣もお芝居もダンスもあって、私だけではなくて14人全員に色々なスポットを当てていただいていて、それぞれに見せ場がたくさんあります。まずは劇場に足を運んでいただきたいです。よろしくお願い致します。

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〈公演情報〉
OSK日本歌劇団
真・桃太郎伝説『鬼ノ城〜蒼煉の乱〜』
作・演出・振付◇はやみ甲
音楽◇松岳一輝
出演◇高世麻央、桐生麻耶、折原有佐、悠浦あやと、虹架路万、愛瀬光、翼和希、城月れい、千咲えみ、実花もも、天輝レオ、壱弥ゆう、羽那舞、湊侑李 
●2/23〜26◎博品館劇場
〈料金〉SS席7.500円、S席6.000円、A席(自由席)4.000円、A席(学割自由席)2.000円、U-25・S席5.000円、はじめて割S席6.000円、学生3人割(自由席)4.500円 
〈お問い合わせ〉
OSK日本歌劇団 06-6251-3091 (10時〜17時)



【取材・文・撮影/橘涼香】



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山田洋次脚本・演出×今井翼主演で魂に響く人情喜劇の傑作!音楽劇『マリウス』製作発表記者会見レポート

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フランス、マルセーユの港町を舞台に、そこで暮らすおおらかな人々と、そこに生まれた若者の苦悩を描いたフランスの国民的喜劇の傑作が、山田洋次脚本・演出、今井翼主演の音楽劇『マリウス』として、3月6日から日比谷の日生劇場で上演される(27日まで)

フランスの人気作家マルセル・パニョルによる戯曲、『マリウス』『ファニー』『セザール』は、マルセーユ三部作と呼ばれる、フランスの国民的な古典喜劇。マルセーユ独特の陽気でのんびりと生きている市井の人々と、若者の恋と苦悩を港町の風情の中コメディタッチで描いた作品は、かつてコメディフランセーズでの上演が大ヒットとなり、長くロングランが続けら、映画化もされ今なお愛され続けている。
 
このフランスの古典喜劇を創作の源と呼ぶのは山田洋次監督。『男はつらいよ』シリーズ、『幸福の黄色いハンカチ』『息子』『学校』『たそがれ清兵衛』『隠し剣 鬼の爪』『武士の一分』『母べえ』『小さいおうち』など、数限りない傑作を世に送り出してきた名監督である。彼にとってこの戯曲は、舞台を日本に移した映画『愛の讃歌』(1967年・倍賞千恵子主演)や、『男はつらいよ』寅さんシリーズの原点となるなど、その創作活動に影響を与え続けてきた。
 
そんな作品が、満を持して山田洋次脚本・演出、今井翼主演の音楽劇『マリウス』として、日生劇場の舞台に登場することとなった。その製作発表記者会見が1月に行われ、山田洋次監督、安孫子正松竹株式会社副社長・演劇本部長、出演者を代表して主演の今井翼、瀧本美織、柄本明、林家正蔵が登壇。公演への抱負を語った。

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【登壇者挨拶】

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安孫子正
 今日はお寒い中ありがとうございます。日生劇場で3月に音楽劇『マリウス』という芝居を上演させて頂くことになりました。『マリウス』には演出の山田監督に大変な思い入れがおありと聞いておりますので、それは後程監督からお話頂くとしまして、『マリウス』の上演に際してはここにいらっしゃる素敵な俳優さんたちに出演して頂くことになりました。主演のマリウスの今井翼さんの多方面での大活躍は皆さんご存知のことと思いますが、私共松竹の芝居にも数多く出て頂いておりまして、その中でも山田監督の演出作品では『さらば八月の大地』で、新橋演舞場に出演して頂いております。また相手役のファニーには瀧本美織さんにご出演頂きますが、彼女も昨年演舞場の『狸御殿』に出て頂いて、本当に明るく素晴らしい舞台を見せて頂き、私共の身内のような感じでございます。更に柄本明さんは亡くなった勘三郎さんとの『浅草パラダイス』をはじめ、数多くの素晴らしい作品を一緒に作ってきて、戦友のような気持ちでおります。林家正蔵さんは、松竹の舞台はおそらく初めてでございますが、山田監督の映画にはなくてはならない常連の方と言うことで、これから上映される『家族はつらいよ』にもご出演頂いている、本当に素晴らしい俳優さんによって、フランスのマルセーユの港町で暮らす人々の物語『マリウス』を日生劇場でどのように作り上げて頂けるか、私も非常に興味を持っているところでございます。是非この公演が素晴らしい成果をあげますように、皆様にもお力添え頂きたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

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山田洋次 皆さん今日はよくいらしてくださいました。昔の話になりますが、僕らが映画を志ざした頃はリアリズムの時代で、社会主義的なリアリズムが世界中を席巻していて、僕たち映画人もリアリズムに憧れていました。でもそんな時代にあってもずっと僕の中に脈々と流れていたのは、学生時代に読んだマルセル・バニョルのマルセーユ三部作だったんです。この楽しい陽気な世界が故郷のように僕の中にずっとあって、渥美清さんを主役にしてこのドラマを作りたいという提案をして、はじめはテレビドラマのシリーズとして、僕が脚本を書いたのですが、その時に僕は渥美清さんだったらセザールだなと思いました。そして可愛い妹がファニーで、その恋人がマリウス、それがさくらと博になり、そこを核としてドラマを作っていけばいいのではないか?ということから「寅さんシリーズ」がスタートした訳なんです。そういう意味で僕にとってはとても忘れられない、奥の深い、深い鉱脈のような世界が、このマルセーユ三部作なんです。それから長い間僕は「マルセーユ三部作が芝居になれば良いんだが」と提案し、話してきて、それがこういう形で実現することになって、セザール、マリウス、ファニーそれぞれに素晴らしい俳優さんを得て、正蔵さんの役もこのトライアングルの4番目になるようなとても大事な役で、寅さんで言えばタコ社長のような役です、絶対にいなければならない役です。そういう人たちでこの芝居がやれるというのは、50数年前にワクワクしながら読んでいた世界を日本で上演できる、僕は今夢を見ているような気持ちです。「寅さん」では結局さくらと博は結ばれる訳で、それに寅さんも納得してホッとするんだけれども、マリウスとファニーは結ばれないので、セザールとしては悲しい結果で終わる。そういう意味でこの芝居は寅さんよりも、もっと苦い味わいがある。その苦みをどうやって明るい笑いで包むか、というところが勝負ではないかと思います。楽しくて笑い転げながらこの苦い味わいも感じて劇場を後にできるような芝居になったらいいなと思います。どうぞよろしくお願いします。

今井翼 皆様本日はお集りくださりありがとうございます。マリウスを演じます今井翼です。まずはじめにこうして再び山田監督のもとで芝居ができることを心より感謝しております。ありがとうございます。監督もおっしゃっていたように、監督が様々な作品を創作して来た中で故郷と言い表すこの作品を、今こうして自分が演じられることにただただ感謝しております。僕にとって監督というのは芝居の根幹から、僕の人生においてもとっても重要なことを教えてくださる、勝手ながらに僕は監督のことを恩師だと思っています。その恩師から『さらば八月の大地』の際に、芝居の楽しさ、更にその楽しさの向こうにある自分自身が具体的に向き合い、乗り越えるべき課題を教えて頂きまして、まさに今回の時間もそうなのですが、僕にとっては目の覚めるような時間を頂きました。芝居の魅力を改めて教えてくださったのが山田監督です。これほど素敵で素晴らしい役者の方々に囲まれて、また素晴らしいスタッフの方々のバックアップを頂ける、僕自身これまでジャニーズ事務所に入って色々な経験をさせて頂きましたけれども、改めてこれほど恵まれた環境で仕事が出来ることに心より感謝しています。松竹さんからはこの話すタイミングで、思いの丈を話してくださいと言われましたので、悔いなく話したいので(笑)もう少し思いをお話させて頂きます。今回は作品から派生した歌と踊りもあり、もちろん芝居というところが核になってくるのですが、(歌や踊りの)そういった部分ではこれまで自分が培ってきたものを活かし、芝居という部分では自分自身はまだまだ未熟だと思っていますので、だからこそこの作品としっかりと向き合って、この作品が持つ切なくも温かな人情喜劇というものを皆様には客席でお楽しみ頂き、尚且つ後に余韻としても味わって頂けるような作品にして行きたいと思っています。もうちょっと話したいので(笑)、すみません何度も言うようですけれども、僕はまだまだ役者として未熟でこうやって真ん中に立たせて頂くというのが、僕自身こそ信じられないありがたい話です。自分自身を客観視すれば、芝居をする上で真ん中に立つような肌ではないと思っておりましたが、ありがたいことに監督からこういった最高のチャンスを頂きましたので、僕は皆さんの胸をお借りして自分の新たな道のスタートとしてまずは一皮剥けられるように、覚悟して一生懸命挑みたいと思っております。それが僕の思いの丈です!皆様どうもありがとうございました。

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瀧本美織 
皆様こんにちは。今日はこんなにたくさんの方にお集り頂きまして本当に嬉しく思っています。ありがとうございます。こんなに素晴らしいお話を頂いたことに恐縮しています。本当に今ここにいることが信じられないです。素晴らしい監督、キャストの方々、このような環境に身を置くことができて本当に光栄だと思っています。台本を読んですごく切なくてもどかしい、大人でさえも可愛らしく見えてくる登場人物、その愛くるしさですとか、思い通りにならない切なさの中で愛ある決断をしていったりですとか、マリウスとファニーの愛ももちろんなのですが、親子の愛情だったりなど、色々な愛の形を楽しんで頂ける作品になるんじゃないかなと思っています。本当に120%、200%の力を出して、情熱をぶつけていきたいと思います。思いの丈でした(会場笑い)。

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柄本明
 セザールをやらせて頂きます柄本です。思いの丈ということなのですが、思いの丈ということは?と今ずっと考えていたのですが(笑)、山田監督とは映画をいくつかさせて頂いておりまして、また山田門下生になって頑張りたいと思います。稽古の過程で思いの丈を膨らませて、なんとか劇場で思いの丈を発散できればなと思っております。どうぞよろしくお願い致します。

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林家正蔵
 パニス役の林家正蔵です。どうぞよろしくお願い致します。思いの丈を話させて頂きます(笑)。監督の映画に出させて頂いて、その休憩時間に『マリウス』の話は、本当にたくさん山のように伺いました。作品に対する監督の思いの深さ、監督が求めている美しいもの、楽しいもの、面白いものがすべてこの作品に詰まっていると言われました。ですから本当にこの舞台に出られるのが夢のようでございます。5月に公開される『家族はつらいよ2』に出演している橋爪功さんはじめ皆さんにお会いした時に、この舞台に出ることを申し上げましたら、橋爪さんが「羨ましいな!役者として監督の演出で『マリウス』に出ることは大変な名誉だと正蔵君、わかった方がいいんじゃないか」と言われて「あぁそうなんだ」と思いました。そして「他に誰が出るの?」と訊かれましたので「柄本さんが」と言いましたら「柄本さんには気をつけろ」と(笑)、こういう風に言われました。一昨日夏川結衣さんからも電話がかかってきました。夏川さんからは「監督が本当に大切にしている作品なんだから、正蔵さん『家族はつらいよ』から出るのはあなただけなんだから、命がけでパリスという役をやってくださいね」という言葉を頂きました。そして妻夫木聡君からも「頑張ってください、応援しています!」という熱いメッセージを頂きました。ただ蒼井優ちゃんだけ「頑張ってね!」とケラケラ笑っていました(爆笑)。そんなことで、よろしいでしょうか(笑)。本当に一生懸命やります。台詞もたくさんあります。今から大変です。大役なので柄本さんどうぞよろしくお願い致します。


【質疑応答】

──山田監督、主要キャストの皆様の配役をどのようにして決められたのでしょうか?
山田 キャスティングという仕事は監督、演出家の仕事の中でもかなり大事な仕事で、3分の1以上のエネルギーと才能が費やされるのではないかと思います。逆に言えば良い脚本があって、良いキャスティングができればその作品の成功はほぼ約束されていると言っても過言ではないような気がします。そういう意味でとっても考えながら、苦労しながら、準備しながら選び抜いた人たちで、皆さん相当に芸達者な人たちでありますから、この人たちを生かすアンサンブルはきっと素晴らしい、美しいものになるに違いないと確信しています。役のイメージと俳優さんのイメージ、もちろん俳優さんのスケジュールもありますから、そんなことの中で選び取っていった考えられる限りの1番良い俳優さんを選べたと思っております。

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──山田監督、この作品には学生時代に出会い、寅さんシリーズが生まれるきっかけにもなったとのこと
ですが、今回改めて音楽劇として挑戦されようと思ったきっかけは? 
山田 長い間、何十年も僕の中では故郷のように帰っていく作品であり続けた訳ですから、日本でも戦後何度も舞台化されていて、僕はそれは観ておりませんが、この作品を舞台にするのだったらこういう方法が良いのではないか?というようなことはずっと思っていた訳です。僕は映画監督でしたからなかなかそんな機会はありませんでしたけれども、僕の中ではずっといつか舞台にできたらいいなと思っていました。それが2013年に『さらば八月の大地』で、僕は初めてと言ってもいい、大きな劇場での舞台の演出をやって、映画の演出も舞台の演出も1番芯のところではあまり変わらないんだなと思ったりしたこともあったので、またこんな仕事があったら、と思っていた時に、この『マリウス』に至った訳です。何かドラマチックなきっかけがあって、ということではなかったのですが、プロデューサーの人たちにも演劇部の人たちにも、『マリウス』の話はしていたものですから、それがだんだん盛り上がっていって、やろうじゃないかということになったということです。
──今井さん、恩師である山田監督にこの場をお借りしてお伺いしておきたいことはありますか?
今井 それはこれから本稽古に入る訳ですから、そこで自分が抱く疑問、それ以上に監督から教われることと言うのをこれから楽しみにしています。前回勘九郎君とご一緒した『さらば八月の大地』で、稽古の前、こういった会見の場に挑む前に、監督から演じる上で、どう考え、なぜ動くか、といったとってもシンプルなようで非常に奥の深い指導を頂けたことが、僕はすごくありがたいと思っていますので、またこれから自分が覚悟をもって挑ませて頂く稽古の中で、色々と教わることができたらと思っています。
──今の時点で演じられる役の人物像と、大切にしたいところを教えてください。
今井 繰り返すようなのですが、これは現場に入らないとわからない点があると思います。その中で自分の準備として、それは準備にしか過ぎないという考えもあるのですが、僕はせっかくこれだけの機会を頂いたものですから、昨年末に1人でマルセーユに行って来まして、日本を発つ前に監督とコンパクトな打ち合わせを行った際に頂いたお言葉を持って、パリからマルセーユに向かっていく列車の中で考えたことと、それからマルセーユでマリウスという気持ちを重ね合わせて過ごした時間から、今度はマルセーユを背にパリに戻る時というのは、何か不思議な、その地に行かなければ抱けなかった思いが抱けたような気がしたんです。それとこれも1つの勉強として、当時のフランス映画『マリウス』もそうですし、監督がこの作品を山口県に移して描かれた映画『愛の讃歌』も観ておりまして、そういったところからこの作品の持つテーマ、とてもピュアな中にもじわっとくる温かさとかを、自分の中で解釈して、でも1番はやっぱり現場に入って、監督から具体的に頂く言葉と、皆さんとご一緒するところで見つけることができればと思っています。

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瀧本
 やっぱりこれから動きの中で変わっていく、感情が変化していくところもとてもあると思うのですが、ファニーはとても快活でマリウスとのやりとりの中で、マリウスより年下なのですけれども、ちょっと上と言いますか、やはり女性の方が精神年齢って上に見られたりしますでしょう?そういう感じがすごく出ていて、マリウスをからかったりするところが可愛らしいなと思ったり、そうした微笑ましいシーンから、愛する人と離れて行く覚悟をするというのは並大抵のことではないと思うので、そういう覚悟をもって演じられたらいいなと思うのと、芯の強さをいつもブレないように持っていられたらいいなと思っています。
柄本 本を読んで感じたことはもちろんあるのですが、稽古を始まってやはりわからないというところがあるのが1番大切と言いますか、台詞を言ってわからないところが監督の演出のもとでどうなっていくのか。きっとそこから生まれるものがあると思っています。
林家 わからないところだらけでございまして、本当に本を読んでどういう役なんだろうと日々考えているのですが、ただ今日監督から早速ヒントを頂きまして「タコ社長のような」という。タコ社長、タコ社長、と思って臨んでいきたいなと思います。タコ社長(笑)。

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──今回音楽劇ということで、ミュージカルナンバーが何曲くらいあって、どういう傾向の歌なのかと、振付がフラメンコの方ですが、そのあたりどのようになるのかを教えてください。
山田 フラメンコは、僕は翼君のフラメンコを見せて頂いてびっくりしたんです。素晴らしいんですよね。なんでこんなにフラメンコが上手いんだろうと思いましたら、彼がフラメンコという芸術に憧れてスペインに単身留学して、スペイン語を学んでフラメンコを学んだ。そういう一途な情熱というのがあるので、彼にとってフラメンコは特別なんだなと感じた訳です。その翼君を主演にするということで、フラメンコをちょっとでも活かしたいなと思って、フランス、マルセーユの物語で、スペインは近い訳だし、同じ地中海沿岸の国ですから、当然マルセーユにも、特に1930年代のお話なのでジプシーもいるでしょう。街のあちこちにいて踊りを踊って観客からお金を得たこともあったと考えられるし、1930年代の映画を観ると、そういう人たちが登場しているので、ジプシーの踊りに魅せられてマリウスが自分でも先生について踊っている、という設定を考えた訳です。その次に、マリウスが踊るということがあるとすれば、歌うということもあるのではないか、翼君は歌もきちっと歌える訳です。その時に瀧本美織という、やはり歌を的確に歌える人が得られたので、芝居が歌に変わっていくということができれば非常に楽しくなるのではないかと。そんな風なところで、もちろん台本にもここから歌になると書いてありますし、作曲家にもお願いして曲を書いてもらったりもしていますが、これは稽古をする中でまた変えていくことが色々あるのではないかなと思っています。ここからを歌ったみたらどうなるだろうか、ではどんな曲がいいのか、を作曲家にも立ち会ってもらって、一緒になって歌や踊りを創り上げていくことができたら楽しいのではないかなと思いました。そんな訳なので、全編に渡って歌があるものではないので、ミュージカルではないですが、音楽劇というところがちょうど良いのではないかと思って、そういう舞台にしたいと思っています。

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※えんぶ4月号(3/9発売)では、「今井翼・瀧本美織 対談」を掲載します。お楽しみに!


〈公演データ〉
音楽劇『マリウス』
脚本・演出◇山田洋次
原作◇マルセル・バニョル
音楽監督◇長谷川雅大
出演◇今井翼、瀧本美織、綾田俊樹、林家正蔵、柄本明 他
●3/6〜27◎日生劇場
〈料金〉S席12,500円、A席7,500円、B席4,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉チケットホン松竹 0570-000-489(10時〜18時)
松竹ホームページ http://www.shochiku.co.jp



【取材・文・撮影/橘涼香】





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METライブビューイングで恋愛ドラマの名作『ロメオとジュリエット』間もなく上映!

s_ (C)Kristian Schuller/Metropolitan Opera のコピー
 (C)Kristian Schuller/Metropolitan Opera

ニューヨークのリンカーン・センターに位置する世界屈指のオペラハウス、メトロポリタン歌劇場。
その最新公演を映画館で上映する「METライブビューイング」は、世界のトップ歌手たちの夢の競演、最高のオーケストラ、刺激的な演出の数々を、リーズナブルな価格で楽しめる画期的なオペラ・エンターテインメント。こんシーズンも注目のオペラを、新宿ピカデリー・東劇ほか、全国にて順次上映中だ。
2月末からのラインナップは、『ロメオとジュリエット』『ルサルカ』『椿姫』と、一生に一度は観ておきたい、心を揺さぶる恋愛ドラマの名作オペラが揃った。

グノー『ロメオとジュリエット』
東劇◎上映期間 2/25〜3/3
MET上演日 2017/1/21 上映時間3時間30分(休憩1回)フランス語
指揮:ジャナンドレア・ノセダ 
演出:バートレット・シャー
出演:ディアナ・ダムラウ、ヴィットーリオ・グリゴーロ、エリオット・マドール、ミハイル・ペトレンコ

甘美な音楽が綴る世紀の恋!D・ダムラウ&V・グリゴーロのドリームカップルが魅せるオペラの奇跡。
「家」に引き裂かれ運命に翻弄される恋人たち!シェイクスピアが遺した永遠の悲恋物語をオペラ化したグノーの傑作が、ドリームキャストで制作!人気演出家B・シャーが壮麗かつスケール豊かに再現するイタリアの古都を舞台に、
世界のプリマD・ダムラウと花形テノールV・グリゴーロの強力カップルが、甘い二重唱や魅惑のアリアを歌い上げる。美しき声と旋律が引き立てる伝説の恋、これぞ、オペラの奇跡。
 
(C)Ken Howard Metropolitan Opera
 (C)Ken Howard Metropolitan Opera


ドヴォルザーク『ルサルカ』
東劇◎上映期間 3/18〜24
MET上演日 2017/2/25 上映時間3時間40分(休憩2回)チェコ語
指揮:マーク・エルダー 
演出:メアリー・ジマーマン 
出演:クリスティーヌ・オポライス、ブランドン・ジョヴァノヴィッチ、ジェイミー・バートン、カタリーナ・ダライマン、エリック・オーウェンズ

王子に恋した水の精の愛と哀しみ!ゴージャスな歌姫、K・オポライスがオペラ版「人魚姫」を絶唱!
人間の王子に恋した水の精ルサルカ!人間の体と引き換えに声を失った彼女の恋は叶うのか?珠玉のアリア〈月に寄せる歌〉で知られるオペラ版「人魚姫」を、注目の歌姫K・オポライスが熱唱!透明感あふれる音楽にほとばしる自然と人間の共存への憧れをファンタジックに描くM・ジマーマンの演出は、今シーズンの最注目プロダクション。円熟のベテランM・エルダーの指揮に、E・オーウェンズ、K・ダライマンら一流キャストが加わって、切ない愛のおとぎ話が花開く!


ヴェルディ『椿姫』
東劇◎上映期間4/8〜4/14
MET上演日 2017/3/11 上映時間2時間45分(休憩1回)イタリア 語
指揮:二コラ・ルイゾッティ
演出:ヴィリー・デッカー 
出演:ソニア・ヨンチェヴァ、マイケル・ファビアーノ、トーマス・ハンプソン

恋人のために身を引く薄幸の高級娼婦。超新星 S・ヨンチェヴァが歌い上げる不滅のヒロイン!
高級娼婦が真実の愛に巡り逢った時、残された時間はわずかだった…。〈乾杯の歌〈〉プロヴァンスの〈海と陸〉など名旋律に彩られた、世界で一番愛される「オペラの中のオペラ」!ヒロインの悲痛な運命を象徴化したW・デッカーの名プロダクションで、美貌と美声をあわせ持つ超新星 S・ヨンチェヴァが、時を超えて心を揺さぶる不滅の愛を歌い上げる。シンプルかつドラマティックな音楽に熱い生命を吹き込むN・ルイゾッティの指揮も注目だ


このあとも『イドメネオ』『エフゲニー・オネーギン』『ばらの騎士』など注目のオペラが次々に予定されている。
〈公式HP〉shochiku.co.jp/met/

MET16-17チラシ表面




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