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ノーベル化学賞受賞作家が描いた注目の戯曲! 地人会新社『これはあなたのもの 1943-ウクライナ』 吉田栄作・保坂知寿 インタビュー

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地人会新社第7回公演『これはあなたのもの 1943-ウクライナ』の東京公演が、6月15日から新国立劇場 小劇場で幕を開ける。(25日まで)
原作は、1981年にノーベル化学賞受賞を日本の福井謙一氏とともに受賞した化学者、ロアルド・ホフマンが書いた戯曲で、自分の体験がもとになっている。
 
かつてはポーランドであった現ウクライナに、1937年、ユダヤ系ポーランド人として生まれたロアルド・ホフマンは、第二次世界大戦中のナチス占領による迫害の間、母親とともにウクライナ人の家庭の屋根裏部屋にかくまわれていた。その5歳だった1943年のウクライナと、アメリカに渡り成功を収めた1992年を交錯させる劇構造の中に、当時の彼が見た世界、彼の母親の怒りと悲しみなどが、浮かび上がる。
演出は鵜山仁、そして出演者は八千草薫、吉田栄作、保坂知寿、かとうかず子といった実力派俳優たちが顔を揃えている。まさに注目の舞台だ。

【物語】
戦後アメリカに渡り、内科医として成功をおさめたエミール(吉田栄作)。妻タマール(保坂知寿)と2人の子供(万里紗、田中菜生)、そして母フリーダ(八千草薫)と暮らしている。フリーダはウクライナでの記憶を消すかのごとく、当時のことを語らない。その上、かくまってくれていたウクライナ人のオレスコ氏についても、時折、複雑な思いを口にするだけだ。 学校でホロコーストのことが課題となった17歳になる孫娘の質問攻めに、少しずつ話しはじめるフリーダ。そんなある日、オレスコ氏の娘アーラ(かとうかず子)が尋ねてくる…。

この舞台で、作家自身を映し出したエミール役の吉田栄作、その妻タマール役の保坂知寿に、稽古の終盤の時期に作品世界について話を聞いた。

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シリアスなテーマの中に化学者らしい達観した目線が 

──この戯曲を化学者の方が書いたということに驚きました。
吉田 ロアルド・ホフマンさんの実体験がもとになっています。彼は母親とともに、ウクライナ人の家の屋根裏で、ナチ占領下の15ヵ月を過ごしたわけです。ドイツでのホロコーストは、僕も歴史の勉強や資料などから知っていますが、現ウクライナでも同じようなことがあったことは勉強不足でした。ただ、当時の世界情勢を描いた作品には色々出演していることもあって、そんなに遠い世界ではなかったです。
保坂 私は最初に作品を読んだ時点では、やはりウクライナという場所で起きたことなので、初めて知ったこともあって、なんと複雑な背景なのだろうと思いました。そしてその難しい題材を、自分の感覚として受け止めるのは簡単ではないだろうなと。でもとても挑戦しがいのある作品で、出演できることは喜びでもありました。
──背景になる村はウクライナ人、ユダヤ人、ポーランド人が暮らしていて、そこがソ連領になり、さらにナチスが侵攻してきます。その混乱の中で人種の違う者同士が憎み合う。その空しさが描かれていますね。
吉田 本当に難しい問題が描かれていると思います。ただ、一幕と二幕の初めに神と天使が出てきて、ちょっとしたブラックコメディタッチの寸劇があるんです。そのへんが化学者ならではの目線で達観したような風刺が入っていて、面白いなと思っています。きっとホフマンさんは、ウクライナで経験したことについて、単純にどちらがどうとか、勝ちとか負けとかで割り切れないものがあると。そこを描きたかったのかなと思っています。

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──役柄ですが、吉田さんのエミールは母親とともにかくまわれていた少年で、のちにアメリカに渡って医者になりますね。
吉田 内科医になるんです。妻が心理学者で、恐いんですよ(笑)。頭で考えていることが全部見えちゃうので(笑)。
保坂 (笑)。
──母親との関係はどのように捉えていますか?
吉田 まず母親がいなかったら彼は生きていなかったし、現在の家庭もないわけです。エミールは母に護られて、生き延びて、アメリカに行くことができて、医者になれた。その母への思いはとても強いと思います。そして母親が体験したことは想像できないほど大変なことだったわけです。だから母親が封印しているものはなるべく開けたくないし、なるべく当時のことは話さないようにしている。とてもセンシティブな問題ですし、エミールの気持ちはとてもよくわかります。
──その封印していたものが、ウクライナ人の娘アーラの訪問で、いやでも向き合わなくてはならなくなりますね。
吉田 そのことでエミールとしては、とても複雑な心境になるわけです。ただ、いつかは向き合わなくてはいけないことだったと思います。
──タマールは、そういう過去についてほとんど知らないまま結婚したのですね。
保坂 ウクライナ時代にお母さんと一緒にかくまわれていたことぐらいしか知らないんです。そして訪ねてきたアーラによって、当時起きたことを知ることになるのですが、やはりお母さんのことを考えると触れてはいけない部分であり、そこに踏み込んでいくと今の幸せな生活が壊れるかもしれない、そう考えて今まで生きてきたのだと思います。もちろんエミールが何かを抱えていることは気づいていたし、アーラがきっかけでエミールがそれを乗り越えなくてはいけない状況になった。そこでやっと踏み込もうと、一緒に背負っていくことができるのではないかと、思えるようになった。
──タマールは心理学者ということで、ある意味では客観的に分析できる力もある女性ですね。
保坂 彼が思い出していく中で、考え方が色々変化していくのを、自分なりに手助けしようとします。でも自分が勉強してきたマニュアル通りにはいかないということを、彼女自身もまた知ることになります。
吉田 その過程での夫婦の会話がとても深いし、とても面白いです。

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最初からスコンと
エミールになっている

──母親役の八千草薫さんとは、お二人とも初共演だそうですね。
吉田 僕は画面で拝見してきた立場で、大々先輩です。ご自身にとってもこういう舞台は、もしかしたら挑戦かなと思うのですが、凜として、ぶれないんです。ご自身は「役どころがそうだからよ」とおっしゃるのですが、やはり、それは内面から滲み出てくるものだなと。沢山の素晴らしい仕事とさまざまな人生経験をされてきた、そういう方ならではのぶれなさを、毎日のように感じさせていただいてます。
保坂 私も、まずご一緒できたことが本当に光栄です。おそらくそんな機会はこないだろうと、違う世界の方だと思っていましたから。ですから今、あれだけのキャリアを重ねてきた方が、今回も時間をかけて作っていく姿を、そばで見させていただいているだけで、とても沢山のものをいただいています。本当に淡々と、いつも穏やかで、でも、ただそこに座っているだけで何かが伝わってくるんです。すごいなと無条件で思います。
──保坂さんは吉田さんとも初共演ですが、印象はいかがですか。
保坂 私は映像で活躍されている栄作さんを、ずっと拝見していた側で。
吉田 いやいや(笑)。
保坂 今回のエミールという役は、とても沢山の複雑なものを背負っている役なのですが、栄作さんは、なんていうかスコンとそこに入られて、肩に力を入れずにエミールにスコンとなっていらっしゃる。それは稽古の初めからそう思いました。
吉田 嬉しいですね(笑)。当初はこの作品の中にある、複雑な民族の三つ巴、四つ巴みたいなものがわかりにくくて、どう向き合おうというのがあったのですが、とりあえず漠然と誰にでもある母への思い、父への思いというのを糸口にしようと。それから翻訳の川島慶子さんから、「ロアルド・ホフマンの手記」があると教えていただいて読んだら、自分の中で何かが動き出した感じがありました。ホフマンさんが本当に体験されたことがそこで読めたので、ありがたかったです。そのおかげでエミールに気持ちを重ねていくことができました。
──ホフマンさんはノーベル賞を受賞した化学者ですから、どこか超越している部分もあると思いますが、共感できる部分は?
吉田 人間としてとても共感できる方です。今、実際にホフマンさんはウクライナの人たちと交流があって、あの当時起きたことなどを伝えていこうとしている。彼は化学者としてだけでなく、人類にとっての理想を色々な形で追求していると思います。そういう彼の思いというのは、すごく素直に僕の中にスコンと入ってきました。そのうえで共演の方々や演出の鵜山(仁)さんから、良い影響を受けることで、日々、エミールとして生きているという感覚です。

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──保坂さんとの初共演はいかがですか?
吉田 ずっと違う街道を(笑)歩いてきた方と、その道が重なるこの一期一会というのは、とても貴重ですよね。ミュージカルで活躍されていることは知っていましたし、お芝居も上手な方だと聞いていました。今回は夫婦ですからがっちり組んでのやり取りなのですが、毎日楽しくやらせてもらってます。演技という場で共に高まっていける、とても良い時間を過ごしています。
保坂 私はいつも栄作さんのお芝居を見ていて、余計なことをされないのがとてもすごいなと。
吉田 余計なことができないだけで(笑)。
保坂 いえいえ。これだけ大変なシチュエーションを背負った役なのに、それを説明しようとしないことで、あらためて「そうなんだな」と思わせられるんです。
吉田 いや、もともとが舞台の人間ではないので、技がないだけなんです(笑)。
──つまり本質からなりきるしかないということでしょうか?
吉田 理想はね。理想はそうなんですが(笑)。

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30数シーンを流れるように見せていく鵜山演出

──鵜山さんの演出についても話してください。
保坂 私は初めてなんです。栄作さんはもう3作目なので鵜山さんとツーカーなんですが(笑)。とてもテリトリーが広い方ですよね。それで何を伺っても全部答えてくださるのですごいなと。1つ聞いたらワーッと沢山のことにどんどん話が広がっていって。でも動きや台詞についての指示はとても具体的で、わかりやすいです。
吉田 僕は『オットーと呼ばれる日本人』(08年)と『トロイラスとクレシダ』(15年)でご一緒して、普段からけっこう仲良くさせていただいているのですが、そのおかげで鵜山さん独特の、どんどん広がっていくロジックにも慣れてきて(笑)、言わんとするところがよくわかるんです。自分でも不思議なんですが(笑)。
──鵜山さんは宇宙規模のスパンで物事を話される方で、その哲学についていけるのはすごいです。
吉田 いや(笑)。とにかく天才肌の方で、つねに100年先、1000年先を考えて作るとおっしゃっていて、今回この戯曲を選んだのも、それがあると思います。
──では最後に、お客様へのメッセージをいただければ。
保坂 戦争に関わる作品はいつも思うのですが、何かを考えるきっかけになればと。私自身も考えながらの毎日ですが、ご覧になる方にとっても、この作品がそんな機会になればいいなと思っています。
吉田 悲惨さとか愚かさとかそういう歴史を踏まえた作品ですが、とても芸術性が高くて、演劇的な仕掛けもたくさん入った面白い作品になっています。1992年のフィラデルフィアと1943年のウクライナを、全30数シーンで見せていくのですが、鵜山さんの演出で流れていくように作られていますので、その時間を楽しみながら、何かを感じていただけたらと思います。

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吉田栄作・保坂知寿
 
よしだえいさく○神奈川県出身。東映映画『ガラスの中の少女』でスクリーンデビュー。TV『もう誰も愛さない』で一世を風靡。95年米国へ居を移し生活。98年、TVドラマ『流通戦争』(NHK)、99年大河ドラマ『元禄繚乱』で活動再開。その後、『武蔵』(NHK)『ブラックジャックによろしく』(TBS)でギャラクシー賞奨励賞を受賞。近年の舞台は『ローマの休日』(10年、12年)『シングルマザーズ』『裏小路』『Paco〜パコと魔法の絵本〜 from「ガマ王子vsザリガニ魔人」』ミュージカル『ファントム』『トロイラスとクレシダ』など。本年7月に『ローマの休日』の上演が控えている。

ほさかちず○東京都出身。82年から06年まで劇団四季に在団。『キャッツ』『アスペクツ・オブ・ラブ』『マンマ・ミーア!』『オンディーヌ』などに出演。退団後もミュージカルからストレートプレイまで幅広く活躍している。近年の主な出演作品に『秘密は歌う』『地獄のオルフェウス』『フル・モンティ』『道化の瞳』『休暇 Holidays』『ヴェローナの二紳士』『ライムライト』『ドッグ・ファイト』『エドウィン・ドルードの謎』など。第34回菊田一夫演劇賞を受賞。


〈公演情報〉
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地人会新社第7回公演
『これはあなたのもの』1943─ウクライナ
作◇ロアルド・ホフマン
演出◇鵜山仁 
翻訳◇川島慶子
美術◇乗峯雅寛
照明◇沢田祐二
出演◇八千草薫 吉田栄作/万里紗 田中菜生/保坂知寿 かとうかず子 
●6/15〜25◎新国立劇場 小劇場
〈料金〉A席7,000円 B席5,500円 25歳以下3,000円/15日のみ全席5,000円 25歳以下2,000円(全席指定・税込)  
〈お問い合わせ〉J-Stage Navi 03-5912-0840(平日11:00〜18:00)





【取材・文/榊原和子 撮影/アラカワヤスコ】



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しりあがり寿の人気漫画がエンターテインメントな舞台に!「おん・すてーじ『真夜中の弥次さん喜多さん』双」 唐橋充・藤原祐規 インタビュー

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唐橋充・藤原祐規

2016年1月に上演された「おん・すてーじ『真夜中の弥次さん喜多さん』」の続編にあたる「おん・すてーじ『真夜中の弥次さん喜多さん』双(ふたつ)」が6月21日から全労済ホール/スペースゼロにて上演される。(25日まで)
しりあがり寿ならではの独特な世界感が描かれた漫画を原作に、川尻恵太が演出を手掛け、初演では、歌、ダンス、パフォーマンスを絡めたエンターテインメント舞台として上演された本作。引き続きW主演として、弥次郎兵衛役を演じる唐橋充、喜多八役を演じる藤原祐規に、初演の思い出と今作への意気込みを語ってもらった「えんぶ6月号」の記事をご紹介。 

しりあがり寿先生が「いいとか悪いとか聞かないで! と

──初演を振り返っていかがでしたか?
唐橋 俺ひどかったよね。最初の読み合わせの後。
藤原 「俺、できないかも」って言うから「諦めるには早すぎるんじゃないですか?」って(笑)。
唐橋 原作ではエネルギーのあまりない二人が淡々と変な事象に巻き込まれていくので。そのままいくと演劇として成立しないと思ったんです。それが怖かった。
──とはいえ原作ファンにもたいへん好評でした。
唐橋 劇中のそこここに、ファンの方にとって「これをこんなにちゃんと表現してくれるんだ!」みたいな部分があって。それにハマってくれたのかなと思います。
藤原 それも演出の川尻(恵太)さんがすごく考えてくれたからですよね。僕も初めは、この舞台って面白いんだろうかという思いもあったんですけど、途中で「そもそもハマる人がめっちゃハマってる作品だから、舞台もそれでいいのかもしれない」って。
唐橋 でも、わかる人にわかればいいというのではなく、「みんな絶対好きな箇所はあるはず」ということに懸けていこうって話をして。そこは精密にやりました。
──原作に寄せていったのですか?
唐橋 原作に関しては、なんとしりあがり寿先生が稽古場にお越しくださって。「昔の作品で覚えてねーから、これいいですか? 悪いですか? とか聞かないで!」って(笑)。
藤原 好きにやってくださいって(笑)。
唐橋 すごいでしょ? その器。じゃあいろいろ試していいんだ、と。ただその分パチッとハマらないといけないので、そこを鋭利にしていく作業をずっとしてました。
藤原 僕はラブストーリーだと思って演じました。いろいろな不可思議な出来事に弥次さんと喜多さんが巻き込まれていく話ですけど、僕の中でそれは二の次で。出来事は“受け”ていくことにして、弥次さんとどう挫折して、どう復活して、どうそれが成就していくか、みたいなところだけ考えてました。
唐橋 “受け”でいいんだってわかったときは嬉しかったよね。
藤原 なんか発信しなきゃいけないって思ってるときが辛かったんですよね。
 
「純愛」「かわいい」、そんな弥次喜多をお届けします!

──今回はまた新しい展開になりますが、どう向き合いますか?
藤原 僕、今年36歳なんですけど、精神年齢が下がってきている気がして(笑)。いつからだろうって思ったら『弥次喜多』が大きい。
唐橋 (笑)。
藤原 唐橋さんとくだらないノリあい、ふざけあい、みたいなのをしたのがすごく楽しかったんですよね。今回もそういうのをどんどん入れていきたい。本当にわけのわからない世界を表現することになると思うので、すごく好きな人もいれば気後れしちゃう人もいるかもしれないけど。そことは全く別のベクトルで、かわいい二人も届けます。応援できるというか、離れ離れになるだけで心配しちゃう、みたいなところを狙っていければいいかな。
唐橋 それに「演劇ってこんなにすごいんだよ」ということをお見せできる作品なんじゃないかと思うんです。初演でもそこは自信を持ってやっていて、辛かったけど本当に楽しかったので。
藤原 テーマは変わらず「純愛」「かわいい」。そんな弥次喜多をお見せできればと思います!

 
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唐橋充・藤原祐規

からはしみつる〇福島県出身。俳優、イラストレーターとしても活躍中。早稲田大学演劇研究会・劇団「Cretan Crete」(2002年解散)に在籍し、俳優として活動を始める。主な出演作品は、ドラマ『仮面ライダー555』(EX)『鉄神ガンライザーNEO』(テレビ岩手)、舞台『最遊記歌劇伝』シリーズ『舞台「青の祓魔師」京都紅蓮篇』中屋敷法仁リーディングドラマ『ぼくらが非情の大河をくだる時ー新宿薔薇戦争ー』少年社中『ネバーランド』など。
 
ふじわらゆうき〇三重県出身。俳優、声優として舞台、アニメ、ゲームで活躍中。主な出演作品は、舞台『最遊記歌劇伝』シリーズ舞台『PERSONA3 the Weird Masquerade』シリーズ『Club SLAZY』シリーズ『叫べども叫べども、この夜の涯て』『インフェルノ』『バカフキ!』プロペラ犬×時速246億 SPECIALコラボ公演『ハッピーセット』『極上文學』シリーズ、アニメ『CHAOS;CHILD』『アイドル事変』など。今年9月にはミュージカル「しゃばけ」弐に出演が決定している。
 

〈公演情報〉
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おん・すてーじ『真夜中の弥次さん喜多さん』双(ふたつ)
原作◇しりあがり寿
作・演出◇川尻恵太(SUGARABOY)
出演◇唐橋充 藤原祐規 愛原実花/松本寛也 岡田あがさ
松本祐一 古谷大和 足立英昭 石田隼 田代哲哉
福井将太/加藤良輔 米原幸佑
●6/21〜25◎全労済ホール/スペースゼロ
〈料金〉グリーン席10,800円 指定席7,500円(全席指定・税込) 
〈お問い合わせ〉CLIE 03-6379-2051
http://www.clie.asia/on_yajikita/




【取材・文/中川實穂 撮影/山崎伸康】




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豪華キャストと串田演出で想像を超えるチェーホフ劇を11月にシアターコクーンで上演!『24番地の桜の園』

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高橋克典、風間杜夫、八嶋智人
松井玲奈、美波、小林聡美


串田和美がチェーホフの名作『桜の園』にラディカルに切り込む! キャストは高橋克典、風間杜夫、八嶋智人、松井玲奈、美波、小林聡美など豪華な顔ぶれで、Bunkamuraシアターコクーン11月公演『24番地の桜の園』の上演が決定した!

シアターコクーン初代芸術監督を務め、多彩な演出方法で無二の舞台を生み出してきた串田和美が、50年の演劇人生で初めてとなるチェーホフ作品演出に挑む。名作『桜の園』をベースにチェーホフの様々なエッセンスと新しい視点を盛り込んだラディカルなチェーホフ劇が誕生する!

アントン・チェーホフ最期の戯曲『桜の園』は、社会の転換期に生きる人々の哀しさや苦しみを繊細な視線で描き現在まで世界中で上演され続けている。好んで書いた“ヴォードヴィル”の精神をこの作品にも持ち込み、“悲劇”をどこか軽妙な“喜劇”に仕立てたことも観客を魅了する要因といえよう。

本公演では木内宏昌が新たに翻訳した戯曲に、“言葉で表しきれないものを差し示すのが演劇”という串田とともに脚色を加え、現代にも通じる滑稽なまでの人間模様をより鮮やかに描き出す。また、民族音楽や即興演奏などあらゆるジャンルをこなす太田惠資が音楽を担当し、個性豊かなミュージシャンとともに生演奏出演。さらにダンスカンパニーBATIKの主宰で振付家・ダンサーの黒田育世も振付として加わり、ジャンルを超えて活躍するプランナーの力が結集し作品世界を広げる。


背景となる“桜の園”と呼ばれる領地に出入りする商人〈ロパーヒン〉を演じるのは、圧倒的な色気と存在感を放ち、5年振りの舞台出演となる高橋克典、串田とは『もっと泣いてよフラッパー』(90年)『セツアンの善人』(99年)以来のタッグとなる。領主ラネーフスカヤの兄〈ガーエフ〉に、数多くの舞台を踏み抜群の安定感と爆発的なエネルギーを併せ持つベテラン風間杜夫。新しい思想を持つ万年大学生〈トロフィーモフ〉に、飄々とした佇まいと硬軟自在な演技で多くの演出家から信頼が厚い八嶋智人。 ラネーフスカヤの娘〈アーニャ〉に、シリアスからコメディまで幅広い演技に注目を集め、多方面で目覚ましい活躍を見せる次世代の女優 松井玲奈。養女〈ワーリャ〉に日本とフランスを拠点に活躍を続ける美波。串田和美は隣人の地主〈ピーシチク〉役で登場。そして、“桜の園”の女領主〈ラネーフスカヤ〉を、自然体で包容力のある人柄が多くのファンを魅了し、確かな演技力で個性を放つ小林聡美が演じる。また大堀こういち、池谷のぶえ、尾上寛之、北浦愛、大森博史、久世星佳など、多彩な実力派がずらりと顔を揃えた。

【原作あらすじ】
20世紀初頭のロシア。“桜の園”と呼ばれる領地。地主であるラネーフスカヤが娘・アーニャとともにパリから5年ぶりに帰国した。待ち受ける兄のガーエフ、養女のワーリャは再会を喜ぶが、一家の財産は尽き、地所の“桜の園”は売却を迫られていた。一家につかえてきた農奴の家の出であるロパーヒンは、今は若き商人として頭角を現している。“桜の園”の売却を避けるべく、ロパーヒンは別荘地として貸し出す事を提案するが、ラネーフスカヤとガーエフは現実を直視しようとしない。
娘のアーニャは、亡き弟の家庭教師であったトロフィーモフと未来を語り合う。ワーリャとロパーヒンは以前から互いに思い合っているが、どちらからも歩み寄れないままでいる。
“桜の園”が競売にかけられる当日にも舞踏会を開いているラネーフスカヤ。競売の行方に気もそぞろの夫人に、駆け戻ったロパーヒンが“桜の園”を競り落としたのは自分だと告げる――。 

【コメント】
串田和美、高橋克典、小林聡美よりコメントが到着した。
 
串田和美
──初のチェーホフ作品に取り組もうと思った理由、現時点での演出プランを教えてください。
チェーホフ作品はよく上演されていますが、自分からは遠い世界のもので、一生演出はしないだろうと思っていました。でも、ここ数年色んな作品で色んなアプローチの方法を試してきて、今ならできるかなと思ったのが最初のきっかけです。
ロシアの古い話だけれど、太宰治がチェーホフに惹かれて『斜陽』を書いたように、日本人にもわかるノスタルジーがある。ノスタルジーという感覚の中には、後ろ向きばかりではなく、未来を見つめるための要素があるのではないかと思っています。
先日、チラシビジュアルのために動いているトラクターの撮影をしたのですが、古い家を壊して新しい土地にしていく行為は、ある意味では暴力的な破壊のイメージがあるけど、新しい建設みたいなイメージもあり面白いなと思いました。この作品もそういったものを内包したものになるかなと思っています。
── 高橋克典さんと、小林聡美さんのキャスティング理由と、お二人に期待していることは何ですか?
役柄に関わらず、全ての出演者が与えてくれるものがあるので、“誰が何をしてくるだろう!?”という期待がすごくあります。
小林聡美さんは初めてご一緒しますが、以前から、既成の演技とは何か違う印象がありました。どの役柄にも可能性を持たせて作っていこうと思っている作品の中でこの役を考えた時に、普通の『桜の園』のラネーフスカヤ像とは違う存在感が出たらすごく面白いと思っています。
高橋克典さんは舞台2本を一緒にやって久しぶりに再会したのですが、50歳を過ぎたのに青年の悶々としたものをテレビで活躍しながらもずっと持ち続けていて、火が消えずにまだあるのだと分かって感動しました。
(ビジュアル撮影の現場で)皆と話をしながら膨らんだイメージもあるし、今回高橋克典さんから受けた印象に新たなイメージが生まれました。きっと全く新しいチェーホフが出来ると思います。

高橋克典 
──5年ぶり5度目の舞台出演となりますが、今の心境は? 
恐ろしさも含めてものすごく楽しみです。舞台はいつも僕にとっては新しく、ここに来ての新たな挑戦です。しかもチェーホフ。でも串田さんなら、従来のチェーホフとは違うものを創ってくれるのではないかと、自分という素材だけもって串田ワールドにとびこみます。
──小林聡美さんとは初共演となりますが、どのような印象をお持ちでしょうか?
以前、どこかの駐車場でお見受けした時の、柔らかそうでかつ芯の強そうな印象があったことを覚えています。
今回ご一緒させていただくにあたり、とても楽しみにしております。
──演出の串田和美さんとは、18年ぶりのタッグとなりますが、意気込みをお願いいたします。
串田ワールドを持てる全てで楽しみたいと思います。いつも想像を超えたセンス、これを楽しみにしていると同時にくらいついていこうと思います。その発想の自由な広がりが楽しくて大好きです。でも難しい。それをいかに単純に楽しむか…!ものすごく楽しみです。

小林聡美
──今回、オファーを受けた際の率直なお気持ちをお聞かせください。
14年ぶりのシアターコクーン、初めての串田和美作品、そしてこれまた初のチェーホフ。
どれも自分とは縁遠いものだと思っていたものが、束になってやってきた!といった気持ちでした。
──高橋克典さんとは初共演となりますが、どのような印象をお持ちでしょうか?
色が黒くてナイスガイ。ご自分を律し、ストイックな印象。だいぶ昔、町の駐車場の精算時に偶然に一瞬お目にかかり、ご挨拶したことがありましたが、その時の印象は、とても爽やかでお優しそうなかただな、と。
──演出の串田和美さんとは、初タッグとなりますが、串田作品の印象と、意気込みをお願いいたします。
エネルギーに満ち溢れ、お祭りのような陽気さと妖しさが漂う串田さんの作品。「どうやって作っていったのかなぁ」といつも興味津々でした。今回はその舞台裏から表にまで関わることができて、楽しみなのと同時に身の引き締まる思いです。 


〈公演情報〉
『24番地の桜の園」』
作◇アントン・チェーホフ
翻訳・脚色木内宏昌
演出・脚色・美術串田和美
出演高橋克典、風間杜夫、八嶋智人、松井玲奈、美波、大堀こういち、池谷のぶえ、尾上寛之、北浦愛、大森博史、久世星佳、串田和美、小林聡美
●東京公演 11/9〜28◎Bunkamuraシアターコクーン
〈料金〉S席10,000円 A席8,000円 コクーンシート5,000円(全席指定・税込) 
 チケット発売日 8月20日(日)10:00AM〜
〈お問い合わせ〉Bunkamuraチケットセンター 03-3477-9999(10:00〜17:30) 
●松本公演 12/2〜3◎松本市民芸術館 主ホール
〈料金〉一般7,800円 U25(25歳以下)5,800円 U18(18歳以下)3,800円(全席指定・税込) 
 チケット発売日 2017年8月下旬予定
〈お問い合わせ〉まつもと市民芸術館 0263‐33‐3800 
●大阪公演 12/8〜10◎森ノ宮ピロティホール
〈料金〉10,500円(全席指定・税込) 
 チケット発売日 9月10日(日)10:00AM〜 
〈お問い合わせ〉キョードーインフォメーション 0570-200-888(10:00〜18:00)
公演HP http://www.bunkamura.co.jp




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