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ニコニコミュージカル第四弾、第五弾『ココロ』『DEAR BOYS』制作発表

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株式会社ドワンゴが提供する、WEB サイト上で再生される動画にリアルタイムでコメントを付けられる動画共有サービス「ニコニコ動画」は、 2006 年12月の誕生以来、時代を先駆けとして活動してきた。その「ニコニコ動画」が挑戦するネットとライブによる新たなエンターテインメント が「ニコニコミュージカル」。
実際に劇場で楽しむリアルチケットと、ネットで公演を楽しむネットチケットの2種類を発売し、劇場とネットどちらでも観劇できるという形で展開中である。

第一弾『クリスマス・キャロル』は2010年12月、元ライブドア社長のホリエモンこと堀江貴文を主演に迎え、ヒロイン役は安田美沙子で上演。
第二弾は今年1月の『ニコニコ東方見聞録』で、メインキャストの大半がニコニコ動画やニコニコ生放送で歌などのパフォーマンスを行い有名となったユーザーで、演目中の楽曲も、「ボーカロイド」というパソコンのソフトウェアを使って自作してニコニコ動画に投稿した曲の中でも評判の楽曲を使用した作品だった。
そして第三弾『ニコニコニーコ』は、主演は不思議クリエイティブ少女・ニーコ、演出は「マグダラなマリア」で知られる耽美の鬼才・湯澤幸一郎で、3月17日からシアターグリーンにて幕を開ける。


今回、それに続く第四弾と第五弾として発表されたのが『ココロ』と『DEAR BOYS』。この2作がゴールデンウィークに同時上演されることになった。  

『ココロ』は、2008年3月にニコニコ動画に投稿された楽曲を世界観にしたもの。プログラムによって心を得たロボットの溢れる感情を鏡音リン(ボーカロイド)が切なく歌い上げ、再生数は 120万回を超えたという人気動画が元になっている。舞台はすでに2009年に水戸市芸術祭演劇フェスティバルで上演され、2010 年には東京で再演されている。 
『DEAR BOYS』は、八神ひろき原作のバスケットボール漫画で、2007 年第31回講談社漫画賞少年部門受賞。2007年冬にミュージカル化されて、2008年夏には続編が上演された。  
この『ココロ』と『DEAR BOYS』の2作品を、マチネとソワレで入れ替えるという形で、シアター1010で同時上演する。

3月4日、この2作品の制作発表が行なわれ、出演するキャストと作・演出家、そしてプロデューサーがそれぞれコメントを発表した。

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【片岡義朗/プロデューサー】

ネットで舞台を見るネチケという仕組みを定着させたいと思っていて、この前の作品はネット観劇の人のほうが多かった。ぜひ他の公演でもネチケという形をやっていただければと思っています。今回は同じ劇場で異なる作品を上演しますが、それぞれ三演目ですし、内容は多少の違いはあっても、作り方を把握しているので安心しています。プロデュース公演で同一劇場で違う演目をすることは初めてだと思います。劇場費も安くてすみます(笑)。とにかくネチケの時代がきたということを知らせたい。

 

『ココロ』チーム

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【石沢克宜 /脚本・演出】

1月に『ニコニコ東方見聞録』を作品を作ったのですが、それは片岡さんが、僕らの舞台劇『ココロ』を観にきてくれたことがきっかけでした。今回は舞台劇『ココロ』をニコニコミュージカルとして上演できることになって喜んでいます。ボーカロイドの歌う曲からの舞台化など二次創作は積極的に行なわれたら面白いと思っています。キャストは新しい人もいますので書き換えもしながら作っていきたい。

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寺門、小松、泰、及川

 【泰みずほ/鈴役】 

『ココロ』を聞いて切なさやいろいろな気持ちがこみ上げてきました。再々演ですが、これまで演じてこられた皆さんのイメージを大事に気持ちを壊さないように演じたいです。

【小松美咲/リン役】

初舞台です。初めての女優の仕事としてこの役をいただいて嬉しいです。今まででいちばん良い公演になるようにがんばります。

【寺門文人/天本役】

初演、再演と同じ天本役です。『ココロ』とはなんなのかを見つけることができた作品なので、今回の公演でもまた見つけることができればいいなと思っています。

【及川奈央/町子役】

再々演になりますが、今までの町子さんというイメージにまた新たなプラスαを加えられるように。そして私は1人昭和なので(笑)、がんばります。

 

『DEAR BOYS』チーム

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【宇治川まさなり/演出】

シリーズの3作目が決まって嬉しいです。本物のバスケットボールを使うので、本当に芝居がやれるのかというところがいつも心配ですが(笑)、1作目、2作目の良さを残して第三作目も湯澤幸一郎くんを筆頭にがんばってくれると思います。ネチケでこの舞台で、スポーツ観戦の疑似体験をしてもらいたいですね。

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中山、岡田、植野堀、阿部

【植野堀まこと/哀川和彦役】

この作品の熱さ、本物のバスケの熱さ、人の熱さを世界中の人に伝えたいですね。バスケは10年間やってました。筋トレして鍛え直したいです。

【阿部直生/高階トウヤ役】

高階役をやれるのが信じられなくて、やった!という心境ですね。がむしゃらに全身全霊をかけて取り組んでいきたい。バスケは6年間やってました。ボールをいつも触ってることが大事だと思ってます。

【中山優貴/森山敦司役】

ミュージカルは初めてです。森山敦司は強い意志を持っていると思うので、一生懸命やりたいです。バスケ歴は5年ですが、右利きの設定なので、本当は左利きなんですがシュートを右で打つ練習をしてます。

【岡田亮輔/保科唯人役】

前回に続き、この役ができて嬉しいです。バスケ部ではなかったのですが、背が高いということでスタメンに駆り出されていたので、人並みに出来るんです。バスケ好きの友だちもいたので練習はよくやってました。

 

ニコニコミュージカル第4弾 

舞台劇『ココロ』 

原作◇トラボルタ ココロ(作詞・作曲 トラボルタ) 

脚本・演出◇石沢克宜 

音楽◇トラボルタ 

出演◇泰みずほ、小松美咲、寺門文人、及川奈央 他

ニコニコミュージカル第5弾

『DEAR BOYS』 

原作◇八神ひろき (講談社「月刊少年マガジン」連載) 

演出◇宇治川まさなり 

脚本◇三井秀樹 

音楽◇坂部剛 

出演◇植野堀まこと、阿部直生、岡田亮輔、中山優貴 他 

〈料金〉リアルチケット

舞台劇『ココロ』/前売・当日4500円

『DEAR BOYS』/前売・当日5500円 

〈問合せ〉サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(10:00〜19:00)  

 

※ネットチケットに関する購入・情報は

http://nicovideo.jp/nicomu/

 

● 4/29〜5/8◎THEATRE 1010 

※公演予定は予告なく変更することがございます。 

4 月 29 日(金) 『ココロ』19 時開演  

4 月 30 日(土) 『DEAR BOYS』12 時開演/『ココロ』18 時開演  

5 月  1 日(日) 『ココロ』12 時開演/『DEAR BOYS』18 時開演  

5 月  2 日(月)  休演日  

5 月  3 日(火)『ココロ』 12 時開演/『DEAR BOYS』18 時開演  

5 月  4 日(水) 『ココロ』12 時開演/『DEAR BOYS』18 時開演  

5 月  5 日(木) 『DEAR BOYS』12 時開演/『ココロ』18 時開演  

5 月  6 日(金)  休演日  

5 月  7 日(土) 『ココロ』12 時開演/『DEAR BOYS』18 時開演  

5 月  8 日(日) 『DEAR BOYS』12 時開演/『ココロ』18 時開演 

 http://www.nicovideo.jp/nicomu/

 

【取材・文/榊原和子】

 

岡本健一が演出するtpt公演『恋人』

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実力派の俳優として蜷川演劇をはじめとする舞台で活躍中の岡本健一が、英国の劇作家ハロルド・ピンターの作品を演出する。

ハロルド・ピンターは20世紀演劇のスタイルを根本からくつがえし、2005年ノーベル文学賞を受賞した作家で、『恋人』は1963年に英国で初演されたもの。一見普通の夫婦の形で暮らす2人の隠された生活と欺瞞をあばく「ファニーでセクシーな」ロールプレイングゲームともいうべき作品になっている。また、この戯曲は、昨年の9月にtpt公演として、横浜のBank ART Studio NYKで岡本健一の演出で一度上演されている。

岡本自らがピンターの批判精神に衝撃を受け、「この人の脚本の演出をしたい」と強く希望して取り組んだ作品だけに、今回の紀伊國屋ホールでの再演は、演出だけでなく出演もするということで、更に意欲的な取り組みとなる。

 

【オーディションのお知らせ】
またtptでは、この作品のジョン役をオーディションで募集中。
詳しくは下のHPで。 



tpt78『恋人』

作◇ハロルド・ピンター

翻訳◇広田敦郎

演出◇岡本健一

美術◇朝倉摂

出演◇岡本健一、中嶋朋子 ほか

●5/7〜10◎紀伊國屋ホール

〈問合せ〉tpt 03-3635-6355

http://www.tpt.co.jp/

 

【文/榊原和子】

名匠・青山真治が舞台演出に初挑戦!『G.G.R』制作発表

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1992年にアル・パチーノ、ジャック・レモンら、豪華な顔ぶれで映画化もされたデヴィッド・マメットの最高傑作戯曲が、映画『EUREKA ユリイカ』で様々な賞に輝いた監督・青山真治の手で現代の日本に甦る。

本作は、ニューヨークの不動産業界を舞台に繰り広げられる、生き残りをかけた男たちの熾烈な会話劇。かつてはトップセールスを誇っていたが、今では成績不振で、すっかり落ち目となった不動産セールスマン・レヴィーンと、同僚でもあり、巧みな話術で次々と契約を成し遂げ、つねに成績トップの野心家ローマという2人を主軸に描かれている。
成績不振を理由にリストラ寸前まで追い詰められたレヴィーンは、なんとか成績を挽回するため、優良顧客名簿を手に入れようと画策するが…。
言葉巧みに人の心をつかむローマ役には、青山から“すばらしい音”を出せる俳優と絶賛された石丸幹二が、そして、必死にチャンスをつかもうとあがくレヴィーン役には、“場を掻っ攫う魅力”と惚れ抜かれた坂東三津五郎が挑む。
 
2月24日、同作の制作発表が都内で行われ、初舞台演出を手掛ける青山、キャストの石丸と坂東が出席した。
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青山真治(演出)
今回、舞台初演出ということで、心の底から緊張して、冷や汗を垂れ流しておりながらこの場に座っています。
こうして天才2人をお迎えして、舞台の演出をしてよいものかと、冷や汗が伝うような次第、心持ちですが、ただただ胸をかりて、この強烈な現代アメリカ、あるいは今、目の前に迫る経済危機としての日本を描き出すような演劇を、力の限り作っていきたい。
今回、マメット作品をやる、ということが非常に光栄で、大きな収穫で楽しみです。
この戯曲の中には、日本が陥っているわれわれの暮らしそのものの危機や、働いている人間たちの危機みたいなものが、ぶち込まれていると思う。現代に生きることの焦燥や不安などを、暴力を一切使わずに、描きこまれている。それに大いに共感をもって、この作品を選びました。
役者さんたちの生の言葉がやっている最中に噴出してしまう。そこから、常に前進していけるような演劇作品になっていけばいいな、と思っています。
映画は完成した瞬間に終わったことになっていくので、ある種、完成という退屈に陥るんですが、演劇の場合、演出家にとって多分完成というのはないのだろう、と思っています。作り手も観客もみんな巻き込んでの高揚は、未完成な状態であればあるほど大きい。
そういったことが味わえるのではないかと、今回、演劇の演出をするにあたって期待しています。
 
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石丸幹二(ローマ役)
 青山真治さんと坂東三津五郎さんとお仕事するのは初めてで、こういう形で、それもガチンコ勝負できることを楽しみにしております。
冷や汗ということを監督がおっしゃいましたけれども、俳優も、舞台上でほとんどを2人か3人で語り合いながら劇を進めていくのですが、冷や汗を相手にかかせながら、また観ているお客様にも、冷や汗をかいてもらいながら、最後まで突っ走っていきたいと思います。
この作品は台本を読んだときに、“嫌ぁ〜”な終わり方をしているんですよ。こういう、“嫌ぁ〜”な部分っていうのは、普段私たちは隠して生きていると思うんですが、これを演じるにあたって、着ているものを全部脱がなきゃならないのかと、ちょっと覚悟がいるな、と。自分を見つめなおす作業にいま入っているところです。
どちらかというと、これまで夢の中に生きているような役どころがこれまで多かったのでこういう言葉だけでやりあう役は実は初めて。
ずっとこういう役と格闘してみたかったので、今とても楽しみです。
 
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坂東三津五郎(レヴィーン役)
外国のものはしばらくやっておりませんで、お話をいただいた時も、まずもってこんなに背の低い、足の短いアメリカ人はいないだろう、と思って尻込みをしていたが、青山監督がぜひとおっしゃってくださって、かっこいいアメリカ人じゃなくて、落ち目の、中年の悲哀のこもった人間ということでございましたので、それなら私にもできるかな、と思って受けました。
取り残されていくんではないかという焦燥感、われわれの世代の多くの方が時代の流れの速さ、それこそどんどんどんどん進化していく中で、やっとケータイを覚えたのに、もう次へ進んでいく、みたいな(笑)。
そういうことを含めて、そして、世の中の流れ、こんなに一生懸命生きてきたつもりなのに、なんで俺は置いていかれるんだ! という気持ちに共感を呼べたらいいな、と思っています。
必死に生きていない人は誰もいないでしょうけど、この凝縮された芝居に出てくる人は、本当にみんな必死。その必死さが悲しく見えたり、おかしく見えたり、愛おしく見えたり…。そういう芝居になればいい。
また、石丸さんがおっしゃったように、今回、青山さんをはじめ、役者の皆さんの中にも仕事を一緒にしてきた方は1人もいません。
こういう異色の顔合わせのところに、自分の身を投じることで、私の中で思わぬ化学変化が起きたらいいな、と期待をしています。
 
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『G.G.R 〜グレンギャリー・グレン・ロス〜』

作◇デヴィッド・マメット
演出◇青山真治
出演◇石丸幹二、坂東三津五郎、今井朋彦、大鷹明良、加藤虎ノ介、テイ龍進、坂東八大

●6/10〜6/19 ◎天王洲 銀河劇場
●6/22 ◎北九州芸術劇場 中劇場
●6/25、6/26 ◎兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

〈料金〉
天王洲 銀河劇場 ¥9000円 25歳以下の学生¥4500円 (全席指定/税込)
◆一般前売開始日 3月5日(土)10時

〈お問い合わせ〉
東京公演/銀河劇場チケットセンター 03−5769−0011
北九州公演/北九州芸術劇場 093−562−2655
兵庫公演/芸術文化センターチケットオフィス 0798−68−0255
 



【取材・文/安孫子惠】
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