稽古場見学、記者発表、インタビューなどから、近々公開される作品のおもしろさを探ります。

『真夜中の弥次さん喜多さん』三重

いつもと違うブラジル!3人娘を客演に迎えた新作『イエスタデイ』始まる!

1月18日より座・高円寺にて始まる劇団ブラジル新作公演『イエスタデイ』。
桑原裕子、柿丸美智恵、肘井美佳という強力なゲストを迎えての、苦笑系"3姉妹"喜劇とは!?
いつも身体を張った演技で舞台をひっぱる劇団員の2人西山聡と諫山幸治に見どころを聞いた。

──今回の公演の企画意図みたいなものがあれば教えてください。
西山 今回の公演は家族とか三人姉妹の話なんですけども、かつてあった絆であったり、しがらみみたいなものが大事な家族だったりする。ちょっと後ろ向きに聞こえるかもしれないんですけど、家族の絆が過去にあって、今の話が現在にあって。絆を巡るホームドラマという形なんですけど、普通のホームドラマよりはなんかちょっと、破綻に満ちてるというか。普通のホームドラマだと親子の絆だったりとか情愛をしっかり描くと思うんですけども、小劇場の舞台なので、多少の破綻をあえてやっているという部分があります。ホームドラマというフォーマットを使って、新しくて面白いホームドラマを作りたいという企画です。

──いつものブラジルとは違いますか?
(制作) 違いますね。親子っていうのも初めてのパターンで。成人した大人とその家族を描くということはこれまでなかったので。前々回の『怪物』が生まれてくるこどもという新しい命の話で、今回は逆に自分たちの親のことを介護していくということも考えた家族の話です。
西山 でも、そういったことを前面に押し出すのではなくて、インパクトは破綻に満ちているところだと思うんですけどね。見終わったあとで、前回、前々回との繋がりを感じていただけたらとは思っています。そこらへんを隠しながらやっていきます。

──俳優さんもいつもとは顔ぶれが違いますね。
西山 そうですね。原金太郎さんという自分の親と年齢の近い俳優さんが出るということが初めてなんですよ。ちゃんと説得力のあるお父さん役ということでお願いしたんですけど。

──その娘の役の3人が
西山 桑原裕子、柿丸美智恵、肘井美佳という。この3人もね。最初は大丈夫かな? と思ってたんですけど。稽古をしてみたら今はガッと固まっている感じで、決まってきました。

──内容をもう少し具体的に教えてください。
西山 一般的には介護っていうのは大変で、それから逃げる、その責任から逃げたがるものじゃないかなと思うんですよ。でも今回の話っていうのは、全員が親の面倒が見たい。それにはある理由があって。単純な親子の情愛というだけでなく、それぞれが抱えている問題で親の面倒を見たい、見なくてはいけないというような。ちょっと屈折してる部分、親を単純に心配して介護したいと言っているわけではなくて。それぞれが抱えている問題を家庭に持ち込んで親の面倒を見ようとしているという。そのあたりが一般的な世相とは逆転しているような構図になっています。
諫山 親にも事情がありまして。面倒を見て欲しくない、邪魔して欲しくないということがあったりして。そこを軸にホームドラマ的なお芝居が展開して行きます。

──今日来ていただいているお二人の役は?
西山 僕は桑原裕子さんの幼なじみで、桑原さんのことを一方的に好いている役で、地元の市議会議員の選挙にも出てという。
諫山 そこまで言っちゃうんだ。
西山 基本的にはアクション担当です。
諫山 3姉妹それぞれが問題を抱えていて、それぞれが誰かとその問題を共有していたり、誰かに迷惑をかけていたりするんですけども。僕は柿丸さんに迷惑をかけられている被害者みたいな感じでいますね。家に乗り込んでくるような役です。
──なるほど。
西山 あ、でもブラジル的の一押しはこの友松栄っていう。
──誰それ?
西山 無名です。ほぼ無名ですが、東京オレンジにいた。ENBUゼミナール出身の。
──友松君って、あの友松君か。何で?
西山 見ていただかないと分からないですけど。
諫山 素敵な俳優になりましたよ。
西山 僕がこの間やったユニット・ローカルトークス(※)でも出てもらったんです。出ている役者の中では、すごい女子ウケナンバー1。「何あれ?キモ可愛い」みたいな。そんな評価をいただいています、最近は。
──じゃあ、この公演は友松君を見に行くっていう。
西山 本当に友松君見るだけでも大丈夫です。僕は友松君のファンだから。僕がお客さんだったら、友松君を見ちゃう。
(制作) 大丈夫? それ言って。
諫山 大丈夫大丈夫。ハハハ。台詞ないんですよ。
西山 台本半分以上来てるんだけど、彼の台詞ないんですよ。
──ハハハ。居ればいいんですね。
諫山 居ればそれだけで(拍手)。
──それは素晴らしいですね。
西山 歩いただけで、わー!こっち来た、こっち来たみたいな感じで。
──大丈夫か、ブラジル? ワハハハハ。
諫山 大丈夫です。基本的に飛び道具ばっかりなんですよね。
──まあ、いいですよね。3人姉妹と原さんが居れば。
西山 どなたもね、ぶれませんから。
──最後に観たお客さんがどういう気持ちで帰るといいですか?
諫山 笑っていただきたい。今回のフェスティバルの企画主旨もありますので。
──なんかそういうテーマがあるんですか?
西山 今回、笑いをテーマにして。「劇場で笑おう」っていうのがテーマにあるんです。3劇団が笑いをテーマにした舞台を上演します。
諫山 うちはホームドラマで笑わせようと思ってます。
西山 僕は笑ってくれないまでも、楽しんでもらえればいいかなと。
諫山 なにそれ?
西山 僕は「笑い」とかそんな大仰なことは言えないな。お客さんの体調とかもあるから。笑ってくれないときもあると思うけど、楽しんでもらえれば。
諫山 いやいや。笑わせましょう。
西山 笑わせますけど。いいよ別に。そんな笑い笑い言わなくてもと僕は思います。しっかりと芝居をやればいいかなと。
──見所も分かって、楽しみですね。

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ブラジル『イエスタディ』
1/18〜22◎座・高円寺1
脚本・演出◇ブラジリィー・アン・山田
出演◇桑原裕子 柿丸美智恵 肘井美佳 櫻井智也 西山聡 諫山幸治 原金太郎 ほか
《料金》前売・当日¥3800
《お問い合わせ》ブラジル事務局 info@bra-brazil.com

※ローカルトークス
役者であり劇作家西山聡の運営する演劇ユニット
http://localtalks.syncl.jp/

劇団ブラジル
http://www.bra-brazil.com/

松本潤、小出恵介 出演『あゝ、荒野』公演レビュー

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昨年の『あゝ、荒野』は、蜷川幸雄と2人の若い役者が作り上げた奇跡的な舞台だった。

作者の寺山修司が亡くなったのはもう30年近く前になる。
1983年5月4日、死因は肝硬変で、まだ47歳という若さだった。

『あゝ、荒野』は、歌集『田園に死す』や、エッセイの『書を捨てよ、町へ出よう』など伝説的な書物で知られる寺山が唯一つだけ残した小説で、1966年に出版、この公演で初めて戯曲化されて舞台として立ち上がった。


物語の背景になるのは戦後の荒廃と荒々しいエネルギーが残る時代の「架空の新宿」。
そこで出会った2人の若者の青春を描き出しているとともに、新宿という欲望のるつぼに集まる人間たちをも見つめていて、街娼たち、自殺研究会の大学生、覗きで欲望をかきたてる金持ちなど、さまざまな生き方が2人の周辺を彩っている。


松本潤が演じるのは新宿新次。安ポマードの匂いをさせながら女をひっかけるような少年院上がりのワルだが、荒ぶる魂の中に優しさを隠している。この魅力的な若者を、絞り込んだ体で派手なアロハと白スーツを着こなして演じる松本潤は、若さと猛々しさが全身から匂い立つように美しい。

小出恵介が扮するバリカン建二は、吃りというコンプレックスの暗闇と、詩を口にするときの叙情が印象的で、いつも口ずさむ黒人詩人ラングストン・ヒューズの詩の一節「「七十五セントぶんの 切符をくだせい」というフレーズの咆哮で、どこにも居場所のない彼の孤独を伝えてくる。


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2人を育てようとするのは元ボクサーの片目のコーチ(勝村政信)で、胡散臭さと同時に愛情に溢れた彼の教育で、新次はみるみるうちに才能を花開かせていくが、バリカンは人と殴り合うことに躊躇いを抱き、なかなか一人前になれない。

そんな2人がお互いの孤独を癒し合うように夜の公園のジャングルジムのてっぺんで語り合う。

新次「街の光が雲に反射してるんだろう。なんか世界の終りみたいだなあ」

バリカン「せ、せかいは、も、もうぜんぶ、ま、まぼろしだ」

新次「あれが全部、まぼろしだとしたら、俺たちはなんなんだろうな?」

叙情に溢れて美しいシーン。それだけに後半の2人の闘いが切ない。


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物語のクライマックスは2人の悲しい対決となる。憎むことでしか闘うことへのモチベーションをかきたてられないバリカンが、新次との対戦を望んでジムを移籍する。そんなバリカンの自分への真情と孤独な思いがわかるだけに、新次は闘うことでそれを受け止めようとする。だが命がけの闘いが行き着く先を、2人とも心のどこかでわかっている。
 

本物を用意したというリング上での試合シーンはまさに凄絶で、新次とバリカン、いや松本潤と小出恵介はむきだしの闘志で殴り合う。この死闘に2人の若者を追い込んだ演出家・蜷川幸雄は、残酷なまでに愛に満ちている。なぜなら闘う彼らは神々しいまでに美しかったから。

そして、闘うことで輝く青春の瑞々しさを、衒いなく表現する蜷川演出の若さに圧倒されるとともに、今もなお、切っ先鋭く現実と世界を刺し貫く「詩人」寺山修司の、魂の言葉に打ちのめされた舞台だった。
 

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〈公演情報〉
『あゝ、荒野』

原作◇寺山修司

演出◇蜷川幸雄

出演◇松本潤、小出恵介、勝村政信、黒木華、渡辺真起子、村杉蝉之介、江口のりこ、月川悠貴、立石涼子、石井愃一 他

●10/29〜11/6◎彩の国さいたま芸術劇場大ホール

●11/13〜12/2◎青山劇場
 
 

【文/榊原和子 撮影/冨田実布】

 


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劇団AUN『十二夜』 吉田鋼太郎×横田栄司インタビュー 

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横田栄司×吉田鋼太郎


1月11日から劇団AUNがシェイクスピアの『十二夜』が、赤坂レッド・シアターで幕を開ける。

劇団AUNは1997年に旗揚げして、以来15年間、シェイクスピア作品を上演し続けているカンパニーである。
劇団員は25名、主宰の吉田鋼太郎は蜷川幸雄のシェイクスピアには欠かせない俳優で、2011年の『アントニーとクレオパトラ』では主演をつとめた。また他の舞台でも活躍、若年性アルツハイマーの苦しみを描いた『リタルダンド』のリアルな演技は記憶に新しい。 

今回の『十二夜』は、劇団公演としては19作目で、客演に安寿ミラと文学座の横田栄司を迎え、劇団員で声優としても人気の大塚明夫も出演という豪華な顔合わせでの上演となる。
 

昨年末、『十二夜』の稽古場を訪ねて、演出家兼マルヴォーリオ役で奮闘する吉田鋼太郎と、サー・トービー役で稽古場を沸かせている横田栄司に話を聞かせてもらった。


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『十二夜』とは縁がある吉田鋼太郎


ーー劇団AUNはシェイクスピア作品を次々に上演していますが、今回『十二夜』を選んだわけは?

吉田 まず僕が大好きな戯曲だということと、すごく縁があるんです。高校時代に最初に観た芝居が劇団雲の『十二夜』で、初舞台は大学のサークルで『十二夜』、役はセバスチャンでした。それから、のちに入団するシェイクスピア・シアターで初めて見た作品も『十二夜』、とにかく面白い戯曲だなと。ただ面白い『十二夜』ばかり観てきたので、自分で作るのはもう1つ自信がなかったんです。劇団でも10年ぐらい前に1度上演したんですが、やはりどこか物足りない思いがあった。できればもう1度ちゃんと作りたかっし、前回の劇団公演が『ヴェニスの商人』で「喜劇は面白いな」と思ったところでしたから、「そうだ、また『十二夜』に挑戦してみようかな」と。
 

ーー横田さんもシェイクスピアにはよく出ていますが、『十二夜』は?

横田 初めてなんです。蜷川(幸雄)さんの舞台でのシェイクスピアでもまだ出合ってなくて。もともと面白い作品だとは思っていましたが、鋼太郎さんの稽古場に入って、また認識が変わりましたね。出てくる人間のへんてこりん加減が深くて(笑)、かなり個性的なキャラクターが揃ってて面白いです。

吉田 シェイクスピアは基本的にそうなんですが、この『十二夜』は、何回やっても飽きないんです。僕はセバスチャン、オーシーノ、フェステ、アントーニオ、サー・トービー、そして2回目のマルヴォーリオ。6役もやってるんですが、やるたびに変わって見えるんです。
 

ーー6役ですか! しかも道化から二枚目、中年の酔っぱらいまで演じるというのはすごいですね。

吉田 いや、節操がないだけで(笑)。役によっても話の見えかたが違うし、光の当て具合で微妙に違って見えるんです。そのたびにこういうふうにやりたいという自分の思いも変わるし、セリフの解釈もきりがない。

横田 鋼太郎さんがおっしゃるように、『十二夜』に限らずシェイクスピアはいろいろな解釈ができるし、どこまでもイマジネーションを働かせることができるので、僕もそれほど出演経験はいないんですが大好きです。


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実体が見えない人たちが出て来る


ーー稽古を拝見していて、吉田さんの演出はセリフのモチベーションを大事に指導されていて、レトリックとかダジャレでも意味を把握してきちんと喋るようにされてますね。

吉田 『十二夜』という作品はシェイクスピアが書いた喜劇としては最後で、そのあと悲劇の時代に入るんです。だから1人1人の造形が深い。一見おかしな人たちに見えるけど、それぞれの動機がちゃんとあるしそれぞれの思いがある。同じ双子の取り違い物で『間違いの喜劇』という作品がありますが、あちらのほうが登場人物が記号的ですね。そのぶん若さとかエネルギーで乗り切れる部分があるんですが、『十二夜』はもっと大人でないとできない芝居という気がします。ダジャレや掛け言葉がすごく多いんですが、それを言っても成立するように、洒落のめしていても裏にはちゃんと人生がある人たち、それを作っていかないとちゃんとした『十二夜』にならないんじゃないかと思ってます。
 

ーーその点、横田さんのサー・トービーなんてまさに深い役ですね。チャランポランなようで実は悲しい人というか

横田 本当に面白い役です。人を操ったり画策したり、そういうことばかり考えているんですよね。時間もお金もあるから、毎晩のように酒を呑んで、気に入らないマルヴォーリオとかアンドリューを懲らしめたり意地悪をして大騒ぎをする。でも鋼太郎さんの解釈では、いろいろなことに厭きていると同時に飽き足らないところがある人だと。

吉田 トービーは金があるし仕事はしなくていい。高等遊民みたいなもので、人生をまだ見つけられないのかなと思うんです。ですからトービーのやりどころでもあるんですが、あれだけいろいろなことをやる動機、なにが彼をあそこまで駆り立てるのか、そこに『十二夜』の秘密が隠されている。
 

ーーこの作品のテーマということですね。

吉田 それに、ヴァイオラがシザーリオに変身して、つまり女が男の格好をしていることに誰も気がつかない。じゃあ人というのは服を変えただけで惑わされるのかと。つまり実体が見えていない人たち、自分の実体さえも見えていない人たちが集まって馬鹿騒ぎを繰り広げているのかなと。それは僕たち自身もそうで、初めて会った相手がどんな人間なのかわからないまま恋して結婚してしまったりする(笑)。だからこそ人間というのは面白いわけで、『十二夜』はそういう深いことを内側に隠した喜劇という気がします。


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感情の振れ幅を表現する


ーー横田さんが稽古ですごく自由に動いているのがすごいなと。

吉田 おまかせ状態です。

横田 いやいや、出る前に思いついたことをやってるだけで(笑)。とりあえず自由にやらせていただけるのがいいですね。最初にこの劇団の芝居を観たときの第一印象も、自由で楽しそうだったんです。その流れでもう5本目の客演で、毎回好きにやらせてもらってます。

吉田 もう劇団員みたいなもんです(笑)。うちの劇団員はまだ経験が少ないので、台本を読んだ次元で、膨大な台詞の量やレトリックを消化する時点で精一杯で、なかなか解釈と表現が追いつかないんです。それでただ流暢に言うだけになったりする。また、それが一見上手いように聞こえたりするから。

横田 それはありますね。

吉田 そうすると芝居が弾まない。だからちゃんと理由とか動機を見つけていってほしいので、そこは細かく注意しているんです。さっき稽古していたシーンなど、オリヴィアが兄の死を悲しんで引き籠っていたはずなのに、ほんの5分も経たないうちにシザーリオに恋してしまうんですよね。その振れ幅たるやたいへんなもので、そこをちゃんと演じ切らないといけない。そこまで振れ幅がある芝居ってそうはないし、そこがシェイクスピアならではの魅力なんです。

横田 でもいつも感心するのは、みんなシェイクスピアのセリフに慣れているし、達者にしゃべるんです。それが僕にはすごく刺激になっていて、それで客演させてもらう部分もあるんです。
 

ーー吉田さんはマルヴォーリオ役も演じるわけですが、こちらもいろいろ考えられる役ですね。

吉田 シェイクスピア・シアター時代に、出口典雄さんの演出で1度やっているんですが、難しいですね。僕がやると強い人になってしまう。でも全然強い人ではないし、最後なんか悪いことをしていないのに、酷い目に遭うんです(笑)。

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まず言葉をきちんと伝える


ーー劇団AUNならではのシェイクスピアをアピールするなら?

吉田 まずセリフをきちんと届ける舞台であること。そして劇団はそんなに予算がありませんから、装置や衣装はシンプルにしてあります。それでも成立するのがシェイクスピアの懐の深さでしょうね。とにかく基本は言葉を伝えていくことで、言葉を伝えるための訓練を大事にしています。ちゃんとしゃべると一見回りくどいようなレトリックでも、意味をちゃんとお客さんは汲んでくれるんです。ですからなるべく訳をカットせずにできるだけそのまま使いたいと思っています。 

横田 僕はこの劇団で小田島先生の訳を初めて経験したんですが、楽しいですね。ダジャレがたくさん出てくるし(笑)。
 

ーー今回は、横田さんと安寿ミラさんが客演して、劇団の重鎮の大塚明夫さんも出演ということで豪華ですね。

吉田 大塚さんはアントーニオで出てくれます。客演3回目になる安寿さんはヴァイオラ役でまさに男装の麗人でぴったりです。先日も立ち稽古に付き合ってくれて感じたのですが、すごく動きが綺麗なんです。そういうところを劇団員の子たちに見習ってほしい。それに横田は出てくるだけで空気がふっと変わる。そういうすごさを羨ましいと皆が思って勉強すればいいと思っているんです。
 

ーー劇団員のかたが25人、それも若い人が多いですね。

横田 鋼太郎さんが情が深いというか、愛情があるんです。稽古場の指導は厳しいですけど本当に温かい。だからこれだけ若い人が集まってくるんだと思います。

吉田 まだまだですが、とにかくちゃんとシェイクスピアをしゃべることだけは教えていって、そのうえで生まれてくる、今回なら喜劇の面白さ、そこを見ていただけるようにがんばります。

横田 シェイクスピアはとつっきにくいという人が最初に観るのにいい作品だと思いますよ。

吉田 そう、俺も『十二夜』でシェイクスピアの虜になったんだから(笑)。

 

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劇団AUN 第19回公演

『十二夜』

作◇W.シェイクスピア

訳◇小田島雄志

演出・出演◇吉田鋼太郎

出演◇安寿ミラ、横田栄司、大塚明夫 ほか劇団AUN

●2012/1/11〜22◎赤坂レッド・シアター

〈料金〉当日5500円/前売5000円

〈問合せ〉03-6327-4232 劇団AUN

http://homepage2.nifty.com/aun-company/


【取材・文/榊原和子 撮影/冨田実布】

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