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『ザ・ミュージックマン』制作発表

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2010年4月、東京芸術劇場での公演を皮切りに6月5日まで、東京、名古屋、大阪、札幌の各地で上演される『ザ・ミュージックマン』の製作発表が12月3日に行われた。

『ザ・ミュージックマン』は1957年にブロードウェイで初演された大ヒットミュージカル。楽器やバンド用の制服を売って歩く詐欺師のハロルドと、バンドが生まれたことで変わっていく町の人々の姿を描いたミュージカルだ。

主人公の詐欺師ハロルドには西川貴教。ハロルドが詐欺師と知りながらも、徐々に心惹かれていく女性マリアンに彩乃かなみ。リバー・シティの市長夫婦に沢渡稔、うつみ宮土理。他、植木豪や、竹内郁子、今井ゆうぞうら、様々なジャンルから多彩なメンバーが集まった。
 

【演出家挨拶】

鈴木裕美「このミュージカルは、1912年の7月、ひと月の物語です。アイオワのリバー・シティという、とても頑固で排他的なことで有名な町に、一人の詐欺師がやってくることによって、街の人たちも、そして詐欺師自身も変わっていくという物語です。
歌も、ダンスも、どちらもふんだんにありまして、非常にハッピーでチャーミングなミュージカルだと思います。例えば、非常に仲の悪い4人のおじさん達に、ハロルドがアイスクリームの歌を歌わせることだけで、いきなりもの凄く仲良くなっちゃうみたいな、あの、ちょっと頭の悪い感じの(笑)ミュージカルなんですけど、そこを楽しんでいただければと思います。高級で非常にセンスの良い学芸会のように演出できれば良いなと思っております。どうぞよろしくお願い致します」

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【出演者挨拶】

西川貴教「いよいよ、この、ミュージカルがスタートするんだなという気持ちで今、いっぱいです。今、非常に寂しいニュースであったりだとか、暗いニュースの多い中で、少しでも明るくみなさんの心に何か温かいものを咲かせるような舞台が出来たらいいなという気持ちでこの作品を選ばさせていただきました。共演者のみなさんと一緒に、僕自身もまた新しい何かを咲かせられるような、そんな舞台になったらいいなと思ってます。どうぞよろしくお願いします」

彩乃かなみ「この作品の映画を拝見させていただいた時に、悪役が誰一人として出てこない、とてもハートフルな作品に惹かれました。この作品を暖めて頑張って行きたいと思いますので、どうぞ、よろしくお願い致します」

植木豪「劇の中に出てくる音楽とか、すごい楽しいものが多くて…で、共演するみなさんと話すとすごい楽しい方がいっぱいいて、明るくて楽しい舞台になると思うので、見に来られた方が、みんなハッピーになって帰れるような、そんな舞台になったら良いなと思っております」

竹内郁子「とても歴史あるミュージカルということで、楽しみにしています。私も映画版を拝見したんですが、ミセス・パルー役の方が、チャーミングで本当に可愛い感じだったんですね。作品全体も、見ているとどんどん明るい気持ちになってくるようなものなので、本当に楽しみです。私自身はミュージカル初挑戦ということもあって、演出の鈴木裕美さんに「歌の事が凄く心配です」って言ったんですが、裕美さんには、「みやちゃん踊りもあるよ」って言われました。(笑)ちょっと踊りも頑張らなきゃな、と思っております(笑)」

DSCF1109今井ゆうぞう「最初この話をいただいたときに、コメディということで、あとアメリカの作品ということで、えーお断りしました。(笑)なぜかと言うとですね、僕の中では、やはり、ちょっと難しいかな、と。コメディは、わざとらしかったら、一番伝わらなかったりします。なので、いっぱい、いっぱい共演者の素敵なみなさんと会話をして、素敵なリアルな雰囲気が会場全体を包んで、それが循環しながら、楽しい笑いと元気だったり勇気だったり、たくさんのものが与えられたらいいな、と思っています」

佐渡稔「このミュージカルの中で、たぶん一番僕の役が嫌われ役なんだと思ってます。アイオワ人の頑固さ、私、日本人なんでアイオア人の頑固さがよくわかっておりませんが(笑)、稽古を通じてどういう風に作っていったらいいか、みなさんと頑張っていきたいと思っております」

うつみ宮土理「ミュージカルは4回目なんですけど…あははっ!(笑)ミュージカルに出ても、喋って喋って喋ってちょっと歌ってって、そういうミュージカルばっかりだったので、踊りもあるって聞いて、「えっ!?」って思ってます。子供達もいっぱいでてくれるみたいで、子供が大好きなんでとっても楽しみにしています。みやちゃん(竹内)はこの舞台で痩せるつもりだって言ってますけど、私はこの舞台で太ろうと思ってます。みやちゃんかうつみ宮土理かわからなくなるぐらい、ふっくらふっくらしていこうと。みやちゃんと、佐渡さん以外は、初めてなんですが、1分話しただけで、気が合うってことがわかって、とっても楽しい舞台になりそうなんで、是非!たくさんの方にご覧いただきたいと思います!」

 

【役作りについて】

西川「みなさんとホント楽しくできれば、それだけで素晴らしい舞台になると思いますので、みなさんと一緒に居る空気を、楽しく暖めさせていただくことが僕の仕事だと。その分、鈴木さんが非常に厳しく叱咤激励されることと思いますので、全てのみなさんの汗と涙を僕が受け止めるつもりで、頑張ってまいりたいと…(うつみ「えぇっ!(笑)」)え?「えぇっ!」ってなんすか(笑)いいじゃないすか(笑)、よろしくお願いします」

彩乃「詐欺師に惚れ込んでしまう役ですが、街の人たちと同じで、私もすごくお堅い人で…その人が、詐欺師ってわかっていながらも惹かれていくっていう、お話の流れがあるので、その辺りを私もお稽古しながらどんな感じになるのか、楽しみにしています」DSCF1104

植木「僕の役はパーティーのシーンですごく歌ったりするシーンがあるので、そのシーンをいかに盛り上げることができるか。それができなければ、ここに居る意味、僕、ないと思いますので頑張って行きたいと思ってます。あのーブレイクダンスは生まれてない時代なので、僕の技は全て封印されて(笑)一から勉強させていただきたいと思っております。よろしくお願いします!」

竹内「マリアンのお母さん役と言うことで、現代のお母さんよりもちょっと前の、娘の適齢期を心配してなんとかハロルドとくっつけようとしたりとか、心配性の可愛いお母さんなんで、そういう部分が、とっても楽しみです」

今井「一番、僕がこのキャラクターの中で難しいと思ったのは、間違ったことは一つもしてないのに、なんで作品の中で僕だけ寂しい思いをするのかな、と。(笑)それは詳しく見てお楽しみにしておいてください。そこの役作りをどういう風にしようかと、今、楽しみながら考えております」

佐渡「私はですね、最初にハロルドを見た時から怪しいと思う市長なんですけれど、何でこの人を見て、最初から怪しいと思うのか、その辺がまだよくわかってなくて、これから深く掘り下げていきたいと思っております」

うつみ「ユーラリーっていう、凄く良い名前で、本当にゆーらり、ゆ〜らりして演じたいと思うんですけど、良妻賢母なんだそうです。夫が堅くて、私も5歩ぐらい下がって歩くような、大変無口な…あははっっ!!(笑)大変良妻賢母なんですが、ハロルドと会ってガラッ!と変わって、すごい!楽しい人に変るそうなので、その変わり目を作っていきたいと思っております」

DSCF1108【一問一答】

ーー鈴木さんから見た、西川貴教さんの印象は?
鈴木「エネルギーに溢れた方だなぁというのが第一印象です。サービス精神に非常に溢れた…トーク番組とかを拝見してると、そこまでやらなくても大丈夫、もうOKなのに、もう一つやるっていう。(笑)もの凄い量喋るというか、役が、役が!(笑)譜面にですね、どの音でも良いから、この情報量を込めろっていう曲とかがあるんです。そういうのが、非常に楽しみだというか、毎日違うことも出来るし、すごく合ってると思って、楽しみにしています」

ーー西川さんへ。ミュージカルを経験したことで、音楽活動に生きたこと、逆にミュージシャンであるからこそ、ミュージカルに生かせると感じることはあるか?
西川「ミュージカルをやらせていただくまでは、正直、苦手なジャンルというか、僕が聞いてきたり、育ってきた音楽とは真逆ですし、台詞と台詞の間に音楽が挟まって、さっきまで愛し合っていた二人が、突然愛を歌で語るという、非常に異質なものに抵抗感があったんです。先日、ヨーロッパをツアーで9カ国ぐらい回ったんですが、日本語ってやっぱりマイノリティーで、まだまだ文化の中では壁になる部分が多いんですけど、そういうものを、マイムであったりとか、表情であったりで乗り越えていけるものが多分にあるなと感じました。それを与えてくれたのは、やっぱり舞台の経験が大きかったんじゃないかなと、改めて思ったりしております」

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ブロードウェイ・ミュージカル
『ザ・ミュージックマン』

●2010/04/23〜5/4◎東京芸術劇場 中ホール

●2010/05/8〜5/20◎新国立劇場 中劇場

●2010/5/22◎愛知芸術劇場  大ホール

●2010/5/25〜30◎ シアターBRAVA!

●2010/6/5◎札幌市民ホール

 

脚本・作詞・作曲◇メレディス・ウィルソン
演出◇鈴木裕美
出演◇西川貴教 彩乃かなみ 植木豪 竹内都子 今井ゆうぞう 佐渡稔 うつみ宮土理 他

<料金>
東京/S席¥10000 A席¥8000 (平日 全席指定/税込) 
   S席¥11000 A席¥9000 (土、日、祝、初日、千秋楽 全席指定/税込)

<チケットに関するお問い合わせ>
東京公演/03-5500-3919 (24時間テープ案内)
大阪公演/キョードー大阪 
愛知/サンデーフォークプロモーション 
札幌/UHB事業部 011-214-5261(9:30〜17:30)

   

                      【取材・文/岩見那津子】

渡辺大輔インタビュー

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『テニスの王子様』の4代目手塚国光役などで、舞台でも人気上昇中の俳優、渡辺大輔。彼が今回挑む舞台は、ミュージカル・カンパニー「三ツ星キッチン」が上演する『リストランテ』。とあるイタリアンレストランのなかで演じられる人間模様を、感動的なストーリーとオリジナルな歌、そしてかっこいいダンサーたちの踊りで描き出す。そのミュージカルでちょっと屈折した従業員ツヨシを演じる渡辺大輔にインタビュー。

 

【スポーツ万能青年】

ーー渡辺さんはスポーツ万能という評判ですが、まず最初は何を?

最初は剣道です。従兄弟がやってたので自然に僕も。同じ頃に水泳もやってて、だんだん勉強も忙しくなってきたときに、剣道よりは水泳でいこうかなと。なんか役に立ちそうな気がしたんです。実際に何回か人命救助して役に立ったんですけど。

ーーすごいですね。海とか川でですか?

そうですね、そばに川があってそこで溺れてかけてる子どもとか何回か。流れが早いし急に深くなるから危ないんですよ。「ちゃんと見てないとダメじゃないですか」と助けたあとで、本気で親を叱ったりしてました(笑)。

ーー恐くなかったですか?

けっこう泳ぎは自信がありましたから。競泳でオリンピックをめざしてたんです。同じ年代には北島康介くんもいて、たぶん全国大会とかでは一緒になっていたんじゃないかと。彼は平泳ぎでしたが、僕はクロールと背泳、それに個人メドレーだったから種目が違ってたし。それに僕は17歳くらいからサッカーやるようになったので、彼とは接点がないんです。

ーーそのスポーツ青年がどんなきっかけで芸能界に?

大学進学では親の希望を聞いて、建築デザインのほうに進んだんですが、そろそろ就職を決めなくてはいけないというときに、ふと高校時代の自分を思い出したんです。水泳とかサッカーに夢中になってたとき感じたあのドキドキするような緊張感とか。このまま就職すればそれなりに安定した暮らしができるだろうけど、でも、どうなるかわからないけど何かやってみたいと。夢かもしれないけど俳優という仕事にも一度くらいはチャレンジしてみようと。そうと決めたら、まず事務所を探さなきゃと思って(笑)。親にもなんとか許しをもらって、バイトをしながらお金を貯めつつ(笑)、事務所を探したんです。そしたら思いがけなく早く事務所が決まって、それが今の事務所なんですが。

ーーすぐ事務所が決まるのもすごいですけど、お金を貯めつつというのがすごいですね。

僕はすごく慎重なところがあるんです。書類を送ったら次の日に面接にきなさいと連絡があって、そこで合格したんですが、こんなにトントン拍子にいくはずないと(笑)、裏があるかもしれないからすぐに契約するのはやめようと(笑)。もちろんそのあとで、やっぱり縁があるんだろうなと思って契約することにしたんですが(笑)。

ーー本当に慎重派ですね。

あとで後悔するのはイヤだから。テレビの「ウルトラマンメビウス」に出演できるようになったときも、最初は疑ってました。一度、戦隊ものの主役オーディションがあって、そこで最後まで残ったんですが、結局落ちたんです。そのあと海外に行く仕事があったので出かけていたら、事務所からの留守電が沢山入ってて、何かと思ったら円谷一夫さんが僕を覚えててくれて「ウルトラマンメビウス」のイカルガ・ジョージ役に選んでくれたと。ウルトラマンは小さい頃からのヒーローだったからすごく嬉しかったんですけど、あまりに嬉しすぎて、こんなはずはないと(笑)。なんか自分の人生には慎重になっちゃうんですよ。人を助けるために川に飛び込むときなんか、なにも考えないんですけどね(笑)。

ーーそういうところいいですね(笑)。テレビ出演が本当だとわかったときは嬉しかったでしょうね。

まず親に電話して、ウルトラマンに受かったよと。変身はできないけど、と(笑)。親も喜びつつ半信半疑みたいでした(笑)。

ーーいよいよ演技の世界に飛び込んで、でもほとんど初めてですよね。

まるでやったことないから、とにかく周りのかたに聞きまくりました。失うものはないしプラスしかないので。でもその現場で自分の映像を見ても、「これテレビに流せませんよね」みたいな(笑)。それでも、とにかくそういう自分を直視できないならこの仕事をやらないほうがいいと思って、周りの人に演技を見てもらったり、教わりながらの毎日でした。DSCF0572

 

【舞台袖で震える】

ーー舞台にも1年くらい経ってから、ミュージカルの『テニスの王子様』でデビュー、これがまさに初舞台だったそうですが、緊張しましたか?

僕の前にもたくさんの素晴らしいかたたちが演じてきた大きな役で、そのプレッシャーもあって、震えが止まらないという初めての経験をしました。スポーツならスタートの瞬間にそういう感覚はあったし、人に見られることは慣れていたんですが、やっぱりお客さんが恐かったというか、役者として人に見られるのはまた別物で、その恐さが一気に襲ってきたんです。舞台袖でワナワナしてて、自分であちこち押さえたり体とか顔とか叩いて「大丈夫だ、大丈夫だ」と言い聞かせてるのに止まらなくて。でもこれを克服できないなら、お前はここまで何をしてきたんだと。1年間「ウルトラマンメビウス」をやってきたし、先輩たちを見て学んできたんだからと。でも、あることに気がついたら、ふっと気持ちが楽になったんです。舞台は1人ではないんだ、周りに皆がいる、支え合う仲間がいてくれる、そうと考えたらなんか楽になりました。

最初の出は、一言セリフを言って歌うだけだったので、なるべく遠くを見てお客さんを見ないようにして(笑)。そしたらいい感じで歌えたんです。初日を終えたらもう、あとはほぼ大丈夫でした(笑)。それからは毎日全力でやろうと。舞台って全力でやってないとお客さんにわかってしまうから。一瞬の気のゆるみでも分かる人には分かるんです。

ーーアスリートのライブ感と共通するものがあるんでしょうね。

それはありますね。初めての舞台でそういう厳しさをすごく感じたし、身に沁みました。

ーーそのあと何作品か舞台に出てますが、だいぶ慣れましたか?

今でも始まる前は、まだ克服しなくてはいけない不安とかプレッシャーはあるんですが、でもやってる最中とか終わったあとは「ああ、舞台っていいな」っていつも思うんです。拍手ってなんていいんだろうとか、自分では意識してないのに自然に目頭が熱くなる感じとか、そういう感動は絶対に舞台ならではだと思いますから。その場の生の反響が病みつきになってくるというか、それが舞台の醍醐味だろうし、生き甲斐なんだろうなと思えるんです。

 

【感情移入できる役柄】

ーー『リストランテ』は、そういう意味でも近い舞台ですね。

『テニスの王子様』のあと、マンガに近いものとか、ファンタジー系の舞台をやってきたので、現実味のある芝居はわりと久しぶりだし、あまりやってなかったので嬉しいですね。これはすごくリアルな物語だと思います。自分に近い世界だから、感情移入もこれまで以上にしやすいかなと。僕のツヨシはある意味ではなかなか難しい役かもしれません。東山義久さん演じるシェフを尊敬していたんですが、彼はもうこの世にいなくて、それ以来みんなに心を閉ざしているんです。でも同時に店の状態に対して責任も感じていて。そういうすべてを抱え込んじゃうみたいな部分は、僕にもあるのですごくわかるなと思います。それにツヨシは、本当はみんながもっとよくなるようにしたいという思いもあるのに、周りが見えなくて、ちょっと不快感を抱かせる発言をしたり(笑)、なんかプライドとかが邪魔して素直になれないやつなんです。そういうとこもなんとなく共感を持ってやれそうです。

ーー観てるかたには身近な話ですね。

それだけにちゃんと演じないといけないなと。この素晴らしい作品を自分のせいで台無しにしちゃったら申し訳けないので。しっかり自分の役を演じることだし、いかに自分を消してツヨシになりきるかですね。

ーー舞台は稽古期間が長いのですが、それはどうですか?

稽古は好きですし苦にならないんです。いろいろなことを試せるのがいいですね。映像の場合、リハーサルで納得できないまま本番になってることがたまにありますから。

ーー真面目だし地道だし、いざとなるとチャレンジャーで、役者さんとしても楽しみですね。

なんか言うことが真面目というか、善い人ぶってると思われるのはすごくイヤでもあるんですけど、でも親にそう育てられてきた自分がいるから。箸の持ち方とか字を綺麗にとか、いろいろ教え込まれてきたし、親からもらったこの体とか子ども時代からの記憶とかがあって、今の自分がいるわけですから。後悔しないためにも一歩一歩、自分を大事にしながら俳優という仕事をやっていきたいと思っています。DSCF0582

 

三ツ星キッチン『リストランテ』

●12/9〜13◎シアターサンモール

作◇上條恒、伊藤俊彦、北川竜二

演出◇上條恒、伊藤俊彦

音楽◇KAZZ

出演◇駒田一、東山義久、渡辺大輔、佐藤美貴、高田安男 ほか

<料金>前売¥5000  当日¥5500

<お問合せ>ジェイ・クリップ 03-3352-1616(平日10時〜19時)

 http://www.j-clip.co.jp/

 

 

 

スタジオライフ創立25周年記念公演製作発表

2009年11月27日、『トーマの心臓』の世界を彷彿とさせる早稲田奉仕園スコットホール(礼拝堂)にて、萩尾望都デビュー40周年記念原画展とスタジオライフ創立25周年記念公演『トーマの心臓』『訪問者』の製作発表が行われました。
今回は、スタジオライフ『トーマの心臓』『訪問者』の製作発表の様子をお伝えします。

スタジオライフチラシ

《ごあいさつ》
「25周年の感謝の気持ち」河内喜一朗(代表)
私たちスタジオライフは1985年に新宿の小劇場で旗揚げをいたしました。この25年もの間、劇団活動ができたのも、ひとえに1996年に萩尾先生の作品『トーマの心臓』を初演できたということにほかなりません。
まだまだ足りないことばかりの劇団で、これからもよりよい芝居と高みを目指して精進するつもりでございます。この記念すべき年に、切っても切れない大切な作品『トーマの心臓』『訪問者』を上演することができることを大変幸せに思っています。

「連鎖公演にかける思い」倉田淳(脚本・演出)
『トーマの心臓』は最初、優に3時間を超える脚本だったため、仕方なくオスカーの物語を削りました。この悲しい思いをいつかリベンジしたいと願い続けた結果が、『訪問者』の舞台化につながりました。『トーマの心臓』と『訪問者』はそれぞれが独立した物語でありながら、あぶり出しのように、それぞれの背景が広がっています。それを舞台にしていく過程で、わたしたちは今までにないくらい演技について考え、検討し、結果としてみんなの力を引き上げてもらったと思っています。この2つの作品世界を一時期に体験するということは、贅沢で本当にありがたく思います。

《公演に向けた言葉》
松本
松本慎也(『トーマの心臓』エーリック役)
前回2006年にエーリックをやらせていただいて、本当に人として役者としてたくさんのことを学びました。今、僕がここに役者として立っていられるのも、エーリックに出会えたからだと思っています。これまで役者として過ごし、得てきたものすべてをかけて、全力でお芝居に取り組んでいきます。一人でも多くの方に『トーマの心臓』の世界と感動を共にしていただきたいと思っています。

青木
青木隆敏(『トーマの心臓』ユリスモール役)
ぼくは『トーマの心臓』に3回参加させていただいていますが、いずれも5人組のイグー役でした。イグーにとってユリスモールとは憧れの存在で、イグーのヒーローはいつもユリスモールでした。そんなヒーローのユリスモールをイグーだったぼくが、演じさせていただくのはとても感慨深いです。不安もありますが、きちんと向き合って、日々一歩ずつ進んでいきたいと思っています。

岩崎
岩崎大(『トーマの心臓』オスカー役)
僕が入団したときに上演されていたのが『訪問者』で、自分の初舞台も『訪問者』でした。2000年の上演の際、『訪問者』で少年オスカーという役をやらせていただいて、ものすごく苦しみながら、悩みながら、世界観を探し、いろいろなことを感じました。それが今度『トーマの心臓』では、ちょっと大人になったオスカーをやらせていただきます。この劇団の25周年の年に立ち会えた喜びと、萩尾先生の作家生活40周年の時に、オスカーとして舞台に立てることの喜びを胸に、がんばっていきたいと思います。

山本
山本芳樹(『トーマの心臓』ユリスモール役)
ぼくはこの作品では、この役一筋でやらせていただいています。この作品と出会い、この役を演じさせていただくということは、ぼくの俳優人生の中ですごく幸せなことだと思っています。この役は、今のぼくを形成している諸々の中ですごく大きな割合を占めているといっても過言ではありません。そんな大切な作品を今回も精一杯つとめさせていただきます。

吉田
吉田隆太(『訪問者』オスカーの母親ヘラ役)
『訪問者』という作品では、家族はばらばらになってしまいます。本当に幸せを一生懸命探した家族3人が、それぞれに悩み、苦しみながら最後オスカーがシュロッターベッツの門をたたくまでのお話です。自分も幸せについて、稽古や本番を通じて深く深く旅をしていきたいなと考えています。お客さんには『トーマの心臓』と『訪問者』と2つの作品を見ていただいて、萩尾先生の世界を深く深く感じていただきたいと考えています。

高根
高根研一(『訪問者』グスタフ・ライザー役)
ぼくもこの『訪問者』という作品が初舞台なので、この作品でグスタフ・ライザーという役をやらせていただくことをとてもうれしく思っています。本当に全力でこの役に当たっていきます。お時間がありましたら、ぜひ劇場の方まで足を運んでいただきたいと思います。

曽世
曽世海司(『トーマの心臓』オスカー役)
僕はオスカー役を何回かやらせていただいている中で、『訪問者』という作品が、自分の役作りに不可欠なバイブルのような存在になっています。この2作品を同時に上演する連鎖公演は僕にとって、またオスカーにとっても、とても意味のあることだと思います。役者人生すべてをかけて演じさせていただきます。


最後に記者より萩尾望都さんに、質問がありました。

これまでスタジオライフによって上演された『トーマの心臓』と『訪問者』をご覧になり、具体的に印象に残ったシーンと、今回の舞台化に向けて気になるシーンがあれば教えて下さい。

萩尾望都さんのご回答

私は初回を見逃しまして、2回目のベニサンピットから拝見しています。漫画なり、小説なりという媒体が、まったく別のものとして、たとえば舞台として立ち上がる場合、演出家の意図によって、全然別の作品に作り替えられたりすることがあります。倉田さんは、ずっと原作のスピリットを大切にして、それを壊さないで表現するという制作方法を行っていらっしゃいます。それがまず、すごいなと思います。原作者と演出家は全然他人ですから、作品をどう読むかは、演出家の個性によるところが大きいと思います。倉田さんは私も及ばなかったようなところまで、作品世界にどっぷり浸かって、すべてを表すように舞台を構成してくださる。この能力が本当にすごいなぁって思います。ですからスタジオライフ、倉田さんの演出される作品はどれも本当に信頼していますし、わたしもどんな風に美しい倉田世界、スタジオライフの世界が表現されていくのか。ファンタジー? 魔法? のようなマジックアートを何度も見せていただいて、本当に原作者冥利に尽きるというか、感激しております。
今回もまた連鎖公演で、新しい登場人物達に会えるということをすごく楽しみにしております。何度も上演され、いろんなバージョンがありますが、本当に役者さんが違うとこんな風に雰囲気が違うのかという楽しみがあって、なかなか見所の尽きません。そういうところもみなさんにも、楽しんでいただけたらいいなと思っています。

★萩尾望都(漫画家)×倉田淳(演出家)によるスペシャル記念トークショーはこちら

スタジオライフ『トーマの心臓』『訪問者』
2/27〜3/22◎紀伊國屋ホール、3/27〜28◎名鉄ホール、4/13◎仙台市民会館・大ホール
公式ホームページ
http://www.studio-life.com/


萩尾望都デビュー40周年記念原画展
12/16〜23◎西武池袋本店別館2階=西武ギャラリー
公式ホームページ
http://www.hagiomoto-gengaten.com/


【取材・文◇矢崎亜希子】
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