稽古場見学、記者発表、インタビューなどから、近々公開される作品のおもしろさを探ります。

『レビュー夏のおどり』

 木村花代独占インタビュー


【人気の韓国ミュージカル『パルレー洗濯ー』で始動!】


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劇団四季を代表するヒロイン女優の1人として『キャッツ』、『オペラ座の怪人』、『美女と野獣』などのミュージカルで活躍していた木村花代が、退団後1年の充電期間を経ていよいよ始動する。
韓国で05年から大ヒットロングラン中で、ミュージカル大賞をはじめ数々の賞を受賞している『パルレー洗濯ー』である。

背景になるのはソウルの下町、そこに住むOLのナヨンとモンゴルからやってきた青年ソロンゴの恋物語と、周辺の人々の生きるうえでの哀歓を描き出す。

木村花代はナヨン役で、野呂佳代(SDN48)とダブルキャストで演じることになる。また相手役のソロンゴもトリプルキャスト(松原剛志・野島直人・LEN)なので、6通りの組み合わせが見られるという贅沢な公演だ。

その『パルレ』にかける思い、そして退団してから今日まで、そしてこれからの活動などを木村花代に聞いた。


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【観客との近さが楽しいソロライブ】

 

ーー退団されて1年経ちますが、この期間も活動はされていたそうですね。

個人的にライブ活動をしておりました。月に1回は必ず開催して、出身地の大阪でも3回ほどやらせていただきました。これまで大きな劇場でしかお会いできなかったお客さまと、すごく近い空間でお会いできるのが楽しかったし、皆さんがすごく喜んでくださったので、これからも続けていこうと思っているんです。
 

ーー楽曲はどんなものを?

有名なミュージカルの曲もありますし、ポップス、フォークソング、それに演歌まで(笑)。お客さまが喜んでくださるかぎりいろいろなものにチャレンジしてみたいです。主人(奈良坂潤紀)が一緒に出ているので、コントまでやったりしています(笑)。自分たちで構成を考えて、アレンジもしたりとたいへんですけど、直接お客さまの反応が返ってくるので勉強と刺激になります。
 

ーー劇団にいたら考えられないことですね。

はい、お客さまたちも距離の近さをとても喜んで下さったし、私は私で「いつもお手紙くださるあの方だ」とか、名前とお顔が一致する感動がありました(笑)。本当に劇団時代から、驚くほど沢山の方に支えていただいていたんだなと。
 

ーー木村花代を愛してくれている人たちを実感したということですね。

本当に私はお客さまと一緒に歩んできたんだなと思いました。そしてこれからも一緒に歩いていきたいと思っています。


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【何もできないまま飛び込んで】

 

ーー劇団時代の木村さんは努力家でがんばりやで有名でしたね。

とにかく何もできないまま入ってしまったので。この前向きなキャラクターだけで取っていただいたようなものです(笑)。歌も初めて、踊りも初心者クラスからでした。周りは音大とか演劇学校で学んできたような方ばかりで、初舞台を踏んだのも同時期の研究生では一番最後。そんな中でできることは人一倍がんばることだけでした。
 

ーー自主レッスンも熱心だったそうですね。

基本的には午前中にレッスンがあって午後はフリーなんですが、個室は先輩方でほとんどいっぱいなんです。私はたまたま劇団のそばに住んでいましたので、夕方、皆さんが帰られて個室が空く頃に行ってレッスンしていたんです。それを見ていてくださった先輩がいて、とても可愛がってくださった方なのですが、退団された後にお会いしたら「いつも個室を最後に覗くと花(木村)と丸ちゃん(石丸幹二)が練習していた。こんなにやってるんだからきっと報われると思ってた」と。そのとき「ああ、誰かが必ず見ててくれる、努力は無駄にはならない」と思いました。
 

ーー歌が得意ではなかったというのは、今では信じられないのですが?

高校時代までカラオケに誘われても行かないくらい苦手でした。でもこの世界に入ってからは、『オペラ座の怪人』のクリスティーヌをやることが夢でしたから、ソプラノの声をなんとしても出せるようになりたくて、オペラの先生に習いに行ったんです。
 

ーー鍛えたんですね。何年くらいかかりましたか?

10年くらいかかりました。途中で何回かオーディションを受けましたが、「ダメだ、ダメだ」とはねられて。やっとGOサインをいただけたのが2007年で、ちょうど関西で『オペラ座の怪人』が開幕するということもありまして、ラッキーだったと思います。



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【夢みた役はクリスティーヌ】

 

ーー大きな役が付くようになっても、劇団にはたくさんライバルがいますし毎回闘いがあったのでは?

まず自分との闘いで必死でした。つねに自分のレベルより少し上のものがくるんです。評価してもらおうとか思う以前に、とにかく必死で食らいついていかないとクリアできないんです。それに歌を歌えるようになると欲が出て、いろいろな声色で表現してみたくなる。ソプラノだけでなく『クレイジー・フォー・ユー』のボリーみたいに地声を張るようなものも歌いたくなったり。そういうふうに好きなことに取り組んでいって、その結果を評価していただけたことは有り難かったです。
 

ーー憧れのクリスティーヌへの取り組みはいかがでした?

いろいろな方たちのを見せていただいて、そのなかで私は自分の理想のクリスティーヌ像というのがありました。その1つが最初に出るときポワントを履いているということで、とにかくしっかりバレエの稽古をしました。
 

ーーだんだんポワントを履く人が少なくなっていたそうですね。

オリジナルの方からも「ぜひポワントを履いてね」」と言われましたし、私は『キャッツ』などでもすごく踊らせていただいてましたので、踊って歌えるクリスティーヌが目標でした。ロングランすることで摩耗していくところがあったりするのですが、私はなるべく基本の形で取り組みたいと思っていました。
 

ーー劇団四季は技術レベルが高いので、14年間の在籍で鍛えられましたね。

本当に真面目で努力する人ばかりの集団ですから、良い時代を送らせていただいたと思っています。これからもその精神は大事に持っていたいです。



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【観客と一体化するミュージカル】

 

ーーそしていよいよ再スタートですが。

これも欲なんですが、劇団に入った当初から、舞台も映像も含めていろいろなものにチャレンジしたいと思っていましたので、そろそろ次を目指したいと、退団を決めさせていただきました。劇団にもその意向も汲み取っていただいて、本当に円満に退団させていただきました。
 

ーーこれからは望み通りいろいろなものにチャレンジできますね。

ストレートプレイ、ショー、コンサート。ミュージカルを足場にいろいろなものに挑戦できればと思っています。
 

ーー今回の『パルレ』は、そういう意味でまさにチャレンジですね。

この間、韓国まで行って観てきました。最初からすごい迫力だし楽しくてワクワクしました。客席は200くらいしかなくて舞台との境目がないような、一番前に座ったら舞台に足が触れるような小劇場で、お客さまの熱気もすごくて。音楽賞もたくさん受賞している作品ですから音楽も素晴らしいんです。
 

ーーロングランも当然の楽しさだそうですね。

韓国のお客さまがまた盛り上げていて、泣くし、笑うし(笑)、話の中身に一喜一憂して一体化しているんです。日本のお客さまはわりと遠慮がちですが、参加型ミュージカルですのでぜひ舞台と一体化していただきたいですね(笑)。客席通路も使うかもしれませんので、お客さまとの交流が楽しみです。
 

ーー木村さんはナヨンで、野呂佳代さんとダブルキャストですね。

はい。そして相手役のソロンゴはトリプルキャストですので、6通りの組み合わせで上演します。お稽古がたいへんなことになりそうです(笑)。それに恋人役以外の6人のキャストの方たちが、何役も入れ替わり立ち替わり演じるんです。大家さんとか本屋さん、取り立て屋、スーパーの店長とか、全部で30役くらいを6人で演じるのが面白いんです。扮装して声も変えて出てくるので、私は全然見分けられませんでした。そこをぜひ皆さんでチェックしていただいて(笑)。
 

ーー木村さんは変身は?

役は残念ながら1役なんですが、陰コーラスに入ってますから出ずっぱりです(笑)。とにかくエネルギッシュで、内容もすごく素晴らしいので、この作品で新しくスタートできるのが嬉しいです。



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韓国オリジナルミュージカル

『パルレー洗濯ー』

作・演出◇チュ・ミンジュ

音楽◇ミン・チァンホン

出演◇木村花代、野呂佳代/松原剛志、野島直人、LEN/川島なお美/大鳥れい/安福毅、上田亜希子、奈良坂潤紀/三波豊和

●2/4〜16◎三越劇場

●2/17〜18◎サンケイホールプリーゼ

〈料金〉8300円

〈問合せ〉東京音協 03-5774-3030

ピュアーマリー 03-3714-5004

http://www.puremarry.com/


【取材・文/榊原和子 撮影/冨田実布】


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木村花代が退団後、初のミュージカル『パルレー洗濯ー』


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ミュージカル女優として劇団四季で活躍していた木村花代が、退団後、初のミュージカルに出演する。

作品は韓国の大学路(テハンノ)で2005年から上演され大ヒット、ロングランを続けているミュージカル『パルレー洗濯ー』。

シンプルなストーリーに多様な音楽が織り込まれていて、現代人の心を掴む作品として、ミュージカル大賞をはじめ、数々の賞を受賞。今、いちばん注目の小劇場系ミュージカルだ。

この舞台は木村花代と野呂佳代(SDN48)がダブルキャストでヒロインを演じ、相手役もトリプルキャスト(松原剛志・野島直人・LEN)で、6バージョンの組み合わせが見られるという贅沢な舞台。共演者も川島なお美、大鳥れい、安福毅、上田亜希子、奈良坂潤紀、そして三波豊和など実力派の俳優ばかりで、ソウルの路地裏に住む人々の哀歓が覚えやすいメロディとともに描き出される。


木村花代は1997年劇団四季入団。 ダンサーとして初舞台を踏み、めきめき頭角を現し、ファミリーミュージカルの主役に抜擢され、そこからヒロインへの道を歩みはじめた。
劇団時代の代表作は『キャッツ』(グリドルボーン役)、『オペラ座の怪人』(クリスティーヌ役)、『美女と野獣』(ベル役)などで、主演作品の多さは他の追随を許さない。また『夢から醒めた夢』ではマコ役でCDに吹き込みをしている。

華やかで可憐な容姿に抜群に美しいソプラノ、シリアスからコメディまで幅広くこなす演技力は定評があり、タップやバレエなどのダンスも高い評価を受けている。2010年に劇団四季を退団、1年の充電期間を終えてこの『パルレー洗濯ー』でいよいよ始動することになるが、今後は舞台だけでなく映像や歌手としての活躍も期待されている。


なお、このコーナーにて近日中に「木村花代独占インタビュー」を掲載します。お楽しみに。


【木村花代 主な舞台歴】
 

『エルコスの祈り』タイトルロール、ローズ役 

『人間になりたがった猫』ジリアン 

『ふたりのロッテ』イレーネ 

『夢から醒めた夢』ピコ、マコ 

『CATS』ジェリーロラム=グリドルボーン 

『ミュージカル異国の丘』宋 愛玲 

『美女と野獣』ベル 

『マンマ・ミーア!』ソフィ 

『コーラスライン』ディアナ、ヴァル 

『壁抜け男』イザベル 

『クレイジー・フォー・ユー』ポリー 

『ウエストサイド物語』マリア 

『ジーザス・クライスト=スーパースター』マグダラのマリア 

『オペラ座の怪人』クリスティーヌ 

『劇団四季 ソング&ダンス55ステップス』ヴォーカルパート

『アルデールまたは聖女』ナタリー 

『ウィキッド』グリンダ 




韓国オリジナルミュージカル

『パルレー洗濯ー』

作・演出◇チュ・ミンジュ

音楽◇ミン・チァンホン

出演◇木村花代、野呂佳代/松原剛志、野島直人、LEN/川島なお美/大鳥れい/安福毅、上田亜希子、奈良坂潤紀/三波豊和

●2/4〜16◎三越劇場

●2/17〜18◎サンケイホールプリーゼ

〈料金〉8300円

〈問合せ〉東京音協 03-5774-3030

ピュアーマリー 03-3714-5004
http://www.puremarry.com/
 

【文/榊原和子 撮影/冨田実布

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「演劇にもっともっと向きあいたい」悪い芝居・山崎彬かく語りき!

京都の町屋を一軒借りて、本拠地として活動中の劇団「悪い芝居」。
一見攻撃的に見える劇団名の由来は「悪いけど、芝居させてください。の略」という意外と腰の低い硬派な集団。

1月7日〜9日の3日間、東京・下北沢の駅前劇場に昨年、京都でしか上演されなかった「企画公演」が上演されます!
作・演出を手がけ、俳優としても活躍中の山崎彬から、この“異色”の作品の魅力について熱いメッセージが届きました。

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 本公演で演劇作品をずっと作ってきて、
 これからも作っていく中で、
 演劇にもっともっと向きあいたいのです。
 そのひとつとして、机上で考えたりワークショップをしたり、という形ではなく、
 作品を作ることで、自分の作品を見つめたいな、と。それが企画公演を打っている主旨です。

 いつもとは違うアプローチで作品を作ることは、本公演でやるべき演劇作品にいかされてくると信じています。

 「猿に恋」は、
 セリフっていう、ややこしかったり優しかったりする一生付き合ってかなくちゃならないヤツを、
 じっくり考えたくて、考えるためにも、その真逆をいこう、
 と挑戦した、一度やってみたかった無声劇(というよりは無言葉劇)です。

 セリフを書いていて、セリフの力を信じているのですが、時々、疑わしくなってしまう事があって、
 セリフを使わないことで見えてくるセリフってなんだろうかってのに興味がありました。

 やってみて思ったのは、この作品にセリフはないのだけれど、セリフに変わるものはあって、
 体に入ってくるそれは、セリフ(のようなもの)ではあるのだけれど、
 なんだか触感が違うといいますか、ザラザラとした喉ごしがありまして、
 セリフより限定されていない曖昧なものなのだけれど(あるいは曖昧だからか)、
 観ていて、体に入ってくる感触がはっきりわかります。
 それがこの作品の魅力であり、楽しめる部分だと思いました。
 味は、美味ですが、珍味と言う人もいるでしょう、
 な感じになっておりますが…笑


 常々僕は演劇は一番面白いメディアだと思っているので、
 もっとたくさんの人たちにも見てもらうためにも、
 高尚なものになりがちなこういった作品をそうはしたくなくて、
 内容は一見バカバカしいものになってます。
 けれども、
 単純なやりとりの向こうにあるセリフがあれば見えてこないものを感じさせることで、
 劇場を出れば飛び交っているセリフ(言葉)が、
 違った手順で体に染み込んでいってもらえたら、面白いなと思っています。

 見る人にはダンスのようにも見えるかもしれませんが、
 一応「原始口語演劇」と銘打ってまして、
 それは僕の中では演劇であることから離れたくなかったからそう呼んでいるのですが、
 普段セリフがあれば難しい即興的に進行させていく部分もあり、
 生きたカラダで舞台にいられるように、進化verでは稽古してきました。

 稽古でも言葉で考えないように細心の注意を払って作っていて、
 なんだか原始人たちの輪の中に入ってしまったようなそんな感じになってもらえる作品だと思います。

 どうしても言葉で考えてしまうだろう最初の0分間から時は進み、
 作品も容赦なくお客さんに迫ってくるわけですが、
 じっくりじっくり言葉ではないかたちで作品が体に染み込んでくる感覚を、
 味わってほしいと思っています。


 山崎彬

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【公演情報】

 本当に悪い芝居vol.12「猿に恋〜進化ver〜」
http://waruishibai.jp/catrel/
日程◇2012年1月
 7日(土) 19:00
 8日(日) 14:00/19:00
 9日(月・祝) 14:00

出演◇池川貴清 宮下絵馬 植田順平 大川原瑞穂 呉城久美 畑中華香

料金◇前売 2000円/当日 2500円
学生は500円引き※要学生証

会場◇下北沢 駅前劇場

【山崎彬インタビュー記事】

【構成・文◇矢亜希子】


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