稽古場見学、記者発表、インタビューなどから、近々公開される作品のおもしろさを探ります。

カムカムミニキーナ『>(ダイナリィ)』

『君と見る千の夢』製作発表会見

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5月に上演される相葉雅紀主演の舞台、『君と見る千の夢』の製作発表会見が、326日に都内で行われた。
(相葉さんの写真は掲載されません) 

昨年の『グリーンフィンガーズ』(09年)での好演が記憶に新しい、嵐・相葉雅紀が早くも今作に挑む。
演出家・宮田慶子とのタッグは、『燕のいる駅』(05年)、『忘れられない人』(07年)、そして『グリーンフィンガーズ』に続き、4度目となる。
宮田が「相葉くんに、ぜひ純粋なラブストーリーを演じてほしい」と脚本家・金子ありさに依頼し、立ち上がった今作品。
金子いわく「宮田さんより伺った相葉くんの明るく、気さくなイメージとは違った大人っぽい面を引き出したい」と、新たな一面を見せられるような役を想定して描いたそう。映像関係の仕事が多い金子が、「舞台 でしか見せることの出来ないものにこだわった」という過去と現在が交錯する設定も注目される。

物語の舞台となるのは、病院。交通事故で昏睡状態になった男とともに、駆け込んできた相葉演じる池辺春也。集中治療室で処置を受ける男の元へは、春也の家族や幼なじみ、恋人たちが続々と駆けつける。
その顔ぶれに春也は、「この男はもしかして俺?!」と異様な事態に気付く。
ベッドに横たわる自分を不思議に見下ろす春也。事故の記憶がない中で、恋人との出会い、あきらめた夢、家族や友人との思い出の日々を振り返るのだった。そして様々な絆を感じ、確かめることで、春也はこの事故の真相を知ることとなる…。

 

この日の会見には、相葉を始め、共演の上原美佐、藤田朋子、相島一之、田山涼成、演出家・宮田、脚本家・金子が登場した。

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ーーまずは本作への意気込みをお聞かせください。

相葉「台本を初めて読んだとき、物語が幽体離脱するところから始まるので、現実とかけ離れているのかなと思ったのですが、そういうわけでもなくて。笑える部分もありますし、春也がいろんな顔をする作品なんだなと思いました。この作品を見に来ていただける皆様に、何かを感じてほしい。感じてもらえるように頑張ります」

上原「初舞台で、初めての現場に緊張してますが、今出せる力を出して頑張りたいです」

ーー稽古開始から1週間で早くもコミュニケーションが取れてるようですが、稽古中のエピソードなどありましたら、教えてください。

藤田「相葉くんは若いのに座長としての役回りをしっかりこなされていて、すごいなあと」

相島「藤田さんは顔合わせの日から、相葉くんのことをいろいろといってましたよ。

(院長役なので)私が楽しみにしているのは、相葉くんの頭からつま先まで輪切りにしたカルテをモニターに映して、私が解説する場面…」

相葉「そんなシーンないですよね(笑)」

田山「僕は相葉くんの父親役を演じますが、1週間たって、だんだん相葉くんと似てきたなと思って(笑)」

相葉「そっくりです、お父さん!(笑)」

ーー相葉さんと宮田さんは4作目のタッグとなりますが、お互いについてお聞かせください。

相葉「いつもアドバイスをいただきっぱなしですね。稽古中は手当たり次第、引き出しを広げて見ていただいてます」

宮田「1作目から感じていたが、本当にいい男になってきたなと。周りを受け止める、フォローする余裕が出来て、頼りがいある座長になれてる。貪欲だから前へ前へという姿勢なので、現在の相葉くんのいろんなものを投入できるチャレンジしがいのある作品にしたいです」man

相葉「稽古期間中にほめられるのはいつぶりか分からないくらい久しぶりですね(笑)」

ーー期待のかかる相葉さんですが、役作りについてお聞かせください。

相葉「長いセリフが多くて、難しいです。舞台上での、会話がキャッチボールにならない状況をどう表現しようか?いろんな感情表現の仕方を試していて、苦労というか楽しみつつやっています」

ーーではタイトルにちなんで相葉さんの夢を伺いたいのですが。

相葉「まずは52日の舞台初日を大成功するようにしたいです。これからの頑張り次第なので、その夢に向かって必死に頑張ってます。劇場という空間でお客さんと同じ夢を見たいです」

ーー最後にメッセージをお願いします。

相葉「宮田さんとは4回目になるんですが、これまでとは違った幅の広い役をやらせてもらってます。ぜひ見に来てください。よろしくお願いします!」

 

 

『君と見る千の夢』

●5/2〜 24◎ 東京グローブ座

演出◇宮田慶子

脚本◇金子ありさ

出演◇相葉雅紀 上原美佐 藤田朋子 相島一之/田山涼成 他

〈料金〉

S席¥8500 A席¥7500 B席¥5500 (全席指定・税込)

〈問合せ〉 03-3366-4020 東京グローブ座

 

 【取材・文/櫻井麻子】

 


『サイド・ショウ』伊礼彼方インタビュー  


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『サイド・ショウ』が4月7日にいよいよ開幕する。

この作品は、1930年代のアメリカで、ヴォードヴィルの世界で人気者として名を残した結合双生児、ヒルトン姉妹の数奇な生涯を描いた傑作ミュージカルである。

『ドリームガールズ』や『タップ・ダンス・キッド』などで有名な作曲家ヘンリー・クリーガーの珠玉のナンバーで綴られていて、97年に第52回トニー賞のミュージカル作品賞をはじめ4部門にノミネートされている。
その作品で、妹のヴァイオレットに恋するミュージシャンのバディ・フォスター役に扮する伊礼彼方。08年『エリザベート』のルドルフでデビュー、以来、ミュージカルの若手人気スターとして活躍する彼に、この作品と近況をインタビューした。

 

【歌は動きながら覚える】

ーー『サイド・ショウ』でのバディ役はどんな感じですか?

一言でいうと、陽気なアメリカ人という感じです(笑)。ストレートに「結婚しよう」みたいな歌もあって、登場人物の中では一番明るく陽気な人物かも。でも姉妹がくっついているという現実からは逃れられないので、色々な葛藤もあるし、そこがどう結びついていくかというところなんですが。

ーー曲もたくさん歌ってるそうですね。

セリフが音楽で流れるので、とにかくすごくたくさん歌います。曲の入りで一緒に歌って、そのままそこにいて歌っていなくても、ラストでまた一緒に歌う、みたいなこともあるし、ソロ以外にも20数曲たずさわってます。普通は自分の曲を覚えればとりあえず一安心ですけど、これは全体を覚えないとどうにもならないので、そこがたいへんです。毎日稽古を通したいくらいです(笑)。

ーーいつも曲はどんなふうに覚えるんですか?

セリフと一緒で、相手の部分を覚えながらですね。あとこの作品は全部セリフが歌なので、なぜこういう音階になっているのか、そういうことを考えながらとか。僕は座っては覚えられないんです。歩きながらとかジムで自転車こぎながらとか、動きながらのほうが感情がわいてくるんです。だから覚えるという結果は同じでも、動いてたほうが速く覚えられるんです。今、稽古場まで一駅分約20分ぐらい歩いてるんですが、その時間が覚えるのにちょうどいいんです。そういうプロセスが僕には大事で、稽古場はすでにシュミレートしてきたものを実際にやる作業だし、それをチェックしてもらう場という感じです。

 

【刺激的で危うさのある存在】

ーーこの作品の前に出演した『GARANTIDOー生きた証ー』は、ミュージカルだけど、シリアスなお芝居でしたね。

すごく面白かったです。毎回作品に育てられていると思うんですが『GARANTIDO』もそういう作品でした。1つ1つの作品ごとに自分が変化しているといちばん感じるのは、いろんなものを素直に受け入れたり認めることができるようになってきてること。自分が間違ってるなと思ったら、すぐ直せるようになりました(笑)。

ーーすごく前向きで柔軟になってるんですね。

この作品もベテランの方々ばかりですから、僕が混じることのプレッシャーはあるんですが、でもバディという役を伊礼彼方にやらせようということは、今の僕の何かを活かせばいいのかなと。毎日迷ったりする、完璧ではないところが役に活きればいいかなと。バディはそういうところが、僕と重なる。だから今の自分のいっぱいいっぱいなところとか、そんなに頑張らなくていいのに、みたいなところが、バディの痛々しさとかそういうのに結びつけばいいなと思います。

ーー伊礼さんのその若さとか危うさが、いい意味で現場の刺激になるんでしょうね。

いつも「何をしでかすんだろう」と思われていたいですね。どんな現場でも、「なるほどそう行くのか」みたいな意外性とか(笑)。どこか緊張感を感じさせる、危うさも含めて常に刺激的な存在でいたいですね。

 

【バディはぎくしゃく?】

ーー歌唱力もアップしてますね。

いや、まだまだです。日々修行中ですが、やっぱり常に思うのは歌はうまさじゃないんだなと思ってて、聞いてくれる人の心にちゃんと届く、心に響く歌を歌いたいと思っています。でもそれを表現するためにも技術は必要なんで、そこはしっかり頑張ります。『GARANTIDO』のときにも再確認したんですが、誰もうまく歌おうなんて思ってない。言葉を伝えよう、心を伝えようとしてて、それがお客様にも伝わるんです。今回のデイジー役の樹里咲穂さんは『GARANTIDO』でもご一緒だったんですが、本当にそういう面でも技術はもちろん、表現力とかすごい方で、上手く聞かせようとする前に、心に湧き出たモノを素直に表現する…というか、僕が言うのもおこがましいのですが、そういう所がとても素敵でたくさん学ばせて頂いてます。今回もご一緒できるので嬉しいです。ちなみに次回もまたご一緒なんで勉強させてもらいます(笑)。

ーー恋人役の貴城けいさんとは、たしか初共演ですね?

何度か舞台は拝見してますが、まだちゃんと稽古してないせいか、僕が勝手にぎくしゃくしてます(笑)。樹里さんと話してる姿はとても可愛らしいし気さくそうな方なんですが、なぜかまだ僕が緊張してて(笑)、でもバディは実際うぶなのでこれはこれでいいかなと(笑)。貴城けいさんも経験豊富な魅力的な方ですから、一緒に演じ、歌うのが楽しみです。

ーークリーガーさんの音楽はすごく素敵みたいですね。

1曲目を聞いたとたん「このミュージカルやりたい!!」とすぐ言ってたぐらいですから(笑)。こんな職業なんですが僕はすごく一般的な耳で、普通の人の感覚で音楽を聞いちゃうほうなんですが、そういう感覚でいうと、このミュージカルは本当に惹かれるものばかりです。大きいナンバーの間の芝居をつなぐ曲は、ちょっと一般的ではない感性のものもあったり、かもしれないけど、だからこそ大ナンバーが映えるような構成になっている。そういう部分をメリハリつけて聞いていただくために、実際今は稽古場で演出家と相談しながらセリフ調にしたりしてます。

ーーこの作品でまたミュージカルの俳優としての実力をアップさせられそうですね。

させたいですね。芝居の筋はちゃんと通さないといけないけど、同じ人物でも歌い方で感情もどんどん変わってくるので楽しみです。心を叫ぶみたいなシャウトっぽいのもありますし、歌を通じて改めて芝居の奥深さも感じてて、いろいろなことにチャレンジできる素敵な作品に出させて頂いていると思います。

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『サイド・ショウ』

脚本・作詞◇ビル・ラッセル

作曲◇ヘンリー・クリーガー

演出◇板垣恭一

出演◇貴城けい 樹里咲穂 下村尊則 大澄賢也 伊礼彼方 岡幸二郎 他

●4/7〜4/18◎東京芸術劇場 中ホール

〈料金〉

【平日】S席?10,000、A席?8,000

【土日】S席?11,500、A席?9,500(全席指定・税込)

〈問合せ〉オフィス・ミヤモト 03-3312-3526(平日11時〜18時)

【取材・文/榊原和子】

 

 

 

早乙女太一明治座公演 囲み&舞台稽古レポート

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18歳という若い座長は明治座史上初ということで、大きな話題を呼んでいる早乙女太一の公演が、4月1日に幕を開けた。

今回の公演は、芝居の『嗚呼、田原坂』と『舞踊ショー』の2本立て。芝居は、明治が明けて間もない1877年に、新政府と戦うことになった薩摩藩を背景に、熾烈な戦いで命を散らす美貌の若い剣士、結城新之助の戦いと愛を描き出している。100330meijiza 560

共演は、幼なじみで父の妻になる伊予(持田真樹)、巫女の藤巻(知念里奈)、薩軍の大隊長(山崎銀之丞)、新政府の参謀長(山本亨)、新之助を秘かに思う沙雪(高部あい)、同じ道場で学んだ久坂(内野謙太)など、さまざまな人間たちが、新之助への思いや思惑で絡んで来る。

演出は『あずみ』『女信長』などを手がけた岡村俊一で、新之助の武士としての熱い心情や、父や弟への家族愛、幼なじみへの思慕などを、激しい殺陣を満載した舞台の中で浮かび上がらせる。役者・太一の内面の演技と、エネルギッシュで華麗な殺陣が見どころの舞台だ。

DSCF2322一方の『舞踊ショー』は、太一と彼のホームグランドである劇団朱雀のメンバーたちが、華やかに繰り広げる和物ショーの世界。こちらの太一は、艶やかな芸者姿をはじめさまざまなシチュエーションで、まさます洗練された女形の美しさをたっぷり見せてくれる。






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初日を前にした3月31日、明治座では『嗚呼、田原坂』の通し舞台稽古が行なわれたが、その開演前のロビーで、早乙女太一、持田真樹、知念里奈、そして演出の岡村俊一の囲み取材が行なわれた。
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【一問一答】
ーー座長、いよいよですね。

早乙女「このあと通しがるので、緊張しています」

ーー座長としての公演は、いかがですか。

早乙女「以前、新歌舞伎座でやっているのですが、そのときは自分では空回りしてしまったので、今回は落ち着いて、皆さんに助けていただきながらやってきたいと思ってます」

ーー共演のお二人は太一くんについていかがですか?

知念「すごく素敵です。女・太一も男・太一も(笑)。昨日の舞踊ショーの舞台稽古を見せていただいたのですが、もう虜になりますよ」

早乙女「うれしいです(笑)」

持田「たいへん美しくて、しなやかな殺陣に引き込まれてしまいます」

ーー岡村さん、見どころはやはりそこですか?

岡村「全体でショーも入れて2時間半以上あると思うんですよ。その中で太一くんが引っ込んでるのは2分半くらいじゃないかと思います。稽古場で大量の汗で、痩せたよね?」

早乙女「何キロかはわからないんですが、顔が痩せたと言われますし、自分でもそう思います」

ーーしっかり食べてます?

早乙女「食ってます(笑)」

ーーどのへんがたいへんですか?

早乙女「これだけ長いお芝居の主役をやるのは初めてなので、気持ちはすごくやる気なんですが、体が最後まで付いてこられるかどうか」

DSCF2306ーー立ち回りがいちばんの見せ場だそうですが。

早乙女「そうですね。でも心情的なところを見せるのが難しいです」

ーー当て書きみたいな感じですか?

岡村「若い才能ある青年が時代のせいで死んでいく。そこは現代に通じるものがあります」

ーー内面の理解はばっちり?

早乙女「そうですね、すごいわかります」

ーー恋の始まりかな、みたいなこともあるそうですが?

早乙女「マジで?ということですか?」

ーーいえ舞台で(笑)、マジではあるんですか?

早乙女「いえ、ないです(笑)舞台の中でですね(笑)。お母さんになる人とあります」

ーー持田さんとの恋ですね?

持田「私も好きなんですけど、お父さんの嫁に来てしまってという」

ーーラブシーンは?

持田「ちょっとだけ」

岡村「それふうなのが。ガバっといきます」

早乙女「ガバっです(笑)」

ーーそのへんの演技は持田さんがリード?

早乙女「すごく、がっと来てくれるので」

持田「とても切ない場面で、演じながらいつも胸がきゅっと締め付けられて、早乙女太一くんの芝居に引っ張られてます」

ーー知念さんはこの衣装は?

知念「私は舞台で日本人を演じるのは初めてなんですが(笑)、この格好なんです(笑)」

ーーミュージカルではないから歌わない?DSCF2297

知念「いえ、明治座なのに歌っちゃうんです(笑)。ミュージカルっぽく?」

岡村「なくもあり、ぽくもありだね」

ーー衣装がたいへんそうですね。

知念「動きが、所作とかもたいへんです。太一くんの前で着物を着てるのがねえ」

持田「はい(笑)」

ーー座長から言うことは?

早乙女「ないです」

ーー座長はご飯とか連れてってます?

早乙女「はい。一度」

ーー払ったのは座長ですか?

早乙女「いいえ(笑)」

ーー1ヶ月やるのは回りのかたの支えが大事ですよね。

早乙女「はい、皆さんに助けていただいてがんばります」

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明治座4月公演

『嗚呼、田原坂』
作◇西田大輔
演出◇岡村俊一

『早乙女太一 舞踊ショー』
構成・演出◇齋藤恒久

出演◇早乙女太一、持田真樹、知念里奈、山崎銀之丞、山本亨、高部あい、内野謙太、他/劇団朱雀

●4/1〜12◎明治座
〈料金〉A席¥10500   B席¥5000 
〈問合せ〉03-3660-3990(10:00 〜17:00)
http://www.meijiza.co.jp/

 

【取材・文/榊原和子 撮影/工藤ちはる(嗚呼、田原坂)】

 

 


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