稽古場見学、記者発表、インタビューなどから、近々公開される作品のおもしろさを探ります。

ミュージカル『GRIEF7』

いよいよ開幕!『ピカレスク・ホテル』演出家対談


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ホテルの一室を舞台に繰り広げられる、男と女の二人芝居の二本立てで上演する洒落たコンセプトの舞台が、赤坂レッドシアターで12月13日から18日まで上演中である。

1991年〜94年にかけて、新宿の小劇場のメッカ、シアタートップスで上演された人気シリーズで、今回20年ぶりに復活。新しい装いとなっての登場だ。
 

第1話は、シリーズの企画者でほとんどの作品を手がけてきたプラチナ・ペーパーズの堤泰之が作・演出、ラッパ屋などで知られる男優のおかやまはじめと、小劇場で活躍する女優の内田慈の組み合わせによる「リボン、ちゃんと結びなさい」。

第2話は、TRASHMASTERSを主宰する気鋭の中津留章仁が作・演出し、映像や舞台で人気の長谷川朝晴と江口のりこが出演する「男か、女か、」。
 

この2つのドラマをそれぞれ手がけた堤泰之と中津留章仁に対談してもらった。


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    堤泰之     中津留章仁

【レッドシアターだからこそできる舞台】


ーー『ピカレスク・ホテル』というタイトルは印象的ですが、この発想は堤さんが?

 そうです。20年前にホテルの1室を背景にした2人芝居を思いついて、しかも2本立てにしたら面白いなと思って。そこからホテル名を考えたんですが、「ピカレスク」という言葉の響きとか、大人の匂いと悪の匂いがするのがいいなと。劇場もシアタートップスでしたから、ちょっとお洒落な大人の芝居を作るのにぴったりでした。
 

ーーそのシリーズがヒットして、91年から94年まで6シリーズが公演されましたね。

 そのあとも、あれはまたやらないの?という声があって、でもなかなか似合う劇場がなかったんです。下北沢だとニュアンスが違うし。そこへ、この赤坂レッドシアターでどう?とプロデューサーに声をかけてもらって、これはもうぴったりだなと。上がホテルですし(笑)。
 

ーーレッドシアターはこれまでお二人は?

中津留 僕は2回くらい使ってます。

 僕は初めてなんです。小屋の雰囲気がすごくいいですね。


【先輩が投げて後輩が拾う?】


ーーお二人はお互いの作品は観ていらっしゃいますか?

 中津留さんのことは、テレビの『演技者』などを拝見していたし、お名前は聞いていたんですが、初めてTRASHMASTERSの公演を観たのが八幡山の『黄色い砂丘』で、大震災の話で長かったけど全然飽きなかった。そのあと飲みに行って、すぐに「10月のラフカット(堤泰之が手がける全労済スペース・ゼロのシリーズ)に書きませんか?」と頼んだら快く引き受けてくれたんです。

中津留 僕は堤さんの芝居は何本も拝見してたし、ラフカットに出てる役者たちから噂は聞いていて、温厚なおじさんだという(笑)。すみません。でも本当は東大出で、むちゃくちゃ頭がいいし芝居は温厚というより熱いなと思いました。
 

ーーお互いに作風は違うと思うのですが、内容はどういうものになりそうですか?

 僕のほうは昔のテレビの深夜枠で書いたもののアレンジなんですが、学校の先生がホテルで風俗嬢を呼んだらそれが教え子だったという話で、言ってみれば45分のエロコントみたいなもので(笑)。とにかくカラッとしたものをやってみたかった。
 

ーーそれを意識したうえで中津留さんは自分にほうを書いたのですか?

中津留 いや全然知らないほうがいいので聞かないで書きました。僕のはけっこう長く付き合ったカップルの話で、男がプロポーズをすると断られる。なぜ断られたか?という話で。

 えっ?最後、心温まらないんですか?

中津留 温まったほうがいいですか?

 クリスマスシーズンですからね(笑)。

中津留 一応そっちのほうにいきますが、苦めです(笑)。

 僕は1話目なので勝手に投げますけど(笑)。

中津留 はい、まとめにいきます。大丈夫です。

 お客さんには温かい気持ちで帰ってもらいたいですからね。

中津留 はい。後輩なのでそこは当然のつとめだと思ってます(笑)。


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【個性豊かな2組の俳優たち】
 

ーー出演者も多彩ですね。

 おかやまはじめさんは、昔一緒に仕事してますけど、当時からおじさんでした(笑)。内田慈は10年くらい前のラフカット出身で、それからあっというまにいろんな芝居に出るようになったんです。その後も1回出てもらったんですが、良い女優になりました。

中津留 長谷川朝晴さんは、もちろん僕らの世代はジョビジョバを観ていて、当時からスターだったんですが、ご本人は物腰の柔らかい良い男優さんです。江口のりこさんは東京乾電池で、仲間の役者さんから面白い女優さんだという噂はよく聞いてました。
 

ーーそういう個性豊かな役者さんとの稽古で、内容も変わっていきそうですか?

中津留 そうですね。でも今の僕は、堤さんの「心温まるものにしろ」という言葉をどう忠実に守るかのほうが大事なので(笑)。

 僕が2話目だったらそうしてますから、当然です(笑)。
 

ーー中津留さんは素直というか、意外と器用なんですね?

 彼は器用ですよ。テレビの注文に応えられるんだから。

中津留 いやいや。
 

ーー見かけが尖って見えるし、作品も過激なものも多いですよね。

中津留 性格は温和なんです(笑)。

 温和さでは僕は負けませんから(笑)。

中津留 堤さんのほうが確かに温和です(笑)。


【役者同士の関係性が大事】
 

ーーニ人芝居を書いていくときは何が必要でしょうか?

 やはり役者さん同士の関係性がすごく出てくるので、まず2人が信頼し合っていることが大事だし1人1人に注文つけてもあまり意味がない。良くなるのも2人で良くなるし、沈むときは2人で沈んでいく。それが2人芝居なんです。沈んで行くときに1人が「足を掴まないでくれ」と言ったらおしまいになる。そういうふうに2人の状態に神経をはりめぐらせていることが大事だというのは、このシリーズをやってきてわかったことですね。それがないと45分もたないんです。何もしないで喋らなくても見える空気みたいなものが出ればいいんです。 

中津留 僕は初めてなので書いてて思うことは、ずっと喋っていても難しいなと。ちょっと沈黙するとか、いろいろな間を作っていくことも必要かなと思います。でもこの劇場やシリーズの色に合わせて、全体の会話とかも軽めに作ろうと思ってます。 
 

ーーそういう空気作りも含めて、作・演出家としては楽しみな作業ですね。

 僕にとっては、本当に大好きなシリーズだし、また見るのを楽しみにしてくれている昔のお客さんたちもいて、その声も聞こえてきているので、良いものにしたいと思っています。

中津留 人気の高いシリーズなので、名を汚さないように作りたいと思います。



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『ピカレスク・ホテル』

第1話『リボン、ちゃんと結びなさい』 

作・演出◇堤 泰之  出演◇おかやまはじめ 内田慈

第2話『男か、女か、』 

作・演出◇中津留章仁  出演◇長谷川朝晴 江口のりこ

ピアノ◇小林 洋  

特別ゲスト◇小林 桂  12/18(日)19時~ 

ピカレスク・ホテル特別企画 『小林桂LIVE 歌う冬景色』  

●12/13〜18◎赤坂RED/THEATER

〈料金〉5000円(全席指定・税込)

〈問合せ〉ジェイ.クリップ 03-3352-1616 (平日10:00〜19:00)  

http://www.j-clip.co.jp/(PCのみ)

【取材・文/榊原和子 撮影/冨田実布】 


スーパーミュージカル『聖闘士星矢』再演とイベント


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『スーパーミュージカル「聖闘士星矢」』製作委員会は、12月22日から12月25日までネットとライブによる融合エンターテインメント、スーパーミュージカル『聖闘士星矢』を天王洲銀河劇場にて開催する。

『スーパーミュージカル「聖闘士星矢」』は、1987年に公開されたアニメーション映画『聖闘士星矢 邪神エリス』を基にしたストーリーで構成されるミュージカル。

前回公演は、2011年7月28日〜7月31日まで開催。聖闘士たちが身に着ける防具「聖衣(クロス)」や主人公の星矢の必殺技「ペガサス流星拳」はどのように表現されるのか注目が集まり、チケットは即完売、大好評の内に幕を下ろした。


【ストーリー】

はるか昔、神話の時代。戦いの女神・アテナを守るため、おのれの肉体を駆使して戦う「聖闘士(セイント)」と呼ばれる少年たちがいた。
数々の困難を乗り越え、そのペガサスの聖闘士となった星矢は、幼いころから知っている城戸沙織が数百年ぶりに現代に転生したそのアテナであることを知ったのだった。
ある日、星矢達が街中で出会った花売りの少女・絵梨衣は、かつてアテナと戦い、黄金のリンゴに封印されていた災いと混乱の女神・エリスの依り代となる運命の少女だった。
絵梨衣の肉体を得て蘇ったエリスはアテナを倒し、地上を混乱の世界にするため沙織を攫う。
しかも、ただ、アテナを倒すだけでなく、目の前で聖闘士たちを倒すことによりアテナに絶望と悲しみを与えようと画策し、過去に命を落とした聖闘士たちをゴースト聖闘士として操り、星矢たちに戦いを挑む。
星矢、紫龍、氷河、瞬、そして弟の危機に駆けつけた一輝は、沙織を助け、絵梨衣を取り戻すため、ゴースト聖闘士との
死闘に臨むのだった。沙織の聖闘士たちを信じる心と星矢たちの仲間を信じる心が、いま奇跡を呼ぶ―――。


再演も間近に迫ったクリスマス期間に、星矢たちから、日ごろの感謝を込め、クリスマスプレゼントとして下記のキャンペーンを劇場周辺で開催する。


【星矢クリスマスキャンペーン】

★カフェイベント(12月16日・17日)

★限定100名!ゲネプロへのモニター記者ご招待(12月21日)

★スペシャルゲスト&ミニトークショー(12月23日・24日 ソワレ公演)

★バックステージツアー(12月22日・23日・24日 マチネ公演)

★星矢スーパー抽選会(毎公演)

詳細は公式HP http://www.musical-seiya.com/st02/


スーパーミュージカル

『聖闘士星矢』

原作◇車田正美演出◇茅野イサム

音楽◇佐橋俊彦

脚本◇鎌苅健太、富田麻帆、植野掘誠、広瀬友祐、福山聖二、西村ミツアキ、松崎裕、松岡佑季、

藤原祐規、林野健志、齋藤ヤスカ、上原健太、加藤茜、下園愛弓、中村景好、金子直行、長嶺恭兵、
湯澤幸一郎

●2011/12/22〜25◎天王洲 銀河劇場

〈料金〉

【リアルチケット】前売り・当日 7,000円(全席指定・税込)

【ネットチケット】1500pt

〈問合せ〉

【リアルチケット】0570−00−3337サンライズ東京(前日10:00〜19:00)

公式HP http://www.musical-seiya.com/st02/


セクシュアル・アイデンティティと社会を描くtpt『プライド』間もなく初日


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tpt(シアタープロジェクト・東京)が12月15日〜25日の期間、イギリスの劇作家アレクシ・ケイ・キャンベルのデビュー作『プライド』を日暮里のd―倉庫で上演する。


『プライド』は2008年にロンドンで初演、セクシュアル・アイデンティティと資本主義社会の危険な関係を描いた作品。社会の大きな変化をはさんだ2つの時代の2つのラブストーリーという形で、同じ名前を持った3人の男女の愛が、50年の時をはさんで交錯する。

 

物語の1つは1958年、シルヴィア(馬渕英俚可)と結婚していたフィリップ (須賀貴匡)は、シルヴィアが紹介したオリヴァー(山口馬木也)と同性愛の恋に落ちてしまう。

もう1つの物語は2008年、パートナーであるオリヴァーの男漁りに耐えられなくなったフィリップは彼のもとを去るが、2人の親友のシルヴィアは彼らをゲイ・プライドに誘う。

 

ありのままの自分とはなにか? 幸せとはなにか? 愛するとはどういうことか? 
欲望、消費、セックス、裏切り、孤独、愛する勇気。眠れぬ過去から、目覚めた未来から届く声。

「産みの苦しみに耐えながら、あなたは現実にしがみついていく……。」


2008年のロンドン初演では「見事な作品、切なくも猛烈に可笑しい……我々すべてに語りかける、勇敢な、見ごたえのあるドラマ」(ガーディアン紙)、「鋭く、感動的で、どこまでも成熟した劇」(デイリーテレグラフ紙)と評され、ローレンス・オリヴィエ賞、イギリス演劇批評家協会賞の新人劇作家賞を受賞した。

今回の演出には、ニューヨークと東京を拠点に活動、『今は亡きヘンリー・モス』などを手がけた若手の小川絵梨子、翻訳に広田敦郎。キャストは馬渕英俚可、須賀貴匡、山口馬木也、谷田歩という新鮮な顔合わせの実力派俳優たちが挑戦する。

劇場も東京下町の日暮里にある「d-倉庫」で、毎回さまざまな空間で実験的な舞台を作るtptらしい場所となっている。


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『プライド』
作◇アレクシ・ケイ・キャンベル
訳◇広田敦郎
演出◇小川絵梨子    
出演◇馬渕英俚可 須賀貴匡 山口馬木也 谷田 歩

●12/15〜25◎d-倉庫
〈料金〉4500円

〈問合せ〉チケット 03-3635-6355 
d-倉庫 (日暮里駅南口より徒歩7分 東京都荒川区東日暮里6-19-7-2F)  

http://www.tpt.co.jp/index.html

 

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