稽古場見学、記者発表、インタビューなどから、近々公開される作品のおもしろさを探ります。

『サロメ』

『薔薇とサムライ〜GoemonRock OverDrive』囲み取材

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『薔薇とサムライ〜GoemonRock OverDrive』のプレスコールと、囲み取材が、3月17日、赤坂ACTシアターで行われた。

劇団☆新幹線30周年興行の第一弾となるこの作品は、
2008年に上演された『五右衛門ロック』のパラレルストーリーとなる。
古田新太演じる主人公の五右衛門はそのままに、
舞台をヨーロッパの小国コルドニアに変え、
そこに登場するのは天海祐希演じる、女海賊アンヌ・ザ・トルネード。
天海が披露する海賊姿や、ドレス、軍服姿も見どころの一つとなる。
天海のほかゲストとして浦井健治、山本太郎、神田沙也加、森奈みはる、藤木孝が出演。
橋本じゅん、高田聖子、粟根まことらの劇団員も揃い、まさに30周年にふさわしい豪華さだ。

プレスコールで披露されたのは、冒頭の20分ほど。
天海のコスチュームは女海賊姿しか見ることができなかったが、それだけでもかっこいいの一言。
古田の五右衛門との掛け合いも、回を重ねるごとにどんどん磨きがかかっていくに違いない。
生バンドによる演奏での歌あり、踊りあり、立ち回りあり、底抜けに面白いド派手な舞台になりそうで、期待で胸がふくらむ20分だった。

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新感線☆RX

『薔薇とサムライ〜GoemonRock OverDrive』

作◇中島かずき

演出◇いのうえひでのり

作詞◇森雪之丞

出演◇古田新太 天海祐希 浦井健治 山本太郎 神田沙也加 森奈みはる 橋本じゅん 高田聖子 粟根まこと 藤木孝 他

3/18〜4/18◎赤坂ACTシアター

4/27〜5/13◎梅田芸術劇場メインホール

〈料金〉

東京/S席¥12500 A席¥10500

大阪/S席¥12500 A席¥10500 B席¥7500 

〈問合せ〉

サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(10:00〜19:00)  

大阪/キョードーインフォメーション 06-7732-8888(10:00〜19:00)     

公式サイト http://www.bara-samu.com

【取材・文/岩見那津子】


 

 


見たらきっと好きになる。増山麗奈ドキュメンタリー映画『桃色のジャンヌ・ダルク』

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いつでも、どこでも、カメラに向かって自分の考え、感じたことをいつわりなく話す姿が印象的だった。

2003年イラク戦争に反対し、桃色ゲリラを結成。
その数ヶ月後にはイラクに赴く。
入国早々、米兵の本物の銃を間近に見て「ビビりまくりです」。
病室で対面した病気の子ども達を前に「まだ自分の中で消化できないよ」とつぶやく姿。

核燃料の再処理に反対し極寒の六ヶ所村に赴き、吹雪の中ピンクのビキニ姿で反対の意を表するアートを作成し、パフォーマンスを敢行する。
観客なんて一人もいないのに・・・。

と同時に、愛娘2人と夫と4人でつつましい生活を送っている実生活。
彼女にとっては、戦争や原発に反対することも、銀座の歩行者天国でパフォーマンスすることも、画を描くことも、イラクに行くことも、子どもと遊ぶこともみな実生活。

彼女はきっと自分が伝えたいことがはっきりしている。
だからそれを伝えるために、24時間、365日、自分を見つめる客観的な視線を持っているような気がする。
そうでないと、1時間45分の33歳、日本人女性のドキュメンタリー映画がこんなにおもしろいわけない。

お芝居をやっている人や、自分の考えを表現するのが苦手だと感じている人にぜひ見て欲しい作品です。


チラシ

3/27(土)よりユーロスペースにてレイトショー上映(連日21:00〜)

『桃色のジャンヌ・ダルク』公式サイト
http://www.momoirojeanne.com/

【文・矢崎亜希子】

現代に繋がる舞台『変身』

「圧」を感じる作品だった。

家族を自分が養って支えていかなければならないこと、

上司から遅刻についてしつこく言及されたり、

妹を希望の進学先に行かせてやれなかったこと、母親の期待、父親の叱咤、

毎日同じように過ぎていく時間、代わり映えのない日常、

全てグレゴール自身が選んだことだけれど、

その全ての圧力が、グレゴールを醜い虫に変える。

 

人が虫になってしまうというのは、不条理なことであるけれど、

こうして彼が背負ってきたものの重さや、不自由さを思うと、

こちらまで息苦しくなり、身体もこわばる。

そのことを比喩的に表現したのが「虫になる」ということだとすると納得である。

 

鉄格子が組まれただけの、シンプルで無駄の一切ない舞台美術。

音や光による効果や役者の演技にしても、同じ事が言える。無駄がない。

到達点がきちんと感じられて、

全てが同じ方向を目指して進んでいるのがわかるので、見ていて気持ちが良かった。

キレイな舞台である。

それだけに終盤に下宿人として家に訪れた男が、

とあるモノマネをして笑いをとった時に、

同じリズムで流れていた作品のテンポをせき止められたような違和感を覚えた。

下宿人は家に訪れる部外者であり、むしろ空気を乱すのが役割ともいえるのだが、

それは演技のテンションの違いで見せてもらえれば充分ではないだろうか。

 

グレゴールを演じた森山未來。

鉄格子にぶら下がる姿や、床を這い回る姿はまさに虫。

森山の身体能力が生きていたが、そこにプラスして、

グレゴールの内面を感じさせる演技が光っていた。

仕事に精を出すのも、何もかも、彼が家族を思うからこそとった優しい行動であって、

嫌々始めたことではない。

しかし、その窮屈さの中で彼は自分自身を失っていく。

良い意味で生気を感じさせないグレゴールだった。

 

これが初舞台となった穂のかは、思い切りの良い舞台姿。

虫になった兄の世話をし、少しでも愛情を注ごうとするのもグレタであるが、

一番最初に兄に見切りをつけるのもグレタである。

誰よりも若く、将来があるからこそ、

必要のなくなった古いものを情もなく切り捨てられるのかもしれない。

永島敏行が演じたザムザ氏の父親然とした姿はグレゴールをより追い詰め、

ザムザ夫人の久世星佳は虫になった息子に恐怖を抱きながらも、

母親としての愛情も感じさせた。

 

最後まで見終わった時、物悲しい気持ちになった。

家族が踏み出す新しい一歩に希望や生きていく強さを感じるからこそ、

その一歩を一緒に踏み出すことのない、虫になってしまったグレゴールが哀しい。

フランツ・カフカの『変身』自体は1912年、およそ100年前に書かれたものであるが、

作品から感じた、息苦しさ、圧力は、確かに今と通じるものがある。

きっと誰もがグレゴールのように虫になってしまう可能性を持ちながら生きている。

『変身』と、今とが、この舞台によって繋がれたような気がした。

パルコ・プロデュース

『変身』

●3/6〜22◎ル テアトル銀座

●3/31◎岡山市民会館

●4/2〜4◎サンケイホールブリーゼ

●4/6◎福岡市民会館

●4/11◎富山オーパードホール

●4/13◎新潟市民文化会館 りゅーとぴあ

作◇フランツ・カフカ

脚本・演出・美術・音楽◇スティーブン・バーコフ

出演◇森山未來、穂のか、福井貴一、日下部そう/久世星佳/永島敏行

 

<料金>

ル テアトル銀座 S席¥8000 A席¥6000 (全席指定/税込)

岡山市民会館  ¥7800 (全席指定/税込)

サンケイホールブリーゼ S席¥7800 A席¥5800 プリーゼシート¥5800(全席指定/税込)

福岡市民会館   S席¥7500 A席¥6000 B席¥4500(全席指定/税込) 学生券¥3000(当日座席指定、学生証有)

富山オーパードホール  S席¥7800 A席¥6500(全席指定/税込)

りゅーとぴあ   ¥7000 (全席指定/税込)

 

<チケットに関するお問い合わせ>

東京/パルコ劇場 03-3477-5858  http://www.parco-ts.com/

岡山/グッドラックプロモーション 086-903-2001

大阪/キョードーインフォメーション 06-7732-8888  

福岡/ピクニック 092-715-0374  http://www.picnic-net.com

富山/キョードー北陸チケットセンター025-245-5100  http://www.kyodo-hokuriku.co.jp

新潟/りゅーとぴあチケット専用ダイアル 025-224-5521(11:00〜19:00)  http://www.ryutopia.or.jp

 

【文/岩見那津子】


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