稽古場見学、記者発表、インタビューなどから、近々公開される作品のおもしろさを探ります。

えんぶ8月号

レッド・カーペットで華やかに初日『コーラスライン』

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1976年度トニー賞最優秀作品賞、振付賞を含む9部門を独占受賞し、同年のピューリッツアー賞、ニューヨークドラマデスク批評家賞を受賞した、不朽の名作『コーラスライン』。

2009年に実現した22年ぶりの来日公演は、全席完売、総動員数6万人という快挙をなしとげた。
この伝説のミュージカルが赤坂ACTシアターに再来日、7月27日に初日を開けた。

この初日の開演前に、著名な芸能人がレッド・カーペットに登場し、記者団と観客へ華やかにアピールを行なった。

最初に登場したのは元宝塚歌劇団の男役スターだった遼河はるひ、そのあとは柴田英嗣(アンタッチャブル)、ザ・たっち、あやまJAPANとテレビ界の人気者たちが登場。この作品の日本版に出ていたミュージカルスターの前田美波里、そのあとには叶美香と続く。ラストを飾るのはBunkamuraオーチャードホールの芸術監督になった熊川哲也で、改築後のこけら落としに出演する宮尾俊太郎、松岡梨絵、浅川紫織を伴って現れ、ひときわ盛大な拍手を浴びていた。
 

このミュージカルは8月21日まで赤坂ACTシアターで上演される。


 

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ブロードウェイミュージカル

『コーラスライン』

原案、オリジナル振付・演出◇マイケル・ベネット

台本◇ジェームズ・カークウッド&ニコラス・ダンテ

音楽◇マーヴィン・ハムリッシュ

作詞◇エドワード・クレバン

オリジナル共同振付◇ボブ・エイヴァン

演出、振付、再構成◇バイヨーク・リー

●7/27〜8/21◎赤坂ACTシアター

〈料金〉S席/12,600 A席/9,800(全席指定/税込)

〈問合せ〉Bunkamuraチケットセンター 03-3477-9999(10:00〜17:30)

http://www.bunkamura.co.jp/otherhalls/shosai_11_chorusline.html


【取材・文/榊原和子 撮影/冨田実布】
 

名古屋の小劇場でフルチャリティー公演開催!

東日本大震災のチャリティーを趣旨とした小劇場ならではの試みが8月20日、21日に名古屋市天白区にあるナビロフトで開催されます。小劇場のよさは、臨機応変にその時々の状況に対応して、自分たちのやりたいことをやりきる。そして時には経済的な要素にとらわれずに公演が打てる自由さにあると思われます。今回の公演は入場料が無料で、カンパ制(公演を通して想いを共感、または理解できたら観客が募金に協力するというもの)、すべての金額は募金に当てられます。公演の中心になる劇団は「劇的ショウゲキジョウ」でHPによると「1.カラダ酷使、2.コ性丸出し、3.ミせるべし …の3つ+αを目標に日々精進中。芝居好きなコたちが集まる演劇ユニット。メンバーは若手芝居人とコント集団とおっさんが混同。この癖を活かしながら、劇的色に統一させお客様に楽しさかつ興味深さをお届けします。FUNNYかつINTERESTING。」というわけで、・・・なにかよくわからぬ面白そうな要素が散りばめられているような気がします。物語は「世界を知ろうとする女と男が、その矛盾に気づき始めて・・・」要約しすぎですが、稽古場風景などでイメージを補ってください。

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■協力団体も個性的で、興味のある方はぜひHPでご確認ください。

Bravers!
http://www.dance-bravers.sakura.ne.jp/


煉獄猿(れんごくましら)

http://homepage3.nifty.com/rengoku-mashira/


劇団Hi-T Growth

http://www.geocities.jp/hit_growth/

劇団バッカスの水族館

 http://bacchusaquarium.web.fc2.com/


■最後に主催者、劇的ショウゲキジョウのBayan Waist Fat氏からのコメントです。
 
「人は誰が救うの?
そんなふとした思いからこの芝居を書くにいたりました。
3月11日に起きた大震災。未だに行方不明者が何千人といます。私は液晶の上からしか被災地の現状や被災者の思いはわかりません。どんなにきれいごとを束ねても決して彼らの無念や絶望、あるいは他の気持ちを共感することはできません。そんな彼らが少しでも救われるとするならば、時間がかかれども復旧と復興にあるのではないかと考えています。ご家族を失われて、永遠に近い絶望をもった方でも、この先にある未来が必ず光になってくれる。そんな風に願っています。
そのときに何が必要なのか。
『金』です。
金なんてとても下賤な発想なのかもしれません。しかし、それが必要なことは事実です。
ただ、『金』は手段にしか過ぎません。目的は復旧、復興による『未来創り』、そしてきっかけは『人の力』。これが前提で未来が切り開かれてゆけば、いつかこの大震災の傷も癒える。とは言わないまでも、傷は薄くなり、そして前向きな形で人々の教訓として未来に渡って語り継がれていくこととなるでしょう。
 私はきっかけになりたい。この企画を始めてから偽善と呼ばれることもありました。しかし、それでもこの活動は『人の力』を伝えるものだと信じています。お金でなくとも、現地に赴くようになったり、新しいチャリティーの輪の形成につながったり、様々な新しいきっかけになるはずです。
 名古屋で始めた小さなきっかけです。是非足をお運びください。誠心誠意のメンバーがめちゃくちゃ本気で頑張ります!」


■公演情報
劇的ショウゲキジョウ×Bravers!
義のショウゲキ 『0.q』

8/20(土)13:00/16:00/19:00
8/21(日)11:00/14:00/17:00

@ナビロフト(名古屋市天白区井口二丁目902)
TEL. 052(807)2540
お問い合せ◇090-1291-6155(コバヤシ)
劇的ショウゲキジョウ
 http://www9.plala.or.jp/gekiteki/














みんなに元気を与える無責任!『ニッポン無責任新世代』

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実際、動いてみても自分ひとりができることは、本当に些細なことかもしれない。
だけど、とにかく動いてみよう!
きっかけは無責任でもいい。でも動けば、何かが変わる可能性は生まれる。
そんな気持ちになる舞台だった。

植木等主演の映画“無責任シリーズ”を舞台化したのが、この『ニッポン無責任新世代』。
植木が演じた平 均(たいら ひとし)の孫という設定で登場するのが原田泰造演じる百 均(くだら ひとし)である。
そばの出前を引き受けてとある会社に入り込んだ均は、お得意の無責任な言動で気付けばその会社の一社員となる。
会社にいるのはダジャレを連発するのみで仕事をする気のないお気楽社員、若大将(佐戸井けん太)と青大将(伊藤正之)や、インターネットにしか興味がないようなコミュ二ケーション能力の低い若手社員・畑(足立理)、はたまた愚痴をこぼすだけの大阪人社員・榎本(木村明浩)と、なにやらパッとしない面々ばかり。
税金対策に作られた会社であるがゆえ、“利益が出るような仕事をさせない“という意識の元、監視の目を光らせる女社長の椿(真琴つばさ)がいるのだが、その目をかいくぐり、なんとか頑張って仕事をしようと一人奮闘する女子社員・佐藤愛子(星野真里)がいた。

均が引き起こす無責任な言動に周りが影響を受け、愛子も均に恋心を抱くようになり、また周りの社員たちも次第にやる気を出し、仕事に精一杯向うようになる。
最終的には目の敵だった椿をも味方にし、その裏に存在した悪をやっつけ、めでたし、めでたし…となるハッピーエンドのストーリー展開ははじめから見えているのだが、それでいい。
粋で格好良いのは、一番の原動力となっていた均が、成功に浸ることなくふらっと消えてしまうところ。
それこそ“無責任”に、何事もなかったかのように、さりげなく姿を消す。

舞台の空間を埋めるのに内容が追いついていない感じで、少し中だるみする場面もあったが、途中で入る中村中の音楽もテンポ良く、また作・演出の後藤ひろひとがスパイス的に登場して、ぴりっと笑いを効かせては去る…の繰り返しで、全体的に軽く楽しめる作品になっている。
やれもしないことをやれる!と言ってしまうのは確かに無責任なのだが、均は言うだけ言って出来ないとなったらすぐ逃げてしまうような、そういう無責任な男ではない。
大きな成功にも執着しない無責任さ、枠にとらわれず自分のやりたいように流れて生きる無責任さ、そういう格好良い無責任を体現している人で、その無責任さは、見ている私たちにもちょっとした元気を与えてくれた。

 


『ニッポン無責任新世代』

作・演出◇後藤ひろひと
音楽◇中村中
出演◇原田泰造 中村中 佐戸井けん太 伊藤正之 木村明浩(バッファロー吾郎) 足立理 後藤ひろひと 西ノ園達大 大野ユウジ 黒部進 真琴つばさ ほか

●7/15〜7/30◎シアタークリエ
●8/1◎名鉄ホール
●8/3、4◎サンケイホールブリーゼ
●8/12◎北國新聞赤羽ホール
●8/17◎広島アステールプラザ

<料金>
8,500円(全席指定・税込)

<問い合わせ>
シアタークリエ 03-3591-2400.
全国公演 
http://www.tohostage.com/nippon/zenkoku.html

 

<文/岩見那津子>

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