稽古場見学、記者発表、インタビューなどから、近々公開される作品のおもしろさを探ります。

えんぶ8月号

スーパーミュージカル『聖闘士星矢』公開稽古舞台写真とコメント


星矢_ゴールドクロス

あの大人気作品が舞台となって蘇る! 今夏、聖闘士たちの小宇宙が炸裂!

7月28日(木)から7月31日(日)まで、スーパーミュージカル『聖闘士星矢』が、全労済ホール スペース・ゼロにて上演される。

 

本作は、1987年に公開されたアニメーション映画『聖闘士星矢 邪神エリス』を基にしたストーリーで構成され、主人公のペガサス星矢には、舞台『タンブリング2』やバンド「ココア男。」でボーカルとして活躍中の鎌苅健太を起用。聖闘士たちには、植野堀まことや阿部直生など若手の注目俳優が集結した。


演出には舞台『パッチギ!』などを手がける茅野イサムを迎え、星矢を始めとした青銅聖闘士・亡霊聖闘士それぞれが抱える想いを繊細に描き出し、いっそう人間味の溢れる作品になっている。
また漫画・アニメ作品の舞台化ということで聖闘士たちがまとう「聖衣(クロス)」などの衣裳や、「ニコニコ動画」でのネット中継にも注目が集まっている。
 

その初日公演に先立ち、27日夕方から公開舞台稽古を行われた。 
 

邪神エリス

オリオン星座のジャガー

アテナ


【ストーリー】

数百年に一度、地上に邪悪がはびこるときに現れるとされる戦いの女神アテナの化身・城戸沙織。 

彼女を守るのは、ペガサス星矢を始めとする若き青銅聖闘士(ブロンズセイント)たち。

ある時、邪神エリスに戦いを挑まれ傷つき、倒れていく彼ら。しかし、沙織の信じる心と星矢達の仲間を信じる心が、彼らの小宇宙(コスモ)を燃え上がらせる。果たして奇跡は起こるのか…?
 

 星矢

鎌苅健太コメント】
この日の公開稽古を前にペガサス星矢役の鎌苅健太が抱負をコメントした。

「稽古初日からみんな一切手を抜くことなく、同じベクトルでここまで走ってきました。その集大成を見てもらえたらと思います。『聖闘士星矢』という作品の「絆」や「愛」、すばらしいキャラクターたち、そして美しい世界観を崩すことなく、生身の人間が演じる舞台以外では見られない、熱量だったり、音楽、アクションの融合を僕らなりに表現します。スーパーミュージカル「聖闘士星矢」が、原作のファンに方にも、初めて見る方にも、愛されるような作品になるよう、本日からの公演、頑張っていきます!」



なおこのスーパーミュージカル『聖闘士星矢』DVDが発売されることに決定した。

キャスト・スタッフインタビューや稽古映像などの豪華特典映像も封入! 11月21日(月)に発売! 


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スーパーミュージカル

『聖闘士星矢』

● 7/28〜31◎ 全労済ホール スペース・ゼロ

原作◇車田正美(集英社刊) 

演出◇茅野イサム 

脚本◇三井秀樹

出演◇鎌苅健太/富田麻帆/植野堀まこと・広瀬友祐・篠谷聖・阿部直生/松崎裕・藤原祐規・齋藤ヤスカ

大河元気・林野健志/上原健太・吉田仁美/下園愛弓・中村景好・金子直行・赤崎喬太/湯澤幸一郎

 〈料金〉前売/当日 7000円

〈問合せ〉サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(10:00〜19:00)  

〈ネット料金〉1500pt(ニコニコポイント1pt=1円)

http://www.musical-seiya.com/

 


【文/榊原和子 写真提供/『聖闘士星矢』製作委員会】
 

劇団EXILEの『レッドクリフ』製作発表

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ジョン・ウー監督の映画にインスパイアされて、劇団EXILEが『レッドクリフ』を舞台化することとなり、7月11日、その製作発表が行なわれた。

愛をテーマにした周瑜の物語『レッドクリフ−愛−』と、戦をテーマにした曹操の物語『レッドクリフ−戦−』を、2つの劇場(ル テアトル銀座、青山劇場)で同時上演する。

これは、「劇団EXILEダブルインパクト」と名づけて、1つのタイトルを別々の劇場、別々の内容で上演するという公演で、5年前から活動してきた劇団EXILEの最も大きな規模での公演となるだけに、力の入った舞台が期待できる。

EXILEのMAKIDAIが主演する『レッドクリフ−愛−』の共演は、竹中直人、映画版にも出演した台湾のリン・チーリン、また青柳翔が大役に抜擢され、演出は岸谷五朗。

一方、EXILEのAKIRAが主演する『レッドクリフ−戦−』は、市川右近と陣内孝則が共演、KENCHIも出演する。演出は劇団EXILEと付き合いの長い岡村俊一が手がける。


この日の製作発表では出演キャストとクリエイターの紹介及び挨拶が行われた。

 
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【挨拶】


HIRO
「劇団EXILE始まって以来のスケール感で『レッドクリフ』を舞台化できることを心より嬉しく思っています。ここにいらしゃる素敵なキャストの皆さんだったりスタッフの皆さんに支えられて、主演を務めるMAKIDAIとAKIRAがどんな輝きを放つか楽しみです。気を引き締めて頑張っていきたいと思うので、よろしくお願いします。」


岸谷五朗「本当にHIROの企画に様々なジャンルで活躍している俳優さん、スタッフが結集して、今稽古場で非常に熱い毎日を過ごしております。エンターテイメントに携わる者にとって、震災後の舞台ステージはなんとか被災した方達に元気をもたらしたいという、本当にそれを観ていただいて少しでも元気になってもらいたいという思いがあります。皆で頑張って稽古場で100%力を出して、最高の作品を作りたいと思います」

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AKIRA
「周瑜を演じさせていただきます。まずは周瑜という本当に素晴らしい人物を舞台で演じさせてもらえることに感謝してますし、自分のなかでは映画では描かれていない周瑜を、自分のオリジナルでガッツリと演じれたらなと思います。見どころとしては、沢山のアクションのスペシャリストだったり役者が集まっていますので、チーム一丸となって頑張ります。戦乱の世に儚く燃える愛を感じていただけたらなと思います」


リン・チーリン「皆さんこんにちは。今回、舞台は初めてなので、皆さんと一緒に共演してとても光栄です。一生懸命頑張りますので、よろしくお願いいたします」
 

竹中直人「曹操役の竹中直人です。“曹操の役をやるんですか”と言われて“そうそう“と答える(笑)。とっても最高の役です。よろしくお願いします」
 

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青柳翔「このそうそうたるメンバーのなかで、本当、誰?っていう感じだと思うんですけど、絶対にこの作品を成功させたいので。よろしくお願いします」

 

岡村俊一「思えば4年前、劇団EXILEというものをHIROさんの提案で始めてから、こんなに大きな形になってしまうとは、本当に予想だにしませんでした。もう4年間の間に、AKIRAは大河ドラマに出るわ、青柳にいたっては深夜ドラマの主演を張るは、MATSUちゃんがゴールデンのレギュラーを持っているっていうのはすごいなと。とても嬉しく、また誇らしく思っています。まあこの夏暑いですが、節電のため稽古場はクーラーつけません。で、暑い中汗をガンガンかきながらやるくらいなつもりで作り上げたいと思っています」

 

MAKIDAI「曹操役をやらさせていただきます。今回は「戦」というテーマなんですけれど、三国志という壮大なスケール感でこれだけの役をやらさせていただくことを本当に有り難く思ってます。そして戦乱の世を男たちが、武将たちが、どう熱く生き抜いたか、何を思い何を遺そうと戦っていたか、ということを自分なりに表現できたらと思っております。本当に熱い夏にしてきたいと思いますので、皆さんよろしくお願いします」
 

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陣内孝則「この三国志を生んだ、かの国中国では、古来より「雲を呑む」と書いて、ワンタン(笑)。スケールの大きな表現ですね。それはさておき、今回私を指名していただいて喜んで出さしてもらうことになったわけですが。色々な心配点もございました。で、演出の岡村さんに色々な心配点をぶつけましたところ、“陣内さん、そんなに心配することはいらないですよ。鳩出しゃいいんです、鳩出しゃ“と。鳩を出せばお客さんは喜ぶんです、という答えが返ってきました。ざっくりとした演出プランでした。この明快なビジョンとピジョン。非常に感動いたしました(笑)。岡村さんに付いていこうと思っております」

 

市川右近「劉備を務めさせていただきます。歌舞伎界からは劇団EXILE初参戦ということで、たいへん光栄に存じております。どのような一石を投じることができるのか、歌舞伎界を代表いたしまして恥ずべきことのなきよう懸命に努めてまいります」

 

KENCHI「孫権仲謀の役をやらしていただきます。この座組に参加させていただいて、今回僕は戦チームの方なんですけども、頑張って盛り上げて、その先には劇団EXILEという座組全体が盛り上がればいいなと思っております。千秋楽まで誠心誠意頑張らしていただきます」


ーーHIROさん、ゼネラルプロデューサーとしてこのレッドクリフを舞台化しようと思った狙い と作品に賭ける意気込みを。
 

HIRO「『レッドクリフ』という作品が大好きで、いつか舞台化できたからなという思いでずっと過ごしてたんですけど、チャンスをいただいて…今、身の引き締まる思いで全員一丸となって最高の舞台を作り上げたいなと思ってます。今回は劇団EXILEとして初の試みなんですけども、同時期に異なるストーリーであの『レッドクリフ』を表現するということで、劇団EXILEとしても新たな挑戦だと思っているので、僕自身もワクワクしています」

 

━━それぞれが演じられる役と、注目をして欲しい見どころを。

AKIRA「先ずはリン・チーリンさんが来日してくださって、今一緒に稽古頑張っているんですけど、その科学反応と、僕は竹中さんと一緒に舞台をやりたいとずっと話していたので、曹操と周瑜という敵対する立場でやらせていただけることに本当に嬉しく思っています。あとは青柳翔は同じ事務所の俳優ですが、自分の思い描く役者さんと一緒に、日々自分なりの周瑜と向き合って葛藤してる毎日です。幕開けしたらその自分なりの周瑜が皆さんに観ていただけると思いますので、是非楽しみにしていただけたらと思います」
 

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リン
「小喬は、昔から中国の女性が持っている優しさや強さ、知恵と勇気を見ていただきたいと思います。映画とは一味違う感じになると思います」


竹中
「ふと気付いたら皆若いのでびっくりしました。僕も若いつもりでいたんですが、ほとんどが20代なので、稽古場で僕ボロボロですよ。マット運動とか発声とか、最初肉体を作るところから始めるんで、それに付いていくだけで…でんぐり返ししただけで首の筋違えちゃいましたからね(笑)。もう体力との戦いですよ。でも大好きなAKIRA、チーリン、ねっ。んって喧嘩腰に言わないでよ(笑)。そして、青柳くんと、若い役者さんたちと一緒に仕事ができて、いい現場を楽しんでます。岸谷くんの演出も最高ですし、稽古終っちゃうのはちょっと寂しい気がしますね」


青柳
「今回、叔財役をやらせていただくんですけど、ものすごい純粋で、どこが抜けている部分があるんですが、お客さんが僕が出てきたらちょっとホッとしてもらえるようなことをできればなと思っています」


MAKIDAI
「曹操という人物は、すごい三国志の中では奸雄というかヒール役で描かれているんですけど、その男が多くの兵士の武将であったり、登場人物と交わって関わっていくことで、何を思い戦っていったのか自分の中で掘り下げていっているんですけど。その先に見た赤壁という大きな戦い、戦としてはすごい敗戦なんですけど、その先に曹操が見たものは何かというものを自分なりに描けたらなと思っています。そこで孔明だったり、劉備だったり、三国志の名だたる武将の皆さんと出会っていくことで、曹操が人として感覚を噛み締めて生きていくというヒューマンな部分が描けたらいいかなと思っています」

 
陣内「やっぱり戦版のほうは、曹操の栄光と挫折が主軸で、それとキャストに市川右近さん、山崎銀之丞さん、KENCHIさん、で私みたいにインチキくさい俳優も参加するところに非常に多国籍軍のような舞台になるかと思います(笑)。そこで起きるハレーションがいかに面白く出るかということじゃないかなと。とくに私の孔明の役は、映画『レッドクリフ』では金城武さんとか、中国の大河ドラマ『スリーキングダム』も、非常にハンサムなかたがやっておられます。だから私がやるということは新しい孔明像かなと思われるかもしれませんが、同じ目線で期待していただけると(笑)、金城武と同じだと思って見に来ていただけるといいと思います(笑)。なんか問題でしょうか?ブレてないキャスティングだって俺は言いたいんですが(笑)」
 

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市川「人の和を以て蜀の国というものをを立ち上げるという劉備玄徳役でございますので、その劉備が民草のために何ができるということを考えて、その国を立ち上げたということですから。その劉備の持っている純粋さのようなものを出せればと思っております。海老蔵さんからも“劇団EXILE出ちゃうんですか”みたいな(笑)、“右近さん浮いちゃうんじゃない”なんて言われたんですけど、歌舞伎界からですとどうしても演技の仕方が違ったりするですけど、浮かないように。皆さんに合わせて、でも歌舞伎の持つている美意識や発想や演技術みたいなものを活かしつつ、この劉備の役を務められればなぁと思っております」

 

KENCHI「孫権仲謀をやらしていただくんですが、3つある国のなかの呉の総大将という役で、元々孫権というのは父の孫堅文台から兄孫策、そして息子孫休へと受け継がれていくのが浮き彫りになっている家系でして、僕もEXILEで活動させていただいてますが、オリジナルメンバーや諸先輩方から沢山のものを受け継いで、それを下の世代に伝えていこうという思いでいます。ちょっと孫権仲謀と似通った部分があるのかなと自分的には思ってまして、その孫権を自分なりの捉え方で、かつ自分らしく演じられたらいいなと思ってます」
 

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劇団EXILE ダブルインパクト
『レッドクリフ−愛−』

演出◇岸谷五朗

脚本◇水橋文美江・松村武

出演◇AKIRA、リン・チーリン、青柳翔、竹中直人 ほか

●8/8〜31◎ル テアトル銀座

〈料金〉12000円(全席指定/税込)

 

『レッドクリフ−戦−』

演出◇岡村俊一

脚本◇和田憲明

出演◇MAKIDAI、市川右近、KENCHI、陣内孝則 ほか

●8/13〜24◎青山劇場

〈料金〉12000円(全席指定/税込)

〈問合せ〉公演事務局 0570-064-807

http://gekidan-exile.com/redcliff


【取材・文/佐藤栄子】


坂東玉三郎の『日生劇場舞踊公演』制作発表会見

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日生劇場で坂東玉三郎が16年ぶりの舞踊公演を行なう。

歌舞伎俳優の坂東玉三郎が7月15日、都内で『日生劇場舞踊公演』の演目を発表会見を行なった。

玉三郎の日生劇場での舞踊公演は、1995年の松竹百年企画以来で、16年ぶりとなる。
 

公演の演目は3つで、吉原の花街を舞台に玉三郎ならではの品格高い傾城の世界を新たな装いで構成した『傾城 吉原絵巻』、数多い古典の中でもとくに人気の高い変化舞踊の傑作『藤娘』、人気作家夢枕獏が、長編詩「長恨歌」と能「楊貴妃」を綴り合わせ中国に実在した美女を題材にした『楊貴妃』は坂東彌十郎が共演という形になっている。
 

玉三郎にとって日生劇場は、1976年にシェイクスピア作『マクベス』のマクベス夫人で初めて出演、その後、『天守物語』や『海神別荘』などの話題作で主演したり、『なよたけ』で初演出を手がけるなど思い出の深い劇場である。また、旧歌舞伎座閉場以来久しぶりの東京公演ともなる。



【挨拶と一問一答】


玉三郎 舞踊会はこの20年ほど続けさせていただきましたが、日生劇場では16年ぶりです。歌舞伎座の公演がしばらくないなかで、この日生劇場でさせていただけるのは光栄に思っております。演目は3つで、春と夏と秋とでもいうような季節を感じていただければと。それから日生劇場という劇場に合う会にしたいと思って、装置なども合うものをしつらえたいと思っております。それから『傾城』は『執着獅子』を入れて、花魁道中も見せつつ部屋の中でも踊れるという形で、新しく観ていただけるようにと思っております。それから『藤娘』は、松に藤の絡んでいる装置が、どう変わるか考えているところです。久しぶりの東京で、舞踊公演も久しぶりの東京公演となりますので自分でも楽しみにしております。
 

ーー『楊貴妃』はどんな形に?
 

玉三郎 『楊貴妃』は、どちらかというと幽玄的なものですので空舞台のほうがいいかなとも思っているのですが、一応、庵から出てくるという形は取りたいと思っております。
 

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ーー日生劇場という小屋のイメージは?
 

玉三郎 歌舞伎座、南座、八千代座というふうに考えますと、西洋的な劇場という気がしますので、タッパを歌舞伎座のように切ってしまってそこにはめこむということでは合わないことも出てくるだろうなと。タッパが高ければいいというわけではなくて、日本の舞踊は横長の絵から出て来るところがありますので、そこをうまく考えて、背景や装置で馴染んだものにしたいと思っています。
 

ーー『傾城』に『執着獅子』を加えるというのは?
 

玉三郎 昔の父の弟子に聞いた話ですが、昔の演出で始めのほうを道中でやって後半を部屋の中でやったというのを聞いたことがあるんです。曲の長さなどもありますので、いろいろ工夫しながら。外と中の傾城が観られるという形にしたいと思っています。
 

ーー玉三郎さんにとっての舞踊会とは?
 

玉三郎 舞踊だけで幕が開けられる公演というのに憧れていましたので、40代のときに初めてル テアトル銀座でやらせていただきました。それで新しいものや復活するもの、再構成するものなどを南座でやらせていただき、それから歌舞伎座の本公演にもってきたというのが今までの形です。八千代座でもほとんど舞踊会をやってまいりました。歌舞伎役者と舞踊は切っても切れないものですし、舞踊の家元もたくさんおります。ですから舞踊会は重要なものだと思っています。そして、一般のお客様が来て下さる舞踊会が大事だと思っております。
 

ーー日生劇場での一番の思い出は?
 

玉三郎 『マクベス』が最初の出演で印象に残っています。36年前だと思います。そのあと『天守物語』をさせていただきました。それから松竹百年のときに三カ月間、日生劇場で連続公演をさせていただき、そのうち半分は舞踊会で半分が『女人哀詞』でした。その三カ月公演をさせていただいたのが印象に深いです。それから、実はあの劇場は海の底を想定して創られたということで『海神別荘』をやらせていただいたこともありました。それに大きな演出をさせていただいたのが『なよたけ』ですし、私には創作意欲が大きく湧く劇場です。付け加えますと日生劇場については1つ思い出がありまして、越路吹雪さんが1年のうち3カ月はリサイタルをされていたのですが、それを拝見して“ああ、1人でこうして幕を開けているんだ”と感動した思いがありました。それが、のちの僕の『マクベス』出演になり、演出した『なよたけ』になりました、そして三カ月連続公演と、越路さんを観ていた頃の僕の思い描いていたことが叶いました。
 

ーー年々踊られるかたも少なくなっているようですが、舞踊の魅力というものは?
 

玉三郎 誤解を招かないように話したいのですが、バレエはオペラハウスでオペラと同じように楽しんでいただいてますよね。そういう意味で舞踊も一場を開けることが大事だと。私の師匠の頃は今より舞踊というものは身近だったと思います。その教えを受けた私ができることは、教えていただいたことを発表すること、一般のお客様に来ていただけるような舞踊会を開いて、まず観ていただくこと。やはり華やかでいいなとか、自分もああいうふうに踊りたいなと思っていただいたりする。もっと一般的にお見せするためには、敷居は低く技術は高くということだと思います。そして玉三郎だからできるのではなく、誰でもできることだと思っていただきたいです。ただ、1カ月公演というのは皆様のご協力とお客様が来てくださらないとできないことですので、よろしくお願いいたします。

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『坂東玉三郎特別舞踊公演』

●10/2〜26◎日生劇場

出演◇坂東玉三郎 坂東彌十郎

〈料金〉一等席/15,000円 二等席/8,000円 三等席/4,000円(税込み)

〈前売〉8月27日午前10時〜

〈問合せ〉チケットホン松竹 0570-000-489

チケットWeb松竹

 http://www.shochiku.co.jp/play/ticket-p/#mobilebox


【取材・文/榊原和子】



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