稽古場見学、記者発表、インタビューなどから、近々公開される作品のおもしろさを探ります。

極上文學『こゝろ』

陰影の深い幻想的なオペラ『ルサルカ』


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チェコの大作曲家ドヴォルザークの傑作オペラが、新国立劇場のオペラパレスで上演中である。

アンデルセンの「人魚姫」やフーケの「ウンディーネ」などがモチーフとなっているこのオペラは、人間の王子に恋した水の精、ルサルカの悲しい恋の物語。

今回の公演は、オスロのノルウェー国立オペラ・バレエによって2009年に初演されたもので、演出はポール・カラン。幻想的でスペクタクルなカランの演出は、闇に輝く大きな月、戯れるたくさんの精霊たち、神秘的な森や湖などによって観客をファンタジーの世界に引き込んでいく。

指揮はスロヴァキア国立劇場の首席指揮者を務めている、チェコ出身のヤロスラフ・キズリンクで、重厚かつロマンに溢れたドヴォルザークの音楽をドラマティックに指揮している。


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森に棲む水の精ルサルカは、人間の王子に恋をしている。
ある月の美しい夜、ルサルカは王子と結ばれたいと魔法使いイェジババに相談する。魔法使いは、人間の姿と魂を手に入れたいというその望みをかなえるには引きかえに"声"を失い、もし王子の裏切りにあえば、二人とも呪いがかかり破滅すると答える。ルサルカはそれを受け入れて人間の姿にしてもらう。美しい人間の乙女になったルサルカと森で出会った王子はたちまち恋に落ち、城に連れて帰る。

王子はルサルカとの結婚式の準備が進めるが、口がきけないルサルカに物足りなさを覚え、祝宴のために訪れていた外国の公女へと心を移す。嘆き悲しむルサルカを連れ戻しにきた水の精ヴォドニクは、裏切った王子に呪いをかける。

人間でも精霊でもなく永遠にさまよい続けるルサルカの前に魔法使いが現れ、短剣を手渡し王子の血によって水の精に戻れると教える。だが王子への想いが断ち切れないルサルカは短剣を湖に捨てる。
呪いに苦しむ王子が湖にやってきてルサルカに許しを乞う。ルサルカは、自分の接吻は王子に死をもたらすものだと言うが、王子は自分の不実を償うためルサルカに口づけして、安らかに息絶える。


タイトルロールのルサルカ役はオルガ・グリャコヴァ。美しい容姿と美しいソプラノで歌うアリア「白銀の月(月に寄せる歌)」は絶品だ。声を失ってからのルサルカは、その内面のドラマを表す演技力が必要だが、王子への愛や孤独、嘆きや悲しみを全身で表現する。

王子はペーター・ベルガーで、テノールの魅惑的な声と男らしい姿で登場、心変わりの残酷さと呪いをかけられた後の苦悩が印象的。

外国の公女役はブリギッテ・ピンタで、ルサルカと対照的に生命力あふれる人間の女として強烈な存在感。

魔法使いのイェジババのビルギット・レンメルトや水の精ヴォドニクのミッシャ・シェロミアンスキーは物語の重しになるに相応しい歌唱と演技力。

物語は入れ子構造になっていて、ルサルカという1人の少女の夢の世界という解釈もできるし、観客を現代から超自然世界にスムースに誘い込むための巧みな仕掛けといえる。
裏切られても王子を殺せない
ルサルカと自分の不実を死の口づけで償う王子。愛とともに訪れる別れが切ない。

ファンタジーらしい夢々しい場面も多いが、「ルサルカ」という言葉が人を水に引き込む美しい幽霊を表すように、どこか魔界の妖しさも漂って、陰影の深い作品世界になっている。
 

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新国立劇場の今シーズンのオペラは、12月1日〜11日にはヨハン・シュトラウスの『こうもり』、2012年1月9日〜29日はプッチーニの『ラ・ボエーム』を上演。さらに2月は『沈黙』で宮田慶子・演劇部門芸術監督がオペラ演出デビュー、4月は演劇ファンにはお馴染みの『オテロ』や、オペラ座の怪人の劇中劇「ドン・ファンの勝利」で知られる『ドン・ジョヴァンニ』と、話題作が続く。
 


新国立劇場オペラ

『ルサルカ』

指揮◇ヤロスラフ・キズリンク

演出◇ポール・カラン

出演◇オルガ・グリャコヴァ、ペーター・ベルガー、ブリギッテ・ピンタ、ビルギット・レンメルト、ミッシャ・シェロミアンスキー 他

●11/23〜12/6◎新国立劇場オペラハウス

〈問合せ〉03-5352-9999 

http://www.nntt.jac.go.jp/opera/

『ルサルカ』特設サイト http://www.atre.jp/11rusalka/


【文/榊原和子 撮影/三枝近志】



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いよいよ開幕。『ア・ラ・カルト2』高泉淳子×中山祐一朗対談

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クリスマス・シーズンの定番、青山円形劇場の『ア・ラ・カルト2』が12月3日から開幕する。
高泉淳子が演出する音楽と笑いに溢れたこのレストランには、昨年から新キャラとして中山祐一朗が加わっている。
所属する阿佐ヶ谷スパイダースとは
180度違った感覚の舞台でありながら、不思議になじんで小粋にお洒落に店のギャルソンをこなし、店の客となって観客を沸かせている。
そんな中山にますます創作意欲をかき立てられるという高泉淳子。2人が語る今年の『ア・ラ・カルト2』は?


【カメレオンみたいな良い役者】
 

ーー中山さんがこのシリーズに出てみようと思ったきっかけは?
 

中山 実は一度も観たことがなかったんです。でも話をいただいて、もともと新しいことには飛び込んでみたいほうだし、なにかしら勉強になるんじゃないかなと。実際、一緒に出ているパントマイマーのおふたりなんか本当にすごいし、いろいろ勉強になってます。

高泉 祐一朗くんは、これまで映像や舞台を拝見して不思議な味のある面白い役者さんだと思っていました。もっと違った顔も出せる人じゃないかと。ちょうどこの『ア・ラ・カルト2』に、もう一つ色が加わるといいなと思っていたところだったので、お願いしました。私がサラリーマンになって演じてる「高橋」という、とんでもない人物がいるんですが、祐一朗くんには彼の部下で負けず劣らず変なサラリーマン、それをいちばんやってもらいたかった。彼が相手だったら、森繁さんと三木のり平さんのようなダイアローグが書けるんじゃないかと。それからもう1つ、このレストランのキーマンになるような個性的なギャルソン、その2人の人物を、全く違うキャラクターで、まるで2人の役者がやってるみたいにやってほしいとリクエストしたんです。
 

ーーすごくいいスパイスになってて、また、こんなにはまるとは思いませんでした。
 

中山 お店のユニフォームさえ着れば、それらしく見えますから(笑)。僕がつらいのは役者しかできないことで、他のかたは歌とかマイムとか別のこともできる。だからせめてサラリーマンとお店の人くらいきちんと演じないと申し訳けないなと思ってやってます。

高泉 祐一朗くんは勇気があると思う。この舞台は新しく入ってくる側にとってけっこうハードルが高いと思うんですよ。なのに颯爽と飛び込んできてくれたましたからね(笑)。20年以上続いているわけですから観ているお客さんも多いし、レストランということで舞台上で料理、ワイン絡みの仕事もたくさんある。そのうえ個性的なゲストが日替わりで出てくるし(笑)。
 

ーー純粋に俳優さんというのは中山さんだけなのに、周りのマイマーやミュージシャンと馴染んで、どこかシロウトっぽさも感じさせてしまうのがいいなと。
 

高泉 そこが彼のズルいところで(笑)、カメレオンみたいに周りの色に敏感に自分を変えていくことができる上手い役者さんなんです。この舞台で大切なのは演技くささが見えないようにすることなんですね。さりげなく演じ分け、難しい料理をさりげなく説明する。歌も踊りもさりげなく。やってます!という感じになるとダメなんです。レストランだしお客さんがそばにいるし、難しいんです。でも祐一朗くんはそこの微妙な距離を計算できる、上手くてズルい役者さんなんですね。



【サラリーマンの目玉が登場?】
 

ーー稽古場ではいわゆるエチュードで作る場面も多いと聞いていますが、その経験はいかがでしたか?
 

中山 稽古場で即興で遊ぶことはすごく面白かったんですね。でもその調子で本番でも夢中になって遊んでいたら、突然頭が真っ白になつたことがあって(笑)。万一のときのためにメモ帳を置いておいてよかったなと(笑)。そういうことがあったんです。

高泉 そう! 「ちょっと待ってください」と言ってメモ帳をにらんでるの(笑)。稽古場では私もアドリブが好きだしあまりにやり取りが面白くて、止めずにやってたら20分の予定が50分にもなったこともあったり(笑)。だから、「また遊んでるのかな?」と思ったら、じーっと汗かいてメモを見てるから(笑)。

中山 高泉さんって、頭が真っ白になって言葉が出てこないなんてことないでしょう?

高井 ない(笑)。でも稽古場も楽しかったけど、舞台上でも祐一朗くんとのダイアローグは今までで一番面白かったです。
 

ーーすごくいいサラリーマンコンビって感じでした。
 

高泉 去年がね、面白くできたので、今年はどんな話を書こうか悩んでいるんです。固定してしまうか別のキャラクターで出でもらおうか。寅さんではないけど、おなじみのキャラクターで、お話だけ変えていくのもいいし。
 

ーー中山さんは2回目なので、かなり度胸もつきましたね?
 

中山 そんなことないです。同じ役をやるのは意外とプレッシャーなんです。でもそれを楽しみに観てくださるかたもいると思うので、また高泉さんと稽古場で楽しく作っていければと。

高泉 そういえば、今年の新登場のゲストが池田鉄洋さんと昇太さん。私は2人のファンでやっと夢が叶いました。石井一孝さんは1年ぶり、近藤さんは去年に引き続き、英介さんと山寺さんは3年目。うれしいです。みんな強烈なメンバーでしょ?祐一朗くん、がんばろうね(笑)。


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青山円形劇場プロデュース

『ア・ラ・カルト2』ー役者と音楽家のいるレストラン

作・演出・出演◇高泉淳子

出演◇山本光洋 本多愛也 中山祐一朗

ミュージシャン/中西俊博 クリス・シルバースタイン 竹中俊二 林正樹

日替わりゲスト/池田鉄洋 石井一孝 近藤良平 篠井英介 春風亭昇太 山寺宏一

●12/325◎青山円形劇場

〈料金〉6300円

〈問合せ〉03-3797-5678

こどもの城青山円形劇場 http://www.aoyama.org/topics/alacarte/vol23.html



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“元禄生態 生類アワレンジャー”が、サンリオピューロランドでキティちゃん&ダニエルくんと異色の共演!

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歴史バラエティ番組『戦国鍋TV〜なんとなく歴史が学べる映像〜』は、歴史がなんとなく、そして楽しく学べるということで、2010年4月に独立ローカル局4局で放送開始。今までにない斬新な切り口と内容でジワジワと人気を獲得して、放送局は開始当時の4局から23局に拡大している。
 

2011年1月には『新春戦国鍋祭 ?あんまり近すぎちゃうと斬られちゃうよ?』のタイトルで舞台化もされ、連日超満員、集客動員数1万人という大ヒットとなった。

今回、その第2弾として『大江戸鍋祭〜あんまりはしゃぎ過ぎると討たれちゃうよ〜』を12月23日〜26日、明治座で上演する。 題材に選んだのは「江戸時代」で、12月の師走という時期もあって、日本史でも名高い「忠臣蔵」を上演。


舞台構成は1部は芝居、2部はショーという二部になっているが、その2部の「元禄夢宴〜大江戸SAMBAで無ト〜」に出演する“元禄生態 生類アワレンジャー”が、11月26日、サンリオピューロランドのステージに登場し、キティちゃん、ダニエルくんと共演した。

“生類アワレンジャー”とは、犬公方とも呼ばれた五代将軍・徳川綱吉が出した「生類憐みの令」から着想を得た「江戸の生き物全てを守り慈しむ」という5人のヒーロー。アワレンレッド(徳川綱吉)、アワレンブルー(柳沢吉保)、アワレンイエロー(牧野成貞)、アワレンピンク(隆光)、アワレンブラック(林信篤)というメンバーで構成されていて、自身の身分をかくし、江戸の生き物の平和を守るために日夜闘っているというわけだ。


【イベントレポート】


11月26日の夕方、サンリオピューロランドにある知恵の木ステージに、“生類アワレンジャー”の三上真史、村井良大、滝口幸広、井深克彦、中村龍介が登場。また、本作の1部での芝居「最後の最後に忠臣蔵」に町医者役として出演する平方元基が、司会として登場。そして、『戦国鍋TV』のマスコットキャラクターである兼続くんも登場して、キティちゃん・ダニエルくんと異色の共演を果たした。
 

“生類アワレンジャー”たちが登場するやいなや、会場は大歓声に包まれ、「レッド」「ブルー」などの文字が書かれた手作りうちわを持った大勢の観客が知恵の木ステージを囲んだ。ところが途中で、生き物のリボンを次々と奪い取っている意地悪な犬のクレイジーケンケン(脚本家・穴吹一朗)が現れ、キティちゃんのリボンを奪い取ろうとする! 
ピンチのキティちゃんを守るべく立ち上がったのは、我らがヒーロー・アワレンジャー!

しかし、全ての生き物を慈しむアワレンジャーは「お犬様」であるクレイジーケンケンを叱ることができない…!

そこで、考えたアワレンジャーは、生き物の心を浄化させる効果を持つ、全ての者たちへのラブソング「わんわんLOVE」を歌い、その効果でクレイジーケンケンは見事に改心。「わんわんLOVE」はこの日が初披露、会場からは大歓声があがった。


その後、メルヘンシアター『It’s Show Time!!』にも出演してキティちゃんと再び共演。ステージではキティちゃんに一目ぼれしたアワレンレッドこと徳川綱吉が、「大奥へ来ないか?」とキティちゃんに求婚する場面も。残念ながらキティちゃんには振られてしまったが、アワレンブルーこと柳沢吉保からは「さすが上様、見事な振られっぷりです!」と賛辞が送られ、会場は大爆笑の渦に包まれた。


キティちゃんやダニエルくんと共演を果たしたキャストのコメントは下記の通り。


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【キャストコメント】


三上真史(アワレンブルー)

アワレンジャーとしてこういう場所に立てて、お客様のあたたかい反応を肌で感じることができてうれしかったです。キティちゃんは心が優しかったです。


村井良大(アワレンレッド)

キティちゃんはかわいくて、とてもいい匂いがしました。

今度は一緒に散歩がしたいです。


滝口幸広(アワレンイエロー)

今宵もキティちゃんがとてもかわいくて、また共演したいと思いました。


井深克彦(アワレンピンク)

ずっと小さい頃からの憧れだったので、夢の共演ができて、とてもよかったです。


中村龍介(アワレンブラック)

キティちゃんと握手ができたので、一生手は洗いません。


平方元基(司会)

兼続くんとキティちゃんの共演という貴重なイベントに司会として参加できてとても嬉しく思います。



大江戸鍋祭/チラシオモテ
『大江戸鍋祭〜あんまりはしゃぎ過ぎると討たれちゃうよ〜』

1部 芝居「最後の最後に忠臣蔵」

2部 「元禄夢宴〜大江戸SAMBAで無ト〜」

脚本◇穴吹一朗

演出◇板垣恭一

出演◇三上真史、矢崎広、村井良大、中村龍介、井深克彦/兼崎健太郎、石井智也、山崎樹範 ・ 平方元基(Wキャスト)/大和田獏 他

●12/23〜26◎明治座

〈料金〉A席12000円 B席5800円

〈問合せ〉る・ひまわり 03-6277-6622(平日11:00〜19:00)

●12/31◎梅田芸術劇場メインホール

〈料金〉S席12000円 A席8000円 B席4000円

〈問合せ〉梅田芸術劇場 06-6377-3800(10:00〜18:00)




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