稽古場見学、記者発表、インタビューなどから、近々公開される作品のおもしろさを探ります。

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石丸・濱田・笹本で演じる『ジキル&ハイド』制作発表

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2012年3月に公演するミュージカル、『ジキル&ハイド』の制作発表が先月15日に都内にて行われ、出演する石丸幹二、濱田めぐみ、笹本玲奈、演出の山田和也が登場した。


人間の持つ2つの面、光と闇を描いた文学「ジキル博士とハイド氏」をミュージカル化し、大ヒットしたこの舞台は、日本では鹿賀丈史の主演で01年から07年まで4度にわたり上演されてきた。今回はキャストを一新、新たに石丸幹二をジキルに据えたニュー・プロダクションとして上演される。
 

主人公の医師ヘンリー・ジキルは、理想を追い求めるものの分裂する人格に苦しみ、また愛と欲望の狭間で深く苛まれる。そんな彼を見守る2人の女性、婚約者のエマと娼婦のルーシーを笹本玲奈と濱田めぐみが演じる。

この日の制作発表では俳優の3人は扮装姿で登場。石丸は有名な劇中歌「時が来た」を披露。またエマの笹本とルーシーの濱田もデュエットで「その目に」を歌い、約100名のオーディエンスから大きな拍手が送られた。

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主演の石丸幹二は「NYの初演を観て、すばらしい歌の力と演技力を持った俳優がやる作品で、いつか自分が挑戦できる時がきたらいいなと思っていた」という。それだけに出演が決まった時はまさに「時が来た(笑)」と主題歌に絡めて感動を表現。


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娼婦のルーシーに扮する濱田めぐみは「幻想的で誘惑的な作品。ルーシーは自分の中ではすごく響くものがあります。今日のコスチュームもそうですが、セクシーに頑張りたいです」と、これまでにない役柄に張り切る。


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婚約者のエマを演じる笹本玲奈は「大好きなミュージカルの上位に入る作品です。エマの愛の深さを繊細に演じていけたら。石丸さんとは今年3月の『日本人のへそ』では捨てられましたが(笑)、今回は婚約できてうれしいです」と笑顔で語った。

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演出の山田和也は「前回までの演出は1度封印し、新バージョンをゼロから作りたい。この3人をはじめとする出演者には音楽的に何の不満も不安もない。見事な『ジキル&ハイド』になると思う」と期待を語った。

メインキャストが一新してフレッシュ感が満載のこの作品は、3月の東京・日生劇場を皮切りに4月は大阪・梅田芸術劇場、名古屋・愛知県芸術劇場と公演する。


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ミュージカル

『ジキル&ハイド』

演出◇山田和也

原作◇R・L・スティーブンソン

音楽◇フランク・ワイルドホーン

脚本・作詞◇レスリー・ブリカッス

音楽監督◇甲斐正人

出演◇石丸幹二、濱田めぐみ、笹本玲奈、吉野圭吾、畠中洋、花王おさむ、中嶋しゅう 他

●2012/3/6〜28◎東京・日生劇場

〈料金〉S席12000円 A席6000円 B席3000円

〈問合せ〉ホリプロチケットセンター 03-3490-4949

●2012/4/6〜8◎大阪・梅田芸術劇場 メインホール

〈料金〉S席12600円 A席8400円 B席4200円

〈問合せ〉梅田芸術劇場 06-6377-3800

●2012/4/14〜15◎愛知県芸術劇場 大ホール

〈料金〉S席12600円 A席9450円 B席6300円

〈問合せ〉キョードー東海 052-972-7466

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【取材・文/榊原和子 撮影/冨田実布】


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ネクスト・シアターに出演のこまどり姉妹と蜷川幸雄が対談。


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彩の国さいたま芸術劇場芸術監督である蜷川幸雄が、多彩な各界のアーティストたちとトークセッションを行う、人気シリーズ『NINAGAWA千の目』。
第24回のゲストは、2月のさいたまネクスト・シアター『2012年・蒼白の少年少女たちによる「ハムレット」』に特別出演するこまどり姉妹。この伝説の「演歌の女王」をリスペクトしてやまない蜷川とのあいだに、いったいどんな話が飛び出すか!


蜷川幸雄が率いる演劇集団「さいたまネクスト・シアター」は、オーディションで選ばれた若き俳優たちで作られている。
第1回公演『真田風雲禄』
(2009年)では、現代の若者の内に潜んでいたパワーを引き出して群衆劇に挑み、戯曲世界をストレートに伝える魅力的な舞台となった。

第2回公演の『美しきものの伝説』(2010年)は、大正時代のアナキストや芸術青年たちの生き様をそのままカンパニーに置き換えた舞台が高い評価を得て、第18回読売演劇大賞優秀作品賞、同最優秀演出家賞を受賞するという快挙をなしとげた。
そして待望の第3回公演は蜷川幸雄の十八番、シェイクスピアの『ハムレット』に決定。『2012年・蒼白の少年少女たちによる「ハムレット」』というタイトルで、2012年2月20日から上演される。
 

これまで、さまざまなキャストや時代とともに変容を遂げてきた蜷川幸雄の『ハムレット』が、2012年の29名の無名の若者たちによってどのように生まれ変わるのか!

また、今回は伝説の演歌の女王「こまどり姉妹」が特別出演するが、浅草で流しの歌手として活動を始め、60年代に日本を代表する演歌歌手の座に就いたこまどり姉妹は、蜷川幸雄にとって自分の作品を照らすもう1つの目。

「上演中に突然、三味線を持ったこまどり姉妹が歌いながらくる。この時ぼくらの舞台は拮抗できるのか?」。1973年の『泣かないのか?泣かないのか?一九七三年のために?』の演出ノートにこう書いた蜷川の、演出家デビュー以来、40年越しの想いがついに実現する。



こまどり姉妹(姉・長内栄子 妹・長内敏子)

北海道釧路出身。1938年双子の姉妹として生まれる。51年、13歳で上京し、浅草を中心に流しの歌手として活動を始める。スカウトを受け、59年『浅草姉妹』でレコードデビュー。芸名を一般公募し、60年より「こまどり姉妹」として活動を開始する。61年から7年連続してNHK紅白歌合戦に出場。スターこまどり姉妹の名を不動のものとするが、73年、妹・敏子の癌治療のため、一時活動を休止。84年『浪花節だよ人生は』で活動を再開する。その後は現在まで、全国各地を飛び回りステージに立ち続け、ファンを魅了している。08年、第50回日本レコード大賞功労賞受賞。代表曲は『三味線姉妹』『ソーラン渡り鳥』『未練ごころ』『三味線渡り鳥』『石狩川』など多数。


NINAGAWA千の目 第24回

こまどり姉妹×蜷川幸雄

●2012/1/29◎彩の国さいたま芸術劇場小ホール

12時開演 約1時間 入場無料

当日は映像ホールで映画『こまどり姉妹がやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!』の上演もある

※「NINAGAWA千の目」への応募方法などの詳細は以下へ。

http://www.saf.or.jp/thousand_eyes/2012/vol024.html

 

さいたまネクスト・シアター

『2012年・蒼白の少年少女たちによる「ハムレット」』

作◇W・シェイクスピア

演出◇蜷川幸雄

出演◇さいたまネクスト・シアター、こまどり姉妹(特別出演) 他

●2012/2/20〜3/1◎彩の国さいたま芸術劇場 インサイド・シアター(大ホール内)

※大ホール舞台上の特設客席のため、客席及び椅子の形状が通常とは異なります。客席形状が決定次第、ホームページにて告知。

〈料金〉4000円

〈問合せ〉劇場 0570-064-939(休館日をのぞく10時〜19時)

http://www.saf.or.jp/arthall/event/event_detail/2012/p0220.html



【文/榊原和子】

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さいたまネクスト・シアター

『2012年・蒼白の少年少女たちによる「ハムレット」』

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『ア・ソング・フォー・ユー』松本紀保インタビュー

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全編カーペンターズの歌に彩られた楽しいミュージカルの幕が開いた。

12月6日から新国立劇場の中劇場で上演されている『ア・ソング・フォー・ユー』は、1970年代の熱い空気を舞台に持ち込み、今もなお全世界で愛されるカーペンターズの優しく、心地よいサウンドで綴るミュージカル。

キャストは人気と実力でミュージカルや演劇の世界で活躍するスターたち、川平慈英、春野寿美礼、吉沢梨絵、大和田美帆、羽場裕一、杜けあき、尾藤イサオ、上條恒彦などが顔を揃えている。

その作品で、春野、吉沢とトリオで歌うコーラスガール役に挑む女優の松本紀保に話を聞いた。


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【カーペンターズの普遍性】
 

ーー松本さんの役名と役割りを教えてください。
 

私はミチルという役なんですが、時代が1970年代で背景になるのが福生のライブハウス、そこでカーペンターズを歌うコーラスグループの1人で、グループは春野寿美礼さんと吉沢梨絵さんと3人です。ライブハウスで出会うのがロックバンドの川平慈英さんで、そこでいろいろなドラマがあって、それぞれの音楽への思いとか人間模様が描かれています。全編、歌とお芝居がうまく織り交ぜてある素敵なミュージカルです。
 

ーー出て来る曲はほとんどカーペンターズだそうですが?
 

そうです。とくに私たちはカーペンターズが好きで歌ってるグループですから、全部カーペンターズの曲になります。
 

ーー恋のお話もあるそうですが?
 

一応、劇中には出てくるんですが、具体的に話すとせっかく楽しみにきてくださるかたに申し訳けないので(笑)。1970年代に生きた人たちの青春のグラフィティという作品で、恋愛もあり夫婦愛もあり友情もあります。
 

ーー松本さんはカーペンターズについてはどんな思いが?
 

子供時代に観ていた深夜番組のオープニングテーマが「Yesterday Once More」だったんです。それがとても気になって母に聞いたら、カーペンターズのことを教えてくれたんす。それで聴くようになって、大好きです。
 

ーー彼らの歌のどこに惹かれたのですか?
 

皆さんも感じていることだと思いますが、カレンさんの歌声がとても素敵ですね。包容力があるというか、これは演出の菅野こうめいさんのお話なのですが、彼らのオリジナル曲はわりと少なくて、いろいろなカントリー曲とかをアレンジして世に出していると。でも、それをまるでオリジナルのように自分たちの色で歌ってしまうところがすごいんですよね。歌声の普遍性とアレンジのセンスというのでしょうか。そこが時代に関係なく、のちの時代の人にも通じるのでしょうね。
 

ーー皆さん何曲も歌われるそうですが、松本さんは?
 

7〜8曲歌ってます、みんなと一緒とかコーラスがほとんどですが。


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【歌に詰まっている人生】


ーーミュージカル出演は久しぶりですね?
 

本格的にミュージカルに出るのは02年の『ラ・マンチャの男』以来です。裏方(演出助手)ではずっと関わってはいるのですが、やはりデビュー作品以来、出演するものはストレートプレイのほうが多いです。
 

ーーご家族もミュージカルに出演されることが多いのですが、松本さんにとってミュージカルというジャンルは?
 

観るのはすごく好きです。音楽があることで溶け込みやすいというか、台詞だと少し照れくさかったり伝えにくい気持ちでも、メロディに乗せると伝えやすくなったりしますから。それに3分間くらいの曲の中にお芝居1本分ぐらいのドラマが入っている。たとえば恋人同士の出会いと別れとか、自分の生きてきた人生とか、凝縮されているものの壮大さが音楽というものの素晴らしさで、それはストレートプレイにはない要素ですし、普通の芝居を観ているときとまた違う感動があると思います。歌は聴くのも歌うのも嫌いではないので、今回のような作品に出ていると、改めてミュージカルっていいなと思います。
 

ーーまた『ラ・マンチャの男』公演がありますが、この作品で変化がありそうですね?
 

今は稽古場で皆さんに付いていくだけで必死なんですが、たぶんこの作品を経たことで自分の何かが拓けるような、そういう方向を見つけることができるのではないかと思ってます。
 

ーー稽古場の雰囲気はどんな感じなのでしょうか?
 

稽古場全体はすごく楽しい雰囲気で、でもプロフェッショナルな人ばかりですし、ミュージカルの経験の多い方ばかりですから刺激されます。とくに私は春野さんと吉沢さんと3人で歌うのですが、おふたりとも素晴らしくて、つい聞きほれてしまいます(笑)。カンパニー全体の空気感がすごくいいので、一緒にがんばっていこうという気持ちになりますね。


【稽古場が反映する舞台】


ーー松本さんは女優であるとともに演出助手のお仕事もしているわけですが、それによって特別な見方や意識はありますか?
 

舞台を観るときには、普通の1人の観客という部分を大切にしてますし、逆にそれを意識して見るようにしています。どうしても普通のお客様の見方とは違う部分はあるのですが、できるだけ全体を見るようにしているし、どんな作品でも1つはプレゼントを受け取ってこれるようにと。どんな作品でも何かを感じられるように、つねに自分の感性を開いていたいなと思っています。
 

ーー女優としても色々なカンパニーに出られて、舞台を数多く経験されていますが、舞台ならではの魅力はどんなところにあると?
 

映像をそんなに数多く経験しているわけではないのですが、一番感じるのは、同じ作品に出ているのに1度も出会わない人もいることで。違う日に違う場面を撮っている方とは、まったく出会わないままなんです。でも同じ台本を読んでいる中で、そういうキャストの方たちを考えながら読んでいく、そういう作業が映像ならではの仕事かなと。一方、舞台というのは稽古初日から一緒にスタートして、稽古から千秋楽まで、ときには家族よりも長い時間一緒にいます。作る過程も全部見えていて、ほかの方の変化するプロセスも自分の変化するプロセスも見ることができる。そういう時間の間にあったいろいろな経験が、きっと舞台上にも出ていると思うんです。そこが面白いし恐いし。そしてまた、毎日お客様の声とか拍手で変化していく。そういう過程全部が舞台の素敵なところだと思います。
 

ーーカンパニーの空気が舞台に反映するということですが、稽古場の楽しい雰囲気がきっと伝わる舞台なのでしょうね。
 

はい。カーペンターズの音楽も素晴らしいですし、素敵なカンパニーの素敵な舞台を観ていただけると思います。




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ミュージカル

『ア・ソング・フォー・ユー』

脚本・作詞・演出協力◇鈴木聡

上演台本・作詞・演出◇菅野こうめい

音楽◇久米大作

監修◇栗山民也

出演◇川平慈英、

松本紀保、吉沢梨絵、大和田美帆、杜けあき 

羽場裕一、山口賢貴、上田悠介、尾藤イサオ、上條恒彦

春野寿美礼 

●2011/12/6〜18◎新国立劇場中劇場

〈料金〉S席9500円 A席7500円

〈問合せ〉東京音協 03-5774-3030

●2011/12/21◎中日劇場

〈料金〉A席9500円 B席8000円

〈問合せ〉中日劇場 052-263-7171 

●2012/1/7〜8◎兵庫県立芸術文化センター

〈料金〉10000円 

〈問合せ〉梅田芸術劇場 06-6377-3888

●2012/1/11◎金沢歌劇座

〈料金〉7500円 

〈問合せ〉北國新聞社事業局 076-260-3581

http://www.duncan.co.jp/web/stage/asongforyou/


【文/榊原和子 撮影/石郷友仁】



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