稽古場見学、記者発表、インタビューなどから、近々公開される作品のおもしろさを探ります。

『ハンサム落語第十幕』

私の観劇計画5月その2 植本潤(花組芝居)×坂口真人(演劇ぶっく編集長)

パルコプロデュース『ぼっちゃま』

01

脚本◇鈴木 聡
演出◇河原雅彦
出演◇稲垣吾郎 白石加代子 高田聖子 中村倫也 大和田美帆
 谷川清美 福本伸一 小林健一 柳家喬太郎  梶原善

5/7〜6/5◎パルコ劇場


植本 これね、白石加代子さんからDMが来たんです。地震の影響もあってどうなるかわからないから待ってらっしゃったのだと思うんですけど。パルコプロデュースの『ぼっちゃま』という作品です。作が鈴木聡さん、演出が河原雅彦さん。この二人は09年に『斎藤幸子』というラッパ屋の作品をパルコプロデュースで組んでやってます。
坂口 粟根まことさんとかが出てるやつですね。
植本 そのときも僕、聡さんのホンでリーダー演出で「合うのかな?」と思った記憶があるんですけど、合ったらしく、今回また二人で組みます。
坂口 一週間くらい前に、テレビの中継でその『斎藤幸子』をやっていて観ちゃいました。テレビをつけたら「あっ」と思って、そのまま引っ張られて見ちゃいましたけど。おもしろかったですよ。今回も楽しみですね。
植本 主演が稲垣五郎さんということで。鈴木聡さんと稲垣さんが組むのが3回目なんだって。03年の『謎の下宿人』、07年の『魔法の万年筆』というもの。この二人も相性が良かったんでしょうね、3回もやるってことは。他の出演者が、稲垣五郎くんのお母さんなのかな、白石加代子さん。ほかに高田聖子ちゃん、大和田美帆さん、円の谷川清美さんにラッパ屋の福本伸一さん、そして動物電気の小林健一くん。噺家の柳家喬太郎さん、そして梶原善さん。面子的にはとても安心できる実力派揃いです。
坂口 贅沢ですね。
植本 喬太郎さんとコバケンも前回の『斎藤幸子』からの引き続きの登板だと思います。
坂口 コバケンはともかくとして、贅沢ですよね。そんなに人を集めなくても…(笑)。
植本 今、「そんなにコバケンじゃ集まらない」っていうのかと思った(笑)。
坂口 違う違う(笑)。もったいなくない?高田さんも出るし。
植本 聖子ちゃんもNODAMAPの『南へ』で2ヶ月ぐらいやってて、すぐこの稽古に入ってますから忙しいですよ。
坂口 あれ、よかったですね。NODAMAPの高田さんは。久しぶりに自分があるパートのリーダーシップをとって積極的にガンガン攻めていくお芝居をしていて、とてもステキだった。新感線だと今はゲストの方もいるから、ある場面ではいくけど、瞬発力という部分で期待されている部分があるじゃないですか。今回はそういう要素もあるけどけっこうずっと出ていて、すごく高田さんの魅力が前面に出てきていて。よかったと思いました。高田さんはオールマイティな俳優さんだから。僕はもう20年くらい前から見てるので、いつまでも子どもだと思っちゃいますけど。
植本 いやいや立派な女性ですから(笑)。パルコプロデュース『ぼっちゃま』は、5/7(土)〜6/5(日)上演予定です。作は鈴木聡さん、演出は河原雅彦さんです。

ニコニコミュージカル#005『DEAR BOYS-Double Revenge-』稽古場ルポ


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ネットとライブによる新たなエンターテインメントとして展開中の、ニコニコミュージカル(ニコミュー)。その第5五弾『DEAR BOYS-Double Revenge-』が、間もなく初日を迎える。


『DEAR BOYS』のベースになっているのは、八神ひろき原作のバスケットボール漫画で、2007年第31回講談社漫画賞少年部門受賞した作品。2007年冬に初めてミュージカル化され、2008年夏には続編が上演されて、評判となった。  


 この『DEAR BOYS』が、4月30日から5月8日まで、メインキャストを新しく入れ替えてシアター1010で上演されるというので、その稽古場を見学、また、主役の哀川和彦役の植野堀まことに話を聞いた。



【稽古場レポ】


床にはラインを引いたコートや、両サイドにはゴールもあって、まさにバスケミュージカルらしい稽古場。そこに今回の物語に登場する3つの高校、瑞穂高校6人、本牧東高校6人、成田中央高校5人のプレイヤーたちに扮した若い男優たちが集まっている。

その他の出演者は、バスケ部監督とOBの俳優、審判、そして紅一点のマネージャー役の女優で、総勢20人の稽古場だ。


毎日約1時間はウォーミングアップ。

その中身はバスケ練習と同じメニュー。ドリブル、シュート、パスなど、ボールを手に馴染ませる練習が繰り広げられている。

20人近くがいっせいにドリブルする様子は壮観だ。

小刻みにリズミカルにボールを弾ませながら、だんだん速めていったり、片足を上げたままでという苦しいポ−ズでのドリブルもある。


次はパスの練習で、環になって並んで、順番に後ろのプレイヤーに渡していく。

「ヘイ、ヘイ」と声をかけあってリズムを揃える。ワンバウンドのパスのときは、狭い場所だけにボールの弾ませ加減かげんが難しい。

そのほかにランニングシュートや、オフェンスなど、まさにバスケゲームの練習メニューそのものだ。


こんな練習を毎日しているキャストたちは、さすがにバスケの経験者が多い。

メインキャストだけでも、瑞穂高の哀川和彦役の植野堀は10年、本牧東高の保科唯人役の岡田亮輔は6年、高階トウヤ役の阿部直生は5年、成田中央高の森山敦司役の中山優貴も背が高いのでバスケ部から応援を頼まれていたキャリアの持ち主。


基本メニューをこなしたあとは、芝居そのものの稽古に入る。物語の中で控えのシックスマンがいないために試合に敗れた瑞穂高の5人が悔しい思いを歌い上げる。青春の熱さがびんびんと伝わって盛り上がるシーンだ。


そんな若者群像の輝きが詰まった『DEAR BOYS-Double Revenge-』の主役、哀川和彦役の植野堀にインタビューした。




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【植野堀まことインタビュー】


ーーすでに2回上演された『DEAR BOYS』ですが、植野堀さんは?


公演そのものは観ることができなかったのですが、DVDで観ました。

ミュージカルでスポーツをリアルにやることはあまりないと思うので、そこにビックリしました。

バスケのボールを使いながら歌とダンスを見せる、それがこの作品の醍醐味魅力だと思います。


ーーシュートやパスなどきちんと見せないといけないと思うのですが、そのへんが稽古でたいへんなところですか?

そうですね、普通に30以上のフォーメーションがあるのですが、はずした時のフォーメーションもプラスして練習するので、すごい数を覚えないといけなくて。


ーー植野堀さんはバスケをは10年間やっていたそうですから相当迫力が出そうですが、お芝居としてバスケをすることの難しさは、どんなところですか?


リアルバスケと芝居のバスケとはやはり違っていて、見た目にはリアルバスケのようにしながら、でも芝居なので自由に動いてはいけないというのが難しいですね。

たとえば相手との距離を保つことや、こう仕掛けてきたからこう動きたいと思っても芝居上ではそう動いてはいけないとか。その辺りをきっちり覚えて自然に見せていくのが課題です。

でもそこに歌とダンスが入ると素晴らしいものになるので、そのためにみんな一致団結して稽古しているという感じです。


ーー演じる哀川和彦はどんな人ですか?


高校のバスケ界で知らない人はいない、常勝の最強チームにいたカリスマ的な人なんですが、勝つことより楽しいバスケがやりたいと思っていて、瑞穂高校に転校してきて、本当の仲間と出会い、求めていたバスケの楽しさを見つけていくんです。

スーパープレイヤーになって目立つこともできたのに、本当の楽しいバスケを選んだことで、周りからの支持を受けることができた。

そういうところがすごくやりがいがあります。


ーーこの作品はニコミューのネット配信で、世界中の沢山の人たちに観てもらえるのですが、そのことについて一言。


劇場に来てもらって生で観てくれる人と同じように、ネットので同時配信で観ていてくれる観客がいるというのは、すごく励みになります。

僕は熊本出身なんですが、東京に来られない親戚が観てくれると言ってくれてますし、世界中の人が僕らの舞台を観ているんだと思うと、できないとか言ってられませんね。

作品の中で「チャンスをつかもうよ」と言ってるんですが、その言葉の通り世界にむけて、自分をそしてニコミューをアピールしていきたいと思ってます。




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なおこのニコニコミュージカル#005『DEAR BOYS』は、#004の舞台劇『ココロ』と同じ劇場で同期間公演、マチネとソワレで入れ替わり上演を行なう。1日で2つの演目を観ることができるという新しい試みだけに、そちらにも注目が集まっている。


ニコニコミュージカル#004

舞台劇『ココロ』

●4/29〜5/8◎シアター1010

原作◇ココロ(作詞・作曲 トラボルタ) 

脚本・演出◇石沢克宜 

音楽◇トラボルタ 

出演◇泰みずほ、小松美咲、仲村瑠璃亜、酒井治美、中川美樹、寺門文人、

中島徹、大高邦広、鷲見亮、篠谷聖、池田純矢、米山雄太、高橋優太、百花繚乱、AD笠原、森戸宏明(動物電気) 他



ニコニコミュージカル#005

『DEAR BOYS』 

●4/30〜5/8◎シアター1010

原作◇八神ひろき (講談社「月刊少年マガジン」連載) 

演出◇宇治川まさなり 

脚本◇三井秀樹 

音楽◇坂部剛 

出演◇植野堀まこと、小笠原健、田中稔彦、山谷光博、別紙慶一、阿部直生、岡田亮輔、小島将士、兼松若人、中島康太、河原田巧也、夛留見啓助、中山優貴、六本木康弘、山本哲平、尾門和也、安里勇哉、森渉、寺崎裕香、鯨井康介、湯沢幸一郎 他


〈料金〉リアルチケット

舞台劇『ココロ』/前売・当日4500円

『DEAR BOYS』/前売・当日5500円 

〈問合せ〉サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(10:00〜19:00)  

※ネットチケットに関する購入・情報は

http://nicovideo.jp/nicomu/

  


● 4/29〜5/8◎THEATRE 1010 

※公演予定は予告なく変更することがございます。 

4 月 29 日(金) 『ココロ』19 時開演  

4 月 30 日(土) 『DEAR BOYS』12 時開演/『ココロ』18 時開演  

5 月  1 日(日) 『ココロ』12 時開演/『DEAR BOYS』18 時開演  

5 月  2 日(月)  休演日  

5 月  3 日(火)『ココロ』 12 時開演/『DEAR BOYS』18 時開演  

5 月  4 日(水) 『ココロ』12 時開演/『DEAR BOYS』18 時開演  

5 月  5 日(木) 『DEAR BOYS』12 時開演/『ココロ』18 時開演  

5 月  6 日(金)  休演日  

5 月  7 日(土) 『ココロ』12 時開演/『DEAR BOYS』18 時開演  

5 月  8 日(日) 『DEAR BOYS』12 時開演/『ココロ』18 時開演 

 http://www.nicovideo.jp/nicomu/



【取材・文/榊原和子】

 

私の観劇計画5月その1 植本潤(花組芝居)×坂口真人(演劇ぶっく編集長)

ナイロン100℃『黒い十人の女』

ナイロン

オリジナル脚本◇和田夏十
上演台本・演出◇ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演◇峯村リエ 松永玲子 村岡希美 新谷真弓
みのすけ 中越典子 小林高鹿 緒川たまき ほか

5/20〜6/12◎青山円形劇場


植本 今週は5月に観られるお芝居を紹介していきます。ナイロン100℃『黒い十人の女』。
坂口 市川崑監督の映画ですね。
植本 俺ね、この映画好きなんですよ。白黒でね。
坂口 どれがどれだかはよくわかんないけど。おもしろい映画なんですか。
植本 「どれがどれだかわからない」という意味がよくわからない(笑)。
坂口 昔観た映画で、監督とタイトルと作品の内容がきちっとわかってるものが少ないんですよ。まぜこぜになっちゃって。
植本 忘れちゃったりね。これは黒一点で船越さんが出てらっしゃって。それを取り巻く十人の女。ようはいろんな女とつきあった男。それでしっぺ返しを食う男。
坂口 船越さんてお父さんの方、船越英二さんね。
植本 若いときの中村玉緒さんとかね、きれいなんですよ!!
坂口 色ついてないからね。
植本 いいですね、ちょいちょい毒舌が(笑)。
坂口 本当に色ついてない魅力ってありますよね。色ついちゃうと中村さんがどうこうじゃなくて雰囲気が壊れちゃう。
植本 たぶんKERAっぴもこの映画が好きだからやるんでしょうね。
坂口 もちろんそうだろうね。あれ?じゃあ船越さんに代わる俳優は誰なんだろう。廣川(三憲)さん?!
植本 (笑)…いや、今の俺の笑いに深い意味はないですが。
坂口 僕の願望です。廣川さんだったらいいなあって。
植本 (小林)高鹿が出てるんだよなあ。
坂口 高鹿か…。
植本 誰でしょうね。ここで吉増(裕士)が来てもおもしろいんだけどなあ。
坂口 誰が来てもそれなりのおもしろい別のかたちになりそうですね。
植本 眼鏡太郎と書いて眼くんもいるんだけどなあ。藤田(秀世)さんもいるなあ。廣川さん推してみます?まあ、もう決まってるんだろうけど(笑)。
坂口 ここで余計なこと言うなってね(笑)。思い出した、市川崑って『東京オリンピック』 の映画監督じゃない。あれもかっこよかったよね。転んじゃった人のスローモーションとか。物議を醸したけどね。ダメな政治家で「記録になってない」とか言ったやつがいて。
植本 ちょっとアート志向なんだよね。
坂口 だんだん思い出してきた。最近では『犬神家の一族』を撮ってるよね。
植本 リメイクでね。完全にカット割り一緒にしてね。
坂口 その前には谷崎潤一郎とかやってますね。
植本 市川崑って言うと、衣擦れの音とかが他の監督より大きく入ってたりして大好き。キュッキュッとね。
坂口 三島の金閣寺をベースにした『炎上』とかね。その監督の雰囲気が演劇になるわけですよね。
植本 KERAっぴがどこまでそれを追求するかわかりませんが。直球で来るとはあまり思えないけどね。
坂口 女優はどなたが出るんですか。
植本 ナイロンは女優陣が充実しているけれど、そこはホラ、奥様の緒川たまきさまが。ぴったりでしょ。そして奥村佳恵さん。
坂口 蜷川幸雄さんのお芝居とかに出てた若い俳優さんじゃない?
植本 大和田美帆ちゃんの相手役の?
坂口 『ガラスの仮面』に出てた人かな。
植本 あとは中越典子さんが出てる。
坂口 それなりに経験を積んだ女優さんたちが、当時を再現したいわけじゃないだろうけど、どういうふうに叙情味を出して拮抗していくのか、雰囲気を出していくのかは見ものですよね。
植本 ナイロンの女優陣は、峯村リエ、松永玲子、村岡希美、新谷真弓、植木夏十、安澤千草、皆戸麻衣。いろいろ充実しておるので。これを円形劇場でやるんですわ。この時点で俺がもっているのは仮チラなのでよくわかりませんけど。…ただねえ、これ出たかったなあ(笑)。
坂口 そのココロは?
植本 十人の一人になりたかったなあ。
坂口 今から頼めば?
植本 何を言ってるの(笑)。5/20(金)〜6/12(日)青山円形劇場、NYLON100℃ 36th SESSION『黒い十人の女』〜version100 ℃〜。
坂口 このラジオを聞いたらその手があったかと思うかもしれないよ。
植本 誰が?KERAっぴが?…どうだか。あ、さっきの奥村佳恵ちゃんは、『ガラスの仮面』で僕の敬愛する姫川亜弓さんの役をやられた人です。「おくむらかえ」さんですね。
坂口 がんばってほしいですね。
植本 僕たちが言うことではないですけど。

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