稽古場見学、記者発表、インタビューなどから、近々公開される作品のおもしろさを探ります。

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三宅健の舞台『ラブリーベイベー』公開稽古とインタビュー

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三宅健が主演する舞台『ラブリーベイベー』のプレスコールと囲み取材が、10月28日の初日前に、東京グローブ座にて行われた。
 

昨年の『ULTRA PURE』から約1年半ぶりの舞台となる三宅の作品を手がけるのは、劇団「国分寺大人倶楽部」主宰の河西祐介。
口語調の会話劇で、「日常会話の延長でどこまで非日常的を描けるか」と
リアリズムの限界に挑戦している河西だが、本作では“恋愛”をテーマにその非日常を描き出す

また三宅健も、これまでたくさんの小劇場界のクリエーターたちとコラボを続けてきたアクティブな役者だけに、この舞台では河西が描く“非日常な恋愛”に真正面から挑戦している。


物語は都会から離れたリゾートホテル「スターダスト」での出来事。

庭には「星屑の木」と呼ばれる大木があり、その木の下で結ばれたカップルは永遠の愛を手に出来るという。

ここへ定期的に訪れる7人の男女。

三宅演じるホテルの経営者の息子・恋司とその友人たちは普通に仲の良い仲間のようだが、実は…。

それぞれの交錯する想いが、切ないラブストーリーを紡ぐ。


三宅健は小島聖や菅原永二といった実力派俳優たちを相手に、これまでにない役どころにチャレンジ。同性愛やベッドシーンなどの表現を含めてかなり踏み込んだ内容なのだが、気負うことなく自然体で演じている。また、作り込んだという身体
の清潔感や役と真っ直ぐに向き合う彼のマインドが、この作品全体を引き上げていると言っていいだろう。

 

公演前半部分のプレスコールを終えた後、三宅、小島聖、菅原永二が囲み取材に応じた。


【囲み取材】
 

ーーリアルな恋愛劇に仕上がってますね。

三宅 本当ですか?それは良かったです。ありがとうございます。


ーー演じていていかがですか?

三宅 そうですね、改めて人を愛するの大切さを教えられるお話だなと思います。


ーー続きが気になりますね。

三宅 この後もいろんなカップルのいろんなことが出てきて…という感じです。


ーー気になるキスシーンもありますが。

三宅 そうですね、どうですか?意外と柔らかい唇でした(笑)。

菅原 柔らかいというのは僕も同じ意見です。柔らかいなと思いましたね(笑)。


ーーベッドシーンもありますが。

三宅 特には。普通な感じです。


ーーシーンに備えて、唇のケアはされてますか?

三宅 唇のケア?乾燥の季節ですからね。僕はリップクリーム塗るくらいです。他には特にないですけど、TVでハチミツを塗ってラップするっていうのをやってて。今度お風呂でやろうかな(笑)。

菅原 今、聞いたので僕も実践しようと思います(笑)。

三宅 プルプルの唇で触れ合いたいと思います(笑)。


ーーポスター写真がセクシーですね。体作りをされたのですか?

三宅 ありがとうございます。多少はやりました。ポスターの時は50kgしかなくて、本番までに体重上げようと思って、今54kgとかです。いっぱい食べましたね。


ーー今の方がガッチリされていると。

三宅 このポスター撮影の時、あまりガチガチの肉体美という感じじゃなくてユニセックスな感じにしたいということだったので、筋トレやめて痩せるようにしてたんです。


ーーストーリーについてはいかがですか?

三宅 観ていただければわかるのですが、普遍的な愛が描かれてます。


ーーV6のメンバーが観たら驚かれるのでは?

三宅 そうですね、観たらビックリするかもしれないですね。その方が楽しめるかもと思うので、メンバーには何も知らせてないんです。


ーーちなみにメンバーの中で"ラブリーベイベー"と思うのは?

三宅 ラブリーベイベー?誰ですかね…?


ーーやっぱり三宅さんでしょう!

三宅 僕ですか?…じゃあ僕で(笑)。


ーー昔から変わりませんけど、若くいる秘訣は何ですか?

三宅 秘訣…いや、特には…。自由に生きてるだけです(笑)。


ーー作品についてはどのように観てもらいたいですか?

三宅 何も考えずに観てもらえたら一番いいかなと思います。


ーー恋司を演じて得たものはありますか?

三宅 得たもの?うーん、そうですね…。初日がまだ明けてないので、もしかしたらこれから見つかるのかもしれないです。スタッフ、キャスト一丸となってやっていても、やっぱり生みの、作っていく過程での苦しさはありますが、結果よく演じられていると思います。

菅原 三宅くんが言ってくれたように、スタッフ、キャスト一丸となって作ってます。初日明けますが、お客様にはぜひ楽しんでもらいたいと思います。


ーーお二人はプライベートではお付き合いはあるのですか?

三宅 とりあえずステーキランチを一緒に行く約束をしてます。約束したよねっ!

菅原 そうだね。


ーー小島さんは、三宅さんと共演されていかがですか?

小島 毎日楽しくやらさせていただいてます。小動物のような人でチョロチョロと入ってくるので(笑)。普段人見知りでなかなかお話出来ないんですけど、何かとても気さくにいろんなことをお話ししてくれるので、楽しんでやれてます。


ーー座長ということでお気遣いされているんですね。

三宅 僕はそんな器じゃございません(笑)。精一杯やっているだけです。

小島 いえ、現場の雰囲気を明るくしてくれるすごく素敵な人だと思います。

三宅 (照)。


ーーそれでは一言メッセージをお願いします。

三宅 ぜひ若い女性、男性、大人の女性、男性に足を運んでいただけたら幸いです。



『ラブリーベイベー』

作・演出◇河西祐介

出演◇三宅健 小島聖

松本まりか 井端珠里 吉本菜穂子 後藤剛範 加藤岳史 大竹沙絵子 岩瀬亮 伊達暁 菅原永二

●10/28〜11/13◎東京グローブ座

<料金>S席 7,500円 A席 5,500円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)

<問い合わせ>03-3366-4020 東京グローブ座

●11/17〜11/20◎シアター・ドラマシティ

〈料金〉S席8,500円(全席指定・税込・未就学児童入場不可)

〈問合せ〉06-7732-8888 キョードーインフォメーション

http://www.tglobe.net/lineup/lovelybaby.html

【取材・文/桜井麻子】



芸劇『自作自演』2回目は宮沢章夫×戌井昭人

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宮沢章夫               戊井昭人



【“芸劇+(プラス)トーク”とは?】

2009年夏、野田秀樹が芸術監督に就任した東京芸術劇場は、新たなスタートを切るにあたり、“劇場の賑わい”“若手育成”というテーマを掲げ、それに基づく企画に取り組んできた。

東京芸術劇場は、今年4月から改修のため1年半の間休館。その間は、昨年夏にオープンした東京芸術劇場が運営する複合稽古場施設水天宮ピットを足場に、発信を続けている。

東京芸術劇場=芸劇の新企画「芸劇+(プラス)トーク」は、舞台公演のみならず、「語る」ことで、さらなる作品探究、視野拡大を目指し、舞台芸術の発展へ繋げたい、というコンセプトで行なわれている企画である。


【異世代劇作家リーディング『自作自演』シリーズとは?】

作家自身による自作の朗読は、戯曲の本質を伝え、新たな切り口も発見できる。
近年、”ゼロ年代”の劇作家たちは、先行世代と異なる演劇的ボキャブラリーで自分たちを表現し、積極的に異なるメディアでの表現に挑んでいる。そして、直木賞や三島賞などの文学賞の候補に名を連ねる状況が続いている。また、先行する世代は、長いキャリアを通じて、表現を磨き上げ、独自のスタイルを確立してきた。

そんな異世代の言葉を並べて、それぞれを照射し、魅力を浮かびあがらせるのがこのリーディング企画で、異世代劇作家リーディング『自作自演』は、2人の異世代作家がそれぞれ自作の小説を読み、互いの言葉を聞いて感じたことを語り合う。

4回シリーズの第1回は岩松了×松井周はすでに終了、今回は2回目で宮沢章夫と戌井昭人を迎える。
 


【第2回の作家プロフィール】

●宮沢章夫(みやざわ あきお)
1956年静岡県出身。劇作家・演出家・作家。90年「遊園地再生事業団」の活動を開始し、『ヒネミ』(92年)で岸田戯曲賞受賞。03年『トーキョー・ボディ』で、戯曲+映像+パフォーマンスのコラボレート作品を発表し、第二期ともいうべき活動を開始。芥川賞候補にもなった『サーチエンジン・システムクラッシュ』(文藝春秋)などの小説執筆、早稲田大学文化構想学部教授など、活動は多岐にわたる。最新作に『ボブ・ディラン・グレーテスト・ヒット第三集』(新潮社)がある。

●戌井昭人(いぬい あきと)

1971年東京都出身。怒濤の演芸パフォーマンスや間の抜けたパフォーマンスをおこなう集団「鉄割アルバトロスケット」を旗揚げ、脚本や出演を担当する。同時に小説の執筆もおこなっていて、著書『まずいスープ』(新潮社)『ぴんぞろ』(講談社)がそれぞれ芥川賞候補になる。他に『ただいまおかえりなさい』(ヴィレッジブックス)、『八百八百日記』(創英社)、『俳優・亀岡拓二』などがある。 


【リーディングの内容】
●宮沢章夫

・小説(最新刊)『ボブ・ディラン・グレーテスト・ヒット第三集』より(新潮社)

・小説『不在』より(文藝春秋)

・エッセイより ※当日のお楽しみ
●戌井昭人

・小説(最新刊)『俳優・亀岡拓次』より「吐瀉(としゃ)怪優」(FOIL)
・短編小説集『ただいま おかえりなさい』より(ヴィレッジブックス)

・エッセイより ※当日のお楽しみ
 

※各作家トータル30分ずつのリーディング後、60分トーク



芸劇+(プラス)トーク  

――異世代劇作家リーディング

『自作自演』 

●第2回

2011年11月20日(日) 15:00開演

宮沢章夫×戌井昭人 *トーク聞き手:徳永京子


●第3回>2012年3月4日(日) 17:00開演  ※14:00開演『THE BEE』後

別役 実×野田秀樹 *トーク聞き手:扇田昭彦


●第4回>2012年3月20日(火・祝) 15:00開演

唐 十郎×渡辺えり *トーク聞き手:扇田昭彦


*開演45分前受付開始/開演30分前開場

◎水天宮ピット 大スタジオ

〈問合せ〉 

東京芸術劇場リニューアル準備室  事業企画課

Tel.03-5391-2115(事業係直通) 

Fax.03-5391-2215  


http://www.geigeki.jp/saiji/039/index.html

【文/榊原和子 資料提供/東京芸術劇場】

舞台になる『パレード』 制作発表

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直木賞作家吉田修一の原作『パレード』が舞台化される。
同作品は2002年に山本周五郎賞を受賞し、今年2月に行定勲監督により映画化されて、ベルリン国際映画祭で国際批評家賞を受賞、アジア・フィルム・アワードにノミネートされ、釜山国際映画祭招待作品にもなるなどして話題を呼んでいるものだ。

今回の舞台も演出を手掛けるのは行定勲で、脚本には蓬莱竜太を迎え、キャストも 山本裕典、福士誠治など注目の若手実力派俳優が名前を連ねている。
映画を超える舞台版『パレード』を目指すこの作品の制作発表が、10月26日に行なわれた。

 

物語の主役は、都内の2LDKマンションでルームシェアしている年齢も職業も異なる4人の若者たち。
先輩の彼女に恋する大学3年生の良介(山本裕典)、若手人気俳優と自称熱愛中で無職の琴美(本仮屋ユイカ)、イラストレーター兼雑貨屋店員の不思議女子未来(原田夏希)、映画会社勤務の几帳面な直輝(福士誠治)。それぞれがそれぞれの何かを抱えながらも干渉せず、過ぎてゆく毎日。
そんな4人の部屋にある朝、サトル(竹内寿)が現れる。サトルは、公園で男娼をしているところを酔った未来に声をかけられてついてきた男の子だった。なんとなく一緒に住むことになったサトル。 折りしも近所で女性を狙った連続暴行事件が起こり始める。その一方で、4人がそれぞれに 抱えていた問題も露呈し始める。
暴行事件の真犯人とは? そして、その結末を知った5人の選択とは?

 

この作品の制作発表に出席した演出の行定勲、キャストの山本裕典、本仮屋ユイカ、原田夏希、福士誠治、竹内寿がそれぞれ抱負を語った。


 【出席者コメント】
 

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行定勲  

僕にとっては映画で一度やった作品で、自分の集大成になった映画でした。この映画をやれたことは奥深いものがありました。舞台化の話を聞いて、ほかの人にはやられたくないと思いました。時代を凌駕した若者像を描いててとても感銘を受けた作品なので、演劇でもう一度やらせていただけるということを非常に光栄に思っていますし、新しい挑戦がはじまるな、と思っています。映画の時は自分でシナリオを書きましたが、今回はずっと仕事してみたかった蓬莱さんに託しました。どんな化学反応が生まれるか楽しみです。自分がつくった映画版を裏切ろうと思います。まるで舞台の上に日常的な空間があって、観客がそれをのぞき見しているような舞台にできたらおもしろいんじゃないかな、と今は思っています。楽しみにしていただければ。

 

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山本裕典   

映画『パレード』を見た時に、1つの空間に若者がいるんですが、その空気を俯瞰で見ている若者がいて、それをまた外から見ている自分がいて、その空気感に魅了されたことを今でも覚えています。この舞台「パレード」でも舞台ならではの見せ方で一人でも多くの人を魅了できるように、監督・キャストの方々と手を取り合って頑張っていきたいと思います。ほかの人には必要以上に干渉しない・踏み込まない役ですが、実際の自分は熱く踏み込んでいくけど、相手には踏み込んでほしくないです。人のことは知りたいけど自分のことは(笑)。自分のいない空間で何が行われているかすごく気になるので、自分が仕事で遊べない時は、何があったかすごく聞いちゃいます(笑)。ルームシェアしたら、トイレの音は聞かれたくないですね(笑)。一度、友人の家で音が聞こえたみたいでみんなに大爆笑されたので(笑)。 


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福士誠治 

「パレード」というと映画版の『パレード』の印象が強いかと思うのですが、新たな舞台『パレード』という世界観をつくれていけたらと思っています。監督もおっしゃっていたように、映画と違った裏切りを見せられるんじゃないかな、と思います。原作の小説を読みましたが、僕には「ルームシェアはやってはいけない」と言われているように思いました。衝撃的すぎて。目的の無いルームシェアはやめた方がいいなと思いました。でも、ルームシェアするなら、(制作発表司会のフジテレビ)軽部アナですかね(笑)。朝は起こしてくれるし、大きな家に住めそうだし、テレビを見なくてもニュースを教えてくれそうですし(笑)。ルームシェアをするならさらけ出すことを覚悟でのぞまないといけないと思います。相手にとやかく言うなら出て行った方がいいですよね。トイレの音には気をつけないといけませんね(笑)。

   

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原田夏希 

原作を読んだら、最後までとてもハラハラドキドキして、これが舞台になるとどうなるんだろうと今は思っています。役どころも今までにはちょっとやったことがないような役なので、どうなるんだろう…でも、あんなにいつも酔っぱらってはいないです(笑)。行定さんや皆さんとひとつひとつ、作りあげていけたらと思います。ルームシェアは私はダメですね。すごく広ければいいですけど…5LDKくらい広ければ(笑)。今は一人暮らしですが、実家にいる時は自分がお風呂に入っている間に家族が楽しい話をしていたら嫌なのでカラスの行水になってしまいます(笑)。ルームシェアするなら…希望は北大路欣也さんです。朝起こしてほしいです。すてきな声にうっとりしたいです。 

 

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竹内寿

こんな素晴らしい方々とご一緒できて、うれしいんですけど、若干プレッシャーも感じています。先輩方に負けないように頑張りたいと思います。実は今日、18歳になりました。結婚できる年になったので、今日から「独身です」って言えます(笑)僕の役や男娼という設定なのですが、「男娼」というのを知らなくて、今回のこのお話をいただいて初めて知りました。どういう世界なのか想像もつかないので、どうやって(役作り)をやればいいか僕自身まだわからないので、もっともっと考えながらやっていきたいと思います。 僕はルームシェアしても見られたくないことは何もないです。トイレの音も大丈夫です(笑)。


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本仮屋ユイカ  
     

舞台が好きでよく観させていただいていますし、演劇学科卒業なので、自分でも初舞台だということをうっかり忘れていたので、まわりの人に「初舞台だね」と言われるとドキドキするのですが、お客さんと一緒に楽しめる舞台ならではの魅力を今からすごく楽しみにしています。映画版に出演している貫地谷しほりちゃんと仲が良くて、情報が解禁になったら「しいちゃんがやっていた役をやることになったよ」と一番に伝えようと決めていて話したら、あの映画を舞台にするという驚きと、同じ琴美役をやるということで「おもしろい、おもしろい」と喜んでくれました。観に来てくれるみたいなので、その日が一番緊張すると思います(笑)。ルームシェアしたら、寝ているところは見られたくないです。寝顔が良くないと評判なので(笑)。



『パレード』       

原作◇吉田修一「パレード」(幻冬舎文庫)

脚本◇蓬莱竜太

演出◇行定勲 

出演◇山本裕典 本仮屋ユイカ 原田夏希 竹内寿・福士誠治  

●12/1/16〜29◎銀河劇場 

〈料金〉8500円

●12/2/4〜5◎梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

http://parade-stage.jp/


【文/榊原和子】


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