稽古場見学、記者発表、インタビューなどから、近々公開される作品のおもしろさを探ります。

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壮大なスケールで迫力ある舞台。『銀河英雄伝説』公開舞台稽古レポ

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1月7日に初日を迎えた『銀河英雄伝説』の公開舞台稽古が、同日昼に多数の報道陣と一般ギャラリーを招いて行なわれた。本番さながらに迫力ある出演者たちの熱演と壮大なスケールで、原作を裏切らない迫力ある舞台に観客席から大きな拍手が送られた。

原作はSFファンタジー作家として人気の田中芳樹による長編スペース・オペラ小説。1982年に第1巻が刊行されて以来、全10巻と外伝4巻の全シリーズ累計で1500万部を誇るベストセラー小説である。物語は数千年後の未来を舞台に、「銀河帝国」VS「自由惑星同盟」の戦いを中心に描かれ、これまでに漫画、アニメ、ゲーム化などがされて、いずれも大ヒットしている。

宝塚歌劇など多数のカンパニーも上演を検討したものの、なかなか実現しなかったという待望の初舞台化が、今回の『銀河英雄伝説 第一章 銀河帝国編』で実現した。
原作では「銀河帝国」と「自由惑星同盟」の戦いで活躍する2人の名将、ラインハルト・フォン・ローエングラムとヤン・ウェンリーを軸に交互にストーリーが展開していくが、この舞台は「銀河帝国」サイドから描いたもの。
皇帝に奪われた最愛の姉を取り戻すべく軍人になったラインハルトが、親友のキルヒアイスとともに次々に戦い続け、やがて皇帝をしのぐ権力を手中にするが……。やがて全宇宙を支配するという野望へと変わるラインハルトの姿を中心に、今回の物語は展開されている。

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主演のラインハルトには若手注目株の松坂桃李が大抜擢、長身の堂々とした姿に元帥のコスチュームがよく似合う。下級貴族の生まれからのし上がった野心に燃える青年の激しさとともに、姉や父を愛する心の揺れが魅力で、人間的なヒーローだ。
幼い頃からラインハルトと兄弟のような親友のキルヒアイスは、歌や映像でも活躍中の崎本大海。戦いにも長けているが優しく穏やかな心の持ち主を、落ち着いた演技と確かな存在感で見せている。
ラインハルトの姉で皇帝フリードリヒ4世の寵愛を受けるアンネローゼには、元宝塚トップ娘役の白羽ゆり。気品ある美しさと情感ある演技で、熾烈な戦いの中でオアシスのような存在になっている。
伯爵家に生まれながらも、身分にはとらわれずにラインハルトの力になろうとする頭脳明晰な令嬢ヒルダは、人気グループAAAの宇野実彩子。有能な女性の一面と同時にキュートな持ち味が魅力的。

その他にもラインハルトの腹心の提督たち、ミッターマイヤー・中河内雅貴、ロイエンタール・東山義久などが凛々しく活躍。また義眼のオーベルシュタイン・貴水博之は冷徹で策略に富む人物をクールに演じてみせる。
また、フリードリヒ4世の長谷川初範、ラインハルトの父に堀川りょう、メルカッツ大将のジェームス小野田など脇を固める実力派俳優たちも見逃せない。

演出を手がけているのが、役者の身体表現を引き出す西田シャトナーだけに、原作の大きな見せ場である宇宙船団の戦いは、30人以上のコロスの統制されたフォーメーションで見事に表現。また青山劇場ならではのセリを多用、照明との組み合わせでスケール感を見せている。そして壮大な音楽は、アニメ「機動戦士ガンダムシリーズ」でもおなじみの三枝成彰が作曲している。

個性的なキャラクターたちが知力を尽くして繰り広げる戦略や戦術。そして、それぞれの心に起きるドラマがたたみ掛けるようにテンポよく運んでいく。原作のファンタジーとしての面白さが損なわれずにみごとなエンターテイメントとして舞台に立ち上がった。
このシリーズの「自由惑星同盟」側の物語もいつか上演してほしいものだが、すでに「銀河帝国編」の外伝として、ミッターマイヤー・ロイエンタールを主軸にした舞台が、6月に予定されているというからそちらも期待したい。

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(写真を2点追加しました。提供:銀河英雄伝説製作委員会)





『銀河英雄伝説 第一章 銀河帝国編』

原作◇田中芳樹

音楽◇三枝成彰

脚本◇堀江慶、村上桃子、西田シャトナー

演出◇西田シャトナー

舞踏監督・振付◇森田守恒

振付◇瀬川ナミ他

出演◇松坂桃李、崎本大海、宇野実彩子(AAA)/中河内雅貴、東山義久/ジェームス小野田/貴水博之/白羽ゆり/長谷川初範 他

●1月7日〜16日◎青山劇場

〈料金〉S席8500円 A席7800円

〈問合せ〉オフィシャルHP http://www.gineiden.jp/

 

『銀河英雄伝説』外伝

原作◇田中芳樹

音楽◇三枝成彰

舞踏監修◇森田守恒

出演◇中河内雅貴、東山義久、中塚皓平/三上俊(studio life)ほか

●6月(予定)◎サンシャイン劇場

【取材・文/榊原和子】

メインキャスト4人のインタビュー。『銀河英雄伝説』公開稽古

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『銀河英雄伝説』の公開舞台稽古の終了後、劇場ロビーでキャストの囲みインタビューが行なわれた。出席者は、主演のラインハルトの松坂桃李、ラインハルトの親友キルヒアイスの崎本大海、ラインハルトの姉のアンネローゼを演じる白羽ゆり、ラインハルト側につく令嬢ヒルダ役の宇野実彩子が、報道陣の前でインタビューに答えた。

ーー初日を迎える意気込みは?

松坂「キャスト全員、一丸となって無事成功させてやろうという気持ちですね」

ーー12月始めくらいから稽古に入られたそうですが、稽古場の様子は?

崎本「そうですね。コミュニケーション取る時間も多かったし、年末年始をはさんで忘年会や新年会という形でみんなで食事することが何度もありまして、そういう意味では仲良く乗り越えた感がありました」

ーー宇野さんは紅白に出られましたが。

宇野「みんなから紅白見たよと言ってもらって嬉しかったです。紅白出場は最高でした」

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ーーみなさん、役柄とかもう完成してる感じですか?

白羽「今回は戦いの場面が今回多いのですが、その中でアンネローゼは女性らしくできる役なので、大事に演じたいと思っています。今日の舞台稽古では、セリが多いので、まだそこに慣れていないので、初日は少しドキドキするかもしれません」

崎本「本当に今日のゲネプロで改めて発見したこともたくさんありますので、それをどう初日にプラスに繋げられるかということですね。それと流れに身をまかせる部分もあるのですが、自分の役はどちらかというと感情を抑えるタイプの役ですので、流れの中でもいかに流されないように伝えるべき部分を伝えていくか、それを考えてます」

宇野「私は長台詞の場面などは自分で理解するのがたいへんなこともあって、それをどう伝えたらいいのかという課題もあったのですが、これから初日に向けて、この舞台稽古で感じたことをぶつけていきたいと思ってます」

松坂「今日、一幕二幕通して、発見することもあったし、まだまだ改善しなくてはいけないこともわかったので、それは本当によかったなと思っています。僕の役は感情の起伏というか喜怒哀楽がすごくある人ですから、それをうまく表現できればいいし、お客さんにうまく伝えていけたらいいなと思ってます」

ーーコミュニケーション取れたというのは?

松坂「食事会が主ですね。ご飯を一緒によく行きました」

崎本「飲みすぎた話なんかは、まずい方もいるので(笑)。でも桃李くんの言った通りご飯が多かったし、さっきゲネプロが終わって桃李くんの第一声が“お腹が減った”でしたから(笑)、すごくいいなと思って。あそこがどうだったとか言うより、1つの舞台をやりきったという実感があって。きっといい初日を迎えられると思います」

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ーー宇野さんは紅白のリハーサルと稽古と重なったのでは?

宇野「そうですね、皆さんにご迷惑をおかけしてしまった部分もあったのですが、すごく皆さんにフォローもしていただいて。そういう焦りもあったのですが、自分をそのまま緊張状態に追い込めたので、自分としては集中できたなと思ってます」

ーー最後に松坂さんから抱負を。

松坂「無事、ゲネプロを終えまして、千秋楽までキャスト、スタッフ一同、怪我のないように過ごしたいと思います。そして来てくださったお客様のために、全力をつくして『銀河英雄伝説』をやり切りたいと思いますので、皆さんよろしくお願いいたします。ありがとうございました」

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『銀河英雄伝説   第一章 銀河帝国編』

原作◇田中芳樹

音楽◇三枝成彰

脚本◇堀江慶、村上桃子、西田シャトナー

演出◇西田シャトナー

舞踏監督・振付◇森田守恒

振付◇瀬川ナミ他

出演◇松坂桃李、崎本大海、宇野実彩子(AAA)/中河内雅貴、東山義久/ジェームス小野田/貴水博之/白羽ゆり/長谷川初範 他

●1月7日〜16日◎青山劇場

〈料金〉S席8500円 A席7800円

〈問合せ〉オフィシャルHP http://www.gineiden.jp/

 

【取材・文/榊原和子】 

三谷幸喜の作・演出で竜也が啄木を。『ろくでなし啄木』公開稽古。

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東京芸術劇場で1月5日から開幕した三谷幸喜作・演出の『ろくでなし啄木』が、4日に公開稽古を行なった。

この『ろくでなし啄木』は、今年50歳を迎える三谷幸喜が「大感謝祭」と銘打って舞台、映画、TV、小説で新作7本を発表するその第一弾として上演されるもの。
純朴な文学青年というイメージで伝えられる石川啄木には、実は女と金にだらしのない酒飲みの「ろくでなし」という説もあり、その陰影に富んだ人間像を三谷幸喜ならではの切り口で描いている。
出演者は啄木を演じる藤原竜也のほかに、友人で香具師のテツに中村勘太郎、啄木の恋人トミを吹石一恵という、たった三人で繰り広げられるサスペンス仕立ての物語だ。

公開稽古で演じられたのは、啄木と恋人のトミがテツにお金を出してもらって温泉旅行に来ている旅館の一場面で、啄木はトミに気があるテツに美人局まがいのことを仕掛けて金を巻き上げようとする。
いやがるトミをあの手この手で口説き落とす啄木。藤原・啄木の捨て身の熱演が喜劇ではないはずのシーンなのに笑いを誘う。そんな藤原・啄木のテンションに引っ張られるかのように勘太郎・テツのドタバタが弾ける。また、吹石・トミの必死の誘惑芝居もどこかズレていて可笑しい。
この一件をもとに、嘘と真実の合間で揺れ動く3人の関係が見どころという、いかにも三谷らしい人間心理の洞察に満ちた舞台となっている。

本作品は東京芸術劇場のあと大阪公演を経て、天王洲・銀河劇場でも上演される。

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『ろくでなし啄木』

作・演出◇三谷幸喜

出演◇藤原竜也、中村勘太郎、吹石一恵

●1/7〜23◎東京芸術劇場 中ホール

●1/27〜2/13◎シアターBRAVA!

●2/17〜26◎天王洲 銀河劇場

〈料金〉

東京芸術劇場/S席10000円 A席8500円

シアターBRAVA!/S席11000円 A席9500円

天王洲 銀河劇場/S席10000円 A席8500円

〈問合せ〉

東京/ホリプロチケットセンター 03-3490-4949

大阪/キョードーインフォメーション 06-7732-8888

 

【取材・文/榊原和子】

 

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