9月5日より、日生劇場で『少年たち 格子無き牢獄』が上演されている。その初日公演直前に、公開舞台稽古と会見が行われた。
ミュージカル『少年たち』シリーズは65年に初演され、数々のオリジナル楽曲やダンスとともに、少年たちの若さゆえの抵抗や悩みを描きだす作品で、上演を重ねるごとにその感動はミュージカル界でも語られるようになった。
昨年はA.B.C-ZとKis-My-Ft2が競演、今年はA.B.C-Z vs 関西ジャニーズJr.というそのときどきの出演者を生かした顔合わせが好評を博していて、すでに8月には関西ジャニーズJr.による大阪松竹座での〈大阪バージョン〉が上演され、9月から日生劇場での〈東京バージョン〉公演となっている。
物語は、少年院を舞台にそれぞれ事情を抱え反目し合いながらも、仲間として絆を深めていくというもので、彼らの成長と旅立ちを歌やダンスで彩り、心情豊かに描いている。
背景は牢獄という閉ざされた空間ながら、多様なセット転換がダイナミックに行なわれ飽きさせない。
技巧で魅せるA.B.C-Zに対し、パワーで迫る関西ジャニーズJr.。特別出演の菊池風磨はフレッシュな存在感を放っており、真田佑馬、野澤祐樹、高地優吾、松村北斗、林翔太など次世代も活躍している。
この日は公開舞台稽古の開始が遅れ、急きょA.B.C-Z、関西ジャニーズJr.、菊池風磨が順に参加し、ステージ上でトークショーが繰り広げられた。
【トークショー】
戸塚 取材陣の皆様をお待たせして申し訳ないので、僕らでトークさせていただきます。よろしくお願いします!
河合 お願いします! ところで何で俺、スヌーピー(のTシャツ)なんですかね?
五関 知らないよ。自分で着てきたんでしょ(笑)。
河合 皆タキシードなのに、俺だけ私服(笑)。すみません。こんな(骨折のため車椅子)ですけど、ちゃんと着替えますんで。
塚田 でも、すごいよね。
戸塚 何が?
塚田 いやぁ、『少年たち』って、ジャニー(喜多川)さんの初期の作品じゃない? でも少年たちの思いとか心の声とかは変わらないんだなぁって。
五関 なるほど。
戸塚 本当だね。
河合 確かに。あっ、東京来たらカッコつけるクセのある人が来た(笑)。
桐山 つけてへん(笑)。どうも、関西ジャニーズJr.です。よろしくお願いします!
河合 君たちのおかげで、去年と違って賑やかだよ。キスマイ(Kis-My-Ft2)は、オラオラ系だったから(笑)。
桐山 でもシゲ(重岡)は、めっちゃ緊張してんで。この二人は(重岡、神山)東京初めてやし。
重岡 役が変わったので。8月は戸塚くんの役だったんですよ。
神山 僕は年齢低いんですけど…。僕と橋本くんとシゲは10代なんですけど、年上の皆さんにくらいついていきたいです!
中間 ちなみに五関くんから見て、神ちゃんのダンスはどうですか?
五関 好きですよ、神ちゃんのダンス。ダンスが本当に好きって感じで。
神山 ありがとうございます!
中間 シゲもいまだに舞台袖に台本置いて、読み込んでるよね。
濱田 新幹線とかホテルの部屋とかで、いきなり「何やぁ!」とかセリフ練習し出すし(笑)。
重岡 それくらい楽しみにしてるんです!
河合 濱ちゃん(濱田)は?
濱田 A.B.C-Zさんとやれてすごい楽しいです。何よりリハが楽しかったですね!
桐山 楽しいのはもちろんやけど、関西Jr.が笑いだけじゃなく、カッコいいことも出来るってトコ見せたいよな。
河合 ここで僕のサポート役で、特別出演してくれる(菊池)風磨の登場です。本当ごめんね!こんなになっちゃって。
菊池 全然!僕は、河合くんの車椅子を押す役ですから。
河合 お礼に、ご飯ご馳走しないと!
桐山 僕も行っていい?!
河合 いいよ。吉牛(吉野家)ね。定食頼んでいいから(笑)。
桐山 定食OKなんや。ソレ、嬉しいな(笑)。
戸塚 では、そろそろ時間になりましたので締めたいと思います。自分たちの舞台の前説を自分たちでやるっていう状態でしたが(笑)。
全員 ありがとうございました!
数多くの舞台経験ゆえか急な場面にも即対応し、軽快なトークを繰り広げた彼ら。ゲネプロでは本番同様に、あり余る力を演技に込め、熱演を見せた。
不器用な生き方しか出来ない少年たちは、まさに、今の彼らだからこそ演じられる貴重な役どころだろう。観ている側も、彼らと同じ瞬間を生きているかのように引き込まれていく作品となっている。
『少年たち 格子無き牢獄』
作・構成・演出◇ジャニー喜多川
出演◇A.B.C-Z(河合郁人、五関晃一、塚田僚一、戸塚祥太、橋本良亮)/関西ジャニーズJr.(重岡大毅、中間淳太、桐山照史、神山智洋、濱田崇裕)/Mis Snow Man(真田佑馬、野澤祐樹)B.I.Shadow(高地優吾、松村北斗)菊池風磨〈特別出演〉 ほか
●9/5〜29◎日生劇場
〈料金〉7500円(全席指定・税込)
〈問合せ〉03-5550-1686 松竹演劇興行部
予約専用ダイヤル 03-6745-0888(10:00〜18:00)チケットホン松竹
【取材・文/桜井麻子】