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児童文学として1972年に発表以来、多くの人に愛され、読み続けられている斎藤惇夫原作の『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』。小さなネズミたちの冒険活劇を描いたこの物語は、TVアニメ『ガンバの冒険』としても広く知られているが、09年3月にサンシャイン劇場で、旬な若手俳優をキャスティングした舞台は、「スピード感と躍動感あふれるステージ」と絶賛された。
今回は、スタッフやキャストを一新、脚本も音楽もほぼリニューアルし、新作のミュージカルとして、6月6日に初日を迎える。
 

5月の下旬、開幕に向けて追い込み中の稽古場を訪ね、熱気あふれる稽古風景をレポート。また主役のガンバを演じる上山竜司、泣き虫ネズミ・忠太の山下翔央、ぼんやりネズミ・ボーボの土屋シオンに、作品と役について話してもらった。


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山下翔央、土屋シオン、上山竜司、後方は今拓哉
 

【稽古場レポート】
 

町ネズミのガンバが、傷を負いながらも助けを求めてやってきた島ネズミの忠太と出会い、彼らを助けるために夢見が島へと渡る。そんな冒険物語が繰り広げられる稽古場は、ベテランの尾藤イサオから若手メンバーまで、18人の個性あふれる俳優たちが集まっているだけに活気に満ちて賑やかだ。

稽古場ではすでに、物語の中盤部分の稽古が行われていた。

夢見が島ではイタチのノロイたちが殺戮を繰り返し、追い詰められたネズミたちは、入り江の洞窟に身を隠している。だが、そこへもノロイたちが襲ってくるという場面だ。


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アクティングエリアは傾斜のついた八百屋舞台、そこでダンスの戦いが繰り広げられる。中央はシジン役の大山真志、酔っぱらいのシジンはみんなのために歌い始める。



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泣き虫ネズミの忠太(山下翔央)が、ノロイに立ち向かうシーン。山下ならではのスピード感のあるダンスから忠太の必死の思いがほとばしる。
そんな忠太の姿に励まされて姉の潮路(皆本麻帆)が島歌「早瀬川」を歌い上げる。次第に島ネズミたちも力強く踊りはじめる。「アーヨイトドッコイ、どっこい! アーヨイトドッコイ!」、その団結力に感動。 

 

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脚本・演出・作詞は菅野こうめい、具体的な動線作りや立ち位置をキャストたちと話し合いながら決めていき、1人1人のキャラクターに添った演技を的確に指示、アクティブな演出ぶりだ。

 

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島ネズミの潮路は島いちばんの美人ネズミ、ガンバ(上山竜司)と潮路はいつしか心を寄せ合う。戦いを一瞬忘れて心がほっとするような爽やかなふたり。デュエットでは伸びやかなハーモニーを聴かせてくれる。
向こう側の島まで渡れば助かるのに、と夢のような話をするガンバ。そのときガクシャ(森田ガンツ)が「早瀬川」という歌の歌詞に込められた意味に気づく。

 

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食料と水が残り少なくなって、島ネズミの一郎(和田琢磨)たちはガンバに「人数が増えたせいだ。どうするんだ」と詰め寄る。そんな島ネズミに怒るボーボ(土屋シオン)。演出の菅野から、相手と目を結んでおくようにと指示が。土屋の演技から、ボーボの気持ちが凝縮して伝わってくる。

ノロイに襲われないように島に渡るためには、オオミズナギドリのツブリの力が必要だ。ツブリを呼びに行くと言うガンバ。「仲間の誰ひとり、死なせやしない!」

 

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殺せ!と歌うイタチのノロイ(今拓哉)と手下たち(杉本崇、穴沢裕介)、低音を響かせて迫力満点。食べ物に罠をしかけてガンバたちを狙う。危うしネズミたち!

 

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ノロイの罠から仲間を守るために、オイボレ(尾藤イサオ)は自分の身を犠牲にする。貫禄と年輪を感じさせる説得力で物語を引き締める尾藤、その存在感がいぶし銀のように光る。左からオイボレ・尾藤イサオ、イカサマ・辻本祐樹、一郎・和田琢磨。



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迫力あふれる歌とダンス、その中に、ネズミたちの友情や仲間たちとの絆、怒りや悲しみなど、さまざまな感情が盛り込まれているうえに、展開もドラマティックで、わずか数場面なのに物語世界にぐいぐい引き込まれていく。作者の斎藤惇夫が1972年に発表して以来、愛され続けてきた『冒険者たち』。このエネルギッシュなメンバーたちによって、サンシャイン劇場の舞台で動き出すのも間近だ。

続けてキャストインタビューもお楽しみください。

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アトリエ・ダンカン  プロデュース

ミュージカル『冒険者たち』〜The Gamba 9〜

原作◇斎藤惇夫(『冒険者たち ガンバと15ひきの仲間』岩波書店刊)

脚本・演出・作詞◇菅野こうめい 

音楽◇大石憲一郎 

振付◇振付稼業air:man

出演◇上山竜司 辻本祐樹 大山真志 山下翔央 延山信弘 和田琢磨 土屋シオン 皆本麻帆

堀田勝 岩下政之 逢沢優 杉本崇 穴沢裕介

森田ガンツ 金澤博 / 坂元健児 今拓哉 尾藤イサオ ほか

●6/6〜16◎池袋 サンシャイン劇場 

●6/22◎名古屋 名鉄ホール

 〈料金〉¥8,000

〈問合わせ〉

東京 ぷれいす 03-5468-8113(平日11:00〜18:00)

名古屋 キョードー東海 052-972-7466(月〜土 11:00〜19:00)
(全席指定・税込)

公式HP http://www.duncan.co.jp/web/stage/boukensha/

 
【取材・文/榊原和子 撮影/岩村美佳】 



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