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18歳という若い座長は明治座史上初ということで、大きな話題を呼んでいる早乙女太一の公演が、4月1日に幕を開けた。

今回の公演は、芝居の『嗚呼、田原坂』と『舞踊ショー』の2本立て。芝居は、明治が明けて間もない1877年に、新政府と戦うことになった薩摩藩を背景に、熾烈な戦いで命を散らす美貌の若い剣士、結城新之助の戦いと愛を描き出している。100330meijiza 560

共演は、幼なじみで父の妻になる伊予(持田真樹)、巫女の藤巻(知念里奈)、薩軍の大隊長(山崎銀之丞)、新政府の参謀長(山本亨)、新之助を秘かに思う沙雪(高部あい)、同じ道場で学んだ久坂(内野謙太)など、さまざまな人間たちが、新之助への思いや思惑で絡んで来る。

演出は『あずみ』『女信長』などを手がけた岡村俊一で、新之助の武士としての熱い心情や、父や弟への家族愛、幼なじみへの思慕などを、激しい殺陣を満載した舞台の中で浮かび上がらせる。役者・太一の内面の演技と、エネルギッシュで華麗な殺陣が見どころの舞台だ。

DSCF2322一方の『舞踊ショー』は、太一と彼のホームグランドである劇団朱雀のメンバーたちが、華やかに繰り広げる和物ショーの世界。こちらの太一は、艶やかな芸者姿をはじめさまざまなシチュエーションで、まさます洗練された女形の美しさをたっぷり見せてくれる。






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初日を前にした3月31日、明治座では『嗚呼、田原坂』の通し舞台稽古が行なわれたが、その開演前のロビーで、早乙女太一、持田真樹、知念里奈、そして演出の岡村俊一の囲み取材が行なわれた。
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【一問一答】
ーー座長、いよいよですね。

早乙女「このあと通しがるので、緊張しています」

ーー座長としての公演は、いかがですか。

早乙女「以前、新歌舞伎座でやっているのですが、そのときは自分では空回りしてしまったので、今回は落ち着いて、皆さんに助けていただきながらやってきたいと思ってます」

ーー共演のお二人は太一くんについていかがですか?

知念「すごく素敵です。女・太一も男・太一も(笑)。昨日の舞踊ショーの舞台稽古を見せていただいたのですが、もう虜になりますよ」

早乙女「うれしいです(笑)」

持田「たいへん美しくて、しなやかな殺陣に引き込まれてしまいます」

ーー岡村さん、見どころはやはりそこですか?

岡村「全体でショーも入れて2時間半以上あると思うんですよ。その中で太一くんが引っ込んでるのは2分半くらいじゃないかと思います。稽古場で大量の汗で、痩せたよね?」

早乙女「何キロかはわからないんですが、顔が痩せたと言われますし、自分でもそう思います」

ーーしっかり食べてます?

早乙女「食ってます(笑)」

ーーどのへんがたいへんですか?

早乙女「これだけ長いお芝居の主役をやるのは初めてなので、気持ちはすごくやる気なんですが、体が最後まで付いてこられるかどうか」

DSCF2306ーー立ち回りがいちばんの見せ場だそうですが。

早乙女「そうですね。でも心情的なところを見せるのが難しいです」

ーー当て書きみたいな感じですか?

岡村「若い才能ある青年が時代のせいで死んでいく。そこは現代に通じるものがあります」

ーー内面の理解はばっちり?

早乙女「そうですね、すごいわかります」

ーー恋の始まりかな、みたいなこともあるそうですが?

早乙女「マジで?ということですか?」

ーーいえ舞台で(笑)、マジではあるんですか?

早乙女「いえ、ないです(笑)舞台の中でですね(笑)。お母さんになる人とあります」

ーー持田さんとの恋ですね?

持田「私も好きなんですけど、お父さんの嫁に来てしまってという」

ーーラブシーンは?

持田「ちょっとだけ」

岡村「それふうなのが。ガバっといきます」

早乙女「ガバっです(笑)」

ーーそのへんの演技は持田さんがリード?

早乙女「すごく、がっと来てくれるので」

持田「とても切ない場面で、演じながらいつも胸がきゅっと締め付けられて、早乙女太一くんの芝居に引っ張られてます」

ーー知念さんはこの衣装は?

知念「私は舞台で日本人を演じるのは初めてなんですが(笑)、この格好なんです(笑)」

ーーミュージカルではないから歌わない?DSCF2297

知念「いえ、明治座なのに歌っちゃうんです(笑)。ミュージカルっぽく?」

岡村「なくもあり、ぽくもありだね」

ーー衣装がたいへんそうですね。

知念「動きが、所作とかもたいへんです。太一くんの前で着物を着てるのがねえ」

持田「はい(笑)」

ーー座長から言うことは?

早乙女「ないです」

ーー座長はご飯とか連れてってます?

早乙女「はい。一度」

ーー払ったのは座長ですか?

早乙女「いいえ(笑)」

ーー1ヶ月やるのは回りのかたの支えが大事ですよね。

早乙女「はい、皆さんに助けていただいてがんばります」

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明治座4月公演

『嗚呼、田原坂』
作◇西田大輔
演出◇岡村俊一

『早乙女太一 舞踊ショー』
構成・演出◇齋藤恒久

出演◇早乙女太一、持田真樹、知念里奈、山崎銀之丞、山本亨、高部あい、内野謙太、他/劇団朱雀

●4/1〜12◎明治座
〈料金〉A席¥10500   B席¥5000 
〈問合せ〉03-3660-3990(10:00 〜17:00)
http://www.meijiza.co.jp/

 

【取材・文/榊原和子 撮影/工藤ちはる(嗚呼、田原坂)】