『博覧會〜世界は二人のために〜』の公開舞台稽古と囲み取材が、8日、東京グローブ座にて行われた。

冒頭から約40分間ほど稽古が公開されたのだが、達者な出演者たちによって、心地よいテンポでストーリーが進み、後半の展開へと一気に引き込んで行く。
背景となるのは戦前の台湾。博覧會のためにやってきた一座の話で、女形役者とその娘、一座の親方や座員たち、また現地の役人などの登場人物が繰り広げる、おかしくちょっと切ない人情劇になっている。
作は劇団「猫のホテル」主宰の千葉雅子。演出は昨年の『49日後…』などを手がけた池田成志。千葉と池田は役者としても作品に出演し、更に大人計画の荒川良々、映画でも活躍中の星野真里、女形ならおまかせの篠井英介、実力派の男優たち、大谷亮介や菅原永二という個性的な役者が集まった。

囲み取材には演出の池田のほか、荒川、星野、篠井が登場した。

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ーー初日を前にした今の心境をお願いします。

篠井 楽しいお芝居なのでエンジョイしてます。我々舞台に上がっている人間がすごく楽しそうなのが、お客様に伝わればと思います。

星野 あっという間にこの日が来てしまったなというような感じで、時間がもっとあったらいいのになって思うのと、でも、あんまりやり過ぎてもどうなんだろうっていうのもありますし、とりあえず、お客さんが楽しんでくれたら嬉しいです。

荒川 楽しくやってます。演じる、ことが、はい、楽しく。

池田 今日からいよいよお客さんが入るので、期待と不安が。でも喜んでもらえるんじゃないかなって思います。

ーー稽古場の雰囲気はいかがでしたか?

篠井 和気藹々ですよ。私とか大谷亮介さんは、こんな時代に生まれていれば、もう少し日の目をみたのにも関わらず現代に生まれてしまったので、懐かしいというか、あんな時代に生まれたかったね、って感じでやってますけど、お若い方々が、昭和の古きよき時代の雰囲気をすごく良く出してくださって、そして、現代的な味わいもいっぱい出してくださってるんで、若い人を見てるのがすごい共演者として楽しみでございます。

星野 この頃のことは全然知らないので、篠井さんや、成志さんや、大谷さんに色々教えていただきながら、みんなで意見を出し合うというか。成志さんはもちろんですが、篠井さんも色んなことを教えてくださるので、すごく勉強になってます。

荒川 僕も本当に勉強、勉強で。本当に勉強させていただくことから、始まりました。あのやはり喋り方であるとか、そういうことが。今の現代人はハッキリものをいう、語尾をしっかりとか。基本的な、あと大きな声でっていうのを、はい、非常に勉強になりました。

池田 最初は潰れかけてる一座っていう雰囲気、昔の芸人さんの雰囲気っていうのを、どう出せばいいのかみんなで考えてて。でも毎日稽古つけてくにつれて、みんなどんどんそういう雰囲気になりましたね。戦前の話なんで、当然僕も篠井さんも大谷さんもみんな知らないんですよ。僕らなりの想像力を駆使した感じで、そういう雰囲気だろうな、と。とても良い感じになってると思います。

ーー演出家としての池田成志さんについての印象は?

篠井 成志さんはご本人も役者さんなんで、役者の生理をよくわかってくださっていて、とてもわかりやすいです。今度の作品は意欲作でして、演出の力で老若男女、色んな人に、見ていただける作品に見事に仕上がっていると思います。

星野 意外と厳しいなっていうのが(笑)、素直な感想で。でも表裏が全然ないので、良かったら良いっていうし、悪かったら素直に悪いって言ってくださるので、私はすごく心地良かったです。

荒川 迷いながらも、やはり良い方向に向いたんじゃないですかね。

一同(笑)

池田 なに、お前上から言ってるんだ(笑)!

ーー池田さんは今回個性的な俳優陣を演出していますが、いかがですか?

池田 本番に入ったら良くなるよってことを前提に先に先に言うんで、そこはみんな辛かったんじゃないかと。亀の人とうさぎの人をみんなうさぎにしようとするタイプなんですよ。でも今回はそういうこともいけないなと思いもいながら、行っては帰り、行っては帰りで。みなさん、舞台の上じゃ個性的ですけど、まっとうな方たちなので今回は本当に楽でしたね。

ーー荒川さんは二枚目の役だということですが。一味違った荒川さんが見られる?

荒川 そうですね。いや、どうですかね?自分自身では二枚目だとあんまり意識してなくて。自然にやっぱ出てくるものが、はい。

ーー二枚目の荒川さんはいかがですか?

星野 頼りがいのある背中をいつも見せていただいて。温もりを感じながらやらせていただいてます。

荒川 そうですね。身体、温かいですからね。背中は温かい、はい。

ーー星野さんのお父さん役が篠井さんですが、舞台の上で篠井さんを父親のように頼れるなっていう瞬間はありますか?

星野 本当にもう、男性としての動き、女性としての動き、全部わかってらっしゃるので、私にも、色々細かいところアドバイスしてくださいますし、ほかの方にもアドバイスしてくださいます。お稽古場で色んな人の事を見てくださっていて、それはすごくありがたいなって毎日感じていました。

篠井 うるさいおばちゃんなだけで(笑)、ただ芝居が好きなので、みんなを見ちゃう。この二人(荒川・星野)とかラブシーンやるんですよ。それがまたね、すごく意外って言ったらあれなんですけど、綺麗なんです。すごく素敵なんです。なので、みんなにそこを見てもらいたいって思います。とっても二人が美しく、清らかで綺麗で切ないんです。ちょっと想像できないでしょ、今ここに並んでるの見ても(笑)。みんな元々ファンなんですけど、改めて共演のみなさんのファンになりましたから、それはやっぱり嬉しいし、素敵なことなんですね。一緒にやってて。なので、嬉しい公演になってます。

ーー意気込みを最後にお願いします。

池田 若い方でも、お年を召した方でも、男でも、女でも、落語の人情噺のような、軽い気持ちで、ちょっと良い話見にいこうかなって感じで見ていただけると、本当に楽しめるんじゃないかと思うので、是非見にいらしてください。

荒川 最近、この難しい時代のなか、本当に簡単な、簡単なって言ったらあれだけど、人と人との繋がりが…まぁ(笑)、楽しんで見て頂ければ嬉しいです。

星野 私自身はあまり馴染みのない時代なんですけれども、そんな私でも、すごい素敵なお話だなぁと。自分が出ていなかったら見に行ってみたいなと思うような作品なので、一人でも多くの方に見ていただけたら嬉しいです。

篠井 脚本の千葉雅子さんと池田成志さんの力で、素敵だなぁ、楽しいなぁ、面白かったわ、なんか胸を打たれたわ、っていう風なものになってると思うので。割と今回、料金もちょっとお安めになっております。もうみなさん、演劇もいいよ!駆けつけてください!

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パルコ・プロデュース

『博覧會〜世界は二人のために〜』

作・出演◇千葉雅子

演出・出演◇池田成志

出演◇荒川良々 星野真里 篠井英介 大谷亮介 菅原永二

●4/8〜21◎東京グローブ座

●5/1◎ももちパレス(福岡県立ももち文化センター)

●5/4、5◎梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

〈料金〉

東京/¥5800 (8日プレビュー公演¥5000) (全席指定/税込)

福岡/¥6300

大阪/¥6300

〈お問合せ〉

東京/パルコ劇場 03-3477-5858

福岡/ピクニック092-715-0374

大阪/キョードーインフォメーション 06-7732-8888

http://www.parco-play.com/

 

 

【取材・文/岩見那津子】