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テレビアニメとして今年4月に放送され話題となったゲーム『薄桜鬼』が、若手女形役者として人気の高い早乙女太一主演で舞台化されることになった。
『薄桜鬼』は、
08年に発売され女性ユーザーからの支持が高い恋愛アドベンチャーゲーム。新選組の土方歳三と、父親を捜す蘭方医の娘、雪村千鶴の出会いをきっかけに、新選組の男たちの夢と生き方を描いていく。

主演の早乙女太一は、大衆演劇の劇団朱雀の二代目座長として、その美しい女形ぶりや見事な立ち回りなどが魅力の役者だが、昨年は劇団☆新感線に客演して好評を博すなど、そのフィールドを広げている。また他の出演者としては、映像や映画でも活躍している黒川智花や木村了、そしてロックバンドORANGE RANGEのボーカルRYOなどが共演する。

今回の舞台は10月1日から17日まで天王洲の銀河劇場で上演されるが、公演に先だって、9月7日、都内の稽古場で殺陣稽古の様子が、取材陣に公開された。

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【囲み会見の挨拶】

早乙女太一「僕は土方歳三をやります。稽古の最初の1週間くらい出られなかったんですが、稽古場がすごく和気藹々としてて熱気があって楽しくやらせていただいてます。メンバーが若い人ばかりですから、すごく刺激を受けてます。新しい時代劇という感じの芝居だと思いますので、1回1回大事にやっていきたいです」

黒川智花「私は雪村千鶴という女の子です。周りが男のかたばかりで最初は緊張したのですが今はもう慣れました。あと目の前で着替えされるのにびっくりしました、できればそれはやめてほしいなと(笑)。殺陣は、間違えたら刺すと先生に言われてますのでがんばります」

木村了「早乙女くんたち新選組の前にたちふさがる風間千景です。楽しいですし、みんな仲いいです。太一くんとの殺陣が多いのですが、その楽しさが見てるかたに伝わればいいなと思ってます」

川岡大次郎「僕は山南敬助という新選組の副長です。のちに物語のキーになる役でも登場します。太一くんと了くんは息が合ってるみたいで殺陣も楽しそうにやってますね。僕もここまで殺陣が満載なのはめったにないと思いますので、太一くんに負けないようにがんばります」

RYO「僕は新選組と戦う天霧です。初舞台なので、最初は何もしゃべれないなくらい緊張してたんですが、本当にみんなが気軽に声をかけてきたくれたりするので、今はもうすっかり仲良く楽しくやれてます」

すでに食事会もしたというメンバーたち。太一が「コーラの一気飲み」を7杯もやってくれたと、和やかなムードがいっぱいだ。会見のあと公開殺陣稽古が始まった。


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●まず稽古場では「1場」の殺陣。

森の中を、新選組の土方歳三(早乙女)、沖田総司(窪田正孝)、藤堂(武田航平)、斎藤(中村倫也)、原田(橋本淳)、近藤勇(坂本爽)、永倉新八(中村誠治郎)、山南敬助(川岡大次郎)などが歩いていると、突然不逞の浪士に襲われ乱戦になる。そこに千鶴の父、雪村綱道(木下ほうか)が現れるという設定。

殺陣師の諸鍛冶裕太による立ち回りの段取りを聞いて、それぞれ、その通りに動いていく。稽古場全面を使っての斬り合いは迫力満点。不逞の浪士たちは斬られたはずなのに、次々に起きあがり襲ってくる。そこに現れた土方役の早乙女太一は、鮮やかな剣さばきで、浪士たちを切り捨てていくというシーンだ。

短いリハーサル時間なのに、段取りは完璧。それだけでなく土方の殺気さえ漂わせるところは、さすが早乙女太一ならではである。

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次は「6場」の稽古。

土方と千鶴が剣の稽古をしていると、2人の前に鬼の風間千景(木村了)天霧九寿(RYO)不知火匡(伊崎右典)が現れて斬りかかってくる。そこへ沖田、藤堂、斎藤、原田、永倉が現れて応戦する場面。

千鶴の夢のシーンから始まり、土方との会話が交わされる。そして千鶴と剣の手合わせをする土方。黒川相手の立ち回りとはいっても、動きの鋭さや形の決め具合が揺るぎない。

他の役者たちに殺陣がつけられているときは、他の役者たちの動きを位置を変えて見たり、黙々と自分の動きを繰り返したりと、太一の研究心は相変わらずだ。その磨きに磨き抜かれた立ち回りの魅力を見せてくれる公演本番が楽しみである。

 

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『薄桜鬼 新選組炎舞録』

演出◇キムラトシヒロ

脚本◇毛利亘宏

出演◇早乙女太一、黒川智花、木村了、RYO、川岡大次郎、窪田正孝、武田航平、中村倫也 他

10/117◎天王洲銀河劇場

〈料金〉S席8500円 A席5500

〈問い合わせ〉オデッセー 03-5444-6966

 

【取材・文/榊原和子】