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あのダイナミックで熱い「あずみ」の世界が、新しいヒロインにAKB48を卒業したばかりの川栄李奈を得て甦った。
小山ゆう原作の漫画「あずみ」は1994年から2008年まで第一部が掲載され、続編にあたる第二部の『AZUMI』が、2009年から2014年まで連載、小学館漫画賞などを受賞。大人から子供まで知らないものがない超人気漫画である。舞台版は05年と06年に明治座で上演され、傑作舞台と評判を呼んだ。今回は第二部を『AZUMI 幕末編』として舞台化、9月11日に新国立劇場中劇場で開幕した(24日まで)。
背景になっているのは幕末、桜田門外の変で大老の井伊直弼を凄腕の刺客あずみが討ち取る。そのあずみが双子の兄駿介と出会い、刺客として人を殺めることばかりを考えて生きてきた自分を振り返るという物語だ。
今回の公演も前2作と同じく演出は岡村俊一、少女あずみの戦いと苦悩を、新国立劇場中劇場というスケール大きな空間で、激しいアクションとともに描き出す。キャストは川栄李奈を中心に、浅香航大、渡部 秀、久保田秀敏、早乙女友貴、町田慎吾、佐藤祐基、岡本あずさ、細貝 圭と華やかな顔が並ぶ。その大舞台に挑む思いを、川栄李奈・早乙女友貴・町田慎吾という3人が語った演劇ぶっく10月号のインタビューを別バージョンの写真とともにご紹介する。
(近日中に舞台レポート&フォトも掲載予定。お楽しみに!) 
 

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町田慎吾 川栄李奈 早乙女友貴 

壮絶で悲しみを背負った「あずみ」の人生

──映画や舞台でこの作品をご覧になったことはありますか?
川栄 小さい頃に映画を観た記憶があるのですが、今回また改めて観て、心が悲しくなるような作品でした。
早乙女 悲しくなりますよね! 僕は映画を観たあとに舞台を観て、こんなことが出来るんだと驚きました。そのとき9歳で、実は僕、川栄さんの1つ年下なんですよ。
川栄 え、そうなんだ!?  すごく大人っぽい!
早乙女 すでに舞台に立っていたこともあって、殺陣が沢山あるなというのが印象に残っています。それと、映画でオダギリジョーさんが演じられていた美女丸が大好きで、あの役がやりたかったんですが…今回違う役で(笑)。
川栄・町田 (笑)。
町田 いやあ、2人とも若くて、9歳とか10歳とかいう話にダメージを受けてます(笑)。僕は舞台はもちろん観ていて、岡村さんの演出と「あずみ」の世界観が一緒になって、そこにワクワクドキドキしたのを覚えています。
──それぞれの役についても伺いたいのですが。
川栄 私が演じるあずみは、強いけれど可哀想というか。人斬りで、壮絶な人生を歩んで来た子で、悲しい運命を背負っています。
早乙女 僕の役は壮太で、強くて、頭が悪くてという、いつもと似た感じなのですが(笑)。
川栄・町田 (笑)。
早乙女 違うところは純粋なところと、雇われて、お金をもらって、殺すだけという使命しか持っていないんです。なぜそうなってしまったかが芝居の中で出てくるので、そこを見ていただきたいです。
町田 僕は欣矢ですが、自分勝手な人です。原作では兄がいるんですが、その兄弟が一役になっているので、性格がちょっと複雑になっててどうしようかと(笑)。それから後半で、近藤勇役もさせて頂きます。

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役が入っていったらどんどん面白くなる

──演出の岡村さんの舞台についての印象は?
川栄 私はまだ拝見したことがないんです。
早乙女 僕は何度も出させてもらっていて、岡村さんの作品は、どんなに弾けていても、最後に見せるべきところは絶対に見せてくださる。いい意味で舞台上で力を抜いて遊べて、でも最後に真剣に盛り上がれるんです。そこが演じている僕らも気持ちがよく、楽しみなところです。
町田 僕は若い頃によくご一緒させていただいて、当時から本当にエネルギッシュでした。演出家さんによっては一言一句変えないという方もいますが、岡村さんは「好きなことやって!」と遊ばせてくれて、やったことに対して「面白い! それでいこう!」と乗ってくださる。久しぶりにご一緒したら、そのエネルギッシュさが少しも変わってなくて、嬉しくなりました。
川栄 エネルギッシュさは私も感じています。演出をされながら泣かれたりするのでびっくりしました。知人から怖い演出家の方の話も聞いた事がありましたが、岡村さんはとても優しくて安心しました。
町田 以前の公演のときもよく泣いてました。それに、台本は関係ないから役が思っていることを口にしろといつもおっしゃるので、これから皆が役の人物に入っていって、思っていることを口に出し始めたらすごく面白くなるだろうなと。さらに殺陣が入り、演出が加わったときに、本当にワクワクするような作品になると思います。
早乙女 稽古が始まったばかりで、ここからですよね、どんどん楽しくなるのは。殺陣がついてセリフが変わって。
──セリフが変わるんですね?
早乙女 岡村さんの舞台は台本に書かない方がいいと思うんですよ。耳で聞いた方が絶対に覚えやすいんです。耳で聞いて体に入れるほうがいい。
川栄 わかります。役が今、本当に言いたいのはその言葉なのかと、こちらを探って感情を読みとって、セリフにしてくださる感じです。それに原作や映画やこれまので舞台とは違う、私らしいあずみで作ってくださるのを感じて、すごく有り難いです。

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3人の新しい世界が、ここから始まる!

──お互いの印象をお伺いしたいのですが、みなさん人見知りだとか?
全員 そうなんです(笑)。
早乙女 壁があるので、まだよくお互いを知らないんです(笑)。テレビもあまり観ないのですが、川栄さんは一度だけ観ました。オバカと言われているらしいんですけど、何がオバカなのか僕にはわからなくて。
川栄 (笑)。
町田 僕もあまりテレビを観ないのですが、歌番組を一度拝見しました。なんでオバカって言われてるんですか?
川栄 ある番組でテストがあって、点数が悪くて一番下だったんです。それからバカと言われるようになって(笑)。
──実際に会ってみていかがでしたか?
早乙女 まだ壁があるので、わからないんですが(笑)。すごく真剣に取り組んでいらっしゃるなと。昨日殺陣が初めてついて、すごい量を覚えてて。
町田 本当にすぐ覚えるよね。
川栄 でもすぐに忘れちゃうんです(笑)。
早乙女 たいへんだと思うので、皆でサポート出来たらと思います。
──殺陣は見どころの1つですが、取り組んでいかがですか?
川栄 生きてきたなかで、やったことがないような動きで、なんだこりゃって(笑)。出来たらすごくかっこいいんだろうなと想像しながら取り組んでいます。
町田 僕は殺陣があまりなさそうなんですよ。あずみに思いっきり斬られるぐらいで(笑)。
早乙女 僕と川栄さんは徹底的に戦います。
川栄 昨日、いろいろ教えて頂いたんです!
早乙女 でも、教え方が僕もよくわからなくて。初めての人には、なぜこういう動きをするのかというのがわかりにくい。そこをどうやって理解してもらうか、難しいですね。
川栄 戦うところは、とにかく早乙女さんを信頼しておまかせしようと思っています。
──それぞれ新しいスタートを切った皆さんですが、この作品を通してどうステップアップしていきたいですか。
町田 僕にとっては新しい出発をして初めての作品になります。岡村さんからお話を頂いて、今回また岡村さんとご一緒させて頂けることになったので、作品がよくなるように自分が出来ることを一生懸命やりたいと思っています。あずみに斬られるときは、あずみがかっこよく見えるように、とにかく作品がよくなるように頑張ります。
早乙女 劇団を今年2月に解散して、2作目なんですが、岡村さんとまたご一緒にできるのをすごく嬉しく思っています。昔からある人気作品ですからプレッシャーはあるんですが、川栄さんがあずみで、他のメンバーもそれぞれぴったりで、すごくいい作品になると思いますので、沢山の方に見てもらいたいと思っています。
川栄 私はAKB48を卒業して、自分の気持ちとしては悔いなく終われましたので、今はこの作品に集中出来ていて、とても楽しいです。殺陣など見どころがたくさんあって、面白かったり、悲しかったり、いろいろな感情で観ていただけると思います。ぜひ観にいらしてください。

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町田慎吾 川栄李奈 早乙女友貴 

まちだしんご○東京都出身。13歳より芸能活動を開始。2015年3月に一時引退。最近の主な舞台は『私のダーリン』『双牙〜ソウガ〜零』『CLUB SEVEN 9th stage!』『CLUB SEVEN 10th Anniversary Party』『双牙〜ソウガ〜』(再演)『海のてっぺん』『眠れない羊』 など。

かわえいりな○神奈川県出身。女優。女性アイドルグループAKB48の元メンバー。主な出演作品はテレビドラマ『マジすか学園2』『マジすか学園3』『So long ! 』『SHARK』『セーラーゾンビ』『ごめんね青春!』『マジすか学園4』、映画は劇場版『私立バカレア高校』など。

さおとめゆうき○福岡県出身。97年、1歳半で父・葵陽之介が座長をつとめる劇団朱雀で初舞台を踏み、2015年の劇団解散まで所属。劇団公演以外にも舞台出演は多数。最近の主な出演舞台は『神州天馬侠』『早乙女太一 原点進化』『巴御前』『大和三銃士』『THE SHINSENGUMI』『蒼の乱』『南の島に雪が降る』『つかこうへいダブルス』『オレノカタワレ』『劇団朱雀解散公演』など。

〈公演情報〉 
AZUMI_PR

『AZUMI 幕末編』
原作◇小山ゆう(小学館刊)
構成・演出◇岡村俊一
脚本◇チーム渡辺(渡辺和徳 他)
出演◇川栄李奈/浅香航大 渡部秀 久保田秀敏 
早乙女友貴 町田慎吾 佐藤祐基/岡本あずさ 細貝圭 他
●9/11〜24◎新国立劇場 中劇場
〈料金〉S席¥8,500 A席¥7,500(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉
東京音協 03-5774-3030(平日11:00〜17:00)

【取材・文・撮影/岩村美佳】



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