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渡辺浩一、にわみきほ、中村容子、里中龍児

装置もない舞台空間で、物語の登場人物はもちろん建造物から乗り物、海底世界から宇宙空間まで何役も兼ねて表現する俳優たち。頭脳と全身を駆使し、大冒険活劇で観客を楽しませ続ける劇団color child。旗揚げ15周年の今年の夏、「これは!」と信頼できる出演者たちを揃え、満を持して劇団の代表作4度目の上演に挑む。苦楽をともにしてきた劇団員3人と今回初参加のにわみきほが、作品について、今の心境について語る!
 
出会いは一目惚れ

──劇団とにわさんの出会いを教えて下さい。
中村 この公演でお世話になっている制作会社の方に、「若い女優を探している」と相談をしたところ、「ちょうど今、公演されている舞台があるのでどうですか?」とチラシを渡されたのがきっかけです。チラシを見た瞬間、「この人、超かわいい!」と一目惚れしまして。さらに舞台を拝見したところ凜とした立ち姿がとても素敵で、「ぜひ!」と思い、企画書と台本をお渡ししたところ、気に入っていただき、逆に「ぜひ」とお返事をいただけたので、すごくうれしかったです。
──台本を読んでみていかがでしたか。
にわ まず、自分の出演舞台を観てくださったということと、その時も実年齢に近い役だったのですが、今回の台本も学生という当時演じていた役に近かったので、すんなり自分が演じている様子が想像できました。でも、ちょっとレトロというか変わった内容の作品だったので、ぜひ挑戦してみたいなと思いました。

それぞれの「中学時代」を思い出す
 
──この作品は2000年の初演ですが、どのように生まれたのですか。
渡辺 もう一人、脚本を一緒に書いている蛯原味茶煎と登場人物の感情や動きを考えながら、書き進めました。劇中の様々なエピソードも偶然生まれていった、不思議な縁を感じる作品です。初めて「心に響く物が書けた」と手応えを感じた脚本でした。
中村 これまで3回、劇団の節目ごとに上演しています。
里中 毎回、基本的な部分は変わらないですけど少しずつ変わっていて。自分は初演からずっと同じ役を演じているのですが、何度演じても演じがいのある作品ですね。 
──ストーリーは「現在」と「過去」が交錯するんですよね。
渡辺 はい。現在、小説家となった男が、少年だった頃、1985年を振り返る話です。
──なぜ1985年を描こうと思ったのですか?
渡辺 自分の過去を振り返って、一番いろんなことがあった、記憶が集中しているのが1985年なんです。多感な時期だったからかもしれないですけど。実際に台本のような経験をしたわけではないのですが。
にわ わたし、生まれてないです。
全員 ははは。
中村 歴史ですね(笑)。もう電話とか人と連絡を取る手段は全く変わってますしね。
渡辺 おニャン子クラブとか。
里中 阪神が優勝した年。掛布、バースとか。
渡辺 日航機墜落事故とか。
里中 PL学園の桑田・清原で優勝したとか。
渡辺 いっぱい詰まってるんですよね、なんか85年に。もちろん、にわさんみたいにこの年代を経験していない人はたくさんいるので、当時のことを忠実に再現するのではなく、観ている人たちが「中学時代」を思い出してもらえるようなシーンにするつもりです。

新しい人が入ってくることで、新しい風が吹く

──にわさんが演じるはどのような役ですか?
にわ 中学3年生です。喜怒哀楽がはっきりしていて、自分の意見もはっきり言う。回りの気持ちも察するクラスでリーダーシップをとるような女の子だなと思いました。
──にわさんには何を期待していますか?
渡辺 彼女に限らず、ぼくが俳優に求めることは、本人からバーンと出てくる人間力といいますか、魅力が出てくれれば、その時点で半分はクリアかなと思っているんです。だから今回、初参加の彼女には深く考え込むよりは、体当たり的に、「今、自分がこう思っている、しゃべる!」みたいなストレートな部分を期待しています。
里中 こんなに若くてかわいい方と一緒にできるのはうれしいですね。ぼくは初めての人と芝居をするのがすごく好きなんです。新しい人が入ってくることで、新しい風が入って変わると思うので、すごく楽しみです。
渡辺 今回にわさんが初めて参加されるけれど、にわさんだけでなく、一緒に舞台に立つ俳優さんたちも、「ぜひこの人は!」という方ばかりです。全員、「この人とこの人が絡んだらどういう効果が生まれるだろう」「にわさんとみなさんが絡んだらどういうふうになるんだろう」というのが楽しみで。
──演じる役だけでなく色んな物を肉体で表現したり、ダンスシーンがあったり、ちょっと変わった作品ですが、いかがですか。
にわ 言葉では分かっています。ダンスは好きですし、今まで出演した作品にはダンスシーンがなかったのでうれしいです。
中村 動きながら言うセリフもたくさんあるからね。
にわ  (驚いて)え!
全員  (笑)。
にわ でも大丈夫です! 今回、自分の殻を破らなければいけないと強く思っているので。今までは回りのみなさんに支えられて舞台に立ってきたのですが、今回は自分から発信して、もっと違う自分を出さないといけないだろうなと。そのために今、体力作りで走ってます。

この作品とともに劇団が成長してきました

──この作品にかける意気込みなどをお願いします。
渡辺 ぼくは、今回の上演に際し、データを引っ張り出して読んだら全部を思い出すことができたんです。その自分が忘れていて思い出したときの揺さぶられた感じを素直に見て欲しいなと。あんまり自分が宣伝するときに「超いいから!」と言うタイプではないんですけど、「ぜひ観てもらいたいな」と思う作品です。
里中 ぼくらの舞台はセットも小道具もないんで、この『八月の森』も想像力を駆使して感じてもらえると、人それぞれの「八月の森」が見えてくると思うんですよ。だからcolor childを知らない人にも知っている人にもすごい観てもらいたいです。熱く、燃える芝居をします!
中村 わたしは今回、初めての役を演じるので初参加のような気持ちで緊張もしているのですが……この舞台とともに劇団が成長してきました。だから思い入れが強すぎるのかなとも思いますけど、この劇団の色を感じてもらうにはすごくいい作品だと思います。
にわ みなさんが15年の間に少しずつ積み重ねてきた作品に、わたしはまっさらな気持ちでシンプルに入って行こうと思っています。今まで舞台ではパフォーマンスが前面に出る作品はなかったので、今回、今までのにわみきほとは違った一面を見せていけたらいいなと思っています。

 【プロフィール】
Watanabe
渡辺浩一 
わたなべこういち○群馬県出身。劇団color child主宰、脚本家、演出家、俳優。2001年の旗揚げより劇団公演の作・演出を蛯原味茶煎とともに手がける。太め体型から繰り出す機敏な動きとダンスで観客を沸かせる。劇団のムードメーカーでもある。

Niwa
にわみきほ
にわみきほ○愛知県出身。モデル、タレント・女優として数多くの雑誌・TV・CMで活躍。テレビ朝日『天装戦隊ゴセイジャー』や舞台など数々の作品に出演。体力、ダンスには自信がある。

Nakamura
中村容子
なかむらようこ○東京都出身。俳優、振付師。幼少よりモダンバレエ、高校でジャズダンス、大学では日舞、バレエ、民族舞踊を経験し、劇団のみならず数多くの作品の振付も手がける。パンクバンド「RATPATROL」のボーカリストでもある。

Satonaka
里中龍児
さとなかりゅうじ○埼玉県出身。俳優。2001年の旗揚げよりcolor childに参加。熱く真っ直ぐなハートと同様、演技も熱い。コミカルな演技にも定評がある。元ダンサーで高校球児。本番期間中の飲酒は自粛する胃弱気味だが、宴会番長でもある。 


〈公演情報〉
 チラシ画像
総天然色痛快娯楽活劇
color child
『八月の森へ行こう』
出演◇渡辺浩一 中村容子 里中龍児
にわみきほ 伊東由美子 首藤健祐 宍戸英明  他
7/13〜18◎東京芸術劇場シアターウエスト
〈お問い合わせ〉J-Stage Navi
03-5912-0840(平日11:00〜18:00) 
infojsn@j-stage-i.jp

【構成・文矢崎亜希子 撮影岩田えり】


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