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西田シャトナーの代表作の1つで、09年に初演、2回の再演と1回のリメイクを経て、4度目の上演となる『ソラオの世界』が、7月28日から東京・Zeppブルーシアター六本木で幕をあける。
ある日、昏睡状態に陥り、自分の夢の中に閉じ込められてしまった能天気なソラオ、どうせならと夢の世界を楽しみ始める。現実ではテキトーだったソラオが夢の世界では輝いていって……夢と現実をめぐる孤独なソラオの冒険譚だ。
ソラオ役を演じるのは多和田秀弥。ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズンで手塚国光役を演じて人気を集め、昨年はドラマ『手裏剣戦隊ニンニンジャー』にスターニンジャー/キンジ・タキガワ役で出演。続いて今年は、ドラマ『不機嫌な果実』や情報番組『めざましテレビ』(CX)のレポーターをつとめるなど人気急上昇の若手俳優で、今回の舞台では初主演をつとめる。1年ぶりの舞台に張り切る多和田に、シャトナー・ワールドへの意気込みを語ってもらった。

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登場人物たちの個性が光るシャトナー作品

──シャトナーさんの作品はご覧になっていますか?
『弱虫ペダル』や『ロボ・ロボ』を拝見しています。すごく面白かったし、独特の世界観を感じました。特に印象に残ったことは、出演している全員が光っているところですね。例えば『ロボ・ロボ』だと7体のロボット役の人が、それぞれ個性的でどのキャラクターも魅力的でした。『弱虫ペダル』も群像劇の面白さというか、登場人物全員が必要不可欠な存在として出てくるので、出演する人はやり甲斐があるだろうなと羨ましく思いながら観ていました。
──多和田さんも、シャトナー作品ではありませんが、ミュージカル『テニスの王子様』という群像劇でデビューしていますね。
初舞台で何もわからない状態でしたが、周りは同年代ばかりで、まるで部活をしているような楽しさがありました。2年間、同じ作品に取り組むことができて幸せでした。共演した仲間たちとは家族みたいな関係になったし、特別な時間を過ごせたと思います。手塚国光役はそれまでに色々な方が演じていましたから、ずっと観ているファンの方に受け入れてもらえるかという心配もありましたが、最終的に僕の手塚国光を愛していただけて嬉しかったです。千穐楽での熱い歓声は今も僕の大きな宝物です。
──そのあと映像で活躍することになりましたね。
すぐに『手裏剣戦隊ニンニンジャー』でスターニンジャーをやらせていただいて、今年はドラマ『不機嫌な果実』(EX)にも出演させていただきました。
──そのドラマ『不機嫌な果実』では、人妻と不倫する役で。
実は台本を読ませていただいたとき、「え!?ヒーローの次がこれでいいのかな?」と思ったんです(笑)。とても有名な小説で、以前、ドラマ化された時もすごく人気の作品だったそうですから、作品に携われること自体、とても有り難いことだと思いました。
──それから朝の情報番組でのレポーターもありますね。
4月から『めざましテレビ』(CX)でレポーターをやらせていただいてます。
──たしかお菓子を食レポしていましたね?
そうなんです。すごく高級な苺ケーキの食レポもしました。美味しかったです(笑)。レポーターの経験も俳優として役に立つと思っていますし、色々な方に顔を知っていただけるのは嬉しいです。

自分の想像を超えた世界に行けるのではないかと

──今回の『ソラオの世界』の作・演出家、西田シャトナーさんの印象は?
最初は怖い方かなと思っていたのですが、同じ関西出身ということで、すぐ打ち解けました(笑)。作りたいもののイメージがはっきりしていて、ご自分の作品にとても愛情を持っていらっしゃるのを感じました。『ロボ・ロボ』を観に伺ってお会いした時、「おもろかったやろ?」と(笑)。自分の作る舞台が本当に好きなんだと、それはとても素敵だなと思いました。
──今回、多和田さんのソラオで、物語に何か変化がありそうですが?
シャトナーさんとお会いした時点では、物語はそんなに変わらないと。でも演出している中で、たぶん僕の持っているものがソラオに投影されていく、ということをおっしゃっていました。それから2人で未知の領域に行く作業をしたいとおっしゃって、すごく夢が膨らみました。お話している中で僕の中にも湧いてくるものがあって、自分の想像を超えた世界に行けるのではないかと思っています。
──シャトナーさんの演出にはパワーマイムなど独自の動きもありそうですが?
できるかなという不安もありますが、やったことのないことをさせてもらうのは、この仕事の面白さでもあるので、どんどん自分の殻を破っていきたいです。もともとハードルが高いほうが燃えるんです(笑)。落ち込むときはすごく落ち込むんですけど、そこから這い上がると絶対に新しい世界が見られるので。

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『ソラオの世界』という冒険の旅を一緒に

──1年ぶりの舞台への思いはいかがですか?
久しぶりに舞台に立てるのがすごく嬉しいです。『テニスの王子様』の時、お客様との繋がりをすごく感じました。長い公演期間の間には、くじけそうになることもありましたが、でもそのたびにお客様に励まされて続けられました。そのあと映像の仕事が続いたので、もう舞台には帰ってこないんじゃないかという声も聞こえてきたり、心配してくれた方もいらっしゃると思います。そういう方たちに「帰ってきたよ」と言えるのが嬉しいです。
──舞台でも映像でも活躍する多和田さんですが、この仕事の楽しさは?
僕はダンスを踊るのが好きなんです。汗をかきながら踊って、「パン!」と決まると気持ちいいし、そういう瞬間が好きなんです。お芝居も、最初は全然できなくて嫌いだったんですが、だんだん「あ、もっと芝居がうまくなりたい」と思いはじめたし、できない自分が悔しかったんです。それを一番感じたのが『ニンニンジャー』の時で、周りのベテランの役者さんたちのすごさを感じ、僕も少しでも近づきたいと思うようになりました。そう自覚してから取り組み方が変わったんです。少しずつですができることも増えていき、どんどん達成感を感じられるようになりました。以前は安定したことを目指すタイプだったんですけど、今は変化することが楽しいです。自分が思っている以上に色々な出会いで人間は変化していく。そういう自分がすごく面白いです。
──この作品でもまた変わりそうですね?
今までに出会ったことのない作品ですから。それに初主演ということもあるので、この作品を「やり切った!」と言えるかたちで終われたら、また1つステップアップできるのではないかと思っています。
──では最後に意気込みを。
『ソラオの世界』は、これまでも沢山の方に愛されてきた作品です。そこに今回、僕が入っていくことで『ソラオの世界』にまた新しい変化が起きれば嬉しいし、僕にとってもまた、きっと見たことのない世界が広がっているだろうなと思います。シャトナーさんは『ソラオの世界』を冒険の旅とおっしゃっています。ぜひその旅に一緒に出かけるつもりで、劇場へいらしてください。


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たわだひでや〇大阪府出身。11年ミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズンで手塚国光役を演じる。また15年『手裏剣戦隊ニンニンジャー』では追加戦士として戦隊史上最速加入した。テレビドラマ『不機嫌な果実』(EX)に出演、『めざましテレビ』(CX)でレポーターもつとめるなど、映像でも活躍中。


〈公演情報〉
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SHATNER of WONDER #4
『ソラオの世界』
作・演出◇西田シャトナー
出演◇多和田秀弥、小野健斗、平牧 仁、桑野晃輔、はねゆり
久下恭平 ・ 瑛(劇団番町ボーイズ ☆)、千綿勇平(劇団番町ボーイズ ☆)、西原健太(劇団番町ボーイズ☆)、三岳慎之助(10神ACTOR)
加藤 啓、村田 充
●7/28〜31◎東京・Zeppブルーシアター六本木
〈料金〉プレミアムシート-9,800円、指定席-7,600円
〈お問い合わせ〉東京音協 03-5774-3030(平日11:00〜17:00)




【取材・文/榊原和子 撮影/大倉英揮】


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