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青木豪によるDステ・オールメール・シェイクスピアシリーズの第3弾『お気に召すまま』が、本多劇場で10月14日に開幕した。(10月30日まで)
難しく捉われそうなシェイクスピアの戯曲を、青木の大胆なアレンジと演出でかみ砕き、若年層や演劇に敷居の高さを感じている方にもわかりやすく創られているのが特徴だ。

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今最も笑えるシェイクスピアではないかと思うほど、観客は連日爆笑の渦に巻き込まれているが、本作では「人生で一番素敵なことは恋をすること」「人を好きになるって素晴らしい!」ということを感じていただきたいと、演出の青木をはじめカンパニーの一同は口をそろえる。

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女性の役も男性が演じるオールメールだが、それだけではなく、ほとんどの出演者が2役以上を演じ分け、それぞれディティールにこだわった仕上がりになっているのも見どころの1つだ。

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【アフタートーク】

3公演目となった10月15日(土)19時公演では、終演後に「シェイクスピアNight〜青木豪さんと贈る『ヴェニスの商人』〜」と題し、出演者とゲストによるアフタートークショーが開催された。
 
この日の登壇者はオリヴァー/コリン役の三上真史、タッチストーン役の牧田哲也、演出の青木豪、そしてD-BOYSの鈴木裕樹。この4名は、2011年上演の青木豪×Dステの本シリーズ第一弾『ヴェニスの商人』の出演者と演出家という組み合わせだ。
 
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鈴木裕樹、青木豪、三上真史、牧田哲也

三上の進行により『ヴェニス〜』上演当時を振り返ると、稽古2日目に経験した東日本大震災がまず思い出される。
青木「あれは(公演を)できたのが奇跡だなと思っている。電源が止まっても、野外でも、演劇はどこでもできるなと思い、その後の『十二夜』(シリーズ2作目)では神社を舞台設定にした。俺たちはどこでもやれるぜ、と」。そして初めて明かされたこの『お気に召すまま』の舞台コンセプトは、“どこにでもあるマンションの中庭”。どこでも誰でも、人々が集まって遊び感覚で楽しむものが演劇という娯楽なのだ。

『ヴェニス〜』でも今回同様に道化のタッチストーンを演じた牧田は、当時のヘアメイクを振り返れ  ば、ランスロットを演じた鈴木は「今回でいうとシルヴィアスのような役でした。アミアンズ役の鈴木壮麻さんに、当時“よかったよ”と言っていただいたのを今でも覚えている」と語る。

『ヴェニス〜』の後、文化庁新進芸術家派遣制度によりロンドン留学を経験した青木は、ロンドン・グローブ座での観劇経験から「シェイクスピアの長台詞って、お客様を巻き込んでいくためにあったんだと気づいて、『十二夜』の時も今回も、客席にかけて、客席に降りて、ということをたくさん言った」と話した。

本シリーズ3作の作品選びについて三上がたずねると、「『ヴェニス〜』はずっとファンだった蜷川(幸雄)さんが、当時はまだやっていなかった」と青木。さらに「昔観たときの印象があって、シャイロックがすごくかわいそうだと思っていて。それを日本人という設定でやりたかった。無理やり改宗させられるシャイロックと日本人の姿がだぶってしまって、それを前面に出したいなと思って演出していました」と語る。

アフタートーク出演の前に観劇もしていた鈴木は、出演者が木々の間を走り回るシーンなどで「鈴“木”だ!!」などとまさに“観客にかける”芝居のターゲットにもされていたが、「豪さんのシェイクスピアシリーズは、誰か1人ということではなく、みんなが面白いところが本当にすごいなって思います」と率直な感想を述べていた。
鈴木は、本公演のオリジナルグッズ・全登場人物の似顔絵を描いたアクリルチャームのデザインも担当。稽古場を訪れ登場人物の特徴を把握して制作に臨んだようだ。通し稽古を見学した際にも「隙がない!」と言っていたのが印象的だった。

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鈴木裕樹、青木豪、牧田哲也、三上真史

東京公演は10月30日(日)まで本多劇場にて上演。その後、山形、兵庫へと回る。
なおアフタートークショーは全5回にわたり「シェイクスピアNight」「DステNight」とテーマを決めて開催され、次回は10月20日(木)19時公演の終演後に、シリーズ2作目『十二夜』にまつわるトークショーを開催する。演出の青木に加えて翻訳の松岡和子氏も迎え、さらにプレミアムなトークが聞けそうだ。ここでしか聞けない話をぜひ楽しんでいただきたい。

★次回アフタートークショー情報 
10月20日(木)19:00公演
シェイクスピアNight〜松岡和子さん、青木豪さんと贈る『十二夜』〜
ゲスト/松岡和子、青木豪、陳内将
キャスト/加治将樹、山田悠介



〈公演情報〉
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Dステ 19th『お気に召すまま』
作◇ウィリアム・シェイクスピア
翻訳◇松岡和子
演出・上演台本◇青木豪
音楽◇笠松泰洋
出演◇柳下大、石田圭祐、三上真史、加治将樹、西井幸人、前山剛久、牧田哲也、遠藤雄弥、松尾貴史、鈴木壮麻、大久保祥太郎、山田悠介(台本の登場順)
●10/14〜30◎東京・本多劇場 
●11/12、13◎山形シベールアリーナ
●11/19、20◎兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
〈料金〉7,000円 召しませシート6,000円(全席指定・税込) 
〈お問い合わせ〉ワタナベエンターテインメント 03-5410-1885(全日11:00〜18:00)




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