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新川直司原作の人気コミックで、累計500万部を超えた『四月は君の嘘』。この作品が待望の舞台化となり、8月末から9月にかけて、東京と大阪で上演される。 
作品の内容は、あるトラウマを抱えた元天才ピアニスト有馬公生が、ヴァイオリニストの宮園かをりと出会ったことや、仲間との友情で立ち直り、改めてピアノに向き合っていくという青春物語だ。

出演者は、有馬公生に安西慎太郎、宮園かをりに松永有紗、その友人やライバルたちとして河内美里、和田雅成、山下永夏、横井翔二郎といった若手俳優たちが顔を揃えている。その出演者の中で、親友同士の役となる安西慎太郎と和田雅成に、この作品のことお互いのことなどを語ってもらった。

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安西慎太郎・和田雅成

初めてのラブストーリー、ちゃんと恋をしたい

──原作を読んでの印象を教えてください。
和田 一人ひとりのキャラクターが魅力的だなということと、漫画に音はないのに音楽が聴こえてくるようで、そこがすごく面白いなって。今まで読んだことのないジャンルの作品なので、そこが僕は素直に面白かったです。
安西 まず題名が『四月は君の噓』ということで、嘘?…どんな“嘘”なんだろうなと思って読んでいて。その“嘘”を把握するまでの、人と出会って、出会ったことによって成長して、っていうお話がすごく素敵だなと思いました。キャラクターに魅力もあるし、自分が今まで読んだことのないような作品だったので、新鮮さもありましたね。
──本作はラブストーリーの要素がありますが。
安西 僕はラブストーリーは初ですね。
──どういう気持ちで取り組みますか?
安西 有馬公生として、ちゃんと恋をしたいなというふうには思います。
和田 僕の役の渡は恋多き男ですけど、恋愛恋愛してないんですよね。だからそこは気にしないです。渡もそうだと思うんですけど、僕も“人”が好きなので。そこがうまくリンクできればいいなと思いますね。
──ご自身が演じる役柄への印象や感じる魅力は?
和田 渡はいいヤツです、ほんとに。チャラく見えるけど、漫画を読んだ人はわかると思う。公生も「渡は良いことを言う」って言いますけど、本当にそうで。「星は夜輝くんだぜ」とか、確かにそうだなってことを、渡ならではの言い回しで言うんですよね。でも、ちょっと残念なヤツで。イケメンだし、スポーツ万能だし、良いこと言う、でもちょっと残念なところが魅力なのかなと思います。
安西 公生は、色々な人と出会って、色々な人の影響を受けて、変わっていくところ。音楽で苦しんだ人間が再び音楽の楽しさを取り戻す、ということがすごく素敵だなと思うんです。
──この舞台の特徴に「生演奏」がありますが、普段、クラシックの音楽を聴く機会はありますか?
安西 機会はないですけど、聴かなくちゃいけないなとは思ってます。クラシックだけじゃなくて、この作品に関する音楽のことはちゃんと頭に入れておきたいなと思います。
和田 僕は家では聴かないですけど、地方公演でホテルに行くと聴きたくなるんですよね。
安西 ああ、わかる。
和田 だから地方公演に行くと聴く機会が増えるかもしれない。ホテルってベッドの近くにラジオみたいなのがあるじゃないですか。心を落ち着かせる効果があるかわからないですけど、寝る前とかに聴いて、いい気持ちになったなと思ったら寝ます。
 
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なにかに没頭する姿はすごくカッコいい

──お互いについて、役柄と似ているところを教えてください。
和田 しんた(安西)は、1つのことに没頭できるタイプなんですよ。公生もかをりと出会ったことで、だんだんピアノに没頭していくじゃないですか。ご飯も食べずに没頭する。それができる人って強いと思うんですよね。そういうところが、しんたと公生は似てるのかなと思います。
──没頭する姿を見たことありますか?
和田 基本的に稽古中からそうです。前に舞台で共演したときに、しんたは槍を使う役だったんです。槍の扱いって難しくて、普通の稽古だけでは見せるレベルにならない。だからしんたは残って練習をしていて。それをやってる時のしんたってカッコいいんですよね。公生もそうだと思うんです。なにかに夢中になれる人ってすごく素敵だと思います。
──没頭してカッコいいと言われてどうですか?
安西 そうだと思います。
和田 うるせえ(笑)。 
安西 嘘です嘘です(笑)。そうですかね? 没頭するっていうか、普通に「ちゃんとやろう」という意識なんですけどね。あんまり1つのことに集中しすぎてもダメだとは思うんですけど。
──和田さんと渡はどうですか?
安西 残念感ですね。
和田 うるせえ!(笑)
安西 ただ残念感のパーセンテージってすごい大事で。渡くんは95から97か98パーセントくらい素敵で、残りの2、3パーセントがなんか残念なんですよ。でもそこがお客さんが目を引かれるところでもあるのかなと思うんですけどね。和田くんも渡くんも共通して。
──感じたことありますか残念感?
安西 エピソードとかは特にないんですが、醸し出す空気感というか。
和田 ふふふっ(笑)。
安西 絶妙な残念感が。
和田 うるせえよ(笑)。
──そう言われていかがですか?
和田 否定はできないです。自分でもわかってる部分だし。でもさっきも言ったように、渡はパーフェクトな人間じゃなく、どこか欠けているからこそカッコいいし魅力的。そういう部分を持ってる人を僕は素敵だなと思うので、言われると嬉しいですね。

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先を見据えていかないと続かない仕事

──舞台化にあたり、挑戦したいことや意識していきたいところは?
和田 渡は公生に影響を与えた1人だと思うんですね。だから渡としても、役者・和田雅成としても、安西慎太郎にこの作品を通して影響を与えられたらなと思います。
安西 出演させていただく以上は、やっぱり作品の魅力をしっかり伝えること、作品を通してお客様に何らかの形で楽しんでいただくことしか考えてないです。あとは公生のキャラクターをしっかり出していくことですね。それと個人的なことを言うと、終わったときにスタッフの皆さんとかキャストの皆さんとか、お客さんもそうですが、「あの人とまた仕事したい」「あの人の舞台また観に行きたいね」と思っていただけるように、ということですね。
──おふたりは何度目かの共演ですが、お互いの“俳優として素晴らしいところ”を教えてください。
和田 しんたは芯がぶれないところですね。そして、いい意味で上に行く気持ちみたいなのがすごく強いので、刺激をくれる人ですね。負けたくない、という気持ちにさせてくれます。
──それは一緒にお芝居をしているときに感じるのですか?
和田 すごく感じます。今まで共演した作品は、しんたが主演をやっていることが多かったので、どこかで「負けないぞ」と思いながら。
──今作も安西さんが主演ですが。
和田 今回は自分でも渡だなと思いますから。例えば役柄が被っている作品でしんたが主演というときに、もちろん立てるところは立てますけど、自分の見せ場ではちゃんとさらうぞと。そういう気持ちにさせてくれる人です。
──安西さんから見た和田さんは?
安西 今言ったようなことを、そのまま感じられる人だなと思います。言っている言葉とかやっている行動とか見ていると、すごく意志が強いし、きっと夢もすごく大きいでしょうし、そこに向かってちゃんと進んでいる。「どうやって進もうか」というのも、ちゃんと考えてる人だなというのは、言葉よりも佇まいとかで、一緒にいると感じますね。
和田 この仕事は生半可な気持ちでできるものでもないし、やっぱり今だけを考えるんじゃなく、先を見据えていかないと続かないと思っていて。いつまでも走り続けようと思っているので。

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ボケとツッコミの掛け合いが楽しい2人

──何度も共演しているからわかる、和田さんのおもしろい部分ってなんですか?
安西 この掛け合い、ボケとツッコミと言っていいのかわからないですけど、今日久しぶりに会ったんですけど、すごく楽しいですね。すごいツッコみたがる(笑)。
和田 お前がボケたがるんだろ!(笑)っていう感じなんですよ。自分から仕掛けてくる。かまってちゃんなんですよ。すごいかまってちゃん(笑)。そこがしんたの可愛らしいところで、しっかり座長として立ってるのにそういうところがあるから。うわ、むかつく!褒めてる!(笑)
──かまってちゃんなんですか?
安西 まあ、かまってちゃんっていうか……かまってちゃんですね。可愛いんですよ、ちゃんと。
和田 うるせえ(笑)。可愛いですよ、ちゃんと。ちゃんとね。
安西 憎まれる方じゃないので。
和田 あははは!誰かに思いっきり憎まれろ! (笑)
──では最後に観てくださる方にメッセージを。
和田 原作が好きでくるお客様の中には、舞台を初めて観る方もいると思うんですけど、そういう方には舞台を好きになってもらいたいですね。逆に、舞台を観て原作を好きになってもらえたら、それも僕たちにとっての幸せなんじゃないかなと思います。この作品の素晴らしさをお届けできるようにがんばりたいです。劇場でお待ちしております!
安西 和田くんの言った通りです。選ばれた以上は、この『四月は君の噓』の魅力をちゃんとお届けできるよう、カンパニー一丸となって作っていきたいです。ぜひ楽しみにしていてください。
 

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あんざいしんたろう○1993年生まれ。神奈川県出身。2012年、舞台『コーパス・クリスティ 聖骸』でデビュー。主な出演作品に、TVは日本テレビ『男水!』、TBS『アリスの棘』、舞台は『エドワード二世』、ミュージカル『テニスの王子様』2ndシリーズ、『武士白虎 もののふ白き虎』、『僕のリヴァ・る』、『ARCADIA  アルカディア』、『Sin of Sleeping Snow』、『喜びの歌』、『幽霊』、『幸福な職場〜ここにはしあわせがつまっている〜』、『スーツの男たち』、『男水!』など。7月にSHATNER of WONDER #6『遠い夏のゴッホ』(主演)、10月・11月に『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』への出演が控えている。

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わだまさなり○1991年生まれ、大阪府出身。大阪での活動を経て、2013年『合唱ブラボー!〜ブラボー大作戦〜』以降、活動の拠点を東京に。主な出演舞台に、『おそ松さんon STAGE 〜SIX MEN'S SHOW TIME〜』、舞台『刀剣乱舞』虚伝 燃ゆる本能寺、『弱虫ペダル』、『里見八犬伝』など。6/29〜7/2@新神戸オリエンタル劇場で劇団シャイニング from うたの☆プリンスさまっ♪『天下無敵の忍び道』に出演中。11月に泪橋ディンドンバンド供惱だらけの夕陽』への出演が控えている。情報バラエティ番組『猫のひたいほどワイド』(テレビ神奈川)火曜日レギュラー出演中。
 

〈公演情報〉
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原作◇新川直司『四月は君の嘘』(講談社「月刊少年マガジン」所載)
脚本◇三浦香
演出◇伊勢直弘
出演◇安西慎太郎 松永有紗 河内美里 和田雅成 山下永夏 横井翔二郎 他
●8/24〜9/3◎AiiA 2.5 Theater Tokyo
●9/7〜10◎梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
〈料金〉プレミアムシート9,800円[特典付き・前方座席] 一般席6,800円(全席指定・税込)
 ※未就学児の入場不可 
〈お問い合わせ〉03-5793-8878(平日13:00〜18:00)

c︎新川直司・講談社/エイベックス・ピクチャーズ株式会社



【取材・文/中川實穂 撮影/岩田えり】





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