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風間杜夫の「ひとり芝居」シリーズ、その新作『ピース』が9月から東京をはじめ全国で上演される。
このシリーズがスタートしたのは1997年。作・演出の水谷龍二とのコンビで、「旅の空」「カラオケマン」「一人」「コーヒーをもう一杯」「霧のかなた」「正義の味方」の計6本を創り、日本全国、世界各国で上演してきた。2010年には五部作を一挙に上演して、上演時間は前人未到の5時間15分。この快挙に「驚異の精神力と体力と演技力」と称賛の声があがった。
そして第7弾となる今回は、『ピース』というタイトルで、東京の下町で小さな葬儀社を営む男、武藤万作を主人公に狎こκ刃臓匹鮃佑┐觝酩覆砲覆襦

【あらすじ】
東京の下町で小さな葬儀社を営む男、武藤万作。二年前の事故で、愛する妻と娘を失った...。
以来、憔悴しきって仕事は手につかず、酒浸りの毎日...。
ある日、警察から葬儀の依頼があった。亡くなったのはシリア人。
持ち物の中にはコーランと怪しい紋章が入っていた...。

またしても新しい「ひとり芝居」への挑戦を行う風間杜夫に、この新作への意欲と、「ひとり芝居」と同じ20年という歴史を刻む落語との付き合いを話してもらった「えんぶ8月号」のインタビューを、別バージョンの写真とともにご紹介する。
 
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今回はまた等身大の男の人生を

──なんと「ひとり芝居」も20年目で、しかもまた新作に挑むそうですね。
気がつけば20年経っていました。「ひとり芝居」は、これからも続けていきたいと思っていて、前作の「正義の味方」で3年間、全国を回ったので、そろそろまた新作をやろうかなと。
──タイトルが「ピース」ということですが。
世界が色々たいへんなことになってきて、平和を脅かされる状況になっている。どうしたら平和になるのか、平和とはなんなのだろうとか、そういうのを芝居にしたいよねと、水谷(龍二)さんと雑談で話していたら、そのへんを書いてきてくれたんです。
──前作の主人公はパワフルな95歳でしたが、今回は?
僕の実年齢の68歳になります。20年前にこのシリーズを始めたときは、40代から50代になろうとしている同世代へのエールになればと。それが5作続くうちに僕が60歳を越えてしまって、等身大ではなくなってしまった。そこで一気に95歳まで行ってみたのですが、今回はまた等身大から始めたかったので。
──長い間続けている「ひとり芝居」ですが、演じる面白さというのは?
落語の世界にも通じるのですが、想像力がいるんです。僕も想像力を働かせなくてはいけないけど、お客様にも想像力を働かせていただく。1人1人のお客様が自分で想像した世界を観ることができる。そこに面白さがあるんです。
──今、お話に出た落語も、20年になるそうですね。
初めて人前でやったのが1997年ですから、ちょうど20年です。
──「ひとり芝居」と落語の共通するところと異なるところは?
まず話芸と芝居は、語り口から基本的に違います。それに「ひとり芝居」はお芝居ですから、照明、音楽、衣装、舞台装置、動きもあるし、寝転んだりもします。落語は基本座ったきりで、話芸で何役か演じ分ける。共通しているところは、先ほども言った想像力で、見えない世界を、見えない相手を、お客様に想像してもらうことですね。

『ハリー・ポッター』のキャラクターを全部1人で

──想像力ということでは朗読劇も増えています。風間さんも出演されていましたね。
パルコ劇場が閉館するときの『ラヴ・レターズ』に出演しました。朗読ということでは、今、「耳で聞く本」というネット配信の企画で、『ハリー・ポッター』の全七巻シリーズを朗読しているんです。総勢50人以上のキャラクターが出てくるので、それぞれ声を変えるのがたいへんなんですが。妖怪も沢山出てきますし、校長先生や教頭先生、ヴォルデモートとか、もちろん3人組のハリーとロンとハーマイオニーも。女の子の声は肩に力が入るので、すごく疲れますね(笑)。
──演技力がないと無理ですね。たぶん風間さんじゃないとできない。
僕しかできないと思います(笑)。2年がかりで取り組んでいて、今は五巻まで吹き込んだので、あと二巻がんばらないと(笑)。
──演劇の世界だけでなく語りや声の世界まで、風間杜夫のフィールドはますます広がっていますね。
よくぞ僕にこういうことをやらせるなと思うことがありますが(笑)。落語や「ひとり芝居」で得た経験は、普通の芝居にも生きてくるし、『ハリー・ポッター』みたいな世界へも行ける。逆に『ハリー・ポッター』のおかげで落語の表現も豊かになったり、「ひとり芝居」がさらに進化することに繋がる。それぞれ刺激し合っていければと。その全部が僕の仕事なわけですから。
──最後に「ピース」への意気込みをいただければ。
今までの6作もそうですが、お客様に観ていただくことで、磨かれて、どんどん面白いものになっていく。今回もまた、水谷さんはじめみんなで知恵を出し合って、良い作品になるように作っていますので、ぜひ観に来ていただければ嬉しいです。


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かざまもりお○東京都出身。77年以降、つかこうへい事務所の舞台に出演。映画の『蒲田行進曲』では、多数の賞を受賞。舞台、映画、TVドラマ、ナレーションとマルチに活躍。20年前から落語に取り組むなど実力派俳優として第一線を走り続けている。最近の舞台に『国民の映画』『熱海殺人事件』『家庭内失踪』『世界』など。文化庁芸術祭賞演劇部門大賞、読売演劇大賞最優秀男優賞などを受賞。10年に紫綬褒章を受章。
 

〈公演情報〉
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風間杜夫ひとり芝居『ピース』
作・演出◇水谷龍二  
出演◇風間杜夫
●9/3〜10◎俳優座劇場
〈料金〉一般/前売¥4,500 当日¥5,000 U-25(25歳以下)/¥2,500 シニア(60歳以上)/¥4,000(全席指定・税込) 
〈お問い合わせ〉トム・プロジェクト 03-5371-1153  
http://www.tomproject.com/

地方公演(各地域の主催事業となります。お問い合わせは各問い合わせ先へ
●9/13◎西宮市・兵庫県立芸術文化センター TEL:0798-68-0255
●9/16◎小郡市・小郡市文化会館 TEL:0942-72-3737
●9/17◎津久見市・津久見市民会館 TEL:0972-82-9528
●9/22◎上伊那郡・中川文化センター TEL:0265-88-1005
●9/24◎小山市・小山市文化センター TEL:0285-22-9552
●9/26◎青森市・リンクモア平安閣市民ホール TEL:017-773-7300
●9/127◎盛岡市・盛岡劇場 TEL:019-622-2258)




【撮影◇岩田えり】




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