s_之、平田 満チョウ ヨンホ、中西良介、岩男海史 のコピー
奥/チョウ ヨンホ、中西良介、岩男海史
手前/池内博之、平田 満


新国立劇場で鄭義信の最新作『赤道の下のマクベス』が、3月6日に開幕した。(25日まで。小劇場 THE PITにて)
鄭義信はこれまで『焼肉ドラゴン』をはじめとする、戦後の影の日本史を描いた名作の数々を新国立劇場に書き下ろしてきた。今回描いたのは、終戦間もない1947 年、シンガポールのチャンギ刑務所で、第二次世界大戦の BC級戦犯として収容されていた日本人と元日本人だった朝鮮人の物語。
捕虜への暴力や住民の殺害などの、残虐行為の命令者・実行者が BC級戦犯の対象となり、そこには日本人だけではなく、朝鮮や台湾出身の捕虜監視員もいた。メディアなどでは数多く取り上げられている A 級戦犯についてではなく、その影で戦争の不条理さを押し付けられたBC 級戦犯にフォーカスした作品で、キャストには、鄭義信作品には初登場の池内博之や平田満をはじめ骨太の俳優陣が揃っている。

s_1.(右から)池内博之、平田 満 のコピー
平田 満、池内博之

【ものがたり】

1947年夏、シンガポール、チャンギ刑務所。
死刑囚が収容される監獄・Pホールは、演劇にあこがれ、ぼろぼろになるまでシェイクスピアの『マクベス』を読んでいた朴南星[パク・ナムソン]、戦犯となった自分の身を嘆いてはめそめそ泣く李文平[イ・ムンピョン]、一度無罪で釈放されたにも関わらず、再び捕まり二度目の死刑判決を受けるはめになった金春吉[キム・チュンギル]など、朝鮮人の元捕虜監視員と、元日本軍人の山形や黒田、小西など、複雑なメンバーで構成されていた。
BC級戦犯である彼らは、わずかばかりの食料に腹をすかし、時には看守からのリンチを受け、肉体的にも精神的にも熾烈極まる日々を送っていた。
ただただ死刑執行を待つ日々......そして、ついにその日が訪れた時......。

【囲みインタビュー】
 
赤道の下のマクベスフォ
鄭義信、池内博之、平田満

この公演の初日を迎える前日、プレス向けフォトコールが行われ、囲みインタビューに作・演出の鄭義信、パク・ナムソン役の池内博之、元日本軍人の黒田役の平田満が登壇した。

池内博之
早く幕が開いて欲しい気持ちでいっぱいです。「戦犯」という重いテーマを扱った作品なんですが、お互いの友情、笑いや涙など色々な要素がたくさん詰まった作品です。俳優陣全員がイキイキと芝居をしているので、そこが見どころです。本当にいい作品だと思います。初めて台本を読んだ時はおもわずカフェで泣いてしまったくらいで(笑)。絶対に楽しんでいただける作品になっておりますので、ぜひお越しください!

平田満
中身の濃い稽古をしてまいりまして、行きつく先はまだ先にあるとは思いますが、お客様に見ていただけることはとてもうれしいことだと思います。また、日本初演ということでどのように迎えられるか緊張しますが、演出の鄭義信さんを信じて初日を迎えます。出演は男だけで、バカなことばっかりやっている男子中学生のようなところがあり、そこがかわいいとか魅力的に映ればいいですね。舞台上で人間が生きているなぁ、ということを実感いただければと思っています。

鄭義信
ドキドキです。チームワークがとても良いので、観客のみなさまがこの作品をどういう形でどういう風に受け止めていただけるか楽しみです。池内さん平田さんには、演出するうえでずいぶん無茶ぶりもしましたが、お二人ともとても真摯に受け止めてくださいました(笑)。今回はBC級戦犯を題材にした厳しい話ではありますが、戦争というものを背景にしながらも、愛や友情という人間の深いつながりをご覧いただけるとありがたいです。

〈公演情報〉
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新国立劇場 2017/2018シーズン
演劇 『赤道の下のマクベス』
作・演出◇鄭義信
出演◇池内博之 浅野雅博 尾上寛之 丸山厚人 平田 満  
木津誠之 チョウ ヨンホ 岩男海史 中西良介 
●3/6〜25◎新国立劇場  小劇場 THE PIT 
〈料金〉 S席6,480円 A席3,240円(全席指定・税込) 
〈お問い合わせ〉新国立劇場ボックスオフィス 03-5352-9999 


 
【資料提供/新国立劇場 撮影/谷古宇正彦】 



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