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帚木蓬生の小説を原作に、青年座が本多劇場で『安楽病棟』を上演する。脚本は劇作家・演出家・俳優として大きな注目を集めているシライケイタで、初めて青年座作品を手がける。また青年座気鋭の演出家・磯村純が演出を担当する。この若い二人をリーダーに、青年座老若男女21名の俳優たちによって演じられる。
 
【ものがたり】
お地蔵さんの帽子と前垂れをひたすら縫い続ける女性。サーモンしか食べない女性。
深夜引き出しに放尿する男性。老人会の催しでおてもやんを踊る女性。
様々な症状の老人たちが暮らす認知症病棟。人生の終幕を生きる彼らにも輝かしい時があった。医師や看護師の介護により、日々を懸命に生きるある日、一人の老人がなくなった。
その後、相次いで起こる患者の急死。それらの死に疑惑を抱いた若い看護師は、事実の裏に隠された終末期医療に対するある思いを知り、そして・・・。

【コメント】
脚本にあたって/シライケイタ 
言うまでもなく、この小説の最大の特徴は、全てが独白で語られていくことにある。
つまり、独白を語る人の数だけ、人生がある。人の数だけ生があり、生活があり、時間があり、そして死がある。
患者や、患者の家族の語る人生は、ひとりひとりがそれだけで一本の芝居になるようなドラマに満ちている。
演劇は、「人間」を描くことをほぼ唯一の使命として存在している。
これだけ豊かな「人間」の物語に満ち溢れた本作は、演劇作品の原作として非常に魅力的である。生身の俳優が小説の人物の人生を生きることによって、よりダイレクトに、より活き活きと、「安楽病棟」の世界を立ち上がらせたい。
舞台化に際しては独白の手法は用いず、小説の中で描かれている認知症病棟の患者たちの生活空間を軸に、「小説から演劇へ」三次元に立ち上げ、魅力的な演劇作品として転生することを目指す。
そして、最大のテーマである、安楽死問題。これから更なる高齢化社会になっていく日本において、これ以上ない現代性を持ったテーマだと言える。小説を読んだ時に受けた衝撃や、原作者である帚木さんの大きな問題提起を、観客に投げかけたいと思っている。
「産まれる」ということ。「生きている」ということ。そして、「死んでいく」ということ。この人類普遍の根源的なテーマに対して真正面から向き合い、「生と死」について深く考察し、日本のこれから、世界のこれから、そして人間のこれからを観客と共に考える契機にしたいと強く望んでいる。

【キャスト】
柴木(地蔵の帽子と前掛けをひたすら縫う)藤夏子
池辺(デイケア通い。品があり女性らしい。おてもやんが得意)山本与志恵
長富(23 歳だと思っている。好色。室伏と夫婦だと思っている)阪上和子
石蔵(いつもどこかが痛いと言っている)岩倉高子
松川(キューピー人形を抱いている。異食癖がある)五味多恵子
高倉(サーモンしか食べない)井口恭子
花栗(三須の呼びかけに「はい、おります」と応える)吉本選江
坂東(耳が遠い。気難しい。吉岡とは比較的仲がいい)堀部隆一
吉岡(しっかりしている。今川焼が好き)名取幸政
室伏(好色。ペニスにシリコンが入っている。長富と夫婦だと思っている)嶋崎伸夫
下野(元校長先生。カアカアしか言わない。ひたすら歩きまわる)永幡洋
三須(アルコール痴呆。「おーい、おるかぁ」と妻を呼び続ける)山野史人
菊本(元ケーキ屋。ほぼ喋らない)児玉謙次

城野(看護師)小暮智美
浅井(さばさばした看護主任)津田真澄
山口(はつらつとした若い看護助手)世奈
三田(介護士。城野のことが好き)鹿野宗健
香月(優秀な医師)石母田史朗
理恵(池辺の孫娘。おばあちゃん子。優しく可愛い)橋本菜摘
茂雄(高倉の夫。毎日サーモンを届けに来る)長克巳
佐和子(菊本の息子の嫁。おやつのケーキを届けに来る)野沢由香里

〈公演情報〉
劇団青年座第232回公演
『安楽病棟 』
原作◇帚木蓬生『安楽病棟』(新潮文庫刊) 
脚本◇シライケイタ
演出◇磯村純
出演◇児玉謙次、名取幸政、山野史人、永幡洋、長克巳、嶋崎伸夫、堀部隆一、石母田史朗、鹿野宗健、岩倉高子、阪上和子、藤夏子、山本与志恵、吉本選江、五味多恵子、野沢由香里、津田真澄、小暮智美、井口恭子、世奈、橋本菜摘
●6/22〜7/1◎本多劇場  
〈料金〉5,500円 初日割引3,500円(全席指定・税込)
※O65割引(65 歳以上)5,000円 U25割引(25 歳以下)3,500円 グループチケット20,000円(同一日5枚)
※青年座のみ取扱い・当日受付精算のみ・O65 割引、U25 割引は身分証提示
〈お問い合わせ〉劇団青年座 0120-291-481(チケット専用 11:00〜18:00、土日祝日除く)





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