最貧前線mainvisual

宮崎駿が模型雑誌に連載をしていた『最貧前線』が、2019年夏に、内野聖陽の主演で上演されることになった。宮崎駿のオリジナル作品としては、国内初の舞台化となる。水戸芸術館開館30周年記念事業 ・水戸市市制施行130周年記念事業として行われる水戸芸術館公演や、東京では世田谷パブリックシアターなど国内6か所を巡演する。
 
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原作が掲載されたのは、模型雑誌「月刊モデルグラフィックス」に1980〜90年代に不定期に連載された「宮崎駿の雑想ノート」。戦争の時代に兵器と人間が織りなすドラマを描いた連作絵物語&漫画で、そこから長編アニメとなった『紅の豚』が生まれ、この『最貧前線』はその中の11番目の物語だ。

物語は太平洋戦争末期の日本。ほとんどの軍艦を沈められた日本海軍は、来襲するアメリカ軍の動静を探ろうと、苦肉の策として漁船を特設監視艇として太平洋に送り出す。乗り込んだのは、漁船の乗組員の漁師たちと海軍の兵士たち。海の最前線に送り込まれた男たちは、果たして帰って来られるのだろうか・・。
 
『最貧前線』はわずか5ページの小品ながら、宮崎駿らしいユーモアとスペクタクルを併せ持った内容で、最後のコマにある「平和が何よりだノオ…」に込められた平和へのメッセージはかぎりなく重く、内容的には長編に劣らない読み応えのある作品だ。
宮崎はこの自作について、原作単行本巻末のインタビューで、当時こう語っている。「これはね、描き終わってもまだ終わってないんです、気持ちの中で。(中略)つまり“絶対に死なないぞ!”と、なんとか犬死をしないで、“また魚をとるんだ!”っていうね、そういう人達が出てきて、それを全うする話をね、僕はやってみたいと前から思ってたんです…」

〈公演情報〉
『最貧前線』
原作◇宮崎駿「最貧前線」(宮崎駿の雑想ノート(大日本絵画刊)より)
脚本◇井上桂 
演出◇一色隆司
出演◇内野聖陽 ほか
2019年8月末〜10月◎水戸芸術館ACM劇場、世田谷パブリックシアター ほか





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