稽古場見学、記者発表、インタビューなどから、近々公開される作品のおもしろさを探ります。

しあわせの雨傘

記者発表ルポ

大人気シリーズ最新作『最遊記歌劇伝−異聞−』製作発表! 登場キャラクターと新キャストが初お披露目!

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大人気シリーズ『最遊記歌劇伝』の最新作『最遊記歌劇伝−異聞−』が、 9月に上演されることになり、3月21日、アニメイト池袋本店にて製作発表が行われ、登場キャラクターと新キャストが初お披露目となった。

この『最遊記歌劇伝』の原作は、峰倉かずやの大人気コミック『最遊記』(一迅社刊)シリーズ。2008年に初演、2009年に2作目を上演。その後、2014年に『最遊記歌劇伝−God Child−』、2015年1月に『最遊記歌劇伝−Burial−』、同年9月に『最遊記歌劇伝−Reload−』が上演され、大人気シリーズとなった。そんな『最遊記歌劇伝』待望の最新作となるのが『最遊記歌劇伝−異聞−』。

今回の物語の舞台となるのは、『最遊記』本編から少し遡り、桃源郷随一を誇る修行寺・大霜寺。その地では「三蔵法師」の継承権を得るため、修行僧達が命を賭して苦行に立ち向かっていた。その中に、若かりし頃の光明三蔵・峯明がいた――。

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製作発表は『最遊記歌劇伝』に前作から引き続き出演する唐橋 充、三上 俊に加え、小沼将太、深澤大河、古谷大和、前川優希、二葉 勇、月岡弘一、齋藤健心とフレッシュな新キャストも勢揃いし、フォトセッションとマスコミ向けの挨拶と質疑応答が行われた。

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【挨拶】
 
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三上
 今回、『最遊記歌劇伝』が2年半ぶりに帰ってきたということで、ここに前回からいるメンバーは僕と唐橋さんだけなんですが、鈴木拡樹、椎名鯛造、鮎川太陽、藤原祐規、4人の想いを背負ってしっかりと努めてまいりたいと思います。

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唐橋
 今、三上さんが仰ったように、『最遊記歌劇伝』初演から出演させていただいているんですが、僕もどんどん歳をとっていって、あまりアクションも出来ない体になってきてしまったんです(笑)。ですが、この作品だけはずっと続けていきたいと思っています。このように‘異聞’という別のラインができたという事がとても嬉しくて、こうしてもしかしたら何十年も続く演劇になっていくシリーズの足がかりになるんじゃないかなと思っています。そんな大切な作品になりそうなので、とても嬉しいです。僕が出られなくなっても『最遊記歌劇伝』がずっと続くようなそんな予感がします。 

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齋藤
 今回、出演させていただくことになり、前回の『最遊記歌劇伝』を拝見したんですが、すごく面白かったし、この世界観を僕らが作っていくためにはどうしていったらいいかなと考えて最近は過ごしています。こうしてこのメンバーと出会えたことも縁ですし、『最遊記』と、このメンバーと、ひとつになって今まで愛されてきた作品を受け継いでいけたらと思います。 

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月岡
 ただ、ひたすらにこの作品を楽しんで作り上げていけたらなと思っております。皆様の期待を裏切らないよう、期待以上のものをお届けしたいと思います。 

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二葉
 僕はこの『最遊記』という作品が大好きで、小さい頃からアニメでも見ていましたし、漫画も、ゲームも持っていて、よくスケッチブックにキャラクターを描いていたんです。そんな作品に僕が携わることができることが本当に幸せだと思っています。皆様の期待に応えられるように精一杯頑張ります。 

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前川
 広く深い『最遊記』の世界観に溶け込めるように、日々稽古していきたいと思います。初演から出演されている唐橋さんをはじめ、皆さんの胸を借りるような気持ちで、その中で自分ができることを精一杯やり、素敵な作品を作りたいと思います。 

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古谷
 僕個人としては、初共演の方が多いのですが、力を合わせ、唐橋さんと三上さんの背中を追いかけて、この作品が愛されていることを感じながら、楽しんで、苦しんで邁進していきたいと思います 

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深澤
 今回僕は、『最遊記歌劇伝』に初参戦させていただくんですが、前回までの熱い想いを受け継いで、物語としては前作よりも前のお話になりますが、今までのものに繋がっていくような‘異聞’をお届けできたらと思います。 

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小沼
 僕は新参者ですが、ただの新参者だったと言われないように、これから精一杯頑張って劇場にいらしたお客様に『最遊記』の世界をお届けできるように頑張ります。
 
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【質疑応答】
 
──唐橋さん、三上さんから新キャストへのアドバイス。
唐橋 稽古、公演期間中に生物は控えること。オフの日がありますが、それはオフではありません。遊びに行ってインフルエンザをもらってきたりしないように、オフの日は遊んで良い日ではありません。待機日です! という冗談は置いておいて(笑)。まず、大切にして欲しいことは、峰倉先生(原作者)のお気持ちです。構想から十何年もかけて作り上げられている壮大な世界観があって、服の柄ひとつにも全て理由があるんです。このセリフってどういうことだろう?と迷っていたりすると先生が「見てるよ」と脳裏に現れてくるようなイメージです。なので、常に原作の存在を意識することでしょうか。 
三上 公演が夏場なのでやはり日焼けでしょうか(笑)。あと、‘異聞’といえば、やはりふんどし姿になる可能性を忘れるな!たるんたるんのお腹ではダメです(笑)。まぁ、僕も冗談は置いておいて。峰倉先生の愛が詰まった作品ですので、原作は大事にしつつ、僕や唐橋さん、スタッフの皆さんも以前からやっているので思い切って飛び込んできてくれれば大丈夫です。ぶつかり合っていきましょう。 

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──新キャストから唐橋さん、三上さんに聞いておきたいこと。
前川 作中では武器を使わず気で戦いますが、気を使うコツはありますか?」
唐橋 そういう教室が各地にあると思いますよ(笑)。というのは冗談で。演劇的効果を使えば、なんでもできると思いますよ。例えば、気を受ける方の人間がバーンってみんなで倒れれば「すげー!強えー!」となりますし。周りがそういう意味で気を使うという。…素敵な現場になりそうですね(笑) 
小沼 ダンスも歌もあると思うんですが、何からやっていけばいいでしょうか?お稽古はまずお芝居を作っていきますか? 
三上 同時進行ですよね。
唐橋 僕は、憶えが悪いから毎回地獄ですよ。家に帰っても稽古動画を見返したりして。 
小沼 …こういった場合はどうやって気を遣ったらいいんでしょうか?(笑)

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──唐橋さんがずっとこの作品を続けていきたいと仰っていた理由を詳しく聞かせてください。
唐橋 峰倉先生とお話しさせていただく機会があったときに、原作の「このシーンのここの部分は実はこんな意味があって」なんて、本当に細かいところまで1ページに描かれている以上のことを考えていらっしゃって、その漫画の一コマに描ききれない部分を演劇で表現できるところがあるんじゃないかと感じたんです。原作を預かって僕たちが表現できる可能性があると。それは、そのお話を聞いた限り演劇でも十年や二十年では終わらないと思ったんです。なので、僕が歳を取っても若い子たちが続けるべきだと思っています。そういった意味で今回別ラインができることは本当に意味があるし、嬉しいことだと思います。 

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後列/齋藤、前川、古谷、二葉、月岡 
前列/唐橋、小沼、深澤、三上 
 
〈公演情報〉
『最遊記歌劇伝−異聞−』チラシビジュアル
 
『最遊記歌劇伝−異聞−』
原作◇峰倉かずや『最遊記異聞』(一迅社刊)
脚本・演出◇三浦 香
出演◇
峯明 役:田村 心、桃醍 役:小沼将太、玄灰 役:深澤大河/
青藍 役:古谷大和、道卓 役:前川優希、蝶庵 役:二葉 勇、丸福 役:月岡弘一
抄雲 役:齋藤健心、義兆 役:福井将太、隆善 役:谷戸亮太、待覚法師 役:うじすけ/
光明三蔵法師役:三上 俊、烏哭三蔵法師役:唐橋 充
アンサンブル:寿也、田中大地、和久井大城、田頭和樹、松田一希、飯田寅義
●9/4〜9◎東京ドームシティ シアターGロッソ
〈料金〉お月見シート12,000円 桃源郷シート10,000円 一般席6,900円(全席指定・税込)
 
c峰倉かずや・一迅社/最遊記歌劇伝旅社 2018
 




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大駱駝艦・天賦典式の新作『罪と罰』新国立劇場で3月に上演!

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開場20周年を迎えた2017/2018シーズンに新国立劇場は、「舞踏の今」と題して、世界で最も高い評価を得ている2つのダンス・カンパニーの公演を行う。その第二弾公演として大駱駝艦・天賦典式が登場し、新国立劇場・中劇場の舞台で新作を発表する。
大駱駝艦は、1982年に舞踏カンパニーとしては、初のフランス、アメリカ公演を行い、鮮烈なインパクトを与え広く「Butoh」を浸透させた。群舞を含めスペクタクルでユーモラス、そして感動的な作品を発信し続けており、その様式を天賦典式(てんぷてんしき:この世に生まれ入ったことこそ大いなる才能とす)と名付け、常に忘れ去られた「身振り・手振り」を採集、構築し数多くの作品を生み出し国内外で上演している。
その大駱駝艦・天賦典式「罪と罰」の記者会見が1月24日、新国立劇場内で行われ、大駱駝艦主宰の麿 赤兒と舞踊芸術監督の大原永子が会見に出席。話題は多岐にわたり、笑いの溢れる温かな雰囲気の記者会見となった。

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大原永子・麿 赤兒

【コメント】
 
大原永子(新国立劇場舞踊芸術監督)
新国立劇場開場20周年のシーズンにおいて、舞踏の公演を上演できることは大変光栄なことです。しかも新制作ということで、麿先生のイマジネーションと人生哲学等が込められた作品になるのでは、と楽しみにしております。

麿 赤兒(大駱駝艦主宰) 
縁あってと言いますか、長い戦いの革命の末に、国立の劇場という牙城を乗っ取ったぞ! くらいの気分で作品を作ろうと思います(笑)。私の師匠であります土方巽に、もし国立の劇場でやると言ったら一体どんな顔をするだろうと思いますね。時代の流れ、人の流れは変わっていくのだなと思います。
若い頃、ドストエフスキーの作品から影響を受けました。ドストエフスキー作『罪と罰』の主人公はあのあとどうなったのだろうか、現代生きていたらどうなっただろうか、などと妄想が膨らんでいます。
人間のプリミティブな感性にはまず恐怖があり、怯えがあり、そこで神様が想定され、神様との取引がある。演劇も音楽もですが、ダンスもその取引材料の1つだったと思うのです。ところが時代と共に怯えの質も変わってきて、非常に自然的な怯えから人間的な怯えに変わってきた。近現代にいたっては、複合的な怯えと言いますか、社会や生活、科学の発達による根源的な怯えというものがあると思うのです。人間が目覚めれば目覚めるほど、その怯えがどんどん大きくなっていくところがありまして、その怯えがあまりに大きくなりすぎると社会的な犯罪につながってしまったり......ということを考えています。
最近、うちの舞踏は明るくなりすぎているので、もっと暗くして真っ黒けにしてやろうという気がしています(笑)。灰色の中で囚人たちがぞろぞろ歩いているような、陰々滅々たる舞台にしてやろうと。ある意味、みんな亡霊と言うか、人類が死んでしまって影がうごめいているような舞台。まあ、たいてい僕が耐えられなくて、遊びを入れてしまうんですが…(笑)。
音楽については、今回はクラシックだけを使う予定で、クラシックをどーんとかけますと、何もしないほうがいいですね(笑)。クラシックの偉大さを改めて見直しています。ドストエフスキー辺りの、ムソルグスキー作曲の『はげ山の一夜』とかで遊んでいるんですけどね。さまざまな楽曲のいいところだけをコラージュのように使うことになると思います。
新国立劇場 中劇場の舞台には盆があるので、盆を精一杯使わせてもらおうと思っています。通常、盆は舞台転換という意味で使われますけれど、僕はそういう意味ではなく装置として生かしたい。ほかの美術は省略して身体を浮き立たせようと思っています。

〈公演情報〉
新国立劇場 開場20周年記念 2017/2018シーズン
ダンス〈舞踏の今 その2〉
大駱駝艦・天賦典式『罪と罰』
ーDAIRAKUDAKAN TEMPTENSHIKI―Crime and Punishmentー
●3月17日、18日◎中劇場 
〈料金〉A席5,400円 B席3,240円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉新国立劇場ボックスオフィス 03-5352-9999
HP http://www.nntt.jac.go.jp/dance/performance/33_009656.html





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新キャストを迎え、石丸ジキルが帰ってくる! ミュージカル『ジキル&ハイド』製作発表記者会見レポート

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2001年の初演以来、日本のミュージカル界に新たな旋風を巻き起こしてきた『ジキル&ハイド』。2012年に日本オリジナルキャストの鹿賀丈史からバトンを受け継いだジキル博士&ハイド氏役の石丸幹二、ハイドに翻弄される妖艶な娼婦ルーシー役に笹本玲奈、ジキルの婚約者で彼を一途に愛するエマ役に宮澤エマを迎えて、3月3日〜18日有楽町の東京国際フォーラムホールCでの上演を皮切りに、名古屋、大阪で上演されることになった。

R・L・スティーブンソンの不朽の名作「ジキル博士とハイド氏」を原作に、フランク・ワイルドホーンの楽曲、レスリー・ブリカッスの脚本・作詞によるミュージカル版が『ジキル&ハイド』生まれたのは、1990年。アメリカ、テキサス州ヒューストンのアリー劇場にて初演され、その後7年間の全米ツアーを経て1997年ブロードウェイのプリマス劇場にて開幕。1543回のロングランを記録した。人間の善と悪という、だれしもが持っている秘めた部分を描き切った内容と、「時が来た」に代表される、フランク・ワイルドホーンならではのダイナミックで躍動感にあふれた名曲の数々は、今も世界中で歌い継がれ、愛され続けている。

そんな類まれな楽曲に彩られた作品の製作発表記者会見が1月24日都内で開かれ、メディア関係者と抽選で選ばれたオーディエンスも多数見守る中、石丸幹二をはじめとした出演者が、作品への抱負を語った。

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まず会見は、作品のはじめに歌われる「嘘の仮面」の歌唱披露からスタート。田代万里生、畠中洋、花王おさむ、福井貴一、宮川浩、阿部裕、川口竜也、松之木天辺、塩田朋子に、アンサンブルの面々も加わった総勢18名のカンパニーキャストが、本音と建前を使い分けて生きる人々の、誰もが持っている「表と裏」を、人間は皆「嘘の仮面」をつけていると、歌い継いでいく。パワフルでトリッキーな楽曲の迫力に、会場は一気に『ジキル&ハイド』の世界に染め上げられた。

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続いて、ジキル博士とハイド氏役の石丸幹二、前回公演までエマ役を演じ、今回の公演からルーシー役に役替わりをして登場する笹本玲奈、エマ役の宮澤エマ、ジョン・アターソン役の田代万里生、サイモン・ストライド役の畠中洋、執事プール役の花王おさむ、ダンヴァース・カルー卿役の福井貴一の、メインキャストと、演出の山田和也が登壇。それぞれの挨拶ののちに、記者の質問に答えた。


【登壇者挨拶】

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山田和也
 本日はご来場ありがとうございました。演出の山田です。2001年からそんなに月日が経ったのかとびっくりしているのですが、昨日も稽古場でキャストの皆さんがミュージカルナンバーの練習をしていて、一通り歌っているのを聴いていたのですが、面白いんですよやっぱり。それで終わった後に「面白い」という感想をついかけてしまったのですけれども、今何が面白いんだろうな?と座って考えていたのですが、やはりこの作品で人間のネガティブな部分、憎悪であったり、嫉妬であったり、或いは人が人を差別する、侮蔑する、軽蔑する、などの普段我々があまり表に出さないようなところもドラマティックに描かれているんです。そういうものの中で翻弄される人たち、それをひっくり返して行こうとする人たち等、とても人間臭いものがあるということが1つあります。そして、その人間臭いものをストレートプレイでやってしまうと、なかなか息が詰まってしまいそうなところを、フランク・ワイルドホーンさんの実に見事な、魅力的な音楽があって、それを凄くセクシーにしている。そのセクシーな感じがこの作品全体に漂っていて、妖しくてセクシーでドラマティック。やはり「面白い」という言葉になるのだと思ったところです。一番大きな力はワイルドホーンさんの渾身の音楽だと思うので、その音楽の良さをこの顔ぶれで皆様にお届けできることが、僕自身すごく楽しみです。どうぞご支援ください。

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石丸幹二
 本日はお足元の悪い中お集まりくださいましてまことにありがとうございます。石丸幹二です。私は山田さんと一緒にこの作品をやらせて頂いて3回目になるのですが、先ほど山田さんもおっしやっていましたけれども、ネガティブな部分って人間誰でもが持っていると思うのですけれども、こんなにネガティブなものを心の中に持っているんだよ、というのを演じていて、私個人的にはなんですが、すごく快感になって来まして。ですからハイドを演じている時はすごく楽しい、まぁ、楽しいと言ってしまうと語弊があるかも知れませんけれども(笑)、でも人間臭いな、と思っております。今回3回目を演じるにあたってもう1度台本を頭から読み直したのですけれども、まだまだ色々なところで、色々な工夫ができるな、と思っている今日この頃です。そして今回はメンバーがガラッと変わりまして、今までとはまた違った人間関係が築けるのではないか?、そういう楽しみがあるのにワクワクしております。昨日読み合わせをやって、また歌合せの稽古の時にも、それぞれの声の色とか、キャラクターを感じて、あ、こんな風な歌い方をしてもらったら、僕はじゃあどう変わるのかな?と思えることが非常に楽しみです。こうして扮装して並びますと今にでもはじまりそうなのですが、これからじっくりひと月稽古をして、皆様の前にお目見えしたいと思っておりますので、どうぞその時まで楽しみにお待ちくださいませ。

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笹本玲奈
 皆様こんにちは、笹本玲奈です。私は2012年、2016年と2回続けてエマ役として出演させて頂いたのですけれども、元々鹿賀丈史さんの『ジキル&ハイド』を観た時から、このルーシーという役はいつかやりたいな、とずっと思っていた役だったんです。でもエマを2回やらせて頂いて、エマから見るこの作品もすごく素晴らしくて、私はじゃあこの先も一生石丸さんの奥さんとしてエマ役でやって行こう!と思っていた時に「今度はルーシーでどうでしょう?」と言って頂いた時に、もう嬉しくて舞い上がってしまって、エマをやっていた自分というのすっかり忘れました(笑)。何も覚えていないです。本当にこういう性格で良かったなと(笑)。昨日歌合せをやらせて頂いた時に、(宮澤)エマちゃんのエマが本当にエマだったので、私は物忘れの激しい性格で本当に良かったなと心の底から思いました。私は個人的に出産をしまして、1年間ミュージカルをお休みしていて、これが復帰作となるのですが、復帰第1作目がこんなに大きな役で、今まで演じてきた役とは全く違う新たなジャンルですので、本当に楽しみなんですが、緊張もしています。でも、ジキルとハイドさんの石丸さんは3回目ですので、一生懸命ついて行こうと思っています。どうぞよろしくお願いします。

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宮澤エマ
 皆さんこんにちは。エマ役を演じさせて頂きます宮澤エマです。「エマ役を演じる宮澤エマ」という台詞を言う日が遂にきたのか!と、すごく心待ちにしておりました。この作品はとても歴史のある作品で色々な方のエマ、そしてジキルとハイドとの関係性を皆様観てきていらっしゃると思うのですが、今回私は真っさらな状態でこの作品に挑ませて頂いております。舞台を観たことがなかったので、台本と資料映像を見せて頂いて、今のところエマという役を全然理解しておりません。なので昨日歌合せをした時点で、笹本さんには嬉しいお言葉を頂きましたけれども、これだけ完成されている三人組の中に、真っさらな状態で入るとこんなに圧倒されるものなのだと、ちょっとびっくりしてしまいました。と同時に身が引き締まると言いますか、このレベルに私はすぐに達しないといけないので、これから1ヶ月かけてエマという役とジキルとの関係性を、大事に大事に作っていきたいなと思っております。台本を読んだ時にはずいぶん血なまぐさい作品だなと、正直思いました。あまりにも次々に殺人事件がおこっていくので、これついていけるのかしら?と思ったのですが、音楽の力でテンポ感良く、人が次々と殺められていくと、見入ってしまうと言いますか、そこには一種の爽快感すらあるということを(笑)。そうなんです!決して良い人とは言えない人たちがハイドの手によって殺められていくところは、おぞましくも爽快感があるシーンです。そんな個性的なキャラクターがたくさんいる中で、エマというとても良い人、良い人というのは簡単な言葉に聞こえるかも知れませんが、根が純粋な良い人を演じるというのは、とても難しいと体感しました。ちょっと捻くれた人間なので(笑)。そこを消し去って、純粋無垢で、寛大な心でジキルを愛するエマ役を演じることができればいいなと思っております。よろしくお願い致します。

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田代万里生
 皆さんこんにちは。ジョン・アターソン役を演じさせて頂きます田代万里生です。僕はミュージカルデビューが2009年だったのですが、その2年前に、音楽大学を卒業した翌年、テレビから聞こえてくる「時が来た」のCMに、何故かピンとくるものがありまして、生まれて初めてミュージカルのチケットを自分で買って、日生劇場に観に行ったのが、この『ジキル&ハイド』でした。2階席のてっぺんの一番端っこの席で観ていた『ジキル&ハイド』の世界に、自分が入らせて頂くとは思いもしませんでした。今回出演させて頂くにあたって、台本はもちろん映画やCD、ミュージカル版はナンバーがとても素敵ですので、たくさん携わっていたのですが、原作を読んでみて驚愕しました。エマもルーシーも出てこない!人はそんなに死なない(笑)。如何にミュージカル版が残酷で、エンターテイメントを増しているか、ある意味原作を超えた面白さが体現されているのではないかな?と思いました。僕が演じるアターソンという役は、原作でもアターソンの回想録という視点でこの作品が書かれています。ミュージカル版でも冒頭にアターソンが出てきて「1881年にこんな事件があった」と語るところからはじまりますが、抽象的な設定しかなかったので、昨日山田さんに「アターソンってどんな人なんですか?」と色々質問しました。ジキルとアターソンは大体30代くらいの年齢で、ハイスクールで出会い、15年くらいのつきあいがあって、冒頭の回想のシーンは事件から気持ち的には10年くらい経って、ようやく穏やかに話せるくらいの、決して老け役をやる訳ではないのですが、そういう気持ちで冒頭に出て行って、ジキルとのあの事件のことを演じていくという設定でした。前回アターソンを演じてらした石川禅さんに昨年お会いする機会があって、僕の知らないことをたくさん教えて頂きましたので、『ジキル&ハイド』の伝統を引き継ぎつつ、新しいアターソンを生み出せたらと思っております。どうぞよろしくお願いします。

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畠中洋 サイモン・ストライドを演じます畠中洋と申します。よろしくお願いします。僕も3度目のサイモン・ストライドでございまして、サイモン・ストライドは宮澤エマちゃんが演じるエマを好きで好きでたまらない男で、エマがジキル博士と結婚するということで勝手にジキルを恋敵だと思って、目の敵にしている男です。嫌味しか言わない、とっても嫌な男なのですけれども、初めてサイモン・ストライドを演じさせて頂いた時に、山田和也さんに「狂犬」と言われました。すごい褒め言葉だなと思って、それを今回も貫いていきたいと思っております。そして『ジキル&ハイド』の舞台は、アンサンブルの動きや、音、フォーメーションやコーラスが本当に素晴らしいと思っているので、そういう部分も楽しんで頂きたいなと思います。とにかく「狂犬」で通していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

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花王おさむ
 ジキルのお父さんの時代からずっとジキル家に仕えている、古狸の執事をやらせて頂いております、花王おさむと申します。よろしくお願い致します。僕も3回目なのですが、よく考えるとジキル博士の子供の頃からずっと知っているので、子供の頃は本当に例えばおしめを替えてあげたのではないか?など、3回目ともなると、役とはあまり関係ないのですが、そんなことばかり考えております。そしてだんだん実の息子ではないのですが、家族のような、そんな気持ちが強くなってきております。先ほど石丸さんがおっしゃいましたけれども、新しい方が入りまして、脚本と音楽は同じでも、キャストの方が代わると全然キャラクターや雰囲気が変わってきます。まだ稽古に入ったばかりですが、これからどんなテイストの舞台になるか、僕も楽しみにしています。どうぞ皆様もご期待ください。ありがとうございました。

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福井貴一
 こんにちは、福井貴一です。私は今回初参加なんですけれども、台本を見てびっくりしたのですが、『ジキル&ハイド』の話は知っていましたが、舞台は観ていなかったので、自分のイメージでは「ジキル」という音からジキルが悪い奴で、「ハイド」がね、ハイドですから、良い奴だと思っていたんです。そうしたらジキルが良い奴で、ハイドが悪い奴だったんです。そういう思い込みって皆さんありませんか?あ、皆さん観ていらっしゃるから僕だけですね(爆笑)。まぁそんなこともあって、面白いもんだなと思ったのですが、先ほど皆で歌いました「嘘の仮面」という歌、あれ良い歌ですね。人間の本質ですよね。僕はダンヴァースという役ですけれども、僕だけに限らず皆本音と嘘がありますよね。それを上手く演じられれば良い作品になるんではないかな?と思いながら、よろしくお願い致します。

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【質疑応答】

──石丸さん、今回3回目の『ジキル&ハイド』で、先ほども工夫の余地があるというお話でしたが、今回の新たな取り組みや見せどころを教えてください。
石丸 先ほども申し上げましたが、メンバーが代わると関係性が変わると思うんです。(福井を示して)こういうお父さんですしね(笑)。
福井 おいおい(笑)。
石丸 そして私、実は良いジキルじゃないんですよ。ちょっと色々なものがあって、だからこの人がハイドを作るというようなジキルなので、それがどう絡んでくるのか、この人たちとの人間関係でね。
福井 それは楽しみだなぁ。
石丸 ただ3人共悪い家族になっちゃいけないので(笑)、一応お客様の前ではまっとうな生活をしているんだけれども、そういう部分がどうなっていくのかが今すごく楽しみです。大きく変わっていくのはそういう点だと思います。あと(笹本)玲奈ちゃんとの、ご本人はエマを引きずっていないと言っていましたが、私の頭の中にはまだ彼女のエマが大きく残っておりまして、ここを塗り替えて新しい人間関係を作る、アターソンとももちろんですし。これが敢えて変えていきたいところでもありますので、山田さんよろしくお願いします。

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──ご自身が演じている役でも、別の役でも結構ですので、お好きなシーンやお好きな劇中ナンバーを教えてください。
石丸 そうですね、私は幸いなことにたくさんのナンバーを歌わせて頂いておりますので、自分のナンバーから選びたいと思いますが「時が来た」というナンバー、やはりこれは非常に前向きな曲ですし、曲もどんどん転調していって、歌い終わった時に、必ず成功するんだ!と思わせてくれる、そんな歌なんですね。ですから全部のナンバーの中で、この歌を歌っている私がすごく好きです。
笹本 選びきれないです。この楽曲すべてが好き過ぎて、自分のコンサートで歌ったり、CDに入れたりしてきているので、今回のルーシーの中から選ばせて頂きますと「あんなひとが」という曲と、あとは一番最後に歌う「新たな人生」という曲は、私にとって大きな曲ですね。特に「新たな人生」という曲は、1年ぶりにミュージカルに復帰して、これから新たな人生がはじまったような状態で、この曲を歌える、歌詞と私自身がすごくリンクしているので、どんな風に歌えるかな?と自分自身すごく楽しみです。
宮澤 昨日の歌稽古ですごく印象的だっのは「事件、事件」という歌で、その曲の中で人々が殺められていくので、とても印象に残りました。個人的に好きな歌となりますと、ジキルと歌います「Take Me as I am」という歌が、私が今まで演じてきたミュージカルの中で、所謂ラブソングというのを歌ったことがなかったので、自分にとってもすごくチャレンジですし、演出の山田さんから「唯一のラブシーンだからね!すごくロマンティックにやってね!」と言われまして、そこがちょっと私がまだ照れてしまって、石丸さんの目を見てこの曲を歌うのかと思うとドキドキしてしまうので、歌いこなせるようになりたいと思っています。

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田代 同じく「事件、事件」のシーンは歌稽古をやっていると、10分弱の時間の中でジキルが次々と殺人を犯していくシーンで、客席で観ていてもワイルドホーンさんの最高傑作ではないかと思うくらパワフルな曲で大好きです。あとは、ジキルがアターソンのみに、ジキルとハイドが同一人物なんだと秘密を打ち明けるのですが、そこでアターソンがどう感じるか、そして、ジキルとアターソンが秘密を共有していく時間を、とても大事にしたいなと思っています。
畠中 さっき披露させて頂いた「嘘の仮面」が大好きですね。前奏を袖で聞いただけでテンションが上がります。そして出て行って歌って、暗転になり、ポッとスポットが当たって台詞を喋り出す、あの瞬間がたまらなく好きです。
花王 全部好きです!(会場から大拍手)
福井 まだ立ち稽古もしていないので、まだ全曲を聞いたことがないんですが。歌詞の内容からすると(石丸を示して)、僕はこの人のお父さんでしょう?そのお父さんの気がおかしくなった時に、善と悪に結び付ける歌なんです。
石丸 「知りたい」という曲です。
福井 その曲で、お父さんが正気か狂気か?というのを、善と悪に展開させていく。西洋人の考えるね「なぜ狂気に憑りつかれたのか?それは悪魔が忍び込んだんだ、だから悪だ」という風に展開していくのが素晴らしいなと。まだ聞いたことはないんたけど(笑)。
石丸 今から歌いますので、聞いてください!
福井 本当に?結構良いフリになったね!(爆笑)。
山田 僕は昔からこの質問があるので、必ず答えているのが2幕の後半にジキルが歌う「苦悩2」という曲があって、決して諦めないという決意を表す歌で、カッコいい歌だなと思っていて好きです。それぞれの熱い言葉の会見に続いて、再び歌唱披露となり、ルーシー役の笹本玲奈が「あんなひとが」を歌う。これまでのキャスト、また様々なミュージカル・コンサートなどで歌われている名曲だが、これまで清純な役どころが多かった笹本の「あんなひとが」には、やはりどこかに純で切々としたものがあり、笹本ならではの新たなルーシー像が生まれ出ることを予感させていた。

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続いて石丸幹二が「知りたい」を。2012年の石丸ジキル&ハイド誕生からプラスされた楽曲で、奇しくも会見で話題になったが、ジキルがハイドを生み出してしまうに至る、そこまで研究に没頭した思いが明確になるナンバー。輝かしさに溢れた「時が来た」とはまた違った、石丸の深い歌唱が会場中に響き渡る、圧巻のパフォーマンスとなった。

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再び出演者が登壇しフォトセッションが行われ、メディアの撮影の後にオーディエンスにも撮影タイムが設けられ、幸運な出席者のカメラにも、会場の興奮が収められる粋なプレゼントもあり、場内は大いに盛り上がった。最後に石丸から、オーディエンスに「皆さんのカメラが向いている時が一番緊張しました。良い写真を撮ってくださってありがとうございます」という言葉があったあと「プロの方たちも本当にどうもありがとうございます。3月3日に初日を迎えまして、名古屋、大阪と走って参ります。今までにない『ジキル&ハイド』をお見せできるように私たちもずっと励んで参りますし、皆様もどうぞご期待なさってください。そして色々な方に「いよいよはじまるよ!」というようなお話をしてくだされば、本当に嬉しいと思います。初日までお会いできませんが、その時にはまたどうぞよろしくお願い致します。本日はどうもありがとうございました」と挨拶があり、熱気あふれる製作発表記者会見は終了。公演への期待か高まる時間となっていた。

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〈公演情報〉
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ミュージカル『ジキル&ハイド』
音楽◇フランク・ワイルドホーン
脚本・詞◇レスリー・ブリカッス
演出◇山田和也
上演台本・詞◇高平哲郎
出演◇石丸幹二、笹本玲奈、宮澤エマ、田代万里生、畠中洋、花王おさむ、福井貴一 ほか
●3/3〜18◎東京・東京国際フォーラムホールC
〈料金〉S席 13,000円 A席 9,000円 B席4,500円
〈お問い合わせ〉東宝テレザーブ 03-3201-7777
●3/24〜25◎名古屋・愛知県芸術劇場大ホール
●3/30〜4/1◎大阪・梅田芸術劇場メインホール
〈公式ホームページ〉http://www.tohostage.com/j-h/



【取材・文・撮影/橘涼香】



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新国立劇場3月公演『赤道の下のマクベス』スペシャルトークイベントで鄭義信・池内博之・平田満が語る!

新国立劇場「赤道の下のマクベス」トークイベント
鄭義信・池内博之・平田満

新国立劇場にて来年3月に公演される『赤道の下のマクベス』の公開トークイベントが、12月18日に行われた。作・演出の鄭義信を迎えて今までの制作過程を振り返りつつ、この最新作に出演する池内博之、平田満も交えて上演に対する意気込みを語った。

 
『赤道の下のマクベス』
1947年、シンガポール、チャンギ刑務所で、第二次世界大戦のBC級戦犯として収容されていた日本人と元日本人だった朝鮮人の物語。捕虜への暴力や住民の殺害などの残虐行為の命令者・実行者がBC級戦犯の対象となり、そこには日本人だけではなく、朝鮮や台湾の捕虜監視員もいて……。

作・演出の鄭義信は『焼肉ドラゴン』『たとえば野に咲く花のように』『パーマ屋スミレ』の「鄭義信三部作」など、今まで新国立劇場で数々の名作を上演してきた。
今回の公演で主演を務める池内博之と平田満、この作品の印象を聞かれると、池内は「まず台本を頂いて最初にカフェで読んでいたらすごく泣いてしまって、最後まで読めなかったんです。この作品はBC級戦犯の話を描いているのですが、自分にもこういった知識があまりなく、勉強不足を反省しました。ぜひ若い人にも見て欲しい作品です。」と語り、平田は「鄭さんの作品はいつも優しさを感じています。この作品もそうだと思いました。戦争とか、正義とか、そういったものを声高に叫ぶのではなく人間にフォーカスを当てた作品です。個人的に、この年齢で一兵卒の役を演じるのにとても面白味を感じているので、今から稽古が楽しみです。」と答えた。
また、鄭義信は作品について「死刑を待つBC級戦犯の収容所という極限の状態を舞台にしているのでいつもより笑いが少なくなっちゃったかもね(笑)。でも、絶望感より小さくても希望のようなものが最後に残るということを描きたい。」と意気込みを語った。
また、稽古が“しつこい”ことで有名な鄭義信に対しては、池内が「大変な稽古になると思いますが、この作品を上演することはとても意義があると感じています。精一杯演じたい。鄭さんについていきます!」そして平田が「心して稽古に入りたいです。大変な稽古になるとは思いますが、今の時期にやるべき劇として上演できれば嬉しいですね。」と気合を入れる中、「(稽古が長いと言われるが)最近はそうでもないんだよ」と鄭が笑う場面も。「池内さんと平田さんが言葉を交わすシーンが多く、親子みたいに見えればいいですね。」と演出に対する意気込みも話し、和気藹々とした雰囲気でトークを終えた。
 
〈公演情報〉
『赤道の下のマクベス』 
作・演出◇鄭義信
出演◇池内博之 浅野雅博 尾上寛之 丸山厚人 平田満
木津誠之 チョウ ヨンホ 岩男海史 中西良介
●2018/3/6〜25◎新国立劇場 小劇場
一般発売/ 2018年1月20日(土)10:00〜 



【資料提供/新国立劇場】


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新世代スタート時のメンバーも復帰! 『新春浅草歌舞伎』製作発表レポート

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2018年も、新年の浅草で若手花形俳優たちの熱気あふれる舞台が繰り広げられる!
江戸随一の芝居町であった浅草。80年の第1回公演以来、すっかりお正月の浅草を代表するイベントともなっている「新春浅草歌舞伎」が、2018年も1月2日から浅草公会堂で幕を開ける(26日まで)。

出演者は、尾上松也、中村歌昇、坂東巳之助、坂東新悟、中村種之助、中村米吉、中村隼人、中村梅丸といった、近年メキメキと力をつけてきている若手花形歌舞伎俳優の面々。そこに、今回も中村錦之助らが加わり、ベテランの存在感で舞台をぐっと引き締める。

歌舞伎の将来を担う若手花形たちが、芝居、舞踊を問わず大役に果敢に挑み、諸先輩の芸を受け継いでいこうとする新春浅草歌舞伎。おのずとそれぞれが初役に取り組むことが多くなるが、今回も初役尽くしとなる。
第1部は、兄・頼朝と不和となった義経が流転の旅を続ける「義経千本桜」の中から、愛妾・静御前と別れて義経が、忠信に静御前を託して京を発つ「鳥居前」。赤穂浪士たちの処遇を巡り、次期将軍と目される綱豊と、浪士の一人・富森助右衛の緊迫した応酬が見ものの「元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿」。第2部は、糸操りの人形が三番叟を踊る趣向の「操り三番叟」。家族の義理と情愛を描いた「双蝶々曲輪日記 引窓」。名匠・左甚五郎と人形の精の逢瀬を描いた、ファンタジックな舞踊「京人形」。古典、新歌舞伎、舞踊とバラエティに富んだラインナップである。

もちろん、新春浅草歌舞伎の楽しみの一つである、開幕前のお年玉<年始ご挨拶>(日替わり)も行われる。1月20日の第2部では、着物姿の来場客に記念品が贈られる「着物で歌舞伎」や、1月12日の第2部では地元の芸者衆がお客様をお出迎えする「浅草総見」も開催。舞台以外でも、お正月らしい賑わいムードの公演となりそうだ。

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後列 中村梅丸、中村米吉、坂東新悟、中村種之助、中村隼人 
前列 坂東巳之助、中村歌昇、尾上松也、中村錦之助

12月4日、都内でこの製作発表記者会見が行われた。出席者は、尾上松也、中村歌昇、坂東巳之助、坂東新悟、中村種之助、中村米吉、中村隼人、中村梅丸、中村錦之助、安孫子正松竹株式会社専務取締役。それぞれから挨拶の後、質疑応答に移った。


[挨拶]

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尾上松也 
私どもの世代に受け継がせていただき、4年目です。今僕たちがこうして新春浅草歌舞伎をさせていただいているのは、先輩方のご苦労の賜物だと実感しました。ありがたいということに尽きます。この浅草歌舞伎は、浅草の皆さんと共に成長してきましたし、浅草歌舞伎というのは、私どもの一つの大きな目標、大きな糧となってきている気がします。初年度の時は本当にがむしゃらに突き進み、嵐のように一か月が過ぎていった感じがします。4年目となり、この世代に受け継がせていただいた初年度の時に一緒だったメンバーもまた戻ってきてくれて、舞台も非常に華やかなのではと期待しています。まだまだ未熟ですが、錦之助のお兄さんのお力もお借りして、良い舞台を勤められればいいなと思っております。

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中村歌昇
 
自分自身3年ぶりに浅草歌舞伎に帰ってこれたことを凄く喜んでおります。その間、出ていたメンバーの松也兄さんをはじめ、その方々が土台を作ってくれました。今回はその土台に久しぶりに復帰して、乗っからせていただく形ですが、みんなで頑張って良い舞台を作っていけたらいいなと思います。またこの浅草歌舞伎は、浅草の皆様のお力添えで成り立っております。そういう方々とも協力しながら、浅草という土地で盛り上がっていけたらと思っております。

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坂東巳之助 
松也の兄さん、隼人君、梅丸君、毎年一緒にやってきたメンバーに加えて、最初の年に一緒にやっていたみんなが戻ってきてくれまして、みんなでまた浅草歌舞伎をやっていくことができる事、本当に嬉しく、楽しく思っています。舞台の上ではもちろん仲良しこよしだけではなく、互いに切磋琢磨し合いつつ、みんなで折角なので、新年の浅草の街は賑やかですので、楽しむような時間もあったらいいのかなと思っております。

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坂東新悟 
私も2年ぶりに浅草(歌舞伎)に出演させていただきます。先輩方が本当に大切にされてきた公演です。その先輩方の思いを無駄にしないように、一生懸命勤めさせていただきたいと思っております。また、歌昇さんも仰いましたが、浅草の街の方々の協力が非常に大きい公演ですので、その期待を裏切らないように、しっかりと僕たちはお芝居で街に還元していけるように、街全体を盛り上げるつもりで、一生懸命お芝居に精を出したいと思います。

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中村種之助 
久々に浅草公会堂、浅草歌舞伎に出させていただきますこと、そしてこの皆さんと一緒に舞台に出させていただきますこと、本当にありがたく思っております。前回出させていただいたのは、ちょうど世代交代の時で、みんなで切磋琢磨して一緒に頑張っていこうという気持ちで勤めていましたが、今回は、僕らが出ていなかった間に浅草歌舞伎を守ったというか、自分たちのものにした皆さんの中に戻るということですので、新たにその時とは違う、挑戦するという気持ちで勤めたいと思っております。

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中村米吉 
私も新悟のお兄様と同じく、2年ぶりに浅草(歌舞伎)に出させていただきます。まずはそれが本当に嬉しく思っております。浅草歌舞伎ですので、我々みんな大きなお役に挑戦させていただきます。先輩方の教えを大切に勤める事はもちろんですが、この機会を楽しみながらひと月を終えられたらなとも思っております。
 
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中村隼人 
本当に錚々たる先輩方が立ってきた浅草の舞台で、毎年舞台を勤められる事を本当に幸せに思っております。また、浅草という街は、新年はより活気づいて熱い街になります。その熱さに負けないように、我々、若手歌舞伎俳優一丸となって、一致団結して舞台を勤めていきたいと思っております。

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中村梅丸 
私は来年で6年連続、この新春浅草歌舞伎に出させていただきまして、今回からこのポスターにも参加させていただいたり、お年玉ご挨拶にも出させていただいたり、色々勉強させていただいています。この歴史ある公演に出させていただき本当にありがたく思いますし、私がさせていただく三つのお役はすべてここにいる先輩方が何かしらなさっていますので、ひと月の間にぜひその先輩方から教わりながら、少しでも成長できる、実りあるひと月にしたいと思っております。

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中村錦之助
 
今回も3年連続、上置きという立場で参加させていただきますが、私もまだ20代というつもりで勤めたいと思っております。また、お正月は歌舞伎座では高麗屋のお兄様(松本幸四郎)たちの三代襲名(披露興行)、国立劇場ではいつもの菊五郎劇団での復活公演、新橋演舞場では(市川)海老蔵さんがまた色々な趣向のお芝居を作っております。それに負けないくらい、浅草も活気がある若手たちで芝居を作っていただきたいと思っております。今回の演目はみなこの若手たちが、将来自分の本役となるようなものばかり。教えてくださる先輩方は、自分たちが先人から教わった歌舞伎の芸を後進に伝えるため、多分命がけでご指導してくださいます。このみんなも、ここでその技術を得て、将来歌舞伎のために、次は自分たちが芸を後進に伝えられるように精進して、将来的には、お正月は一人一人が座頭となれるよう、修業していってもらいたい。それに少しでも力添えができるよう、私もめいっぱい頑張るつもりです。

[質疑応答]
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──若手中心の歌舞伎ですが、他の舞台に比べて楽しみな事、大変な事などは。
松也 若手の公演は、それだけではいけないのですが、必死に無我夢中に芸に対して向かっていくという姿勢。若いうち、しかも初役であればそれは当然ですが、逆に言えば、その時にしか見られないものがあると思います。浅草歌舞伎は、出てくる大役を勤める人のほとんどが初役で、それは浅草歌舞伎でしか観られないのではないかと思います。まだまだ修業の身ですので、させていただくお役に対して、とにかく必死に、また先輩方が教えてくださった事を具現化するというのが一番大変。また、自分たちの責任公演という所ですね。多くの公演が、まだまだ先輩方に支えていただいて、場を頂戴してさせていただいている事が多いですが、(浅草歌舞伎は)おのおのが責任をもって勤めなければいけない場面が多く、お客様にお金を払って観ていただくありがたさも、より実感できます。芸というものとは違う部分で非常に勉強になる所でもありますし、一番の怖さでした。初演の時に一緒に出ていた皆さんはおわかりですが、本当に幕が開くまで誰一人客席にいないんじゃないかという不安に駆られていたので、幕が開いて満員のお客様に迎えられた時は、本当に何とも言えない、僕たちはそれが当たり前のように、先輩方のおかげでそうしてきましたが、お客様に来ていただく事がどれだけありがたいかを実感しました。涙を流すメンバーもいました。その気持ちは今でも忘れないようにしようという風にしています。

──それぞれ、主な初役の魅力と意気込みをお願いします。
松也 私は昼の部(第1部)では「御浜御殿綱豊卿」、夜の部(第2部)では「引窓」の濡髪をさせていただきます。二役とも初めてです。「御浜御殿」は、「忠臣蔵」という日本人にとってかけがえのない物語が軸となっています。その中で、綱豊卿が、次期将軍な訳ですが、浅野家の再興、でも本心としては義士たちに仇討をさせてやりたいという思いがある。勘解由との奥深い台詞のやり取り、助右衛門との探り合いが眼目になると思います。そこで、どれだけ自分の持っている力を存分に出して、勘解由は錦之助さんの胸をお借りして、助右衛門の巳之助君とは真っ向勝負でぶつかり合えるような所までもっていけたらいいと思います。長いですが、気持ちの浮き沈みの流れをお客様にくっきりお見せして、その思いが伝わるように勤めたいです。綱豊卿は(片岡)仁左衛門のお兄さんにご指導いただくので、しっかり勉強して勤めたいです。「引窓」は、自主公演で南方十次兵衛を、今年1月は錦之助のお兄さんと「角力場」をさせていただいて、1年越しにその後の話をするという事で、感慨深いです。今年錦之助のお兄さんが勤められた濡髪をさせていただく訳ですが、歌昇君の十次兵衛も非常に嬉しいし、(中村)吉右衛門のお兄さんにこういった大役を初めてご指導いただくので、それも光栄に思います。「引窓」は義理と人情の物語でもあり、母子の愛の物語。当時は義理と人情を第一に考えるわけですが、実の子という所もある、人間らしい心情というものを繊細に描いた作品ですので、濡髪ももちろん、十次兵衛しかり、それぞれの登場人物がしっかり表現することが大事だと思います。ご指導のお兄さんの話をしっかり聞いて勤めたいと思います。

歌昇 「引窓」の南方十次兵衛を初めて勤めさせていただきますが、播磨屋の家にとってとても大切な作品の一つだと思います。松也のお兄さんが仰った通り、人情と義理と親子の情愛を優しく繊細に描いた作品。ご観劇の後、どこか心がホッとするような所もあり、涙していただく所もあり、切ないお話ですが温かいお話だと思います。南方十次兵衛は、一商人から、お殿様の命を受け、亡き父親の跡を継いで七ヶ村の支配をする庄屋代官の務めをしますが、武士からお侍になる喜びもありますし、長五郎という人物が現れてからどんどん心理が変わっていく所がとても魅力的だと思います。僕自身は十次兵衛を吉右衛門のお兄さんから教えていただきますが、毎回お世話になっていますが、一つ一つ教わった事を出せるように勤めていければいいなと思います。

巳之助 私たちの代で新春浅草歌舞伎をさせていただくようになってから2年の間、あまりちゃんと共演をした事が無いですねと松也の兄さんと話していたら、今年「棒しばり」(舞踊)をさせていただきました。来年は「御浜御殿」で、松也兄さんの綱豊卿、私が助右衛門をさせていただきます。これは打って変わって会話劇ですので、お客様を退屈させないようにしなければいけない。非常に動きの少ない演目なので、お兄さんとお互い芝居をぶつけ合って、気持ちをぶつけ合って、会話劇の中で感情が動いていく面白さというものを、きちんと自分の中で理解した上で勤めないと難しいと思いますので、感じるままではなく理解した上で、お兄さんとお芝居を作り込んで、お客様に楽しんでいただける舞台になればと思います。「京人形」は父(十代目坂東三津五郎)もたびたび勤めていた舞踊の演目です。第2部には種之助君の「操り三番叟」があるので、人形に始まり人形で終わります(笑)。こちらの人形は、新悟君が勤めてくれます。楽しい踊りなので、こういった舞踊をさせていただく時は毎度言っていますが、こちらはお客様が何も考えずに楽しんでいただけるように勤められればと思います。お正月らしく華やかな気持ちで浅草の街に繰り出していただき、街を楽しんでおかえりいただける気持ちになれる作品にと思います。大役ということではこの二つですが、あとの二役も今回初役です。隼人君の「鳥居前」で(逸見)藤太、歌昇君の「引窓」で二人侍(平岡丹平)をさせていただきます。こういったお役もきちんと勤め、仲間たちの支えや力になれてこその浅草歌舞伎ですので、初役四役すべて合わせて、自分の力を出し切れるようにと思っております。

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新悟 私は昼の部(第1部)では「御浜御殿」の江島、第2部で京人形の精を勤めさせていただきます。江島は、米吉さん演じるお喜世の上司のような所で、仕事ができるだけでなく情も人間味もあり、それでいて少しお茶目な所もある、非常に難しい役どころです。時蔵のおじ様に教えていただき、しっかり舞台を締められるように、私のような若輩に勤められる役ではありませんが、精一杯舞台で存在感を出していきたいです。「京人形」は、お客様に明るい気持ちで帰っていただけるように、種之助さんの「操り三番叟」の人形とは趣向が違いますので、別物と思って見ていただいて。人形に心が宿るという趣向ですので、女性らしい動きと、最初のうちは甚五郎(巳之助)との少し男っぽい動きもあるので、その変化を楽しんでいただければと思います。

種之助 私は序幕に「鳥居前」の義経を。日本人なら誰でも知っている人物で、歌舞伎にとっても大切な役柄だと思っております。「義経千本桜」というくらいですから、義経を取り巻く人々の話で、「鳥居前」では、そのお芝居の心を表す役柄だと思います。そういう所を大事に勤めたいです。「京人形」は魂の宿る人形、僕の操り三番叟は、上から糸で操られる人形という趣向を感じていただけるよう、日本舞踊の大らかさと一緒に、お正月らしく華やかに勤めたいと思います。「京人形」のおとくは、歌舞伎界の中でも一、二を争うほどの心の大きい女性です(笑)。

米吉 私は第1部で「御浜御殿」のお喜世という大きなお役を勤めさせていただきます。真山青果の書いた新歌舞伎といわれるジャンルのお芝居ですので、いわゆる古典の歌舞伎とは違った台詞等が出てきますので、まずそれを一生懸命勉強させていただくのと、松也兄さんの側室ですので、兄さんに愛されるお喜世を勤められたらと思っております。「引窓」ではお早というまた大きなお役です。私ども播磨屋一門にとって大切なお芝居です。本当に素敵なお芝居で、これも歌昇兄さんの奥さんです。遊女であった色気を忘れないように、兄さんを、おこがましいですが、支えられるような奥さんをできたらなと思います。

隼人 私は第1部「鳥居前」の佐藤忠信実は源九郎狐を勤めさせていただきます。「義経千本桜」は歌舞伎の中でも本当に由緒があり、三大狂言にも数えられる大作です。義経に種之助君が出てくださり、僕自身も初役で荒事の大役を勤めさせていただきます。江戸歌舞伎を代表する荒事というのは、大らかさ、勢い、太さ、丸さが必要な役どころで、人生で初めて憧れていた荒事という役を(尾上)松緑兄さんに教わって勤めさせていただきますので、自分の新しい境地だと思うので、挑戦する気持ち、作品へのリスペクトを忘れずに勤めたいと思います。主な役はこちらですが、第2部でも種之助君の「操り三番叟」で千歳、「引窓」では巳之助兄さんと二人侍として三原伝造を勤めさせていただきます。自分も第2部は皆さんが主演の舞台に少しでも華を添えられるよう、舞台を締められるよう、しっかり勤めたいと思います。

梅丸 私は第1部で「鳥居前」の静御前、第2部で「操り三番叟」の後見、「京人形」の井筒姫(逃げていくお姫様)を勤めさせていただきます。三役とも初役ですが、代表して静御前の事を申しますと、古典味あふれる歌舞伎の大作で、通し狂言で上演される際に序幕で出てくるのがこの「鳥居前」です。静御前は、その後も通し狂言の間、出てきますが、「鳥居前」の静御前は難しいと先輩方も仰る場面です。私は(中村)魁春旦那に教えていただき、しっかり勤めたいと思っております。第2部の二役も先輩方に教わって頑張って勤めたいと思います。


〈公演情報〉
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『新春浅草歌舞伎』
〈第1部〉
お年玉<年始ご挨拶>
一、「義経千本桜 鳥居前」
二、「元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿」
〈第2部〉
お年玉<年始ご挨拶>
一、「操り三番叟」
二、「双蝶々曲輪日記 引窓」
三、「銘作左小刀 京人形」
出演◇尾上松也 中村歌昇 坂東巳之助 坂東新悟 中村種之助 中村米吉 中村隼人 中村梅丸 中村錦之助 ほか
●2018/1/2〜26◎浅草公会堂
〈料金〉1等席9,000円 2等席6,000円 3等席3,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉チケットホン松竹 0570-000-489または03-6745-0888
http://www.kabuki-bito.jp/theaters/other/play/545




【取材・文・撮影/内河 文】





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