観劇予報

レビュー速報

『SENGOKU WARS〜RU・TENエピソード2〜猿狸合戦』開幕!

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2014年年末、明治座にて上演された、黒田官兵衛主人公の物語「るの祭典」。その新たな物語『SENGOKU WARS〜RU・TENエピソード2〜猿狸合戦』が本日、2月25日より開幕する。
 
引きこもりで目薬屋になりたい黒田官兵衛は、騙されて宇宙人の織田信長率いる戦国武将たちの争いに巻き込まれる。そんな中で起きた明智光秀の謀叛によって、織田信長(ピロシキ)は宇宙へ帰り、官兵衛の言葉に感銘を受けた羽柴秀吉が明智光秀を討ち天下統一へと名乗りを上げた……。
今回の話は、官兵衛が主として抱き、心に決めた男“羽柴秀吉”のその後の物語だ。
 
その公演の公開舞台稽古が24日夜に行われ、主演の辻本祐樹コメントが届いた。

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【羽柴秀吉役/辻本祐樹 コメント​​】
 
2014年年末に辻本祐樹が演じました羽柴秀吉役が主演となり帰ってきました!
役者として、一つの役、その時必死に演じた役が、エピソード2として、また演じられるのが本当に嬉しくて感謝しかありません。それと同時にその期待に応えられるよう、身の引き締まる思いでもあります。
今回は前回の秀吉からの成長物語をお見せ出来ると思いますが、今回の舞台前半では、前回とはかなり違った秀吉の感じなので、お客様は驚かれるかもしれません。そういうところも楽しんで頂ければ。また自分自身、秀吉を演じる上でかなり悩みましたが、友情だったり国をまとめる為の秀吉の心の向かい方を観てほしいです。
そして、出演者6人のチームワークがすごく良くて、僕は恵まれていると思ってます。短い稽古期間でしたが、稽古場ではみんなでやれることを一つづつ解消していき、楽しくてスケール感のある作品が出来たと感じるのもチームワークの賜物です。

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 【あらすじ】
時は戦国。本能寺の変から約2年。清州会議を経た、賤ヶ岳の戦いから更に後。
信長の後を継いで、この戦乱の世で「天下人」となるのは一体誰か…誰よりも心優しく、貧しいものが殺されていく世の中を嘆き、自分がこの世界を、殺されていく人たちを守りたいと心に誓った、あの羽柴秀吉は…変わっていた。天下が近くなればなるほど、秀吉は強かに、そして少しずつ冷酷に。しかしそんな秀吉に、人々は従い始める。同じころ。天下統一を目指す戦に名乗りを上げた男が。彼の名前は徳川家康。人を動かす能力に秀吉以上に長けた男。
じりじりと頭脳戦を繰り広げる、秀吉と家康の猿と狸の化かし合い合戦の決着とは…?
更に、大阪城築城へと動き出した秀吉の想いとは…。

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【主な登場人物】
羽柴秀吉(辻本祐樹)…天下をとるために次第に冷酷・非情になっていく主人公
徳川家康(鳥越裕貴)…腹黒で強かな頭の切れる武将。天下を目指す秀吉にとって邪魔でありつつ逆に互いにとって利用しあえる仲でもある。
前田利家(蒼木陣)… 秀吉の親友。自分が居なければ秀吉はおかしくなってしまうと心配している。
石川数正(二瓶拓也…徳川軍の軍事機密を知り尽くす家康の側近。
織田信雄(碕理人…お坊ちゃま。天下を取るのは自分であると信じ、天下をとらせてくれる方につこうと秀吉と家康の間でうろうろしている。
なか、朝日姫、ねね/服部半蔵(加藤啓)…秀吉を支える女たち/家康の側近。

【日替わりゲスト】
2月25日(土)12:00 黒田官兵衛(小林且弥)
2月25日(土)15:00 重太郎(白又敦)
2月25日(土)18:00 石田三成(安西慎太郎)
2月26日(日)12:00 織田信長(滝口幸広)
2月26日(日)15:00 竹中半兵衛(木ノ本嶺浩)
※本編中、あるシーンにて、秀吉が毎回ゲストと語りあう。時には過去を思い出し、時には目の前の仲間に素直な気持ちを。時には幽霊だったり?そして時には心の離れてしまった仲間と…。


〈公演情報〉
『SENGOKU WARS〜RU・TENエピソード2〜猿狸合戦』
脚本◇赤澤ムック
演出◇佐々木充郭
出演◇辻本祐樹、鳥越裕貴、蒼木陣、二瓶拓也、碕理人、加藤啓
●2/25・26◎東京芸術劇場シアターイースト
〈料金6,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉る・ひまわり 03-6277-6622(平日11:00〜19:00)
http:///www.le-himawari.co.jp


【撮影/宮川舞子】



 


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OSK日本歌劇団が放つ、新たな古代ロマン! 真・桃太郎伝説『鬼ノ城〜蒼煉の乱〜』

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2017年、創立95周年を迎えて、ますます意気上がるOSK日本歌劇団。トップスター高世麻央、二番手スター桐生麻耶、娘役スター折原有佐、以下充実の精鋭メンバーで送る壮大な古代ロマン 真・桃太郎伝説『鬼ノ城〜蒼煉の乱〜』が、銀座の博品館劇場で上演中だ(26日まで)。

真・桃太郎伝説『鬼ノ城〜蒼煉の乱〜』は、誰もが耳にしたことがあるだろう桃太郎伝説を足掛かりに、作・演出・振付のはやみ甲が、史実と言っても諸説ある、古代の物語であることを逆手に取り、想像の翼を縦横に伸ばしてスペクタクルに、かつドラマチックに展開されるストーリー運びが、大きな魅力を持った作品だ。

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【STORY】
日本史上、最初の統一政権である大和朝廷が誕生したばかりの頃。先王の第七皇子である、イサセリ皇子(高世麻央)は、武に優れ、知に優れ、更に並々ならぬ剣の使い手であったが、側室の皇子である為、正室の皇子で弟の崇神天皇(愛瀬光)が帝となった世で、将軍職も失い、失意の中、心を鎮めるために山中に身を寄せ武芸に励むうちに、心清き者にしか与えられない不思議な力を身に着けていた。そんな日々の中で、イサセリ皇子は人並み外れた嗅覚の持ち主タケル(虹架路万)、予知能力を持つユン(翼和希)、鳥に意識を移す「真転心の術」の使い手マオリ(千咲えみ)と出会い、いつしか心許せる仲になっていた。

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ある日、イサセリ皇子は帝を「鬼」が襲う悪夢にうなされるが、時を同じくして山中に「鬼」が出たとユンが騒ぎ出す。自分の霊力、更にユンの予知能力を信じるイサセリ皇子は、ただならぬ凶事の予感に、朝廷へと向かうことにする。
その頃、吉備の国では百済から船に乗り渡ってきた温羅(ウラ・桐生麻耶)が、異国から流れ着いた自分を温かく迎え入れてくれた吉備の民に感謝し、百済の優れた製鉄技術=タタラの技を民に広め、強力な武器となるタタラの剣を朝廷に献上することによって、吉備の国を栄えさせ民に恩を返そうと励んでいた。そんな温羅の誠実な人柄に心を寄せた村長の娘・阿曽姫(折原有佐)は温羅と夫婦となり、共に支え合い思い合う2人の間には、新たな命が誕生しようとしていて、吉備の国にはおだやかな時間が流れていた。
 
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だが、そんな吉備の国の平和を知る由もないイサセリ皇子が、朝廷に参じて耳にしたのは、吉備の国から鬼のような温羅という男が、残虐非道な行為で人々を虐げている、助けてくれという嘆願書が届いたという話だった。タタラの技術で発展を遂げた吉備の国は、今や大和朝廷に匹敵するほどの大国となりつつあるだけでなく、膨大なタタラの剣を秘匿し、謀反の疑いがあると、朝廷の右大臣・望月上道(悠浦あやと)は帝に進言するが、朝廷への謀反となれば一族郎党が斬首となる大罪。安易に断罪することはできないという帝に対し、イサセリ皇子は、タケル、ユン、マオリと共にことの真相を確かめる為吉備の国へと向かい、上道もまた朝廷の使者を差し向ける。

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ユンが見た「鬼」が吉備の国にいるのか、上道の言う通り謀反を起こそうとしているのか、温羅とは一体何者なのか。疑心を抱えたままイサセリ皇子の一行は旅を続けるが、そこで目にしたものは、片腕を切り取られ無残に殺された朝廷の使者の姿だった。慄然となるイサセリ皇子だったが、仲間の死に打ちのめされながらも朝廷に急を知らせに戻った生き残りの使者・青霧(天輝レオ)から、タケルが嗅ぎ取ったある匂いから、イサセリ皇子の疑念は更に膨らみ、まずはとにかく温羅に直接会ってみなければ、と必死で温羅を探し求める。
だが、朝廷にはすでに使者の切り落とされた腕が送りつけられており、事の無残さに憤った帝は、吉備の国への侵攻を決定し、出兵を指示する。「鬼」とは誰か?それは本当に温羅のことなのか?風雲急を告げる争いの流れの中で、イサセリ皇子が見たものとは……。

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作品に接してまず驚くのが、「桃から生まれた桃太郎」でよく知られる日本昔ばなしの桃太郎の鬼退治の物語とは、まるで無縁のように広がり、展開し、転がって行くドラマが、最後の最後にはきちんとその出発点に、しかも思いもしなかった形で収斂される見事さだ。
大和朝廷の黎明期は元々1つの事柄にも諸説があるものが多いし、かの有名な「日本書紀」も煎じ詰めれば勝者の記録だから、時の権力者の都合の良いように歪曲されていると推察できる事柄も散見されている。これは謂わば、どうにでも解釈し、自由にフィクションを織り交ぜることが可能な時代であるとも言え、結果的にOSK日本歌劇団は、大変な鉱脈を掘り当てたな、と思える新たな魅力に満ちた作品が生み出されることになった。

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まず、はやみ甲の描く脚本に怒涛のような勢いがあって、次はどうなる?そして次は?と、幕きからラストシーンまでのドラマ展開が、観る者を惹きつける力が絶大で、観客をひと時も飽きさせない。更に、神の声を聞く、霊力が備わるといった神話の世界が無理なく組み込める時代背景が、女性だけの歌劇団であるOSK日本歌劇団そのものが持っているファンタジー色との親和性によって、本来なら違和感を覚えても不思議ではない、タケル、ユン、マオリのかなり現代的な衣装をも、ドラマの中に取り込んでしまう強みがあった。
このある種のカオスとも言える世界観が、「鬼」とは人の心にある、憎しみや怒り邪気と言った負の想念の化身であり、取り分け愛する者を失った時の激しい慟哭は、誰の心をも鬼に変える。人は等しく誰しもがある日、鬼と化す狂気を秘めているからこそ、穏やかに笑い合える、大切な人と思い思われながら生きられる日常は、何にも代えがたく尊いものだという、普遍的なメッセージを、ストーレートに現代に伝える力となった。あくまでもエンターテイメントの中で、こうした真摯なテーマが伝わるドラマほど胸をうつものはなく、そういう意味でも非常に優れた作品となっていた。

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特に、やはり今回は、高世麻央と桐生麻耶という、95周年を迎えるOSK日本歌劇団の看板スターががっぷり四つに組んだ芝居作品であることの厚みが、作品を更に高みへと引き上げる力になっている。
イサセリ皇子の高世は、その出自故に決して帝王とはなれない屈折を抱え、隠遁状態にあるという役どころの出発点から、ほぼ終幕まで笑顔を見せない。それでいて、高貴な身分の皇子であることが素直に納得できる在り様は、やはりトップスターたる高世ならではの華やかな存在感のなせる業。マオリが真っ直ぐにイサセリ皇子を思うことも、そのマオリを思いながら、相手がイサセリ皇子では引き下がる以外にないと諦観しているタケルの言動にも説得力を与える、役柄の在り様がさすがの一言だった。そんなイサセリ皇子がある瞬間「鬼」となり、話題となったポスターの特殊なメイクアップが、ライブでは再現できないはずでありながら、観る者に確かな変化を実感させるのが圧巻。この激変があるからこそ、最後に見せる笑顔に、なんとも温かい思いを抱ける主役ぶりだった。
 
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一方温羅の桐生麻耶は、穏やかで温かい笑顔が印象的な登場をするだけに、後に修羅となる怨念があまりにも切ない役柄を、十二分に体現している。実は百済の王国の第二王子であったが、身分の低い母と共に国を追われた…という設定が、イサセリ皇子の境遇と重なるのが作劇の重要なポイントで、誰が英雄となり、誰が「鬼」と呼ばれるか、両者にはまさに紙一重の違いしかないという、作品の根幹を成すテーマを支える存在でもあり、これは現時点のOSK日本歌劇団において、高世と桐生という2人のスターのタッグがあってこそ実現したドラマ作りともなっている。つまり見事にあてがきが為されていて、その意味でもOSK日本歌劇団の大きな節目の年に相応しいオリジナル作品と言えるものだった。

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そんな2人を軸に、舞台を創り出す陣容がまた逸材揃いで、作品を更に豊かなものにしている。温羅の妻・阿曽姫の折原有佐は、明るく快活で芯の通った女性像をしっかりと演じつつ、確かな可憐さも残すのが素晴らしい。台詞発声も適度に高過ぎず、実に心地よいトーンで、温羅が得たただ一つのかけがえのない拠り所に相応しい存在足り得ていた。大変残念なことに4月での退団をすでに発表していて、これが最後の東京公演となったが、地に足が着いていながら愛らしいという、歌劇の世界になくてはならない逸材だっだだけに、退団が心から惜しまれる。
 
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望月上道の悠浦あやとは、OSK日本歌劇団の次世代を担うと目される男役スターの1人だが、持ち前の華やかなスター性だけでなく、主演経験などで得た深い演技力が、今回の色悪の魅力とも言うべき役をも手中に納める力になった。真っ白な王子様役が何よりのニンだと思わせてきた人が、役幅を見事に広げていて頼もしい。
 
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イサセリ皇子をまっすぐに恋するマオリの千咲えみは、これまでもどんなに端で踊っていても、そのとびきりの愛らしさで目を引いて来た人だけに、ヒロイン格と言っていい今回のキャスティングがまず喜ばしい。高世とはかなり学年差があると思うが、イサセリ皇子が守るべき者にすんなりと見えたのは大収穫。これを契機にますます伸びていって欲しい。

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そのマオリを愛するタケルの虹架路万は、ドラマを動かす重要なポイントとなる役柄の、これぞ男役の気障に決めた動きの中にある真摯さを巧みに表している。客席での芝居も堂に入ったもので、イサセリ皇子の仲間である3人のコントラストを秀でた明るさで表現したユンの翼和希と共に、作品の癒しとなる部分をもきちんと担っている。

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また朝廷側では、崇神天皇の愛瀬光が、イサセリ皇子を兄と慕いながら、政を執り行う上で上道に頼らざるを得ない苦悩が見て取れる、確かな芝居が目を引く。上に立つ者の孤独が、愛瀬の優しく柔らかな持ち味によって、より照射される効果があった。皇后・御間城姫命の城月れいは、どこかに怜悧さのあるこの人の美貌が役の複雑さに打ってつけ。実に奥の深い芝居で、観終わって非常に考えさせられるものを残したのは天晴れだった。
他に、朱我流の実花もも、青霧の天輝レオ、弥彦の壱弥ゆう、三奈人の湊侑希、吉備の女の羽那舞と、印象に残らない出演者がいないというのも、この作品の見事な一面で、いずれもが与えられた役割を確実に果たし、これは大きな経験になったことだろう。

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何より、高世以下、ダンス、殺陣、歌、と、誰1人として実力に穴がないのが、OSK日本歌劇団の力強さで、14名の出演者が壮大な古代の物語を全力で創出していて、歌劇のファンばかりでなく、ミュージカル、2.5次元、ファンタジーなど、様々なジャンルを愛する人達にも、是非足を運んで欲しい見応えある舞台となっている。

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【囲みインタビュー】

初日を控えた2月22日、通し舞台稽古が行われ、主演の高世麻央が囲み取材に応えて公演への抱負を語った。

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──大阪公演を経て東京公演がはじまりますが、大阪公演で感じたこと、そして東京公演に向けての抱負をお聞かせ下さい。
今回、私自身もすごく久しぶりのお芝居作品ですので、皆様が「真・桃太郎伝説」と聞かれて、桃太郎とイコールにならないところ、私たち演じている側も「あぁ、こういう風につながるのか」というものがありまして、大阪公演では私たちの想像している以上にお客様にお楽しみいただけて、感動したというお話も嬉しいことにいただけました。特にイサセリチームは賑やかにワイワイやっておりますが、すごく色々なものが凝縮された作品だと思います。真・桃太郎伝説ですがただの桃太郎伝説でもないですし、桃太郎さんが鬼退治に行きますというだけの話でもないです。スケール感も大きいので、それが劇場が変わってもどれだけ出せるかが課題でもあります。また大阪のお客様と東京のお客様では反応も違うと思いますので、はやみ先生をはじめとして、いい意味で慣れている公演ではあるのですが、やはりまた初心に戻って、銀座博品館劇場の空間でどれだけお客様にお楽しみいただけるか、全力で務めたいと思っています。

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──イサセリ役は愛する人を守る為に変身するような場面など、ドキドキするようなものでしたが、演じる上で何を大切にしていらっしゃいますか?
イサセリの皇子は、第一皇子にはなれない身分で、屈折しているところから始まります。(冒頭の)夢の中の一場面にもあるように、幼い頃から母からも「笑ったり感情を出してはいけません」と制限をされて、感情を封じ込めてきたものが、将軍の任を解かれることによって大切な三人の仲間に出会い、一つの物事を三人の仲間と共に解決していくことで変化していきます。マオリとの関係も前半は仲間だと思っていますが、後半では失った時にすごく大事なものだと気付かされますので、自分の中では前半の部分と、鬼になった後からのイサセリとしての成長過程が「桃太郎」のお話につながっていくので、大事な仲間たち、大事な恋人を得てこれから色々なことに向かって行くんだろうなという余韻に繋がればいいなと思いながら演じさせていただいております。鬼の所も効果で声色は変化しますが扮装は同じなので、ポスターの姿に瞬間で変われたらいいなと思うのですが、自分の中では手であったりとか、鬼になった部分を内面から表せたらと思っておりますので、同じ扮装でも違うというのを感じていただけたらと、熱演することに尽きますね。温羅とも違う出会い方をしていたら本当に良き友になれただろうなと思います。そういうことを想像したら余計感動して泣けてきますし、大阪公演よりも更にそういった意味でも新しい感情も出て来ていると思いますので、東京公演ではそういうところを新鮮に感じとっていただけたらいいなと思いながら演じさせていただいております。

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──大阪公演も大好評の公演でしたが、高世さんは出番も大変多く、パワーが必要ですね。
そうですね。(真実を)暴いていくところなどは自分でもまばたきするのを忘れる位で、それ程やりがいのあるお役をいただきました。イサセリとしてその時に起こるスケールの大きい物に立ち向かっていこうと思っています。私だけでなく全員がなのですが、これだけのことを経験させていただけるのは本当に幸せです。 
──また観たいというお客様も多いのでは。
OSK日本歌劇団としては、最近博品館劇場で何度か公演させていただいているのですが、 私は、外部公演では出演させていただいたことがあるものの、OSKの公演として出演するのは初めてです。お客様にも見やすい劇場だなと思います。歌劇をご覧になったことのない方、大阪公演でもOSKを初めてご覧になる方も多くて、男性のお客様も多くいらして下さって楽しかったと言って頂いているので、今回の東京公演は4日間しかないのですが、何かそういうきっかけとなる公演、劇場でご覧になって体感して頂ける公演に出来たらいいなと思います。本当に私たちも心を込めて役としてどう生きられるかということに奮闘していますので、その勇士を観に来ていただけたらと思います。
──久しぶりのラブシーンもありますね。
そうですね。可愛らしくもある、自分自身もその前と感情が違うんですね。愛しい人を前にして歌うのも大好きですし、とても歌劇らしい場面で、本当に色々なことが凝縮されているので、ひとりでも多くの方にご覧いただきたいです。

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──今年はOSK日本歌劇団95周年ですが。
今までも色々なことをさせて頂き、今年の創立95周年があると思っております。95周年だからこういうことをするというよりは、95周年だからこそ何が出来るかというのを考えながら、この『鬼ノ城』がOSKの大きな作品としては、今年最初のものと言っても過言ではない作品なので、新たな試みもしています。作・演出・振付のはやみ先生も「今までのOSKを残しつつ、新たなことにもトライする」というところを目指していて、このポスターのメイクもすごく斬新で、お客様からどういう反応があるかな?というのがすごく大きかったのですが、みなさんが期待を持って観に来て下さって、新しいことへのチャレンジもさせて頂いています。それが5年後の100周年へと繋がるような95周年にしていきたいです。今回は14名の作品なので全員が全力を尽くして、「これぞOSKの芝居だ!」というものをお見せしたいという思いでやっておりますが、更に今年は大人数が揃っての松竹座と新橋演舞場で公演が控えていますので、応援して頂いているすべての皆様への感謝の気持ちを持って、お客様に楽しんでいただけるよう、少しでもお返しができるよう、頑張ってまいりたいと思います。

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──最後に、東京公演に向けてのメッセージを。
気軽に観に来ていただけたらいいなと思います。ストーリーを「こういうものですよ」と口で説明するような作品ではないので、博品館劇場にお越しいただいて、この空間で桃太郎の世界を堪能していただくことが今後の第一歩に繋がるような気がします。楽しみに待っていて下さった皆様には、期待を裏切らないような舞台にしたいなと思いますし、誰もが共感できるものがある作品だと思いますので、歌劇ってどんなものなの?と思われておられる方にも、新しい桃太郎伝説を感じに来て頂けたら。殺陣もお芝居もダンスもあって、私だけではなくて14人全員に色々なスポットを当てていただいていて、それぞれに見せ場がたくさんあります。まずは劇場に足を運んでいただきたいです。よろしくお願い致します。

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〈公演情報〉
OSK日本歌劇団
真・桃太郎伝説『鬼ノ城〜蒼煉の乱〜』
作・演出・振付◇はやみ甲
音楽◇松岳一輝
出演◇高世麻央、桐生麻耶、折原有佐、悠浦あやと、虹架路万、愛瀬光、翼和希、城月れい、千咲えみ、実花もも、天輝レオ、壱弥ゆう、羽那舞、湊侑李 
●2/23〜26◎博品館劇場
〈料金〉SS席7.500円、S席6.000円、A席(自由席)4.000円、A席(学割自由席)2.000円、U-25・S席5.000円、はじめて割S席6.000円、学生3人割(自由席)4.500円 
〈お問い合わせ〉
OSK日本歌劇団 06-6251-3091 (10時〜17時)



【取材・文・撮影/橘涼香】



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倉持裕が乱歩の迷宮世界をシアタートラムに立ち上げる『お勢登場』開幕!

s_11 世田谷パブリックシアター『お勢登場』撮影:細野晋司_DAF4049

乱歩の迷宮世界を倉持裕の作・演出と個性の光る俳優陣で描く舞台、『お勢登場』が2月10日にシアタートラムで幕を開けた!(26日まで。その後、福岡、大阪公演あり)
 
この舞台は、江戸川乱歩の多数の作品群の中から倉持裕が8本の短編小説を厳選、複雑な手法で編み上げ、1本の演劇作品として再構成したもの。
その8本は、乱歩作品の中の二大ジャンル「本格推理もの」「怪奇・幻想もの」の両方から分け隔てなく選ばれた。それぞれの短編作品の世界がパラレルワールドのように展開されながら、ミステリアスな女・お勢を軸に、次第に絡まり合っていく。

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明智小五郎のライバルに仕立てようと江戸川乱歩が構想していたのを受け、倉持が膨らませたダークヒロイン・お勢を演じるのは黒木華。そして、片桐はいり、梶原善など黒木以外の俳優たちは、1人で複数の役を演じ、乱歩の描く人間の不可思議な多面性を浮かび上がらせる。
乱歩×倉持×個性の光る俳優陣、この魅力的なタッグで、迷宮世界がシアタートラムに立ち上がる!

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【コメント】

この公演の初日を迎え、作・演出の倉持裕、出演者の黒木華、片桐はいり、梶原善からコメントが届いた。

倉持裕(作・演出) 
『お勢登場』は、自分の得意技である構成力を発揮できた作品だと思っています。意外と「怖い」と仰ってくださるお客様も多く、またコメディの部分も笑っていただけたので、シリアスとコメディが良いバランスになっているのではないでしょうか。
俳優は皆さん、良いです。黒木華さんはお勢という悪女の色気を出して、芝居を引っ張っています。また片桐はいりさん、寺十吾さん、千葉雅子さん、そして梶原善さんというベテラン勢が、シリアスとコメディの色分けをコントロールしながら物語の大枠を築いていて、そんな中で水田航生くん、川口覚くん、粕谷吉洋くんは、軽さとスピード感を与えてくれています。明日以降、更に面白い芝居になると思います。

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黒木華(お勢)
お客様の前で上演して反応をいただくことで改めて「お勢は物語の中でこのようにつながって、変化していくんだな」と実感することができました。お勢は魅力的な女性で、彼女が登場するオープニングも演出がとても格好良いので、私もそれに合わせて見得を切っています。見てくださる方が思わずドキッとするような不思議な魅力をまとえるよう、お勢の悪い部分、可愛らしい部分などをこれから更に膨らませて、作品の芯としてのお勢の存在を大きくできたらと思っています。

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片桐はいり(井原/刑事1/瀬川須磨/兄弟の母 ほか)
最初に戯曲を読んだときは、どうやってこれを上演するんだろうと思ったのですが、こんなに大変なことだったんだと今日改めて感じました。やり残したことや、新たな問題が沢山見えてきましたので、これから考えないといけません。人間がそれぞれ自分の裏側で隠していること、その多面性をお芝居の中で浮かび上がらせるようにできたらと思っています。まだまだやれるはずです。
 
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梶原 善(村上/按摩//瀬川昭夫)

こんなに登・退場の多い大変なお芝居は珍しく、初日をご覧になったお客様にも“生”な感じを味わっていただけたのではないでしょうか。明日からはもっと“スムージー”に、芝居のドキドキ感をより高めていけたらと思います。この作品は、おかしみのある普通の人間たちが、お勢という記号に嵌って突き進んでいくというところに面白みがあると感じています。その倉持くんの戯曲の素晴らしさをお芝居でも十二分に発揮していますので、これから見に来てくださる方はどうぞお楽しみに。

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〈公演情報〉
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世田谷パブリックシアター 『お勢登場』  
原作◇江戸川乱歩
作・演出◇倉持裕  
出演◇ 黒木華 片桐はいり 水田航生 川口覚 粕谷吉洋 千葉雅子 寺十吾 梶原善
●2/10〜26◎シアタートラム〈料金〉一般 6,800円 高校生以下 3,400円(全席指定・税込)  
 *毎公演、当日券発売あり
●3/1◎福岡市民会館
●3/4・5◎梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ 
〈お問い合わせ〉 世田谷パブリックシアターチケットセンター 03-5432-1515



【撮影/細野晋司】


ユナク(超新星)、ソンジェ(超新星)、イ・ジフン出演。韓国ミュージカル『INTERVIEW』




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人気舞台『柔道少年』の初日がついに開幕!

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本作、「柔道少年」は、2014年5月韓国ソウルの演劇のメッカ、大学路で初演の幕を開けた。
年代性別を越えた幅広い観客を集め、1ヶ月の公演は延長され、翌2015年には4ヶ月を越えるロングランでの再演が行われた。
高校生たちの青春〜おバカな日常、恋愛のドキドキ、スポーツに打ち込む真摯な姿〜が描かれ、観客は爆笑の渦に包まれ、また本格的柔道シーンに息を飲んだ。
 
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今回、この人気作が日本で初上演されることになり、劇団「柿喰う客」代表の中屋敷法仁が演出を手がけることになった。中屋敷は2013年、やはり韓国の人気小劇場ミュージカル『チョンガンネ〜おいしい人生お届けします〜』の日本初上演の演出を務め、オリジナルを大胆に再構成した作品は、日本の観客のみならず来日した原作スタッフにも高い評価を受けた。

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今作のキャスティングは中屋敷の意向もあり、チーム、グループ、劇団等、元々結束力を備えるメンバーを揃えようとオーディションを開催。その結果、俳優集団D-BOYSから人気・実力に加え、運動能力にも長けた宮崎秋人、荒井敦史、三津谷亮、池岡亮介が選ばれ、ヒロインのバドミントン選手役にはフレッシュな魅力と共にバドミントン経験を持つ桜井美南が決まった。また様々な大人の役を1人で演じるのは小林正寛。キャリアある実力俳優だ。

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その『柔道少年』の初日が、2月9日に開幕、出演者のコメントが届いた。

【コメント】
 
宮崎秋人
ミヤザキシュウト役の宮崎秋人です。この『柔道少年』はとにかく楽しんで観られる作品に仕上がっていると思います。作品を、キャストを信じて席に座っていただければ、きっと“何か”が届くと思います。けっぱります!

荒井敦史
この『柔道少年』の見どころは、やっぱり目の前で行われる生の柔道シーンだと思います。さらに誰でも経験してきたであろう葛藤だったり恋愛だったりがリアル且つ、面白く表現されていると思います。最後まで楽しんで演じます。

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三津谷亮
Dステ史上ないくらい、キャスト全員、床の上をコロコロ転がります。そして、僕と池岡はコロコロと七変化します(笑)。舞台と客席の距離が近いスズナリ、そしてABCホールで、お客様と一緒に本作を回す大きな軸となれるよう、精一杯頑張ります!

池岡亮介
超ド級青春ラブストーリー。コメディです。つまり、お客様の笑い声がないと完成しないのです。僕らも本気で面白い芝居を目指します。声を出して笑っていただければ幸いでございます。

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桜井美南
ついに今日、私達が稽古場で作り上げて来た全てを、皆さんにお届け出来る事がとても嬉しいです。稽古では全員がアイディアを出し合い、全力で試行錯誤して来ました。
その熱を感じてもらえるように、皆さんも巻き込む勢いで精一杯けっぱります(頑張ります)!!

小林正寛
韓国で大人気になった舞台というだけありまして、温かく、熱く、可笑しく、素敵な舞台だと思います。皆様に楽しんでいただけるように、精一杯やらせていただく所存です。よろしくお願い致します。

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中屋敷法仁(演出)
いよいよ開幕する舞台『柔道少年』!演技…柔道…そしてギャグ!ひたすらに稽古に打ち込んできたのも、全てはお客様に最高のエンターテイメントを届ける為です!小劇場空間ならではのライブ感をどうぞお楽しみに!

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〈公演情報〉
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Dステ20th『柔道少年』
作◇イ・ジェジュン パク・キョンチャン
演出・上演台本◇中屋敷法仁
出演◇宮崎秋人 荒井敦史 三津谷亮 池岡亮介 桜井美南 小林正寛
●2/9〜21◎ザ・スズナリ
2/24〜26◎ABCホール
〈お問い合わせ〉サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(全日10:00〜18:00)







ユナク(超新星)、ソンジェ(超新星)、イ・ジフン出演。韓国ミュージカル『INTERVIEW』




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東山義久、植木豪、中河内雅貴、森新吾、良知真次の「TeamLEGACY」が、圧巻のスター性で魅せる『ALTAR BOYZ』

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エッジィで知的な数々の作品を輩出してきたニューヨークのオフ・ブロードウェイで、で2005年のベストに輝いたロック&ダンス・ミュージカル『ALTAR BOYZ』が、東京・新宿FACEで上演中だ。フレッシュなメンバーと振付で初日を飾ったTeamGOLDの公演に続いて、6日から日本初演メンバーが集結したTeamLEGACYの公演も幕を開け、2チームを続けて鑑賞することもできる、豪華な公演が今乗りに乗っている(16日まで東京・新宿FACE、2月18日大阪・森ノ宮ピロティホール〈TeamLEGACYの出演〉、更にTeamLEGACY×TeamGOLDによる合同スペシャル公演が、2月24日〜2月26日東京・品川プリンス・ステラボールで上演)。

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神と司祭に使える美しき5人の使徒たちがボーイバンド(ダンスボーカルグループ)を結成し、福音の歌とダンスで愛を説き、観客たちの魂を救うという設定の舞台は、人種差別、移民差別、ゲイ差別など、時代の難問を知的な比喩に変えて、2時間を駆け抜ける。日本では、2009年東京・大阪・名古屋で初演。作品ファンも増え、今回、5回目の公演を迎えているが、中でもTeamLEGACYは、ルーク役の森新吾の加入を除いて、日本初演メンバーが集まった、文字通り日本の『ALTAR BOYZ』の歴史の遺産と言って良い陣容。やはりSONG×DANCE×ACTで展開されるノンストップのステージの上に、メンバー1人1人の個性、スター性が煌めいているのが大きな魅力となっている。

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【STORY】

アルターボーイズとは、神に仕える美しき5人の男子=使徒たち、MATTHEW(東山義久)JUAN(植木豪)、MARK(中河内雅貴)、LUKE(森新吾)、ABRAHAM(良知真次)が結成しているボーイバンド(ダンスボーカルグループ)。彼らは、福音の歌とダンスで愛を説き、観客たちの魂を救うことを使命として、世界中でライブ活動を続けている。時あたかも、2017年世界ツアーの日本ファイナル公演。アルターボーイズたちは、会場に集った悩める観客たちの魂を浄化する為に、渾身の歌とダンス、更には個々の「悩み相談」にも応じ、観客全員の魂を救うために奮闘する。だが、これまで世界中で行って来たライブでは、思いもよらなかった「救われぬ魂」の存在が、メンバーたちを困惑させていき……。

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舞台に接して感じるのは、全体に貫かれている宗教に基づいた展開だ。元々アルターボーイズのメンバーたちの名前も、聖書で深い馴染みのある使徒たちから取られていて、教会に行くことを説き、神と対話する彼らの中に、ユダヤ人であるABRAHAMが混じっていることが意味するものなど、基本的にキリスト教国とは言えない日本で上演するには、ある意味でハードルの高い作品であるのは事実だと思う。

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けれども、そんな作品が長きに渡り愛され、上演が続いてきた背景には、たたみかけるサウンドに乗って歌い、踊りまくる理屈抜きのライブとしての醍醐味を作品が持っていたことと共に、知的でウイットに富んだ会話の中に、国や宗教人種の違いを越えて通じる、普遍的なテーマが盛り込まれていることがあるのは間違いない。特に「人を差別してはいけない」とか、「互いの政治思想、宗教、嗜好等を尊重し、多様性を認め合う」とか、大人であれば当然わかっていると思っていたあれこれが、軋みを見せている今の時代の空気に、ダイレクトに響くメッセージがあることに、改めて目を瞠る。

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仮に自分と異なる他者に対して、心の奥に違和感を持っていたとしても、それを大上段に振りかざすことは慎むといった礼節が失われ、自分さえよければ良いという赤子の本能のような雄たけびが、喝采を集めさえしている、確実に恐ろしい方向に世界が動こうとしている今だからこそ、この作品が訴えている人種差別、移民差別、ゲイ差別などを乗り越えようとする力には絶大なものがあった。
本当なら、こんな問題提起をしなければならない時代があったのだね、と言えていればどんなに良かったかと思う作品のテーマが、ここまで真に迫るのには忸怩たる思いも抱くが、その一方でロック&ダンス・ミュージカル『ALTAR BOYZ』が上演を重ねてくれている意義を感じずにはいられない。あくまでもエンターティメントの中で、ありのままの他者を認め合うことの尊さを訴えてくる作品は、あまりにも貴重だ。

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そんな作品を日本のエンターテイメントに根付かせた功労者たちが、今回の「TeamLEGACYに」集っている。リーダーMATTHEWを演じる東山義久は、自身も「DIAMOND☆DOGS」のリーダーであり、1舞台人としても敢えて道なき道を切り拓き、様々な挑戦を続けている存在であることが、このMATTHEW役に見事に投影されている。元々踊れて歌えて芝居ができないと成立しないSONG×DANCE×ACTライブである作品を、ここまで成長させ、牽引してきた東山の力は大きい。何よりも彼自身が成長し続けていることが、作品を更に引きあげていて、今回の上演で『ALTAR BOYZ』からの卒業を発表したのは、東山らしい姿勢でありながらも、やはり寂しいことだ。

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同じく今回の上演での卒業を発表しているJUANの植木豪は、スペイン訛りを、大阪弁に変換したウィットにあふれる役柄を飄々とした風情で演じている。ドラマ展開の中で、大きく感情を振幅させる役柄でもあるが、その姿にも愛らしさが漂うのは、本人のキャラクターと役柄がフィットしているからこそだろう。もちろん植木が出るからにはの、鮮やかなブレイクダンスも健在で、目を引き付けた。

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MARKの中河内雅貴は、このところしっかりした兄貴分的な役柄に回っている姿をよく観ていただけに、ゲイであるが為に壮絶ないじめを受けてきた過去を持つ役柄を繊細に見せているのが、改めて新鮮だった。MARKは作品の中に登場する様々な課題の中でも、特に今日性の高いLGBTの問題を担っている役でもあるから、中河内のように個性がクリアに立っている人材が演じることの効果は、やはり大きなものがある。

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LUKEの森新吾は、この数年振付だけでなく演出にも才能を発揮していて、全体を俯瞰する術と、柔和な語り口とを備えた存在だが、ひと度役者として舞台に身を置いた時に放つ、どこか尖った攻撃性が、この舞台にも生きている。出自はダンスの人と言って間違いないと思うが、歌唱力もいつの間にか大きく躍進していて、あっという間に感情が振りきれる役柄の危険な香りと、誇張された面白さを巧みに表現していた。

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ABRAHAMの良知真次は、大作ミュージカルにも数多く出演を重ねている貴重なミュージカル俳優の1人だが、確かな演技力はもちろん、歌っても踊っても「魅せる」ことのできる力量を、メンバーの中で唯一ユダヤ人であるからこそ、仲間を信じようとするどこか朴訥な役柄に、きちんと落とし込んでいることに感心させられる。終幕のソロも胸に迫り、やはり日本版『ALTAR BOYZ』には欠かせない人材だ。

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特に、この「TeamLEGACY」の出演メンバーそれぞれが、作品の日本初演以来の年月に培ってきた蓄積が、演出の玉野和紀の、永遠の少年と呼びたい遊び心もふんだんに盛り込まれた日本版『ALTAR BOYZ』を、更に大きくしていることは明白で、スターが演じる『ALTAR BOYZ』として、ライブ感満載のステージを輝かせていたのが印象的だった。フレッシュな勢いとスピード感に満ちた「TeamGOLD」、そしてキャラクターの味わい深い「TeamLEGACY」、両者を見比べる妙味の高い公演となっている。

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※TeamGOLDの記事はこちら
http://kangekiyoho.blog.jp/archives/52018871.html


〈公演情報〉
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BEST OF OFF BROADWAY MUSICAL
『ALTAR BOYZ』
作◇ケビン・デル・アギラ
作詞・作曲◇ゲイリー・アドラー マイケル・パトリック・ウォーカー
演出◇玉野和紀
出演◇
「TeamLEGACY」東山義久 植木豪 中河内雅貴 森新吾 良知真次
「TeamGOLD」大山真志 法月康平 松浦司 常川藍里 石川新太
●2/3〜16◎新宿FACE
〈料金〉「TeamLEGACY」8,500円 (全席指定・税込 ※会場にて1ドリンク代500円別途必要)
〈料金〉「TeamGOLD」7,000円 (全席指定・税込 ※会場にて1ドリンク代500円別途必要)
 プレビュー公演 6,000円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉キョードー東京 0570-550-799 (11時〜18時)
●2/18◎森ノ宮ピロティホール ※「TeamLEGACY」キャスト
〈料金〉8,800円 (全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉キョードーインフォメーション 0570-200-888(10時〜18時)
●2/24日〜2/26日◎東京・品川プリンス・ステラボール(TeamLEGACY×TeamGOLDによる合同スペシャル公演)
〈料金〉8,800円 (全席指定・税込 ※会場にて1ドリンク代500円別途必要)
〈お問い合わせ〉キョードー東京 0570-550-799 (11時〜18時)



【取材・文・撮影/橘涼香】




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