稽古場見学、記者発表、インタビューなどから、近々公開される作品のおもしろさを探ります。

『真夜中の弥次さん喜多さん』三重

レビュー速報

若だんなと妖が新たな難事件に挑む!ミュージカル「しゃばけ」参〜ねこのばば〜 開幕!

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畠中 恵の大人気時代小説『しゃばけ』(新潮文庫刊)のミュージカル化第3弾、ミュージカル「しゃばけ」参〜ねこのばば〜が、4月28日に新宿・シアターサンモールにて初日を迎えた。(5月7日まで。のち大阪公演もあり)
 
江戸時代を舞台に、主人公の若だんな一太郎と妖(あやかし)が繰り広げる人情劇で、シリーズ15周年を記念して2017年1月に、ミュージカル「しゃばけ」として舞台化したのが1作目。演出と音楽の浅井さやか(One on One)、  脚本と作詞の神楽澤小虎(MAG.net)が、原作の世界観を見事に表現して評判となり、同年9月には2作目のミュージカル「しゃばけ」弐 〜空のビードロ・畳紙〜を、紀伊國屋ホールで上演。そして今作は、ミュージカル「しゃばけ」参〜ねこのばば〜としての上演となっている。

今回の出演者は、初演から一太郎を演じている(2作目は声のみの出演)植田圭輔と、同じく初演以来の仁吉役、中村誠治郎が登場。また3作とも出演の「屏風のぞき」の藤原祐規、「守狐」の福井将太というお馴染みメンバーが揃った。また新キャラクターとして、若い僧侶・秋英に法月康平、強い霊力を持つ僧侶・寛朝に石坂勇、そのほか個性豊かなキャストが揃っている。

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一太郎(植田圭輔)に過保護な仁吉(中村誠治郎)。屏風のぞき(藤原祐規)も守狐(福井将太)も仁吉にはかなわない。
 
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一太郎のもとに護符を届けにきた広徳寺の若い僧侶・秋英(法月康平)。

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広徳寺には強い霊力を持つ僧侶の寛朝(石坂 勇)がいて、一太郎にある相談を持ちかける。
 
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若い僧侶の秋英を中心に僧侶たちの歌とダンス!

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広徳寺になにやら不穏な気配が…。

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一太郎危うし!?

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今作では、歌・踊りがさらにパワーアップ! 一太郎が、屏風のぞきや守狐の妖たちと一緒に、いつも過保護な仁吉に猫なで声で他出をお願いする愛らしい曲や、広徳寺の若い僧侶・秋英が誰にも言えない秘密を抱えて思い悩む心情を歌う切ない曲、同じく広徳寺の強い霊力を持つ僧侶・寛朝が、どこか怪しげに自己紹介をする曲など、キャッチ―な新曲が盛りだくさん! 素敵な楽曲の数々で作品の世界観に観客をグッと引き込む!

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見どころの1つ、「ねこまた役」でシリーズ初の豪華日替わりゲスト登場。初日を飾る「ねこまた」は廣野凌大。今後もさまざまな「ねこまた」がステージを盛り上げる。一太郎たちと、どのようなやりとりをするのか注目!

【初日挨拶】

この公演の初日前日にプレス用に公開舞台稽古が行われ、出演者の挨拶が行われた。

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後列/福井将太、法月康平、石坂 勇、植田圭輔、中村誠治郎、藤原祐規、廣野凌大
前列/田中大地、あきつ来野良、市川真也、松山祐樹
 
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廣野凌大
「日替わりねこまた」は、演出家の浅井(さやか)さんに、好きにやれと言われているので(笑)、僕は好きにやっているのですけど、「日替わり」ということで、他の俳優さんたちも違った「ねこまた」で、毎日毎日、刺激が強いくらい変わっていくと思うんです。「日替わりコーナー」も毎日違うものをみんなが持って来て「ねこまた」のキャラも変えて、好きにやっていると思うので、毎公演通ってくださるお客さんにも、その日だけ観てくださるお客さんにも、それがアクセントになってこの「しゃばけ」という作品を楽しんでいただけたらいいのかなと、僕は思います。あとは先輩方に助けられながら、明日の初日をがんばろうと思います。ありがとうございました!
 
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福井将太
「しゃばけ」今回は参ということなんですけど、今まで全作品に関わらせていただきまして、今までの中で一番ショー的要素が多いというか、ダンスなどのナンバーが多い作品でになっていると思います。そして今日は凌大が来てくれましたが、「日替わりねこまた」は、今日は「玉千代」ですが、女性なら「おたま」が来てくれるので、毎回違った作品になると思いますので、ぜひ楽しんでいただければと思っています。 

法月康平_SN18194
法月康平
僕は「しゃばけ」初参加なんですけれど、今までの「しゃばけ」のほっこりしたミュージカルの中にも、今回は少しピリッとした、お芝居で見せるような部分も出していきたいなと、秀英を今まだ、作ってる最中です。明日から舞台が開きますけど、最後まで追求して、みんなでケガしないように千秋楽までがんばっていきたいと思っています。

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石坂 勇
僕も法月くんと一緒で初めて参加するのですが、「あの年寄りいらなかったんじゃね?」と言われないように(笑)、精一杯がんばりたいと思います。役者がやれることはスタッフとともに、稽古場で積み上げてきましたので、あとは毎日来て下さるお客様で、この「しゃばけ」参 〜ねこのばば〜が完成すると思っております。ぜひお越しください。よろしくお願いいたします。

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藤原祐規
僕も将太と一緒で、壱、弐と出演していて、今回はなによりも、弐では一太郎と仁吉がいなかったので、そこが今回新鮮で、壱よりも一太郎と仁吉のことがよくわかったので、「しゃばけ」も、よりいっそう深まったんじゃないかと思っています。あとは秀英と寛朝という新キャラクターが凄い新しい風を吹かせてくれるので、さっき法月が「ピリッとさせる」と言ってましたので、逆に僕と将太は「フワッとさせる」ことをがんばって、物語に華を添えられたらいいかなと思っております。千秋楽までがんばりたいと思っております。応援よろしくお願いいたします。
 
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中村誠治郎
今回は佐助がいないので佐助の分まで、(滝川)英治さんの分まで、今までなかった仁吉のコミカルさだったり、佐助がいない分を、仁吉1人で2人分がんばって、圭輔を支えていこうと思いますし、最後まで、お客様が一番楽しんで貰えるような舞台を作っていきたいと思っています。一生懸命全身全霊を込めてやりたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
 
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植田圭輔
本日はありがとうございました。「しゃばけ」参まで来ましたが、フルで出場してくださっている皆さん、この参で戻ってきた私たち、そして今回参加の方々がいる中で、また胸を張って、「素敵な『しゃばけ』です」と言えるような作品になって帰ってこれたことを、本当に嬉しく思っております。ただ作品にもある通り、すごく大切なものだったり綺麗なものが、「独り占めしたいと思う気持ちでいつか煤けてしまわないように」とあるんですけど、お芝居が好きで、この作品が好きでという気持ちが私欲にならないように、あくまで演劇であり、お金を払ってきてくださるお客様に届けるものであるということをしっかり自覚して、今まで紡いできてくれた人たちの気持ちを積んで、「しゃばけ」という作品を皆さまに届けていけたらなと思っています。あと、今回「しゃばけ」史上初の大阪公演があるので、大阪の皆さんにもしっかり届けられるように、まず東京でスタッフの皆さんと一緒に素敵な作品に作り上げたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
 
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法月、石坂、植田、中村、藤原、福井


〈公演情報〉
ミュージカル「しゃばけ」参_キービジュアル
 
ミュージカル「しゃばけ」参 〜ねこのばば〜
原作◇畠中恵「しゃばけ」シリーズ(新潮社刊)より『ねこのばば』所収「ねこのばば」
演出・音楽◇浅井さやか(One on One)  
脚本・作詞◇神楽澤小虎(MAG.net)
出演◇植田圭輔、中村誠治郎、藤原祐規、福井将太/法月康平、石坂 勇
あきつ来野良、市川真也、田中大地、松山祐樹
日替わりねこまた◇阿澄佳奈、加藤良輔(大阪公演)、川隅美慎、桑野晃輔、椎名鯛造、鈴木悠斗、芹沢尚哉、廣野凌大、深澤大河、古谷大和、松村龍之介(50音順)
〈料金〉プレミアムシート10,800円(特典付き)一般席6,900円(全席指定・税込)
●4/28〜5/7◎東京 シアターサンモール
●5/19・20◎大阪 大阪ビジネスパーク円形ホール

(c)2001  畠中恵/新潮社 (c)2018 CLIE
 
 

【文/榊原和子 撮影/鏡田伸幸】





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小川絵梨子演出、井上芳雄・ともさかりえ出演、ジョージ・オーウェルの問題作『1984』がついに開幕!

2.(左から)井上芳雄、ともさかりえ

すべてが監視、統制される社会を描いた衝撃の舞台『1984』が、新国立劇場で4月12日、開幕した。
物語は、全ての人々が監視され統制されている核戦争後の1984年の社会を描いた小説と、その中にある"附録"に記された「ニュースピークの諸原理」について、"附録"が書かれたと思われる2050年以降に生きる人々が分析し、やがて小説の世界へと入っていく...というもの。

原作は、1948年に発表されたジョージ・オーウェルの小説『1984』で、2014年にロンドンで初演され、現代の社会が抱える問題を鮮烈にあぶり出し、その年のオリヴィエ賞にノミネートされた。2017年にはブロードウェイでも上演、日本では今回が初上演となる。演出は新国立劇場次期芸術監督の小川絵梨子、主演には井上芳雄、ともさかりえを迎えるなど、充実のキャスト、スタッフで臨んでいる。

4.井上芳雄

【ものがたり】
時は2050年以降の世界。人々が小説『1984』とその"附録"「ニュースピークの諸原理」について分析している。過去現在未来を物語り、やがて小説の世界へと入って行く…。
1984年。1950年代に発生した核戦争によって、世界はオセアニア、ユーラシア、イースタシアの3つの超大国により分割統治されており、その3国間で絶え間なく戦争が繰り返されていた。オセアニアでは思想、言語、結婚等全てが統制され、市民は"ビッグブラザー"を頂点とする党によって、常に全ての行動が監視されていた。
真実省の役人、ウィンストン・スミス(井上芳雄)は、ノートに自分の考えを書いて整理するという、発覚すれば死刑となる行為に手を染め、やがて党への不信感をつのらせ、同じ考えを持ったジュリア(ともさかりえ)と行動をともにするようになる。
ある日、ウィンストンは、高級官僚オブライエン(神農直隆)と出会い、現体制に疑問を持っていることを告白する。すると反政府地下組織を指揮しているエマニュエル・ゴールドスタインが書いたとされる禁書を渡され、体制の裏側を知るようになる。
はたして、この”附録"は誰によって、どのように書かれたのか? それは真実なのか? そして今、この世界で、何が、どれが真実なのだと、いったい誰がどうやって分かるのだろうか……。
 
1.(右から)井上芳雄、ともさかりえ

物語に出てくる2050年と1984年という2つの時代、さらに2018年の日本。そこに通底するさまざまな問題へのイマジネーションを喚起しながら、舞台は展開する。追い詰められた人間の精神と追い詰める側の論理、オーウェルが1948年に危機感とともに表現したその恐ろしさは、70年を経た今、さらに肥大化して黒々と国際社会の中で拡がり続けている。その現実を直視させられる作品だ。

3.井上芳雄
 

〈公演情報〉
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新国立劇場開場20周年記念公演
2017/2018シーズン演劇
『1984』
●4/12〜5/13◎新国立劇場 小劇場
原作◇ジョージ・オーウェル
脚本◇ロバート・アイク、ダンカン・マクミラン
翻訳◇平川大作
美術◇二村周作
出演◇井上芳雄 ともさかりえ 
森下能幸 宮地雅子 山口翔悟 神農直隆 武子太郎 曽我部洋士 堀元宗一朗
〈料金〉 A席6,480円 B席3,240円(全席指定・税込)
〈お問い合わせ〉新国立劇場ボックスオフィス 03-5352-9999
●5/16〜17◎兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
●5/20◎穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール




【文/榊原和子 写真提供/新国立劇場 撮影/宮川舞子】



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艶やかに賑やかに!歌謡倶楽部『艶漢』第二幕がレトロな空間、東京キネマ倶楽部で開幕!

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一昨年の夏にエンターテインメントショーとして、ライブなステージを繰り広げて人気を博した歌謡倶楽部『艶漢』、その第二幕が4月11日に幕を開けた。(15日まで)

原作は尚月地の大人気漫画『艶漢』(「ウィングス」連載中(株式会社 新書館) )。
物語は、ノーフンがちで柳腰の美少年で傘職人の吉原詩郎と、熱血正義感の巡査殿・山田光路郎、そして詩郎の兄貴分で無敵な色気を放つ吉原安里の物語を軸にして展開される、エログロナンセンスな昭和郷愁的アンダーグラウンド事件簿。
スタートは2016年3月の浪漫活劇譚『艶漢』、そして2017年12月には浪漫活劇譚『艶漢』第二夜を上演。そして『艶漢』の世界観はそのままに、本編とは別機軸の歌謡エンターテインメントショーとして上演されたのが、歌謡俱楽部『艶漢』。通常のお芝居に加えて、ジャグリングや詩吟など本物のパフォーマーも参加し、POPや演歌!?、また個性豊かでキャッチ―な完全オリジナル楽曲を歌い踊るなど、原作の世界観を新たな角度から表現して話題となった。

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出演メンバーは、吉原詩郎役の櫻井圭登、山田光路郎役の末原拓馬(おぼんろ)、吉原安里役の三上俊、六口役の田上真里奈、湯上役の狩野和馬というシリーズではお馴染みの面々と、日替わり登場のゲストキャラクターで、ライブなショーを繰り広げる客席参加型のステージだ。

今回の会場となったのは、台東区のレトロなイベントスペース「東京キネマ倶楽部」。大正ロマンのオペラハウスをイメージして作られた空間は、ノスタルジックな趣を感じさせるとともに、どこか猥雑な気配も漂って、まさに『艶漢』の世界観とジャストフィット。よりショーを盛り上げてみせる。

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歌謡倶楽部『艶漢』のために書き下ろされた心躍る楽曲の数々。第二幕で初披露の新曲も!

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安里が客席でデンジャラスなファンサービスをする「バナナエリア」は大人気!

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乾布摩擦を広めることが目的で結成されたキュートなアイドルグループ。メンバーは吉原詩郎、吉原安里、山田光路郎というメインキャラ3人。

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グループのコンサート場面は、ペンライトはもちろんキャラ別のカラーテープ投げで盛り上がる!

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いつもの「艶漢」では見られない現代的な衣装に身を包んだ登場人物たち。

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本編以上にエロティックな詩郎と安里の関係、これでこそ「艶漢」ワールド。

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“猫”を探して会場を走り回る光路郎に、観客がバケツリレーでイジワル?

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艶やかで楽しく、いやがうえにも昂揚するステージはフィナーレも華やかに!

【挨拶】

初日前に行われたプレス用の通し舞台稽古のあと、出演者が登壇し挨拶を行った。

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橘伸三役/林野健志(11日ゲスト)
橘伸三役の林野です。今回、僕はゲストとして初日を華々しく盛り上げていって、残りの数日はメインメンバーに任せていきたいなと思っています。もともと僕はお花見の気分というか、花見をするような気持ちで、桜が満開になるように、東京キネマ倶楽部を盛り上げていきたいと思います。ご声援のほどよろしくお願いいたします。

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湯上役/狩野和馬
これだけ艶やかなメンバーが揃う中で、唯一の中年代表ということで(笑)、こういった艶やかなメンバーの中で、また違う色のキャラクター性を出して、作品にワンエッセンスを加えられればいいなと思ってがんばっております。一味違う『艶漢』の世界をご覧いただけると思いますので、ぜひご来場いただければと思います。よろしくお願いいたします。

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六口役/田上真里奈
『艶漢』の六口という役とは、これでもう4回も一緒に歩んでいるわけで、すごく自分の役を愛しているからこそ、役を広げられるし新たな表現を楽しんでいます。この素敵な会場も相まって、私もどんどんどんどんテンションが上がっていくと思いますので、ぜひ劇場に体感しにいらしていただければと思っております。千秋楽まで頑張りますので、応援よろしくお願いいたします。

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吉原安里役/三上俊
我々、劇団『艶漢』とでも申しましょうか?今回の作品は浪漫活劇譚『艶漢』の、パラレルワールド的な世界観を演じている訳ですが、色々な舞台作品がある中で、これだけお客様を楽しませることに特化した舞台もなかなかないと思います。本当に幸せのオーガズムを感じて帰っていただきたい、その一心で、全力で盛り上げていきたいと思いますので、ぜひ楽しんで、日頃の鬱憤を晴らしていただいて、幸せになって帰っていただければと思っております。

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山田光路郎役/末原拓馬
『艶漢』4回目ですが、『艶漢』という1つの物語を愛する人たちが集まって、その物語を元に色んな遊びをしてみるという、色んな形でここまでやってきましたが、第4弾となる今回も、やはり新しい形だなと思っています。1つのものを信じるという意味では、おおもとの演劇に近いんじゃないかなと、私は考えております。とにかくここを別世界のような場所になるように、パワースポットのような場所にしようと僕らはやってまいりました。色々な日常のある中で、ここにいる間はパーッと忘れて、また毎日が楽しくなるように過ごしていただけたらと思います。千秋楽までがんばります。よろしくお願いします。

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吉原詩郎役/櫻井圭登
今回、歌謡倶楽部『艶漢』第二幕の幕が上がるということで、ダンスナンバーがとても多い公演なので、ケガのないように、カンパニー一同、全身全霊をかけて演じさせていただきたいと思います。ぜひ東京キネマ倶楽部にて、一緒に暴れましょう!




〈公演情報〉
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歌謡倶楽部『艶漢』第二幕
原作◇尚  月地『艶漢』/「ウィングス」連載中(株式会社 新書館) 
脚本・演出◇伊勢直弘 
振付◇當間里美 
楽曲制作◇大石憲一郎 
出演◇櫻井圭登 末原拓馬(おぼんろ) 三上 俊 田上真里奈 狩野和馬
日替わりゲスト◇
橘伸三:林野健志 (11 日)
早乙女水彦:堀越 涼(12日)
佐倉春澄:村田 恒(13日)
山田アグリ:小槙まこ (14 日)
若林剣一:野田裕貴 (15 日)
ダンサー◇生田麗恵 亀岡菜花 久保田真理  林 祐衣 
●4/11〜15◎東京・キネマ俱楽部
〈料金〉一階  バナナエリア(スタンディング)13,000 円(税込)前方中央エリア/特典付き
    一階  一般エリア(スタンディング) 6,700 円(税込)
    二階  一般シート(指定席)         6,700 円(税込)(全席指定・税込) 

Ⓒ尚 月地/新書館Ⓒ尚 月地/幻灯署活劇支部




【取材・文/榊原和子 資料提供/CLIE 撮影/鏡田伸幸】

   

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竹中直人×生瀬勝久のタッグ “竹生企画 ” 第三弾『火星の二人』開幕!

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竹中直人と生瀬勝久のタッグによる “竹生企画”、その第三弾となる作品『火星の二人』が、日比谷、シアタークリエにて、4月10日に開幕した。(25日まで)
この作品は、生瀬勝久が憧れの俳優、竹中直人に声をかけ、2人の企画として立ち上がったもので、これまで『ヴィラ・グランデ 青山〜返り討ちの日曜日〜』『ブロッケンの妖怪』の2作品を上演している。今作ではヒロインに上白石萌音を迎え、高橋ひとみ、前野朋哉、池岡亮介と話題のキャストが集合した。

舞台初日を直前控えた当日、マスコミ向けの会見と、舞台シーンの一部公開が行われた。(舞台のシーン公開では、冒頭の1場から2場までを上演。)
 
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物語は、都内にある大学教授・朝尾(竹中直人)の家のリビングに集う人々のシーンから始まる。朝尾と妻・素美(高橋ひとみ)、大学生の息子・正哉(池岡亮介)、とその恋人?のさやか(上白石萌音)、そしてそこに訪れた、志波(生瀬勝久)という男がいる。
志波は、朝尾に聞きたいことがあるらしい。朝尾は、一年ほど前、遊園地で起きたジェットコースターの事故で、奇跡的に生き延びた乗客の一人。以来、朝尾は事故のことを語りたがらず、自身の内側にばかり向くように人柄も変わってしまった。影響を受けたかのように、俳優をめざしていた正哉もその夢をあきらめてしまい、つき合っていたさやかとも別れたいと言い出し、さやかは理由もつかめず正哉につめよる。
そんな中、朝尾に事故の事を聞きたいとやってきた志波。朝尾にとっては、忘れたい過去だが、素美はこれをきっかけに朝尾が変わってくれればと、志波を家に入れる。

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何かを抱え込み鬱々としている朝尾の、淡々とした中にある心の揺らぎを鮮やかに演じる竹中直人。竹中の軽さと深みを行き来する魅力が光る。いきなり訪れた部外者で家族の事情に踏み込んでくる志波の、遠慮のなさと憎めなさを、生瀬勝久が巧みに演じる。

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上白石萌音の透明感のある演技が、恋人の心変わりの理由を理解できずもがきながらも、どこかあっけらかんとしているさやかの人物像を絶妙に見せている。 
そして、父親の事故以来自分も夢を捨ててしまった、朝尾の息子、正哉を演じる池岡亮介は、誰にも理解されないであろう悩みを押し込めた鬱屈を滲ませる。今回の公演で池岡は、竹中と生瀬も同席のオーディションで役を勝ち取り、確かな演技でその期待に応えている。

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そして高橋ひとみは、夫や息子の様子を気遣い一見穏やかに見えるが、突然突飛な言動をする素美を、チャーミングに演じている。
そんな朝尾家に、さらにチンピラ風味の男・楠見(前野朋哉)が現れ、事態は思わぬ様相を呈していく…。
実力派俳優たちによってテンポよく運ばれる、緻密に組まれた倉持裕のセリフが心地よく、少しビターで、シニカルな大人のコメディ、であっという間の2時間だ。

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【会見】
会見は、竹中直人、生瀬勝久、上白石萌音が参加し、和やかなムードで行われた。

竹中直人 
まず、(この竹生企画を)続けてこられた事が凄いなと思っています。そしてまたこの作品が終わっても、3回で終わらせたくない、また次も出来たら、そういう思いが自分の中にあることが良いことだなと思っています。生瀬さんは、僕とは全く違うタイプの俳優さんだと思いますが、素晴らしい、エネルギーの塊のような俳優さんで、僕も負けそうになりつつ、一緒に創れている感じが本当に面白いです。今回の作品で、新たな倉持裕の世界を感じました。

生瀬勝久 
僕は竹中さんに憧れてこの世界に入ってきた人間なので、2011年この竹生企画が実現できてから、今でもまだ照れくさいところがあるのですが、舞台では同じ板の上で楽しく過ごせる時間がありますので、とても至福の時間です。今回の作品は、初めて観る方にとっては、難しい芝居ではなく、サスペンスのあるコメディと考えて頂けたらと思います。第一弾、第二弾をご覧になった方も、新しい倉持ワールドができたと思いますので、楽しみにいらして頂けたらと思います。 

上白石萌音 
前回の竹生企画『ブロッケンの妖怪』を観劇に行き、第三弾はどんな作品なんだろう、絶対観に行こう、と思っていたら、まさか自分が出ることになるとは思っていませんでした。倉持裕さんの作品が大好きですし、竹中さんとも初主演の映画でご一緒して舞台も一緒にやろうね、と言って頂いていたので、(今回の出演は)本当に嬉しかったです。共演者の方々のエネルギーやお芝居を観て、こんなにお芝居って深いんだと改めて感じまたした。スポーツ選手が競技をしているととても簡単に見える瞬間がありますが、それと同じように、稽古場では共演の皆さんが、すごく自然に演じられるので、私もすぐ出来るものだとと思ったら全然できなくて、ああ何が違うんだろう、と思いながら、毎日落ち込んで帰っていました。帰っていました。本当に楽しくて学ぶことが多すぎて、溢れてしまいそうな稽古場でしたが、きっと公演中もそういった気持ちが続いていくんだろうなと思っています。 
 
『火星の二人』は日比谷・シアタークリエを皮切りに、6月2日の福岡まで全国15箇所を巡演するツアーを行う。 

〈公演情報〉
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『火星の二人』
作・演出◇倉持 裕
出演◇竹中直人 生瀬勝久 上白石萌音 池岡亮介 前野朋哉 高橋ひとみ
●4/10〜25◎シアタークリエ
〈料金〉9,000円(全席指定・税込) 
●全国公演◎大阪、愛知、富山、石川、長野、宮城、岩手、栃木、新潟、香川、広島、鹿児島、長崎、福岡にて公演予定
〈お問い合わせ〉キューブ 03-5485-2252(平日12:00〜18:00)


【資料提供/キューブ 撮影/桜井隆幸】


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80年にわたる二人の女性とその家族達の人間ドラマ!ナイロン100℃結成25周年を飾る第一弾公演『百年の秘密』開幕!

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今年25周年を迎える人気劇団ナイロン100℃の25周年記念公演第一弾『百年の秘密』が、4月7日、下北沢 本多劇場で開幕した。(4月30日まで上演、その後、兵庫、豊橋、松本公演あり)
 
この作品は、東日本大震災の翌年の2012年、劇団主宰で作・演出のケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)が、人の生と死を見つめて描いた大河ドラマであり、観客の大きな支持を得た作品である。KERA自身がこの作品の再演を熱望し、近年の自作の中でも、渾身の出色作であると明言する作品。劇団結成25周年にふさわしい記念碑的な作品だ。
 
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ベイカー家の娘・ティルダ(犬山イヌコ)と、生涯の親友となるコナ(峯村リエ)の友情と、彼女たちの親や兄弟、伴侶、子供たちの物語が紡がれ、ベイカー家の屋敷の庭にどっしりと立つ大きな楡の木に見守られながら、時は移ろい、様々に展開してゆく。
ティルダは銀行家の父・ウィリアム(廣川三憲)とやさしい母・パオラ(松永玲子)の裕福な家庭に生まれ、変わり者の転校生のコナと友情を結ぶ。同級生のリーザロッテ(村岡希美)やチャド(みのすけ)と違い、ティルダはコナを大事に思う。ティルダの兄・エース(大倉孝二)はバスケット選手として大学の推薦入学も決まり、父の大きな期待を受ける。その頃のベイカー家には明るい空気が満ちていた。エースの友人のカレル(萩原聖人)の来訪に、ほのかな思いを寄せるティルダは頬を赤らめる。隣人の弁護士のブラックウッド(山西惇)もベイカー家を訪れ、大きな屋敷には様々な人々が集う。女中のメアリー(長田奈麻)は、家事を取り仕切りベイカー家の様々な人間模様を見ている。穏やかな声の彼女の語りによって、この大きな物語は進行してゆく。
未来をまだ知る由もない10代のティルダとコナの人生は、その後、それぞれが思わぬ展開をしてゆく。

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舞台では、ザッピングするように、時代を前後に行き来しながら人生の狭間に起こる出来事をコラージュのように見せてゆく。次第に彼女たちの人生に何があったのか、どんな秘密が生まれ、そこにどんな真実があったのか紐解かれていく。描かれる時代が変わるたび、俳優陣のどんな年齢の役も変幻自在に演じる様に、この劇団の底知れない力を思い知り、贅沢な気持ちにもなる。
更に、キャストのステージングとプロジェクションマッピングがシンクロするオープニングも見どころだ。

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初演から6年の時を経た今回、ドラマはさらに深まり熟成された。今を懸命に生きる人々に寄り添う作品にきっとなるに違いない。
人生のままならなさを思い、自身の家族に思いを巡らし、時に胸が締め付けられ、いつしか涙を流している自分に気づく…..。そんな作品ではないだろうか。

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〈公演情報〉
ナイロン100℃45thSESSION
『百年の秘密』
作・演出◇ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演◇犬山イヌコ 峯村リエ
みのすけ 大倉孝二 松永玲子 村岡希美 長田奈麻 廣川三憲 安澤千草
藤田秀世 猪俣三四郎 菊池明明 小園茉奈 木乃江祐希 伊与勢我無/
萩原聖人 泉澤祐希 伊藤梨沙子 山西 惇
●4/7〜30◎東京 下北沢 本多劇場
●5/3・4◎兵庫 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
●5/8・9◎豊橋 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
●5/12・13◎松本 まつもと市民芸術館 実験劇場
〈ナイロン100℃HP〉http://sillywalk.com/nylon/index.html

 

【資料提供/キューブ 撮影/引地信彦】 




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